FC2ブログ
2013年07月20日 (土) | Edit |
さて、今日はヤヤコシー話はしませんので、ご安心を。サンプル音も用意しました。

「位相がいくら回転しようが、耳で聞こえる音が変わらなかったら別にエーントチャウ?」 と思いますよね。
僕も、位相は回転しても音は変わらないだろうと考えていました。ですから、僕は専ら低音領域におけるビート(リズム)の時間的遅れや乱れ(つまり過渡挙動)を重視していました。

しかし、波形を生成して実際に聴いてみたところ、意外な事に、低い周波数では位相が回転すると「音(音色?)が違って聞こえる」ような気がします。

サンプル音も添付しますので、ヘッドホンまたはイヤフォンを使ってご自分の耳で確認してみてください。

いつものようにWaveGene(Ver.1.50)を使って信号波形を生成しました。
WG_20130721064111.jpg
- 上の図では、Wave1で100Hz/-10dBを生成し、Wave2で120Hz/-20dB、Wave3で180Hz/-20dBを生成しています。つまり100Hzを基音として2次と3次の高調波を合成した状態です。
- WaveGeneでは、Wave1の位相だけを回転させる事ができます。つまり、2次および3次の高調波成分に対して基音の位相を回転させる事ができます。

下図が生成した波形です。
波形
- Wave1(基音、100Hz)の位相はピンクが0°、緑が90°です。
- 各次数成分の割合はどちらも同ですが、波形で見ると全く異なります。
- つまりFFTによる周波数ドメイン解析では全く同じ現象に見えても、時間ドメインで波形を観測すれば現象は全く異なって見えるという事です。

さて、これらの波形の音は全て同じに聞こえるのでしょうか?僕は定常音なら同じに聞こえるんヂャないかと思っていました。

下のサンプル音を 必ずオーディオ用の真っ当なヘッドフォンまたはイヤフォン で聴いてご自分の耳で確かめてみてください。
注: WAVをアップロードできないのでサンプルはMP3です。WaveGeneで直接比較した方が違いが良く分かります。ご自分でWaveGeneをダウンロードして聴き比べる事をお薦めします。
0° :





90°:





- WaveGeneで直接聴き比べると僕には違って聞こえるのですが、皆さんは如何でしょうか?

次に1kHを基音として、同じように波形を生成しました。
0° :





90°:





- 僕には、これは同じように聞こえます。

実際の楽器では、基音に様々な倍音成分が様々な配分で配合されてその楽器特有の微妙な音色が生じるわけですが、今回の結果を見る限り、低い音では、各次数成分の位相関係が変化すると(つまり周波数ドメイン的には同じでも、時間ドメイン的に「波形」が変化すると)、音が微妙に異なって聞こえるような気がします。

低い音だと位相の回転を定常音の「音色」の違いとして感知できるのでしょうか???
それとも、あくまでも過渡現象として(この試聴方法では、純粋な定常音を聴いているわけではない)、音の各次数が出てくる順番の「時間的ずれ」を感知しているのでしょうか???
高い音だと違いが分からない事から、僕はどうも後者が主な理由であるような気がします。
ちなみに100Hzの90°は2.5ms、1kHzの90°は0.25msです。人間は数msレベルの高調波音の「タイミングの違い」を「音の聞こえ具合の違い」として感知できるという事でしょうか??
やはり、過渡現象の嵐である音楽を再生するにおいて、時間スケールの長くなる低音の位相はあまり回したくないナァ。。。というのが実感です。

2次フィルタの位相はカットオフを中心に1オクターブで90°近く回転します。つまり、「特定の音階で」2次の倍音に対して基音が90°遅れる事は十分に有り得ます(3次に対してはさらに遅れる)。さらに高次のフィルタではもっと回転します。

また、バスレフ型では1オクターブで180°くらい平気で回転しますし、サブウーハ用に極端にカットオフの低い高次のアナログフィルタを組み合わせれば、360°近く回転する事すら有り得ます。

追記
今回のサンプルだけでは違いが分かりにくいかも知れません。
WaveGeneはフリーのソフトウェアですので、是非ご自分でもイロイロ試してみてください。
詳しくはコチラをご覧ください。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
関連記事
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック