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2013年06月20日 (木) | Edit |
シミュレーションで遊ぶ前に、バスレフ型を使って前記事と同様にアナログフィルタの影響を実験君してみました。

いつものシミュレーションです。
Alpair6M + TONO箱(8L)バスレフ仕様です。バスレフの共鳴周波数は約60Hz。
密閉/フィルタなし
SIMU A6 密閉 ON
バスレフ/フィルタなし
SUMU A6 Bas OFF
バスレフ/フィルタあり
SIMU A6 Bas ON
フィルタのパラメータは前記事と同じです(22mH + 400μF)。
例によって、遅れゼロ(入力の位相)を黄色の水平ラインで示しています。

100Hzにおける入力(黄ライン)からの位相回転量を図から読み取ると、
密閉型/フィルタなし: -90°ちょい
バスレフ型/フィルタなし: ほぼ-270°
バスレフ型/フィルタあり: -450°ちょい手前
となります。

特にバスレフ型の場合、過渡挙動が複雑であるため、単純な正弦波信号を使うと信号ピークと出力ピークの対応が判然とせずドレガドレヤネンと頭を悩ます事が多いため、今回は一工夫して下図のような信号を作成しました。
ランダム信号
100Hz正弦波の各ピークの振幅をランダムに変化させています。Excelで生成した乱数に従って振幅を変更しました。6サイクル(12個の±ピーク)を1セットとし、これを8セット連結しました。上図は先頭の2セット分を表示しています。また、信号の先頭には例によってパルスを挿入しています。

では結果です。
下はアナログフィルタなしでの密閉型とバスレフ型の比較です。
密閉バスレフOFF
青が密閉、赤がバスレフ、グレーがDAC出力です。
比較しやすくするために、前記事と同様にアナログフィルタと同特性のデジタルフィルタ(fc=70Hz、-12dB/Oct)を適用しています。シツコイですが、このデジタルフィルタでは位相は全く回転しません。従って出力の位相回転はDAC以降のスピカシステムに起因するものです。「フィルタなし」と考えて構いません。

図から、信号に対して密閉型(青)は約90°、バスレフ(赤)は270°弱遅れています。

あ、そうそう、バスレフ型の波形は上下を反転して表示しています。反転しないと信号波形との対応が取れません。つまり、極性が反転した上に約270°遅れているという事です。ホンマにヤヤコシイやつです。

次に、バスレフにアナログフィルタ(220mH、400μF)を追加しました。
バスレフON OFF
赤がフィルタなし、緑がフィルタありです。アナログフィルタにより、位相がさらに180°弱遅れ側に回転しています。

信号波形(グレー)にできるだけピッタリと重なるように各波形を時間方向にシフトさせました。
全部の位相
このようにすると、基準パルス位置の移動量から位相回転量を読み取れます。パルスが左に移動するほど、その出力は遅れているという事です。

各条件の遅れをざっと読み取ると
密閉型(青): 約-90°
バスレフ/フィルタなし(赤): -270°ちょい手前
バスレフ/フィルタあり(緑): -450°ちょい手前
ですから、やはり上のシミュレーション結果とよく一致していると言えるでしょう。

このように共振要素をシステムに追加すればする程、入力に対して出力は遅れます。密閉型は共振要素が1個(最大180°回転)であるのに対しバスレフ型は2個(最大180°x2=360°回転)持ち、パッシブラジエータやアナログフィルタ(二次)は共振要素を1個追加します。バスレフ型にアナログフィルタを追加すれば、システムの共振要素は3個(最大180°x3=540°回転)です。

密閉型+デジタルフィルタを使えば共振要素を1個だけにでき、システムの挙動をシンプルにできます。つまり出力波形を信号波形に近付ける事ができるという事です。そうすると音楽の聞こえ方が自然で聴きやすくなり、ビシットバシッとノリが良くてズンと重い低音を楽しめます。密閉型モニタヘッドフォンやカナル型イヤフォンの聞こえ方に近付くという事です。

という事で、このシミュレーションはバスレフ型の挙動も良好に再現していると言えるでしょう。ホントニお役に立つヤツですね。LEANAUDIOでは着手した当初から散々お世話になっています。

久しぶりに、リンクを貼っておきます。
スピーカー設計プログラムアプレット版
ご活用くださいませ! 作者の方、本当にありがとうございます!

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
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