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2013年06月11日 (火) | Edit |
今回は、ハイエンドスピーカがどのように帯域分割しているのか調べてみました。

まず、2つ前の記事から、人間の聴覚感度(A特性)で補正した楽曲のスペクトル図を再掲します。多少手直ししています。
帯域
上の図の青いラインは、平均なスペクトル形状を表します。このように、我々の耳に聞こえる西洋音楽のスペクトルは、ベトさんもマドンナさんもマイルスさんもジャンルに関係なく約600Hzを中心とする左右対称なカマボコ型のスペクトルを示します。

この事から、僕は音楽の帯域を下記のように考えるのがリーズナブルではないかと考えます。
主要帯域: 100Hz~4kHz
低音帯域: 100Hz以下 (40Hz以下は超低音帯域)
高音帯域: 4kHz以上 (10kHz以上は超高音帯域)

約600Hzを中心とする主要帯域には、様々な楽器の音階が重なり合って分布しています。ボーカルは全てこの帯域に入ります。バイオリン、ピッコロ、ピアノの最高音階もほぼこの帯域内に収まります。言わば音楽の中心となる帯域ですね。

100Hz以下はハーモニーの土台を成す低音帯域です。ピチカートベースやバスドラ等の低音ビートの時間ドメイン的正確さもトッテモ重要です。様々なソースのスペクトルを見る限り、40Hz以下の信号強度は急激に減少します。また、耳の感度も急激に減少するため、耳で感じるというよりは空気の振動として身体で感じる状態に近付きます。なので僕は40Hzを実用的音楽再生の下限周波数と考えています。ここまではビシットバシット再生したいものです。

殆どの楽器の音階(基音)は主要帯域と低音帯域に入ります。4kHz以上の高音帯域は音楽の表情を豊かにする倍音を主に含む帯域です。様々なソースのスペクトルを見る限り、10kHz以上の信号強度は急激に減少します。僕には14kHz以上の音は聞こえません。過去に小さなスーパツイータも試しましたが、ゼンゼン違いが分かりませんでした。なので確かな事は言えませんが、スーパツイータ領域の音(音波)は「音楽の内容」を成す構成要素というよりは、ランダムな環境騒音に近いと思われ、いわゆるクーキカンとかケハイを喜ぶリスナ達には好まれるのかも知れません。僕には不要です。

以上から、僕は少なくとも主要帯域(100Hz~4kHz)は分割せずにフルレンジ ドライバ(またはワイドレンジ ツイータあるいはワイドレンジ ミッド)に分担させ、必要に応じて低音帯域と高音帯域を他のドライバで補強するような分割方式が理に適っているであろうと考えています。

という事で、今回は代表的なハイエンド スピーカのクロスオーバー周波数をチョイト調べてみました。

1) JBL Project EVEREST DD67000
~150Hz : 380mmコーン、ファイバコンポジット
~850Hz : 380mmコーン、ファイバコンポジット
850Hz~20kHz : 100mmホーン、ベリリウム
20kHz~ : 25mmホーン、ベリリウム

ウーハの1本には150Hzまで、もう1本には850Hzまで受け持たせていますが、基本的に850Hzでクロスする2Way +スーパツイータという構成です。主要帯域のほぼ真ん中で真っ二つにぶった切ってホーンドライバに引き継ぐという構成です。なんか、スゲー豪快なブッタギリですね。音楽の上半分と下半分に真っ二つですから。

2) B&W 800 Diamond
~350Hz : 250mmコーンx2、ロハセル(ナニソレ?複合材?)
350~4kHz : 150mmコーン、ケブラー
4kHz~ : 25mmドーム、ダイアモンド?(ホンマニ?)

ウーハは350Hzまで。JBLほど真っ二つではないですが、主要帯域の下から1/3あたりでぶった切っています。
ツイータには主要帯域の上限である4kHzで引き継いでいますね。

3) Tannoy Kingdom Royal
~120Hz : 380mmコーン、ペーパー、サブウーハとして使用
~700Hz : 300mmコーン、ペーパー、同軸ドライバのウーハ
700Hz~17kHz : 75mmホーン、アルミ、同軸ドライバのツイータ
17kHz~ : 25mmドーム、マグネシウム

700Hzで同軸ドライバがクロスします。これもド真ん中-真っ二つ豪快ブッタギリ型ですね。

4) Vienna Acoustics Klimt “The Music”
~120Hz : 228mmコーンx3、スパイダー?(材質ナニ?)
120Hz~2.3kHz : 178mm平面、スパイダー、同軸のウーハ
2.3kHz~20kHz : 15mmドーム、シルク、同軸のツイータ
20kHz~ : 13mm、スーパツイータ、セラミック

主要帯域下限近くの120Hzで同軸フルレンジ(120Hz~20kHz)に繋げるのは僕のコンセプトに一致します。また、同軸ツイータには主要帯域のかなり上端寄りである2.3kHzで繋いでいます。ですから、主要帯域の大部分を同軸ユニットの平面振動板が担当しているという事になります。
コイツが僕のコンセプトに最も近いと言えるでしょう。ただ、アナログ式のネットワークを使って120Hzという極端に低い周波数でクロスする場合、位相というよりは時間的な乱れが気になります。どうなんでしょうかね?ソノヘン。

JBLとTANNOYは古典的と言って良い構成、対してB&WとViennaはよりモダンな構成と言えるかも知れません。

僕の場合、重要なのは、長時間音楽を聴いてみて違和感や不自然な感じを覚えず、オンシツやオンヂョなんか忘れて音楽に自然にシンクロできるかどうか(自然に意識に流れ込むかどうか)です。上記を見る限り「The Music」が最も聴きやすいのではないかと思うのですが。。。今度どっかで試聴させてもらおうかな?

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