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2013年05月20日 (月) | Edit |
Alpair 6を使ってポチ箱(約2.5L)とTONO箱(約8L)で低音歪みを比較してみました。

今回は、部屋の影響を極力抑えるためにマイクの距離を20cmにしています。また、前回までの結果は2本のスピーカで音を出しましたが、今回は1本のスピーカだけです。音圧の絶対レベルは今までの結果と直接比較できませんのでご注意くださいませ。ボリューム設定は前回までの82dBC/標準ピンクノイズ(2スピーカ)と同等以上です。

以下、計測結果です。いつも通り赤が2次、紫が3次です。全てFrieveAudioで40Hzまでフラットに補正しています。

2.5L ポチ箱 (吸音材タップリ)
ZAP_20130520143555.jpg
スムージングを強く効かせたグラフと重ねています。以下のグラフでは見やすくするために全てスムージングを強く効かせています。

8L TONO箱
まず、吸音材あり/なしを比較しました。
吸音材ありなし
吸音材タップリ(2次は青、3次は水色)と吸音材なし(2次は赤、3次は紫)で低音歪みは殆ど同じです。今回の結果を見る限り、吸音材の量は低音の2次/3次歪みに殆ど影響しないと言えそうです。

ポチと吸音材なしのTONOを重ね合わせて比較します。

2次
ZAP TONO 2nd
赤がポチ(2.5L)、青がTONO(8L)です。なんとも言えませんね。。。

3次
ZAP TON 3rd
紫がポチ(2.5L)、水色がTOTNO(8L)です。小さなポチの方が3次歪みが小さいですね。
他の条件でもテストしてみましたが、やはり2次歪みは余り変化せず、3次歪みは小さなポチの方が明らかに低下していました。

今回の結果から、どうやら2次歪みは容積によって余り変化せず、3次歪みは小容積の方が有利であると言えそうです。これは意外でした。容積が小さい方が空気バネの力が強く働くため(つまり振幅波形は頭打ちになりやすいため)、反対の結果を予測していました。歪みの観点からは、容積を敢えて大きくする必要は無いといって良さそうです。

通常、密閉型の箱容積を大きくすると共振周波数が下がってロールオフを低周波側へ延ばせます。従って古典的密閉型では巨大な箱を必要とし、同じロールオフ周波数を得るにはバスレフ型の方が箱を小さくできると言われて来ました。 オヂオの教科書にもそう書いてあると思います。

しかし、デジタルイコライザを前提とするLEANAUDIO方式では吸音材をタップリと充填して共振効果を殺してしまうため、密閉型の容積は重要では無くなります。また、密閉型である以上、共振を利用しようが(つまり小さな信号で大きな振幅を得ようが)、信号ブーストしようが(つまり信号を大きくして大きな振幅を得ようが)、出力音圧レベルが同じであれば振動板振幅は全く同じです。ですから、デジタルイコライザで同じF特に揃えて比較すれば、低音の歪み率は容積が違ってもそれほど劇的には変化しないであろうと予測できます。今回の結果は、この予測を裏付けるものであると言え、理由はよく分かりませんが容積を小さくした方が3次歪みが低下する傾向にあるという事も分かりました。

現在、ZAP馬鹿ブーであれば合計5L、ZAP 2.1であれば合計9Lで、それぞれの音量限界の下に40Hzまたはそれ以下まで全くフラットな周波数特性で音楽を再生できます。これらの容積はまだ小さくできそうです。

共鳴効果を利用するバスレフ型の場合、共鳴周波数を下げて40Hzまでフラットに再生するには、それなりに巨大な容量と巨大な(重い)ウーハを必要とします(「JBLモニタシリーズをネタにバスレフ型のサイズについて考える 」参照)。そして、どんなに小音量しか必要でなくても、下限周波数を低く保ったままサイズを小さくする事はできません。低音までキチンと再生して音楽を存分に楽しもうとすると、小さなお部屋で近距離で聴く場合であっても巨大な、1人では移動もできないようなソーチが必要になるという事です。ソンナアホナコト、オマッカイナ。。そして、そのような巨大装置は近距離/低音量で聴くには適しません。設計時の想定音量は相当大きいはずです。どのような機械にも設計時に想定する最適動作レンジというものがあります。

再三申しているように、一般家庭で音楽を日常的に快適音量で愛聴するにおいて、そんなに大爆音は不要です。ホンマニ実用的なレンジで最適設計された、音楽の下限周波数まで高いクオリティの再生音をリスナの「耳」まで届けられる、真の音楽再生装置をマヂメに小さくお安く誰でもお気軽に使えるように作らんとアカンと思います。それがホンマの技術です。でないと、ヘッドフォンばっかりが売れるでしょう。

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
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