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2012年10月05日 (金) | Edit |
今回は、主にスピーカによる付帯的な音の現象について書いてみます。

僕は「音質」をシューチューして聞き分けるのではなく「音質」なんか気にせずに「音楽」を聴いている時に「気に障る」(違和感を覚える、不自然に感じる、不快に感じる、聞こえ難く感じる)現象を重視します。「オンシツ」を聞き分けたり「ツイキュー」したりするのが目的ではなく「音楽」を快適に聴けるようにする事が目的だからです。「オンシツ」を「シューチュー」して聞き分けている時の聴き方と、「オンシツ」なんか全く気にしないで「聞く」という意識が遠のいて無意識に「音楽」を追いかけて楽しんでいる時の聴き方は基本的に全く異なるように思えます。だいたいライブで聴いている時にナンチャラカンたらテーイたらクーキカンなんざ気にしないですよね。それと同じです。当初、この点がわからず、無駄な試行錯誤をたくさんしてしまいました。

そのように「音楽」を聴いている時に気に障った現象をコツコツと潰してきた結果が現在のZAPシステムです。「気に障る成分」とは、大雑把に言って「ソースには含まれていない余分な音成分」または「ソースとは異なる(ソースから歪んでいる)音成分」です。それらの成分が過剰に含まれていると「音楽」が聴き辛くなるという事です。考えてみれば当然の事です。ソースに記録されている「内容」を楽しもうとした場合、ソースとは異なる成分は端的に言って「ノイズ」だからです。

僕が「付帯音」と言う時、それは主に前者「ソースには含まれていない余分な成分」の事を指します。これには、箱内部の定在波が振動板の前面に透過(伝播)してくる音、箱の表面振動によって放射される音、箱の振動が床や机に伝わって放射される音、バスレフポートの筒自体の共振音、ポートから漏れる内部定在波の音が含まれます。特に、定在波やポートの共振音等、一定周波数の付帯的音成分は長く聴いていると、凄く気になりだします。

例えば、吸音材を入れないと、「音楽」を聴いているうちに、特にピアノソナタで、一定周波数の「コーーーー」という地下鉄で聞こえるようなというかなんというか、気に触る音の癖が耳につき始めます。これはハチマル用語で「箱臭い音」と呼びます。

もう1つの「ソースから歪んでいる音成分」には、主にスピーカの出力特性のロールオフによる低音不足、部屋の定在波による主に低音部の周波数特性の乱れ(ピーク/ディップ)、バスレフポートによる恐らく過渡応答的な波形の乱れが含まれます。前回の記事で書いた位相の遅延による影響も後者に含まれますが、少なくとも僕のフルレンジ+密閉型システムにおいてはそれほどクリティカルであるとは思えません。

例えば、僕はジャズを聴く時、常に半ば無意識にピチカートベースの音を追いかけますが、バスレフ型でずっと聞いていると不自然さが気に障りだして結局穴を塞いでしまいます。また、交響曲の低音部で時々遅れて聞こえるようなボーといういつも同じ音程の変な音が気になりだします。

上記のような現象は、僕の場合、いずれも短時間のシチョー(試聴)ではあまり気になりません。

「気に障る成分」を2つに分類しましたが、これらは結局「ソースの信号波形にソコソコ近い音を耳に届けられれば「音楽」は聴きやすくなる」に帰結します。マニア達がツイキューするいわゆる「良い音?」になるのではありません。そこに記録されている「音楽」が自然な音で聴きやすくなる、そこに記録されている「音楽」の全体と細部をより楽に聴き取れる感じ取れる楽しめるようになるという事です。

そのようにして現在までに施した具体的な対策を以下にざっと上げてみます
○ ニアフィールドリスニング(部屋の影響の低減)
○ 密閉型(低音のたぶん単純な遅延ではなく動的挙動の改善、付帯音の低減)
○ 吸音材たっぷり(付帯音の低減、恐らく低音の動的挙動の改善)
○ 箱のアホみたいな補強(そこまで必要かは不明、たぶんヤリスギ)
○ DSPやアナログイコライザによる低音ブースト
○ 密閉型パワードサブウーハによる低音補強
○ DSPやアナロググライコによる特性のフラット化、ピーク/ディップの緩和
○ スピーカをデスクトップに置かずに窓枠に固定
○ 左右SP間距離を縮めるまたはモノラル化(おそらく左右間の干渉の低減)

これらの対策のおかげで、最近は音楽を聴いていて気に障るところも無くなったためネタ切れ状態です。低ビットレートのラジオを聴くために真空管アンプを復活させた事くらいでしょうか。。。。TONO君用のTU-870をオークションでお安く落札しました。結局これが一番安上がりですね。

真空管アンプを使うという事は、歪みを付加している事になるわけですが、これはあまり気になりません。恐らく箱の定在波やポートの共振音とは異なり特定周波数だけに発生する共振現象ではないからだと思われます。楽曲によっては聴きにくく感じる事もありますが、低ビットレートのラジオを聴くにはとても効果的なような気がします。

次回は、付帯音に関連する計測データをいくつかご紹介できれば。。。と思います。キガムケバ。。。

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