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2012年07月28日 (土) | Edit |
前の記事からの続きです。

review (英辞朗より抜粋)
【名】
再調査{さい ちょうさ}、再検討{さいけんとう}、再考察{さい こうさつ}
〔過去{かこ}の出来事{できごと}の〕報告{ほうこく}、説明{せつめい}、総括{そうかつ}
・Could we have a quick review of your progress so far? : これまでの進捗についてザッと説明していただけますか?
〔評価{ひょうか}のための〕検査{けんさ}、点検{てんけん}、審査{しんさ}
《法律》〔上級審{じょうきゅうしん}の〕再審理{さい しんり}
〔作品{さくひん}や公演{こうえん}の〕批評{ひひょう}、書評{しょひょう}、レビュー
《印刷》批評{ひひょう}[評論{ひょうろん}]誌
〔テストの前の〕復習{ふくしゅう}、おさらい
《軍事》閲兵(式){えっぺい(しき)}、観兵(式){かんぺい(しき)}
〔ミュージカルの〕レビュー◆【同】revue


今回も、評者の主観的感想を綴った「読み物」ではなく、工業製品たるオーディオ機器の特徴(例えばオンシツ)や性能(例えば音楽再生クオリティ)を可能な限り正確かつ客観的にレポートし、読者が貴重なお金を費やして購入する製品の選択に最大限に役立つ真に有用な情報を提供するための「レビュー」について考えてみます。

今回はバイノーラル録音(と、それを収録したCDの付録)についての続きです。

バイノーラル録音は、製品同士の比較だけでなく、各種の条件比較(スピーカ位置(部屋)の影響、バスレフと密閉の低音の比較、音場補正の効果比較、生演奏と再生音の比較等の各種実験君)を読者に体験してもらうためにも活用できます。使いようによっては、非常に有効なマテリアルになるのではないかと思います。

特に興味深いのは生演奏と再生音の比較です(「原音再生」というのを冷静に評価してみようじゃぁないか。。とね)。例えば、音楽家にスピーカ位置で生演奏してもらい、これを近接マイクとリスニング位置のバイノーラルヘッドで同時録音します。そして、今度は近接マイクの音を装置のスピーカから再生して再びバイノーラル録音します。この2つのバイノーラル録音を聴き比べる事により、その装置がどの程度「原音」に近い音を再生しているのかが概ね分かります。楽器の演奏だけでなく、アナウンサーに何かを読み上げてもらった音声なんかも、装置の評価に使えると思います(ニュースが不自然に聞こえるオヂオを僕は嫌う)。あるいは身近な色々な音(お茶碗の割れる音、黒板を引っ掻く音、バケツを叩く音等)も試して見るとオモシロイのではないでしょうか。このような各種生録音データをストックしておけば、以降の全ての装置の評価に使えます。このような評価により、装置間の差ではなく、その装置の絶対的な癖(カラーレーション)を知る事ができるでしょう。活用方法は、この他にもいくらでもあると思いますよ。

そのようなバイノーラル評価を採用する場合、まず、この方式でどの程度微小な音の違いを識別できるのかを検証しておく必要があります。このため、装置を直接試聴した時のブラインド評価結果と、バイノーラル録音を試聴した時のブラインド評価結果の相関性を確認する必要があるでしょう。これにあたっては、ヒヨロンカではなく本当に聴覚を鍛え上げたプロフェッショナルな被験者(スタジオでマスタリングをやっておられる方々が非常に敏感な耳をお持ちらしい)に協力を仰ぎ、ブラインド評価で有意な結果が得られる何らかの条件の下に試験を行う必要があります。彼らが装置からダイレクトに試聴してギリギリ有意なブラインド結果が得られる条件を探す必要があるという事です。彼らがブラインドで確実に電線を聞き分けられるのであれば、電線を使っても良いでしょう。電線ではまともに評価できないようであれば、ビットレート違いの圧縮データを使う事も考えられます。そのようにして、バイノーラル録音で評価できる事できない事をまず明確にする必要があります。

また、読者が試聴する際に使用すべき推奨ヘッドフォン/イヤフォンも指定しておいた方が良いでしょう。その機種の選定も、彼らプロフェッショナルの協力を得て事前に行っておく必要があります。装置から直接聞いた時とバイノーラル再生を聞いた時の聞こえ方ができるだけ近く感じられる機種を選定するという事です。多くの読者が購入できるよう、あまり高価な機種は避けるべきでしょう。多くのスタジオで愛用されているSONYのMDR-CD900STや、ハチマル推奨のVictor製トップマウント型イヤフォンあたりが適しているのではないでしょうか。オヂオ用の超高級品は余計なオンガクセーとやらが演出されている可能性があるため適さぬのではないかと思います。

以上のような事前検証で判明したバイノーラル録音では伝えきれない現象については、データで補足すれば良いでしょう。例えば、20kHzを超えるような超音波は、鼓膜で感知するというよりは、顔等の皮膚表面で感じていると言われますし、僕もIA7Eを評価した時にそのように感じました。ですから、超音波領域に感度を持つマイクロフォンと計器を使って、そのような領域の強度を測定できれば参考になると思います(参考: このような計器が売られています)。

その他にも、掲載すべき基本的計測データがいくつか考えられます。それらについては、僕が今まで計測したデータを例として挙げながら、次回の記事で紹介したいと思います。その次のシリーズ最後の記事では、真のオーディオ評論家には何が求められるのかについて考察したいと思います。オタノシミニ。。。

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
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