FC2ブログ
2012年01月14日 (土) | Edit |
ハチマルの計測に対する基本的な考え方をまとめて書いておきます。

基本は
スピーカの音響出力とソース信号の関係をリスニング位置で大まかに評価する
という事です。

我々ユーザ(再生音楽の鑑賞者)の立場としては、最終的に耳に届く現象を評価しないと意味がありません。すなわち、ソースから耳までのトータルなシステムを評価するという事です。

再三申しているように、システム全体に対して最も影響力を持つのが、原理的に問題の多いスピーカと、部屋の音響特性です。現代の発達した電子/電気技術のレベルでは、アンプ出力までの電気信号には、例え安価な製品であっても特性的に大きな問題はないと思います。電気回路を開発する立場ではなく、それを使用して最終的に音楽を聴く立場にある我々が、そのような微小な差違を計測で追いかけても、実用的な意味はないでしょう。そのへんは概ね「好み」の領域であると考えても良いと思います。

また、自作アンプを計測で評価したい場合、回路の基本特性が整えば、後はスピーカ出力(音響出力)で評価する事をお薦めします。例えばアンプでいくら綺麗な矩形波を再生できても、スピーカは絶対に矩形波を出力できません。例えば低域の矩形波の出力波形が大きく崩れるアンプでも、スピーカで音楽信号を再生すると意外と問題ない場合があります。これを計測で評価したいのであれば、低周波数の正弦波信号または楽曲の低音パートを抜き出した信号を再生してスピーカ出力波形を観察してみると良いと思います。以外とOKだったりするのではないでしょうか。アンプというのは、最終的にスピーカを駆動して「音」を出してナンボノモンという事です。

計測においては、できるだけ大雑把にできるだけ全体的に評価する事が重要です。とにかく手っ取り早く最も大きな問題を見つけるのが先決だという事です。細かいところばかり気にしていると、大きな問題を見落とすという最悪のパターンに陥りやすいので気を付ける必要があります。細部からアプローチするのではなく、システム全体からアプローチする事が常に重要だと思います。これは「音質」でも同じで、微視的/部分的な「オンシツ」ではなく「音楽全体の再生クオリティ」をまず必要十分に整える事が先決であるとハチマルは考えます。

オーディオ装置における「システム全体」とは、はやいハナシがリスニング位置における特性です。

その特性を評価する際に、僕は下記の優先順位で考えています。
1) 周波数特性
2) 低音波形の歪み
3) 低音の位相遅れ/過渡応答性

1)は基本中の基本です。ディスプレイ装置の色再現性と同じこと。小さなシステムでは低音の不足が問題となります。離れて聴く事が多い大きなシステムでは、部屋の定在波が重大となります。リスニング位置での周波数特性が音楽再生の重要帯域(望むらくは40Hz~10kHz)でソコソコ整えば、それだけで概ねOKと言ってしまって良いかもしれません。その他の項目は、「音楽」を聴いていてナニカ問題を感じた場合にだけ計測すれば良と思います。ハチマルも「問題」を感じたからこそアレコレ計測したに過ぎません。「問題」を感じないのであれば、何もワザワザ面倒臭い計測なんかしたくもありません。。。。

2)と3)で「低音」と敢えて書いたのは、200Hz以上の領域では、オーディオ用として売られている現代的なシステムであれば、例え安価なシステムであれ、簡単な計測で露呈するような大きな問題は無いと考えるためです。決して高音が重要ではないという意味ではありません。

2)は、ハチマルのように小型スピーカで十分な低周波数まで再生しようとする場合に非常に重要です。大径ウーハを備えたシステムでは問題ないかもしれませんが、大型システムは部屋に大きく影響されるため、確認だけはしておいた方が良いでしょう。

3)はクラシックの場合それほど重要ではないかもしれませんが、ジャズ/ロック/ポップではとても重要であるように思えます(ビートのノリが違う)。そのような楽曲では2)と同じくらい重要かもしれません。

このような「総合的」評価で問題が見つかった場合、大概の問題は単純であるため、さらに細かい計測を行う必要はなく、問題箇所にアタリを付けてスピーカまたは部屋を対策して、再度同じ計測を行えば効果はすぐに分かります。効果が無ければ、よく考えて別の対策をして再度計測します。

最小限の計測と、論理的思考、および経験に基づく勘を組み合わせれば効率的にアプローチできます。第1に明確な目的意識、第2に論理的思考と勘(センスとも言う)があってこそデータが活きるという事です。これにシンプルなシミュレーションを組み合わせれば鬼に金棒です。目的を明確にせずにデータだけタクサン集めて思考しないのが最悪と言えましょう(そういうエンジニアも世の中にはタクサン居ます)。

これ以上の細かい事は「好み」の領域と考えて、聴感で好きな設定を探せば良いと思います。ユーザの立場では、これ以上のコマケー計測にはまり込むと泥沼化する可能性が大きいと思います。目的はあくまでも「音楽」を快適に楽しむ事にあります。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
関連記事
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック