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2011年12月13日 (火) | Edit |
前の記事に掲載し忘れた補足データです。

40Hzパルス入り正弦波を再生した時のスピーカ音響出力波形をFrieve Audioの位相補正あり/なしで比較してみました。

アンプにはCP400を使用しました。
グレーが信号波形、青が位相補正なし、赤が位相補正ありです。クリックで拡大してご覧ください。

信号の先頭部
40 パルス 始め 補正

信号の終端部
40 パルス 終わり 補正

補正あり(赤)は驚くほど源信号(グレー)に一致しています。正弦波が一致するのは当然なのですが、信号の立ち上がりおよび立ち下がり部の追従性が飛躍的に改善されているのには驚かされます。念のために言っておきますが、これはアンプの電気信号ではなく、スピーカから実際に出てくる音をマイクで拾った音波波形です。

CP400で計測した補正特性を使用してアイコンで再生してみました。緑がアイコンです。
40 パルス 始め 補正 ICON
CP400の特性で補正すると、Icon AMPでは過補正になる事がわかります。このデータからも、Icon AMPの位相特性が非常に優れている事が裏付けられました。

あ、それと、前の記事で「どのアンプでも大して変わらないように感じる」と書きましたが、それは、それぞれのアンプの特性で補正して聴き比べていたからかもしれません。こんなに正確に補正されたら、違いが分からなくて当然ですね。。。補正を外して聴き比べ直すべきなのかもしれませんが、ソンナノメンドクサイシ。。。補正してオンナジやったら、それでエーヤン。。。

データは以上です。

いつもの事ながら、Frieve Audioの補正精度の高さには驚かされます。このように、信号入力からマイク位値までの伝達関数(ゲインと位相)を計測し、デジタル信号処理で補正する事により、部屋を含むシステム全体を極めて正確にキャリブレートして、可聴帯域の下限近くまで位相遅れの無いフラットな特性を簡単に実現できます。Alpair6 Mは8cmクラスの小径フルレンジですが、マンションの6畳間であれば、40Hzまでフラットにブーストしても、近所に気兼ねするくらい音量を上げる事ができます。

オーヂオマニアの間では、「イコライザ」というだけで敬遠されがちですが、このような補正は「音」をイヂッテいるのではなく、本来あるべき音が聞こえるようにシステム全体を「校正」しているに過ぎません。一般的にマニアと呼ばれる人々がやってる事の方が、余程好き勝手に、アノテコノテで、「音」をイヂクリマーシテいるように僕には見えます。

低音をこのように正確に再生すると「音楽」を聴く楽しみが一気に深まるという事は、LEANAUDIOに着手するきっかけとなったカナル型イヤフォンでの衝撃的体験と、LEANAUDIOを通しての経験から、僕には極めて明白であるように思えます。何故ならば、西洋音楽はクラシックであれ、ジャズであれ、ロックであれ、マドンナであれ、このような低音を土台に積み上げられているからです。そのような低音をしっかりと正確にリスナーの「耳」に届ける事こそが音楽再生の基礎であるというのは、僕の経験を通して得た重要な結論の1つです。

例えば、2つ前の記事の、ベースとトランペットの波形を見るとわかるように、ベースの低音による大きなウネリによって波形の基本形状が決まり、そこにペットの高音が乗っかります。特にジャズでは低音ビートの絶妙なグルーブが極めて重要です。僕はジャズを聴き始めた時から、ベースラインを追いかけながら聴くくせが付いているのですが、各奏者はこのベースの波に乗るようにして演奏しているように聞こえます。ジャコが大編成のビッグバンドをベース一本でグリングリンと煽り立てるようにドライブするのがいかにカッコイー事か! 学生時代はよくライブハウスや屋外のジャズフェスに出かけましたが、ベースとドラムスがヘボなバンドは聴くに堪えず、あまりに酷い時は席を外したりしました。僕が特に小容積のバスレフ型に堪えられないのは、おそらくそういう事だと思います。今度はクラシックのストリングの重奏部の波形を解析してみましょう。

本当に正確な低音を聴けるカナル型イヤフォンや密閉型ヘッドフォンで、真剣に「本当に大好きな音楽」を(オンシツやテーイやリンジョーカンやナンタラカンではなくオンガクを!)聴き直してみれば、その事に気付くかもしれません。

デジタル信号処理によって、このように正確な低音を容易に再生できるという事は、基本的にダイナミック型スピーカを音響出力手段として発展してきた音楽再生技術の歴史を理解するならば、極めて画期的かつ重大な事であり、リスナー側にとっては、音源のデジタル化によってもたらされた最大の恩恵であると言えます。製作側はとっくの遠に、その恩恵を使い倒しているにもかかわらず、何故、家庭用再生装置の分野は、この事実を長年無視し続けてきたのか、僕には全く理解不能としか言いようがありません。

やたらコマケー事ばかり見てオッキイ事が見落とされているような気がします。ヒョーロンカが悪いのか?メーカの技術屋もオーヂオマニア出身だからか?マニアがうるさいのか?

高級オーディオというものを業界がこぞって「音」で遊ぶための道楽的道具であるかのようにしてしまい、本来の「音楽」を鑑賞するための道具としての根本的な部分での進化が、余りにも疎かにされているのではないでしょうかねぇ????

追記
このような補正は密閉型だから可能だという事をお忘れ無く。。。過去の実験では、バスレフ型の位相は完全には補正できませんでした。音波波形がダイアフラムの振動と一対一に対応しないためだと思われます。バスレフ型を補正する場合は、ポートを粘土等で塞ぐ必要があります。

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