FC2ブログ
2011年05月25日 (水) | Edit |
ここ最近、音場あるいは聴覚による空間認識について考察を重ねました。

どう考えてもステレオ方式で表現される音場というのは、あくまでも「それらしく」聞こえる程度の「演出」に過ぎず、その程度のものと認識してそれなりに受け入れ、深追いせずに素直に音楽を聴いた方が良かろうというのが今のところの僕の理解です。

このステレオ方式では、装置をどう調整しようが、部屋をどう対策しようが(部屋の影響が大きい)、どんなに追求しても普遍的理想状態というのはそもそも存在せず、またソースが変われば録音状態も千差万別であるため、結局は好みの問題、気分の問題を追いかけ回す事に終止したあげく、富士の樹海をさまよう事になるだけのような気がします。まあ、それが楽しいのかもしれませんが。ソコソコでコンナモンと受け入れるのが肝要かと。。。。

音楽を鑑賞する上でそれほどまでに音場が重要というのであれば、ステレオ方式などとっとと廃れているはずです。しかし過去に4chブーム、バイノーラルブームがあり、最近ではサラウンド方式というのもありますが、あい変わらずステレオ方式が主流を占めている事から、広く一般の人々は、普通に音楽楽しむんやったらこんなもんでエーントチャウと受け入れているという事だと思います。もし、全く同じ性能の装置をモノラル バージョンとステレオバージョンで選べるとしたら、そしてモノラルの値段がステレオの半額だとしたら、皆さんどうします?例えば20万円のステレオセットをモノラルにして10万円で買えるとしたら、ステレオ効果と10万円を天秤にかけて、どっちが得と感じるか?(実際に半額になるのはスピーカだけ、アンプは電源部があるので半額にはならない、プレーヤ部の減額分はさらに小さかろう)

本当に音場に拘りたいと言うのであれば、少なくともサラウンド方式の方が現実的でしょう。スピーカーの配置や、信号処理(遅延)の設定にも大きな自由度があるため、ステレオ方式よりもずっとイヂリ甲斐があって楽しいのではないかと思います。PCを音源としてFrieve Audioのようなソフトウェアを使用すれば、結構ディープに楽しめるのではないでしょうか。でも、サラウンド方式を徹底的に弄っているオーヂオマニアというのを余り見かけないのも、不思議といえば不思議です。サラウンド方式でも再生場の音響特性に影響を受けるという点では、ステレオ方式とたいして変わりません。

もし家庭で音楽鑑賞するに際して音場再現がそれほど重要であるというのであれば、最も理に適ったバイノーラル方式の開発を進めるべきだと思います。とにかくそのホールで生演奏を聴いた時の耳位置での音場をそのまま正確に収録でき、再生時に部屋の影響を全く受けないという点で原理的に極めて優れています。ただし、ホールの観客席で単純にダミーヘッドで収録しただけでは、現在の演出されたステレオソースほど定位感はないでしょうから(ヒトは物足りなく感じるでしょうから)、多少演出するために補助的な近接マイクの使用や、ミキシングおよびデジタル信号処理技術等、録音技術にももまだまだ改善の余地があるでしょう。また、既存のステレオソースをバイノーラル再生用に信号処理する方式の開発も必要かもしれません。それらがうまくできれば、かなり魅力的なソースになるはずです。

近年、iPodの普及に伴い、ヘッドフォンやイヤフォンおよびヘッドフォンアンプ等が以前にも増して市場を賑わしており、家庭でもこれらをメインに使用して音楽を楽しむ人口が確実に増えていると思われます。そういう意味でも、ヘッドフォン再生に適したバイノーラル録音というのは、今後真剣に考えるべき技術ではないかと思います。最も厄介な部屋の影響を全く受けず、小さなダイアフラムで極低音まで再生できるため、原理的にスピーカー方式よりも音質面(ナンタラ感の音質ではない)でも優れます。

追記
現在のオーディオ装置は基本的にステレオ再生を前提に設計されているが、ホンマにステレオは必要なのか? と考えてしまう事がある。そもそもスピーカーを何個使おうが、てんで勝手な再生条件(お部屋)で音場を表現しようとしても端から無理がある。オウチでスピーカから音だして音楽聴いてナニが悪いと言うのよ? なにもムリクソ臨場感演出せんでもエーヤン。。中途半端な事するくらいなら、居直ってモノラル再生をもっと真面目に考えてみても良いかもしれない。スピーカー間の干渉も生じないため、かえって潔く聴きやすいような気もする。例えばタンノイの有名なオートグラフというやつは1953年の設計。ステレオレコードが本格的に普及したのが1957年だから、本来モノラル再生を前提としたスピーカーだと思われる。そいえばモノラルでホールの響き感を演出する事を狙った設計であると聞いた事もあるような気がする。そう考えればあのような設計にも納得できるか(45°の角度ってステレオ配置には向かないのでオッカシーナ?と以前思っていたのよ)。1本だとコストも半分だし。場所も半分だし。ホンマノホンマニ ステレオって必要なのか?

追記2
調べたらやっぱりオートグラフはモノラル用なので45°のコーナー角度に設計されているとのこと。作家の五味康祐氏が初めて日本に輸入して以来、日本のオーディオマニアの憧れになったとか。このスピーカーをステレオで鳴らすのは日本人くらいではないか?とか書いてあった。似たような構造でステレオ用に設計しなおしたと思われるウェストミンスターというのが今も売られているが、こちらはイマイチ話題に上らないみたいね。

追記3
お部屋で音楽を普通に聞くならモノラル、臨場感楽しみたいならバイノーラル、ってとこが無理なくストンと腑に落ちるような気がしてきた。暫く片方のスピーカだけでモノラルで聞いてみようっと。モノラルを前提とした無指向性スピーカの実験をしたくなってきたゾ。。。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
関連記事
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック