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2011年04月04日 (月) | Edit |
Alpair6 MとPを録音で比較してみました。

箱は例によって2.5L密閉型+吸音材タップリ仕様(ポチ2型)ですので、ブーストしないと低音は出ませんが、箱自体の癖はほとんど皆無ですからドライバの裸の音を聴けると思います。なお、吸音材によってドライバの機械的共振を殺しているので、fo(ドライバの最低共振周波数)の差はほとんど出ていません。カタログデータが測定された標準状態とは条件が全く異なりますのでご注意ください。

今回はできるだけ条件を揃えて録音するために、バイノーラル録音ではなく、1ch (ユニット1本)のモノラル録音としました。FrieveAudioでR/Lをミックスした信号を1本のSPで再生しています。2本のマイクロフォンをSP前方20cmに設置して録音しているので左右の音は基本的に同じです(マイクの感度差によってR側のレベルがやや低め)。

例によってまずは周波数特性
下図はFrieveAudioが自動的に左(M)/右(P)のレベル調整をした状態です。黒がM、赤がP。録音データのR/Lレベルはほぼこの状態です。
713.jpg

Pのグラフを上にずらして低周波側でレベルを揃えてみました。
714.jpg

大まかに言うと、PはややHigh上がりの特性(バッフル面積が小さい事(バッフルステップ)が影響していると思われる)。Mは2kHzくらいまでほぼPと同じ傾向で、それ以上の高域で3~6dB減衰させたような特性になっています(前記事のマークさんのコメントによると、これは意図的に狙った特性)。このためMとPを直接比較すると、Mが高域不足のように聞こえてしまうのは否めません。この小さな箱では、PはややHigh上がり気味になるため、マークさんが言うようにMの方がフラットな特性と言えなくもありませんが、Pに対して2kHzから上だけを削り取ったような特性になっているため、結果としてMは800Hz~2kHzが盛り上がったカマボコ型傾向となっています。この中域の盛り上がりがフラットになっていれば、高域の不足感もかなり和らぐと思われます。今回使用した小さな箱(ポチ2型)での測定結果に限って言えば、高域不足というよりは中域出過ぎと言えなくもありません。また、大きめの箱を使用した場合、800Hz以下の落ち込みが和らぐ(バッフルステップと機械的共振の効果)ため、相対的にさらに高域不足に聞こえる可能性もあります。スピ研さんのAlpair6Mバスレフの測定結果が参考になると思います。マークさんも言うように、6Mには低音の出すぎない(大きすぎない)デスクトップ用の小さめの箱が適していると言えそうです。

では録音データを添付します。各曲でMとPの未補正の音と、FrieveAudioでフラットにした音を録音しました。今回はAlpai6を一般的なバスレフボックスで使用した場合を想定して50Hz/-3dBまでブーストし、50Hz以下を急峻に減衰させています。ご試聴には、できるだけ癖のないイヤフォンかヘッドフォンまたはモニタスピーカをご使用ください。

マドンナ/American Dream
M 未補正
P 未補正
M 補正あり
P 補正あり

マイルス/Freedum Jazz Dance
M 未補正
P 未補正
M 補正あり
P 補正あり

ベートーベン/交響曲No.5
M 未補正
P 未補正
M 補正あり
P 補正あり

ベートーベン/ピアノソナタNo.32
M 未補正
P 未補正
M 補正あり
P 補正あり

補正なしでは、MはPに比べて高域が伸びない感じを受けると思います。また、僕には籠もり気味の「癖」が少し感じられます。これは1~2kHzにある中域の盛り上がりの影響ではないかと思われます(これはポチ2型特有、大きい箱だとスピ研さんのように段差になると思われる)。Mはトーンコントローラかデジタルイコライザで高域を少し上げるなり、中域を少し落とすなりすると、印象がかなり変わると思います。そのような装置をお持ちの方は積極的に試してみてください。

さらに、FrieveAudioイコライザの自動音場補正でフラットにしてしまえば、MもPも差はほとんどなくなります。微妙にPの方が音が明るくMの方が大人しめに聞こえるような気もしますが、ブラインドで聞きわけられるか僕には自信がありません。また、その差が音楽を聴く上で僕にとってはさほど重要だとは思えません。今回のMとPの比較に限って言えば、両者の個性の違いの大部分は周波数特性の違いによるものではないかと思われます。いずれにせよPでもMでも未補正よりもフラットに補正した音の方が僕には自然に聞こえ、非常に音楽を聴きやすく感じます。という事で、デスクトップの馬鹿ブースト用には、ブースト係数を低く抑えられ(相対的に低域が出ているため)かつブースト耐性の若干高いMを基本的に選択しています。近いうちにPを使用したバスレフのスタディを開始する予定です。

追記
僕は別にスピーカーを始めとする装置の音の個性を楽しみたいという気は毛頭なく、できるだけ自然かつ明瞭な音で音楽を楽しみたいだけなので、デジタルイコライザを非常に重宝しています。デジイコを前提とするならば、ユーザー側のスピーカーの選択だけでなく、製造者側の設計面(サイズ、コスト含む)でも極めて大きな自由度が得られると思います。ヴィンテージSPの音を愛でるのも良いと思いますが、そいうのだけがオーディオではないと思います。原点に戻って「生活の中で音楽を聴くための装置」という観点から、新しいオーディオのあり方をもっと考えるべきだとハチマルには思えてなりません。

追記2
録音データを細かく頻繁に切り換えながら聴いてみたら、補正あり同士でも違いが結構はっきりと分かりますね。やはりPは明るめ、Mはシットリ大人しめのキャラクタ。


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ジャンル:趣味・実用
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