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2010年07月03日 (土) | Edit |
今回は信号入力部つまりプレーヤー部とデジタル信号処理部について書いてみたいと思います。最後にアンプについても書きます。

その前に、
きっと「デジタルでイコライジングなんかしたら音の「鮮度」が落ちるのでそんな方法は駄目」とお思いの方がいらっしゃるでしょうね。果たしてそうでしょうか?
このブログの以前の記事をお読みの方ならお分かりでしょうが、バスレフポートには明らかに位相上の問題があります。マルチウェイのネットワーク回路やトーンコントロールも同様に位相の問題を避けられません。これらの問題は簡単な波形測定でも露呈してしまう程の大きなものです。もちろん聴感上も明らかに違和感があります。結局方法は異なりますが従来のアナログ方式でもスピーカーの特性を改善するために音に劣化を招いているのは同じなのですよ。で、冷静に考えなければならないのは「果たしてどっちの方が被害が少ないか」という事です。今まで聴き慣れたアナログ処理の音が必ずしも(えてして多くの場合)「ソースの信号に正確に対応する」音だとは限らないという事を肝に銘じる必要があります。「ただ聴き慣れているから」というだけで安易に判断されている傾向が度々見受けられます。ただし「好きか嫌いか」は全く各個人の自由ですので。お好きに。

さて音源はPCを前提とします。iPod等を使用するユーザーは当然PCを所有し、そこに音楽データを保存しているからです。従ってシステムコストにプレーヤーは含まれません。ちなみに超高機能のFrieveAudioはAtomプロセッサ搭載のネットブック レベルで十分に機能します。ですから現在出回っているPCであれば、ほぼ何でもOKのはずです。

もちろんメーカーはユーザーに対してできるだけ非圧縮WAVデータの使用を推奨すべきですが、圧縮データの再生も念頭に置く必要があります。VictorのK2テクノロジ等も必要でしょう。オプションで装置とデザインを統一した音楽用PCを用意しても良いかもしれません(HD内蔵のEeePCみたいなので十分。ソニーさんのチッコイVaioなんか素敵だと思う)。無線接続できればなお宜しい。

DSP(デジタル信号処理部)に関しては2つの方法が考えられます。

1)1つはFrieveAudioのように全てPC上で処理を行う方法です。この場合PC以外からのソース(例えばCDプレーヤー、iPodのドック システム)に対して処理を行う事はできません。ただし装置側にはDACとアンプだけが必要なのでコストを抑える事ができます。欠点としてはPC側の状態(他のソフトウェアの動作等)に影響される点が挙げられます。ノイズ的にも不利でしょうが、僕自身はマニヤがとやかく言うほどには問題を感じません。

2)もう1つの方法は、装置側にDSP演算回路を内蔵してPCを単なるユーザインターフェイスと音源として使用する方法です。この場合はCDプレーヤー等のデジタル出力も接続できます。PC側の動作環境にも影響を受けにくくなります。その反面コストが増加します。高級タイプ用ですね。

いずれもソフトウェアは接続されているアンプのタイプと現在のボリューム位置およびスピーカーのタイプとそのイコライザ特性を正しく認識する必要があります(1つ前の記事参照)。まあこれは問題無く出来るでしょう。DSPソフトウェアはこれらの情報に基づいてスピーカーの周波数特性をフラットに補正すると共に、スピーカーに過大な信号が入力されないように低域信号のピークを制限する必要があります。

その他のDSP処理の内容はFrieveAudioと基本的に変わりません。すなわち;
1)選曲機能 (iTune、MediaPlayerに準ずる。これらのデータベース フォーマットに対応すること)
2)基本イコライジング機能 (スピーカーの出力周波数特性をフラットにする。ユーザによるOFFは不可)
3)自動音場補正機能(部屋の特性を補正する。マイクロフォン同梱のこと。任意に使用)
4)ユーザ用イコライジング機能(好みに合わせた微調整用。任意に使用)

これだけあれば十分です。これらのイコライザを全て掛け合わせた1つの総合イコライザ特性がDSPに適用されます。従って何度もイコライザ処理を行って信号を改変する訳ではありません。3)と4)は必要に応じて使用すれば宜しい。ニアフィールドで聴くユーザーは面倒臭ければデフォルトでもOKでしょう。もちろんデジタル信号の飽和を避けるAVC機能も必要です。メーカーは適正なスピーカーサイズを選ぶガイドラインと正しくスピーカーを配置する方法を懇切丁寧に説明しなければなりません。音量が許すのであればスピーカーは小さい程宜しい。正しい情報をユーザーに伝えてください。

オマケ的な機能として欲しいもの
1)ダイナミックレンジ圧縮
例えば交響曲を小音量で聴きたい場合、大音量のところでボリュームを合わせると小音量部の音が聴き取り辛いので、ダイナミックレンジを多少圧縮する機能。僕はこれが非常に欲しい。

2)真空管風味
パナソニックが既に実用化済み。きっと特許の問題があると思います。要は高調波歪みを人工的に発生させるのだと思う。

3)曲の自動レベル調整(iTuneには装備済み)
様々な曲をランダムに聴く場合に、録音レベルに合わせてボリュームを調整しなくて済むので便利。これも是非欲しい。

DSPの出力ビット数には最低24bit必要です(イコライジングするので16ビットでは明らかに不足)。

ソフトウェアはそのメーカーの全機種に共通で使用できるはずですからコスト的に有利です。DSPソフトウェアの性能もさる事ながら、ユーザインターフェイスの使いやすさが何よりも重要です。ちなみにONKYOのHDC-1L(オーディオPC)に付属のプレーヤー ソフトウェアは最悪です。あのようなレベルでは使い物になりません。このコンセプトが市場で受け入れられるかどうかの最大の鍵はユーザーインターフェイスにあります。オーディオメーカーはこのへんの経験が全く無いでしょうから、優秀なソフトウェア開発者(FrieveAudioの作者みたいな優秀な方)をヘッドハンティングするか、アウトソースする必要があるでしょう。プロジェクトの正否の半分(もしかしたらそれ以上)はソフトウェア(特にユーザインターフェイス)にかかっていると思います。努々良い加減に考えてはなりません。

最後にアンプについて。。

アンプのボリューム位置をソフトウェアに知らせるためのセンサが必要になります。また、スピーカーのイコライザ情報を取得するために4線接続が必要です(Nuforceの特許かな?)。ユーザが勝手に非対応のスピーカーを接続できないようにするために、コネクタは特殊な形状にする必要があるでしょう。スピーカー情報はCD-ROMでソフトウェアに設定しても良いのですが、例えばスピーカーを別の機種につなぎ換えた時に設定を変更し忘れたりする可能性があるため、接続によって自動認識させた方が安全です。

その他の基本的なアンプ性能に関しては極普通で良いのではないでしょうか。僕は馬鹿ブースト用にIcon AMP (2万7千円くらい)を使用していますが何ら問題を感じません。こんなに小さくても十分な音質で鳴らしてくれます。DACは24bit/96kHzとして、例えばONKYO WAVIOが1万円弱で販売しています。このクラスで十分でしょう。

真空管アンプを使いたいところですがサイズ、コスト、耐久性的になかなか難しそうです。例えばDAC出力とアナログ入力の間に挿入する1ゲインのバッファアンプなんかをオプションで用意しても良いかもしれません。2万円以下で作ってね。

まあ、アンプはそんなもんでしょう。

まずはパイロット製品としてオールインワンの一体型が無難でしょう。PC抜きで4~5万円くらい(ちと厳しい?)。

これで独断シリーズはオシマイ。
勝手な事を随分書き殴りましたがお付き合い有り難うございました。

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