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2010年06月13日 (日) | Edit |
先の記事にも書いたように、僕は耳位置での周波数特性のフラット化(30Hzまで)と音質的な癖の無さを重視します。その理由は、そうする事によって僕の求める音楽全体の見通しの良さと明瞭さ/自然さが得られるからですが、もうひとつの理由としてアーティストとその作品に対する「敬意」という意味も含んでいます。

僕は高校生の時に部活で写真を始め、10年程前からはかなり真剣に写真作品の製作に取り組んで来ました。一昨年まで毎年なにかしらコンペに出品するなり個展を開くなりの活動を続けてきたのですが、最近は次のステップへ進む方向が見えないため休止中です。で、写真展やコンペ用の外に対して発表するための作品では、僕に限らず同様の活動をしている仲間達も、自分が納得できる色調やトーンを求めて他人が見でも分からないような小さな差にも拘って神経をすり減らしながらセレクションとプリントに没頭します。作品が全てできあがった後の没プリントと空インクカートリッジの山(僕はデジタル)を見ると、その費用を考えて愕然とするのが常です。たかがアマチュアの僕らでもそんなですからねぇ。ましてや天才達がアルコールや麻薬に逃げ場を求めざるを得ない程に自分を追い込んで刻み込んだ音ですから、「自分が組むオーヂオ装置では作品に最大限の敬意を払って、できるだけ全ての音をできるだけそのまま聴けるようにしたい」と、カナル型イヤフォンで初めて音楽を聴いた時にそのように感じた次第です。

で今日は、可聴帯域(20Hz~20kHz)を可視光域(赤~紫)にみたてて、周波数特性をフラットにして聴く事の大切さを考えてみたいと思います。

original.jpg
画像1 ori.jpg

この画(画像1)は有名なモネの「睡蓮」の一部です(適当にネットで拾って来た画像なのでホントにモネの「睡蓮」なのか確かではありません)。色が本物にどれだけ近いのかも分かりませんが、とりあえずこの画像1をCDまたはLPに刻まれた「モネ演奏」のソース音に見立てる事にします。まあCD/LPでも厳密な「原音」は「不明」である点では同じです。。(しかし作家がクレジットしている点に意味がある)

No red
画像2 red.jpg

画像2は、画像1の波長の長い(従って周波数の低い)「赤」の彩度だけを落とした画像です。これは低域の不足したスピーカーで聴いた時の状態に相当します。左上の赤い花の色が見えなくなって(聞こえなくなって)しまいました。この画(音楽)にとって非常に重要な情報が欠落してしまったと言えます。

Green.jpg
画像3 gre.jpg

画像3では、可視域(可聴域)の中では中間的な波長(周波数)を持つ「緑」の極狭い範囲の色域(音域)だけ彩度を上げてみました。これは定在波や箱鳴り等による特定周波数の付帯音に相当します。

これらの画像では、分かりやすいように大げさに彩度を変化させていますが、多かれ少なかれ再生装置の周波数特性がフラットではない状態で音楽を聴くと言う事を絵画で例えればこのようになります。

オーディオ装置を「音楽を聴くための装置」とするならば(って、そうですよね?)、十分に低域までフラットな周波数特性を耳の位置で実現する事がまず達成されるべき基本的要件あるいは基準条件と考えるのが極めてアタリマエではないでしょうか? 少なくともこの状態がどのように聞こえるのかを認識しておく必要があると思います(高性能カナル型イヤフォンで聴いてみるのが一番手っ取り早い)。

とはいえ、ここから音色を自分の好みに合わせてイヂルのがオーヂオの楽しみでもあります。僕は比較的小音量で聴くので細部(細かい輪郭線)が明瞭に聞こえるAlpair5をメインスピーカーとして選択し、輪郭線のまわりにすこし色(音)を滲ませるために真空管アンプ(TU-870)を使用しています。

tube_20100614062130.jpg
画像4 TU copy
画像1に対して輪郭強調処理を施した画像と、ぼかし処理を施した画像をレイヤで重ね合わせた画像です。ちょっと微妙過ぎて分かりにくいかもしれません。

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