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2012年11月27日 (火) | Edit |
Sound Blaster X-Fi Surround 5.1 Proをお仕事PC用の2ch DACとして使っていたのですが、やっと2.1chで使えるようになりました。これで念願であったサブウーハ用ローパスフィルタのデジタル化が実現します。

814_20121127085445.jpg
Sound Blaster X-Fi Surround 5.1 Pro
6980YENなり。安い!
DACは24bit/96kHzと必要にして十分。アナログ出力は6chを備えます(5.1ch用)。
サブウーハ用の帯域分割フィルタだけでなくグラフィックイコライザも使えます。デスクトップ用に追加したベリンガーのグライコが不要になってしまうかも。。。
本体にはマスターボリュームが付いているので音量調整も手元で楽ちんにできます。もちろんサブウーハとメインのボリュームは連動して調整できるので、パッシブプリも不要になってしまうかも。。。。
さらにヘッドフォンアンプも内蔵しているので、Audio Technicaのヘッドフォンアンプも不要になってしまうかも。。

このようにコイツ1つで簡単にデジタル デスクトップ2.1chシステムを構築できます。以前から欲しい欲しいと言っていた、小さくて安価なチャンデバ内蔵DACがとうとう手に入りましたよ。

どうして今までできなかったのか?
ソフトウェアの使い方がよく分からず、面倒臭かったからです。サウンドブラスター製品のソフトウェアは使い難いとネットでも評判が芳しくありません。設定方法については後で説明します。

どうして今になって再チャレンジしたのか?
最近AccuRadioのジャズオルガンのチャンネルをよく聞くのですが、オルガンの低音で少しオヤ?と違和感を覚える事が時々あるため、それを解消できればと思ったからです。ジャズオルガンにはゴキゲンにグルーブする曲が多く、特にオルガン低音部のグリングリンのグルーブ感が魅力的です。オルガンはかなり低音が出るため、A6Mのグライコブーストでは物足りなく、+A10の2.1chだとたまに気に障る事がある。。と必要に迫られたというのが理由です。

下はいつもの40Hz正弦波信号の再生波形です。
SoundB.jpg
グレーがソース信号、緑がAlpair 6M 一発、青と赤がA6+A10です。
さて、青がプレートアンプ内蔵アナログフィルタ、赤がサウンドブラスタ内蔵デジタルフィルタでの結果です。デジタルフィルタで帯域分割した場合、Alpair 6M一発と位相はピッタリ一致している事がわかります。さすがですね。なお、A6Mの立ち上がり波形が大きく崩れていますが、これはF特がフラットではない事に起因します。F特をフラットに補正すると大幅に改善されます(高周波数の変動成分が相対的に低下するため)。例のチッコイICアンプ(15W/ch)を使ってA10を駆動しましたが、全く十分な駆動力を持っているように思えます。そのうち最強Icon AMPと詳しく比較してみましょう。

肝心のオルガン曲での効果の程は、なんか良いような気もしないでもないような気がすると言えば気がするし。。。暫く聞いてみないとなんとも言えませんが、とりあえずZAPシステムで最後まで気になっていたサブウーハの位相遅れが無くなったというのは、精神衛生上非常にヨロシイかと思います。

とても安価で高機能なDACですが、音質については特に問題を感じません。ONKYOの音楽専用PCに内蔵されているDAC(24bit/96kHz)と聴き比べてみても、僕にはチガイがよくわかりませんでした。まぁ、音楽を楽しむにおいて、そのへんの微小な差を敢えてキキワケル事の必要性を全然感じぬため、シューチューしたりショージンしたりしてキキワケヨーという執念が足りないのでしょう。。とりあえず必要十分なクオリティは確保できていると思います。内蔵ヘッドフォンアンプでもちょっと聞いてみましたが、これも別にエーンチャウ?という感じで、ワザワザ別体のヘッドフォンアンプを使わなくても良いかもしれません。。机の上もスッキリするしね。

以下、備忘録も兼ねて設定方法を掲載しておきます。

メイン画面
main_20121127102545.jpg

メイン画面の1のボタンを押すと下の画面が開きます。
スピーカ選択
ここで「5.1スピーカー」を選択しないと、サブウーハが作動してくれません。「2.1スピーカー」を選ぶと駄目ですよ。この画面の「アドバンスト」ボタンを押すと、下の画面が開いて各チャンネルの出力レベルを調整できます。
ボリューム
僕はアンプのボリュームで音量バランスを調整するので、この画面は使いません。

メイン画面の2のボタンを押すと下の画面が開きます。
サラウンド
右下の電源ボタンアイコンをクリックしてサラウンド機能をOFFにします。
左のメニューから「Speaker」ボタンをクリックすると下の画面が開きます。
スピーカ
ここでは、右下の電源ボタンアイコンをONにする必要があります。これがOFFだとサブウーハは作動しません。スライダの機能はよく分かりません。動かしても何も変わらない。。。左上の「設定」をクリックすると下の画面が開きます。
クロスオーバ
下のスライダでサブウーハのクロスオーバー周波数を設定します。サブウーハのローパスだけでなくメインスピーカのハイパスも適用されます。

メイン画面の3のボタンを押すとグライコ画面が開きます。
イコライザ
僕のベリンガ製グライコに31Hzバンドを加えた10バンドイコライザです。

メイン画面の4のボタンを押すと下の画面が開きます。
パフォーマンス
サンプリングレートは48kHzと96kHzを選択できます。

以上の設定により、ラジオでもiTuneでもCDでも音源を選ばずに2.1chとグライコを適用できます。

以上です。

追記
とりあえず暫く常用してみない事には何とも言えませんが、このDACといい、チッコイICアンプといい、僕にとっては必要十分なクオリティを備えているように思えます。マニア用ではない真に実用的な音楽愛聴者用装置ではスピーカ以外の電気/電子回路のコストとサイズ/消費電力を相当下げられるはずです。

オヂオマニアはナニに対して強く拘るのか?その理由はナニか?僕はナニに対して強く拘るのか?その理由はナニか?についてそのうち考察を加えてみようかなぁ。。と考えています。大元の根っこの部分についてね。

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2012年11月25日 (日) | Edit |
プロ用のモニタスピーカはあくまでもお仕事用の機械です。音質や性能だけでなく、安定性と堅牢性が第一に求められますし、デザインは素っ気なくても構いません。しかし、家庭用の装置は生活空間の中で日常的に使われるわけですから、外観のデザインと場所をとらないコンパクトさ、そして使い勝手が非常に重要です。今日の技術を採り入れて真っ当に設計すれば、どの製品でも実用的な音質(音楽再生クオリティ)自体に大した差は出ないでしょう。従って、デザインや使い勝手そして価格が市場競争力の最重要決定要因となるでしょう。

このような傾向は、どの業界でも同じです。黎明期においては、技術が十分に発達していないがために技術者には様々な点で妥協が強いられ、従って拘束条件と技術者の思想(何をどう妥協するか)に応じて様々な技術的アプローチが試みられるため、それらの製品は今に比べると不完全であり個性的にならざるを得ません。未開の山なので頂上に登るルートがタクサン考えられるという事です。とりあえず登ってみん事には始まらぬ。。というのが技術の世界です。ビンテージ装置の愛好者達はその不完全さを「味」として珍重します。

しかし、どの業界でもそうですが、技術が発達するにつれて技術的選択肢は狭まり、製品間の性能差は小さくなります。頂上に登る最適ルートが絞り込まれて来るという事です。これに伴い、性能や機能が向上し、コストは低下します。それ自体を趣味とするマニア達にとってこれは寂しいでしょうが、日常的に音楽を楽しむための実用機械(家電製品)として使う大多数の人々にとってはアリガタイ事です。技術が十分に熟成されれば、商品を選択するに際して性能ではなくデザインや使い勝手そしてブランドイメージが重要となるでしょう。自動車業界を見れば良く分かります。

誤解を招かぬため敢えて言っておきますが、オヂオマニアのように高額なソーチの音や音の付帯的現象の微小な差異に過剰に拘る事と、再生音楽(表現者の行為の結果としての音楽)を鑑賞する事は全く別の行為です。過剰な場合は相反するとさえ言えるでしょう。ソレハソレコレハコレです。趣味のための高額な所謂ハイエンドオヂオが、以下で考えるリーズナブルな価格の家電製品として真っ当な音楽再生装置よりも偉いわけでも尊いわけでも技術的に高いレベルにあるわけでも全くアリマセン。また、そのような高級ソーチで音楽を聴く事がより良く音楽を聴くという事でも、エラクてジョートーな音楽の聴き方だというワケでも全くありません。それはソーユー趣味だというだけです。そもそもの目指すところが異なると認識すべきでしょう。ソレハソレコレハコレ、ロレックスとカシオGショックみたいなもんですね。上等なロレックスの方が時間をより良く計れるわけではアリマセン。ロレックスで時間を計る事が行為としてエラクてジョートーなワケでもありません。ですよね?

という事で、やっと本題ですが、スタジオで使っているのと全く同じスピーカをオウチに持ち込めば良いという事では決してアリマセン。オウチにはオウチの事情があります。また、やたらマニアックにスタジオと全く同じ音をツイキューする必要もありません(マタマタ幻影を追い求めてグルグルする事になる)。変な色付けや付帯音がなく、必要十分な低周波数までフラットに、必要十分に低ノイズ/低歪みで、必要十分なタイムドメイン的整合性を確保し、必要十分な音量でリスナーの耳に音楽を届けられれば良いのです。早い話が、媒体に記録された音の信号波形(すなわち表現者の行為の記録)を、必要十分に正確にリスナーの耳に届けるという事です。このアタリマエの事が何時の頃からか軽視されるようになり、周辺技術が十分に発達した21世紀においてさえアタリマエに達成できていません。これは、趣味道楽と本来の実用目的をソレハソレコレハコレとわきまえず異常に趣味に偏向してきたこの業界の問題です。そもそも、基準など設けなくとも、業界が正常であれば、今現在既に十分に達成されているはずです。しかし、21世紀に入って十数年が経っても一向にそうなる気配が見られぬために、ワザワザ基準を設けるべきだと言っておるのです。

一般家庭用の、それ自体を趣味とする者達(マニア)用ではない、音楽鑑賞用装置には以下が求められるでしょう。

○ 部屋のサイズやリスニング距離(必要再生音量)に見合った最小限サイズの装置を選べる事
○ どのようなサイズの装置であっても音楽再生に求められる基準を満たしている事(どんなに小っちゃくても、必要十分な低音をリスナに届けられる事)
○ 音に過剰な色づけ(オンガクセー?)や付帯音が無い事(これも音楽再生基準のうち)
○ 必要十分に低歪み/低ノイズである事(これは今時の電気回路なら普通にOKでしょう)
○ 家庭で音楽を鑑賞するに必要十分な性能を見極め適正な価格で提供される事(やたらマニアックな半ばオカルト的コマケー性能をどこまでもツイキューする必要は全くない。業務用装置の価格を見れば分かる)
○ 実際の設置条件に合わせて特性を補正できる事(イコライザと自動音場補正の内蔵はアタリマエ、コマケー事よりもイチオクマンバイ重要)

といったところでしょうか。音楽再生装置に求められる具体的な必要十分条件(基準)に関しては、音楽界とオーディオ界が一体となって熟考する必要があるでしょう。

僕の個人的な基準は、
○ 付帯音を徹底的に除去する事(密閉型/吸音材タップリ/頑丈な箱)
リスニング位置で40Hz~10kHzを十分にフラットに再生する事(±6dBに収まっていれば、まぁOKかな)
リスニング位置で75~80dBAの音楽再生音量を余裕で確保できる事
○ 低音ビートに感知可能な(グルーブ感やノリを阻害するような)ヘンテコリンな現象が生じない事
といったあたりでしょうか。

今日のお題は以上ですが、今ふと思い付いたので、以下蛇足として書いておきます。

僕は個人的にバスレフ型を好みませんが、デジタルイコライザ内蔵システムを前提とするならば、バスレフ箱に吸音材を多めに入れて付帯音を減らし、低下したバスレフ効果をイコライザでチョイト補う事により、バスレフ臭さを大幅に緩和できるでしょう。

バスレフ型(吸音材なし)と密閉型(吸音材多め)の比較
bas seal 1

バスレフ型(吸音材多め)と密閉型(吸音材多め)の比較
bas seal2jpg
バスレフ型に吸音材を大量に入れると、特性は密閉型に近付きます。当然、共鳴によるブースト効果は低下しますが、位相の乱れも少なくなります。適度に吸音材を充填し、低下した出力を少しイコライザで補う事により、密閉型とバスレフ型の折衷案(セミバスレフ)的チューニングが可能となります。

このようなセミバスレフ型では、完全密閉型に比べて内圧変動が小さいため(圧が抜けるため)箱のコスト(板厚、気密性の確保)を軽減でき、また、振動板振幅も密閉型よりは抑えられます。吸音材によって低下したバスレフ効果分は、イコライザでチョイト補えばヨロシ。イコライザ組込みを前提とするならば、このようなチューニングは極めて容易です。電気的に特性をホンノちょいと補正するだけで機械的な設計に大幅な自由度が得られるという事です。電気的(信号)イコライジングのメリットは計り知れません。例によってさしたる根拠も無くセンドが落ちるとか言われて忌み嫌われ、正しく活用されて来なかった事が惜しまれます。何度でも言いますが、ソーチ自体の「音」を目的とせず「音楽」の鑑賞を目的とする場合、どのような音楽再生システムであれ、何らかのイコライザは必須です。

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2012年11月24日 (土) | Edit |
。。というのが、昔から僕にはとても不思議に感じられます。

制作者(表現者)がスタジオで最終的にOKを出した音(注意: 原音とか生音ではナイヨ。それは幻影)を、できるだけソノママ鑑賞者の「耳」まで届ける事が音楽伝達/再生装置たるオーディオ装置の本来の目的であるはずです。しかし、21世紀の現在に至っても、その事が真面目に考えられているとは思えません。これは、家庭用オーディオ装置側だけの問題ではなく、制作者から鑑賞者の「耳」までを含めたトータルの「音楽制作/伝達システム」の問題です。本来、製作者は作品が鑑賞者の耳に届くまで責任を負うべきでしょう。僕が「オーディオ界は音楽界に従属する事を明確に認識し、音楽界の意見を真摯に受け止めなければならない。音楽界はもっと積極的に民生オーディオ界に関与しなければならない。」と再三しつこく繰り返しているのは、そういう事です。オーディオ界だけでなく音楽界も一体になってこの事を今一度真面目に考えてみる必要があると思います。もう21世紀なんだし。

オーディオ装置とは、基本的に誰がなんと言おうと「情報伝達装置」です(この点を疎かにしては断じてならない)。であるならば、音楽媒体の作成と媒体再生の基本となる最低限の規格が絶対に必要です。この最も重要な点が今現在に至るまで余りに疎かにされてきたと言えるでしょう。もう21世紀なのに。

現在、鑑賞者側の再生装置に一切の基準がなく、クオリティが千差万別であるため、スタジオでは数種類のモニタ装置を使って音を確認しています。大音量にして細かい問題を確認するためのラージモニターから、ヘッドフォン、ニアフィールド モニター、そしてラジカセ級の装置を使って、どのような装置で聴いてもソコソコ楽しめるように妥協を強いられています。また、そのための労力も彼らの負担となるでしょう。この点が改善されれば、制作側のクオリティは確実に向上するはずです。何事もシステム トータルで考える必要があります。21世紀なんだしさ。

このような問題の大きな要因として、民生オーディオ界においてはオーディオそのものを趣味(目的)とする「趣味のオーディオ」「オーディオ マニア」の影響が今なお強すぎる点が挙げられます。もちろん、自分の好みの音をツイキューしたり、装置そのものを愛でたりする「趣味」があっても全く問題はありません。ソレハソレコレハコレが世間一般でアタリマエと認識されている限りにおいては。しかしソレハソレコレハコレが全く明確に認識されずに今に至った事が問題の元凶であると言えるでしょう。

そのように強い影響力を持つ彼ら(ジャーナリズム、マニア)の言動および行動を見るにつけ、僕には彼らの音楽の聴き方、音楽との接し方が非常に特異であるように思えます(であるからこそ「マニア」と称されるわけですよね)。僕は、これから音楽やアートに興味を持つであろう青少年少女達(少なくとも僕の息子)には、絶対にあのような音楽の聴き方をして欲しくないとさえ思います。

彼らは、モニタスピーカは音楽を「分析的に」「音のアラサガシをして」聴く者達のための装置であり、「音楽」を「楽しむ」ための装置ではないかのように言います。自分達がさも真に「音楽」を「楽しんで」いるかのように。。。しかし、装置やアクセサリの違いによる非常に微細な(果たして本当に差があるのかどうかも半ば疑わしいような)オンシツの差や、所詮はギミックに過ぎぬステレオ方式でオンジョーが縦や奥に広がるとか広がらないとか、オクチがオーキーとかチーサイとか、クーキカンがあるとかないとか、アタカモメノマエニに居るとか居ないとか、僕には全く重要とは思えない付帯的現象に強く拘りツイキューしている彼らの方が、余程「分析的に」「録音や装置のアラサガシ」をして音楽(というよりは音の表層的現象)を聞いているように思えます。彼らが言う「音楽を楽しむ」とは即ち「オーディオを楽しむ」という事なのでしょう。きっとね。ソレとコレが区別されていません。

付帯音を徹底的に抑え、ニアフィールドで部屋の影響を排除し、40HzまでF特をフラットにした僕のZAPシステムの音は、恐らくスタジオのモニタシステムに近いでしょう。しかし、これは何も音楽を「分析的」に「アラサガシ」して聴くためでは全くアリマセン。当ブログで再三述べているように、音楽を始めとするアートに接するに際して、僕は「分析」や「解釈」等の理性の介入を極端に嫌います(モードチェーーーンジする)。僕は、苦労せずとも、聞き耳を立てずとも、音楽の全体と細部を耳そして意識に流し込める装置(音楽を聴きやすい装置)を求めた結果としてZAPシステムに辿り付きました。「全体」を常に広くボンヤリと感じ取り、その「全体の中で」「全体を構成する」瞬間瞬間の重要な細部(音楽家の行為)に意識が一瞬集中し(ウヒャーとかスゲーとかいう瞬間ですね)、しかし意識は常に「全体の中で」一点に留まらず自由に浮遊しているという状態でしょうか。。。敢えて言うならばね。

そのように「音楽」に接している時、そこにコマケー オンシツの違いやオンジョーが意識に入り込む余地は全くありません。ただ、ある瞬間にある「音」(音楽家の行為の反映)に一瞬意識が集中した時または常に意識のドコカで追跡している時に、再生装置の問題によって記録されている「音」(音楽家の行為の反映)が正しく再生されていないと違和感を覚えたり聴き辛く感じ、長く聴いている間にそれがたび重なると非常に気に障り出します。そのようにして気に障る部分を排除してゆくと、結局はソースの波形を正確に耳に届けるという点に帰結した。。。というのがZAP開発の経緯です。

例えば、以前の記事「世界中が同じ音質で聴けるようにシテクレー!」で紹介したアーチストさん達のソニー製ヘッドフォンに対するインプレッションを挙げてみると、「ソレゾレ全部聞こえる」「イーカンジで全部聞こえて」「レコーディングしてた時の環境の音がフラットにソノママきました」「ベース部分がシッカリ」「音全体がキチント」「スタジオでマスタリングしている時の音が再現」。。。彼らが何を重視しているのかが伺い知れます。これらは僕がZAPの開発で常に重視して来た点とも良く一致します。インプレッションにナンチャラカンの事は一切ないですよね。だってそれは装置ではなく彼らが決めるべき事だから。。。基本的に、その音楽作品が全体を通して持つ音色や雰囲気(ナンチャラカン)は彼らが決めるべき彼らの表現に帰属すべき事柄です。オーディオ装置の第一のオシゴトは、彼らが追究して最終的に決めた彼らの表現(ナンチャラカンを含む)をできるだけソノママ我々の耳に届ける事です。本来、オーディオ装置とは、鑑賞者であるドシロート達が勝手にナンチャラカンをツイキューとやらするための道具ではありません(あくまで基本はね。ワキマエテやる分には個人の勝手です)。深く沈潜して出したチェロの音に津軽海峡のジョーネンとやらを勝手にブチ込まれたら、演ってる方はタマリマセン。

以上は、僕の個人的な音楽の聴き方、考え方に過ぎません。オーディオ界は「音楽再生装置はどうあるべきなのか」「音楽再生において何が重要であるのか」「表現者はどのように作品を鑑賞者に伝えたいのか」といった事柄を、音楽界からの意見に基づいて明確にし、ジャーナリズムはそれを大衆に継続的に伝達する必要があるでしょう。。。いいかげん21世紀なんだから。。。

追記
音楽再生の最低基準を決めても、装置の個性は絶対に残ります。ご心配なく。ただ、ソーチの個性にやたら拘る以前に、音楽(音楽家の表現の結果)を真っ当に再生する事をもっと根本から真面目に考えんとアカンちゃう?という事です。21世紀ですし。。。

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テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2012年11月21日 (水) | Edit |
今回は、1989年頃にYAMAHAから発売されたアクティブサーボ方式のスピーカシステムをご紹介します。これらのシステムは、YAMAHA独自のアクティブサーボ技術(専用アンプとスピーカ別の補正回路)を採用する事により、非常にコンパクトなシステムで驚くほど超低音まで再生可能としていました。

今回は「オーディオの足跡」さんと、「オーディオ懐古録」さんの記事を参考にさせていただきました。「懐古録」さんにも貴重な情報が満載です。是非ご覧ください。

YAMAHAは1989年頃に、10cmフルレンジ型から大型のフロア型まで、この方式を採用したスピーカを数機種発売しており、かなり力を入れていた事が伺えます(社運を賭けた?)。
act.jpg
1989年頃に発売されたシステム(参照)

ミニコンポ用にこんなのもあったようですよ。。。
mini.jpg
YAMAHAさん、頑張っていたんですね。

アクティブサーボ方式は、現在もYAMAHAのパワードサブウーハシステムに採用されています。

以下、AST-S1について詳しく見て行きますが、今回の記事の焦点はアクティブサーボ方式にあるのではなく、電気/電子的にスピーカを積極的に制御する(メカトロ化する)事によってスピーカの可能性を飛躍的に拡大できるという点にあります。そこのところを是非ご理解ください。

アクティブサーボ方式の原理については、「懐古禄」さんのコチラの記事を参考にしてください。僕は原理をよく理解していません。基本的にバスレフ型を電気的に制御する方式のようです。

ast-s1.jpg
YAMAHA AST-S1 (1989年頃発売)

主な仕様
spec_20121121042142.jpg
16cmウーハー、A4サイズ、容積6Lというコンパクトな構成でで28Hz/-10dBという驚異的な低音再生を可能にしています。凄いぞ! YAMAHA!!

海外のサイトからF特図を見つけました。
ftoku y
見にくいので、周波数のスケールに色を付けています。左から304050100Hzです。40Hzまで完璧にフラットです。2次歪みが50Hzの少し手前で落ち込んでいる事から、ここが共鳴周波数だと思われます(共鳴点では振幅が減って2次歪みが低下する)。逆に3次歪みはポートの動作領域で高くなっています。これを見る限り典型的なバスレフ動作であるように見えますね。クロスオーバーが2.5kHzですから、ポート共振音や箱の定在波がポートから放射される可能性もあります。僕なら小径フルレンジと組み合わせて、150Hz以下だけウーハに受け持たせるな。。。

専用アンプに挿入したカートリッジ(右方の黒いやつ)
cart.jpg
別のアクティブサーボ式スピーカを使う場合は、このカートリッジを交換します。

黄色の部分の回路がカートリッジに内蔵されています。
circ_20121121041836.jpg
この部分でスピーカの特性に応じた最適な制御を行うという事です。

ここではアクティブサーボの原理を深追いしません。ご興味のある方は「オーディオ懐古禄」さんのコチラの記事を参照してください。

繰り返しますが、ここで僕が強調したいのは、スピーカを電子/電気的に積極的に制御する(メカトロ化する)事により、スピーカの可能性を飛躍的に拡大できるという事です。よりコンパクトに、より低音まで、より低歪みに、より安全に再生可能なスピーカを開発できます。

YAMAHAのこのシステムではアナログ的に補正を行っていますが、現在ではデジタル信号処理(DSP)を駆使してそれこそナンデモできます。YAMAHAのように、1つのアンプで複数のスピーカに対応させたい場合、DACとDSPを内蔵したアンプに、スピーカの制御パラメータやアルゴリズムを書き込んだマイクロSDカードを挿入する等の方式が考えられます。あるいはスピーカ側にチップを埋め込んでおき、Nuforceの初代ICONのようにRJ45コネクタ(LAN用のケーブル)を使ってアンプとスピーカを接続してスピーカからアンプに情報をインプットする方法も考えられます(当ブログの参考記事: NuForce Iconが示すデジタルオーディオの可能性)。僕はNuForce ICONにこの方面の発展を期待したのですが、残念ながら、その後の積極的な展開は見られません。惜しいなぁ。

でもね、低コスト/低消費電力のデジタルアンプが利用可能な現代では、業務用コンパクトモニタのようにアンプを内蔵し、さらにDACもDSPも内蔵してしまう方が現実的でしょう。もちろん無線化も! 普通の人はアンプとスピーカの相性がドータラとか気にしませんから(当ブログの参考記事: こんな装置が欲しいなぁ)。メーカさんが、それぞれのドライバに最適な電子/電気回路を設計してくれれば、それでヨロシ。システムトータルで最適化するという事です(システム インテグレーションという)。

このようなメカトロ化により、低音ブースト(方式はなんであれ)を含む特性のフラット化、ドライバの機械的特性の最適化(ドライバの素の音響特性は凸凹でも良い)、2次/3次歪みの低減、動的な過大振幅の制御、自動音場補正、位相の補正、エフェクタによるコノミの音調の選択(リバーブや真空管風味等)が可能になります。アイデア次第で他にいくらでも有効活用できるでしょう。

YAMAHAの当時の試みは真に称賛に値すると思います。そのようなアプローチが市場で正しく評価されなかった事(そうですよね。。今その進化形が無いという事は。。)が本当に惜しまれます。何がその要因であったのか、業界はよく考えて見る必要があるでしょう。そして、どこかのメーカから再びこのような製品が世に問われる事を心から待ち望みます。コンパクトに、価格はリーズナブルに(何が重要で何が重要ではないかを正しく見極めてドーデモエーコマケー事はスッパリ切り捨てる)、デザインはクールに(超重要!)、マニア用ではなく音楽愛聴者用である事を明確に打ち出し(マニアにアータラ言わせぬよう)、音楽家を始めとする一般音楽愛聴者(特に圧倒的高音質のヘッドフォン/イヤフォンで耳の肥えた若年層)の意見を採り入れる事が重要であろうかと思います。いいかげんオヂオマニアの呪縛から解き放たれた、真に高品位な音楽愛聴者用実用音楽再生装置が出てきても良いのじゃないかな・・。21世紀になって早10数年。。。ですしね。小っこくて安い装置でも、世界中が必要十分な一定水準以上の音質で聴けるようにするために。

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2012年11月19日 (月) | Edit |
アコースティック サスペンションについては今回が最終回です。

60~80代に多く見られた国産の密閉型ブックシェルフ タイプについて書こうかな。。と思っていたのですが、DIATONE以外は特性図が公表されていませんでした。という事で今回はDIATONEの30cm密閉型ブックシェルフのデータを基に考察を進めます。データは全て「オーディオの足跡」さんから拝借しました。各モデルの詳細はそちらを参照してください。

下はDIATONEの30cm密閉型であるDS-301 (1970年)と、DS-303 (1974年)の特性です。
ds-301(1)_20121119042840.jpg
ds-303(2)_20121119042838.jpg
ともに70Hzくらいからロールオフが始まり、40Hzで約10dB程度減衰しています。前の記事のAR-3aに比べると、随分控えめな特性である事がわかります。

DIATONEでは、これらのスピーカの形式を「アコースティック エア サスペンション」と呼んでいます。一般的に、吸音材による空気バネのダンピングを積極的に行わない通常の密閉型を「エア サスペンション」タイプと呼ぶようです。DIATONEはAR式の真正「アコースティック サスペンション」のような過激な事はせずに、折衷案的な方式を採用したという事でしょう。いかにも日本的アプローチであると思います。板厚がわからないので、外容積で比較すると、AR-3aの60L に対し、DS-301が66L、DS-303が73L と、DSシリーズはやや大きめ。国産他社の同クラスのスピーカも似たようなものだと思います。

カタログ上の能率は両機とも90dBとなっています。DIATONEに限らず、この頃の国産スピーカのカタログ値の能率は、判で押したように90dBと記載されています。上の特性を見ても、中域の特性を敢えて少し盛り上げる事によって、なんとかカタログ上の90dBを死守しようとしたのではないかと見えなくもありません。このように、低域をARのように極端に延ばさ(せ)なかった1つの理由は、能率を落としたくなかったからではないかと推測できます。能率「90dB」の死守は、マーケティング上非常に重要であったのかもしれません。

参考に、下は20cmウーハ搭載のアコースティック エア サスペンション型であるDS-15B (1979年)の特性です。
ds-15b(2).jpg
このモデルのカタログ値も90dBです。ここまで来ると露骨ですよね。如何に「90dB」の呪縛が強かったかが伺い知れます。雑誌やマニヤ達が例によってさしたる根拠もなく「90dB以下はスピカぢゃない!」という風潮を広めたのでしょうか?このようなイビツな傾向が助長されたとするならばそれは問題でしょう。

下は1985年発売の30cm密閉型DS-2000の特性です。
ds-2000(5).jpg
このモデルでは「密閉型」と呼んでいます。外容積は105L とさらに大きくなります(DS-303は73L)。低域のロールオフはあいかわらず70Hz程度から始まりますが、中域を盛り上げる事なくフラットに90dBを「死守」できていますね。

同年に発売された受注生産のDS-10000 Klavierが、DSシリーズにおける密閉型ブックシェルフの実質的な最終型かもしれません。硬派なイメージのDSシリーズも、このモデルになると「楽器のような暖かい音がする慈しみの心があるスピーカー・システムを目指し、ダイヤトーンの技術者たちが持てる全ての技術を投入し、持てる全ての感性を注ぎ入れて開発したスピーカーシステム。」となります。イヨイヨ出てきましたよ!!「楽器のような」「暖かい」「イツクシミノココロ」(なんじゃソレ?意味不明やん)そして御大「カンセー」様が!。。。出たな妖怪!ですよ。ホンマニ。。この頃からバブルが始まり(「癒し」はバブル崩壊後かな)、90年代に入るとDSシリーズでもバスレフ方式のブックシェルフ型が主流となります。また、特性データも掲載されなくなりました。魔境化のヂダイが到来したという事でしょうか???

と、DSシリーズについては以上です。

以下、アコースティック サスペンションに関する3つの記事を通しての考察です。

まず、アコースティック サスペンションという方式についての僕の率直な感想としては、「小容積密閉箱に吸音材をタップリぶち込んで共振を抑制した上で低域を信号ブーストするのと同じやん」という事です。前の記事にも書きましたが、密閉型である以上、ブーストしようが共振を利用しようが、最終的な出力レベルが同じであれば振動板振幅は全く同じです(密閉型の場合、振動板の運動がそのまま音として放射される)。振動板を敢えて重くしてf0と能率を下げるというのは、デジタル式であれアナログ式であれイコライザで高域を相対的に減衰させる(低域をブーストする)のと、結果としては等価です。

再三申しているように、今後オーディオ技術が正常に進化するのであれば、アンプ/DSPを内蔵したメカトロ スピーカが主流となるでしょう。そのようなシステムでは、ドライバに合わせたイコライジング特性をプログラミングする事により、簡単に密閉+ブースト方式を実現できます。しかもソフトウェア処理により、部屋の特性補正だけでなく、過大な振動板振幅を抑制したり、調波歪みを補正したりする事も極めて容易です。その程度の処理を行う電子回路は、今時極めて安価にできるはずです。

ちなみに、グライコを使ってAlpair 6M ZAPを63Hzバンドでちょいとブーストすれば、上記のDIATONE 30cmウーハ モデルと同等以上の特性が得られます。騒音計で計測してみたところ、僕の3x3mの部屋の中央付近において、ZAPは63Hz正弦波を極端に歪まさずに(THD(5th)で約2.5%)、音圧90dB(2本)を達成します。つまり、4.5畳程度の中央付近に座って適度な音量(最大80dBA程度)で音楽聴くならば、実用的にZAPブーストでも十分であろうかと思われます。このように、ユーザは、低音性能を犠牲にする事なく、自分のリスニング環境に見合った最小のスピーカサイズを選ぶ事ができます。これは、オヂオそのものを趣味とするのではなく、日常の生活空間の中で快適に音楽を楽しむという事において極めて重要です。

もう1点、思ったのは、80年代で既にスピーカの基礎技術は十分なレベルに達しているという事です。恐らく、あの時代のスピーカと現代のスピーカを比較しても、実用的クオリティは殆ど変わらず、単なるコノミの(ナンタラカンとか流行の)レベルの違いしか無いのではないでしょうか。音楽再生にまつわる根幹的技術において何も進歩していないという事です(グルグルしてるだけ)。もし、あの時点から魔境(バブル)に入らずにオーディオ技術が正常に進化の過程をたどったならば、現時点で既に、僕が上で書いたようなメカトロシステムに帰結しているはずです。

そのような技術的試みとして、YAMAHAが1989年頃に発売したAST-S1という画期的スピーカシステムが挙げられます。極めて小型(A4サイズ、16cmウーハ)でありながら28Hzまでの超低音再生を可能にしたとされます。このシステムは、アナログ式補正回路を組み込んだ交換式のカートリッジと専用アンプを使い、カートリッジを交換する事により他のモデルにも対応するという方式でした。ただ、専用アンプを必要とした事もあり、市場的には成功しなかった模様です。後のデジタル技術の進化を考えるならば、やや速すぎた技術と言えるかもしれません。僕が提唱するDSP内蔵メカトロ式は、このYAMAHAシステムの延長線上にあります。このような極めて真当な技術的アプローチが継続されなかった事は本当に惜しまれます。また、何故このように真っ当なアプローチが市場に受け入れられなかったのか?という事を考察する事も重要でしょう。

次回は、このYAMAHAシステムについて書いて見ようかな。。。と考えています。十分な情報が集まれば良いのですが。。。

追記
バブル期は一般的に'86~91とされています。この時期に世の中の様々な風潮が大きく変化したように思えます。音楽も一気にツマラナクなったように僕には思えます。ジャコの死(1987)をもって探求し進化し続けて来たジャズは終焉を迎えました(と僕は勝手に思っている)。もうギリギリ死にそうな血みどろの音楽ではなくなったと言う事。オシマイ。ツマラン。。。僕は85年に就職して直ぐに血みどろのプロジェクトに放り込まれ、それからバブルが終焉するまで一切世の中や音楽の変化を感じる余裕が無かったため、随分後になってからイロイロな面でその影響の大きさをヒシヒシと感じます。ジャコの悲惨な破滅を知ったのも、バブル後にプロジェクトが一段落してからでした。。。。本当にショックでした。

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