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2012年07月01日 (日) | Edit |
本題の前に、前の記事の追記。。。

アーチストさんは往々にして破滅します。既に書いたように、追い込み過ぎて限界を超えたがために精神的に持ちこたえられなくなるというのも1つのパターンだと思いますが、恐らく、彼らが最も恐怖するのは「テンゴクトツナガラナクナル」という事でしょう。ミューズが降りてこなくなるという奴です。ある日突然、もしかしたら今この瞬間にも、降りてこなくなるんじゃないか。。。という恐怖。。。怖いですねぇ。。成功するまでは怖いものなしですが、大きな成功を収めた後は、それはそれは恐怖でしょう。。。オシマイですもん。他にできる事はナニモナイシ。ヤリタクモナイシ。死んだ方がマシだし。。。。ジャコもマイルスもたぶんジミさんも、そんな恐怖と戦って、ボロボロになったのでしょうねぇ。で、アルコールかドラッグによる束の間のテンゴクに逃げる。。。キッツイですよねぇ。。。アーチストさんという職業は。。。でも、カッコエーなぁ。。。ゆめゆめおろそかには聴けませぬよ。彼らが遺した命懸けの行為の結果を。。。

さて本題です。

今回は、普通に音楽を楽しむための装置が備えるべき基本中の基本性能について書きます。今まで散々書いてきた事の繰り返しになりますが、まぁ、一通り読んでやってください。

LEANAUDIOでアレコレやってみた結論は、

最も聴きやすく、最も楽に、最も自然に、最も飽きることなく、最も深く、全体も細部もバランス良く最もオイシク「音楽」の「内容」を楽しもうとした場合、結局「全く普通に再生」するのが基本である

という事です。

「全く普通に再生する」とは「記録されている音の波形をそのままに近いカタチで耳に届ける」という事です。これは「音楽再生装置」たるオーディオ装置にとって、今さら言うまでも無い、全くアタリ前の基本機能であると言え、ある時代までのオーディオ技術は、専らこれを目指して進んできたはずです。ある時代までは。。。。どこかの時点で再生音楽本来の目的を忘れ、あるいはソモソモ出来もしない事をツイキューとやらし始め、「趣味道楽」の機械として進化の袋小路に彷徨い込んだと思われ、これについては、その経緯を考察してみる価値は十分にあると思います。

逆に、ウォークマンに始まり、音源のデジタル化とPCおよびインターネットの普及/進化の結果としてiPodに代表される携帯型デジタルプレーヤが爆発的に普及し、既に極めて高い音楽再生クオリティを達成している(すなわち既に「全く普通に再生」できる)イヤフォン/ヘッドフォンが、もはや一般民生用オーディオの主流になった感があるのも、極めて妥当な成り行きのように思えます。巨大化/肥大化/趣味化/目的不明化/高額化/高齢化?し、進化の袋小路(根本的再生クオリティは全く進化せず、小型化せず、低価格化しない)にはまり込んだ恐竜に対して、新たな時代の担い手として登場した哺乳類というふうに見えなくもありません。

かくいうLEANAUDIOデスクトップシステムも、元々カナル型イヤフォンでの衝撃的体験から始まり、それを目標として開発を進めてきたわけですが、これからのスピーカ式オーディオというのは、そのように非常に高音質なイヤフォン/ヘッドフォンの音を聴き慣れた人々をターゲットにして開発されるべきでしょう。アチラの進化の方向を修正するのではなく、コチラから改めて進化の枝分かれをした方がもはや現実的であろうかと思えます。既にコチラがオーディオの基準であるという気がします。

「全く普通に再生する」とは、早い話が、「リスナの耳に、音楽帯域のほぼ全域でフラットな周波数を持ち、位相遅れのない音を届ける」という事です。そうする事により、ソースの波形を正確に再現できます。これについては、FrieveAudioで周波数特性と位相特性の両方を補正する事によって、ソース波形にほとんどドンピシャの音を届ける事ができる事を実証済みです(参考記事)。また、ヘッドフォンでは、何も補正せずとも、いとも簡単にそのような再生が可能である事も、同じ記事で実証しています。ハチマルの実感では、密閉型を使うかぎり、位相についてはそれほど神経質になる必要はなかろうと思います。従って、周波数特性が最重要特性であると言って良いのではないでしょうか。

なぜ、それが重要なのか。。。について、シツコイですが、もう一度おさらいします。

再三述べたように、西洋音楽というのは、楽聖ベトベンだろうが帝王マイルスだろうがポップスの女王マドンナ嬢だろうが、ジャンルに関係なく、ほぼ可聴帯域の全域(主要帯域としては40Hz~10kHz)で、人間が耳で感知できる音のスペクトル(ラウドネス補正済みのスペクトル)が、高い方にも低い方にも極端に偏ることなく、ほぼ左右対称またはほぼ均等に分布しています(参考記事)。これが、教会音楽に始まり、いわゆる我々がクラシックと呼んでいる時代に飛躍的に高度化し、その後、より大衆化マスプロダクト化された現代にも引き継がれている西洋音楽の基本構造、あるいは基本の調和だという事です。

ベト5第1楽章の周波数スペクトルの事例についてもう一度振り返ります。ハチマルが所有する、指揮者も楽団もホールも録音年代も全く異なる5枚のCDのスペクトルは非常によく一致しており、さらに、鎌倉のさるホールのほぼ中央席で計測された生演奏のスペクトルも、これらに驚くほどよく一致しています(参考記事)。おそらく、ベトベンが作曲した時点で(彼の頭の中で)既にこれに近いバランスにできており、最終的にはリハで指揮者さんがコンナモンヤネと具合良く調整したら、このようなスペクトルになってしまう。。という事ではなかろうかと思われます。そして、レコーディングのコンソールでの調整においても、スペクトルを計測しながら調整しているとは思えないため、生演奏を何度も聴いたであろう、繊細な専門的感覚を持つレコーディング技術者/アーチストさん達音楽のプロフェッショナルが、耳を頼りにコントロールルームで最終的にコンナモンヤネと調整した結果も、やはりこのようなスペクトルになってしまうという事なのでしょう。

そして、マドンナであれマイルスであれ、やはりスタジオでモニタして、耳で確認して具合エーントチャウ?と最終的に承認した結果も、やはり40Hzと10kHzがほぼ同等の大きさに聞こえ、その間がほぼ均等に分布したスペクトルになっています(参考記事)。音楽の専門家達が「具合エーントチャウ?」という調和を求めると、どのようなジャンルであれ、やはり自然とそのようになってしまう。。という事のようです。

これ以上グダグダ言う必要はないですよね。

「周波数特性なんかジューヨーではない」とか「周波数をフラットにするとオンガクがツマラナクナル」。。。。。なんて、もし、音楽を本当に楽しもうと思ったら(オトじゃないですよ、オトじゃぁ。。音楽ね)、口が裂けても出てくる発言ではありませぬ。そりゃアンタがツマランというだけヤロ!。ドシロートが自分勝手にイヂクリマースのは、それは個人の勝手です。「趣味」ですから。しかし、少なくとも世間に対してそれなりの影響力を持つ業界の玄人さん達が、堂々とそのような発言をしている事には、重大な問題があるとハチマルは激しくそう思います。プリプリ。

さて、ハチマルが以上のような事を書くと、理屈でそんな事を言っているだけだと思われるかもしれませんので、補足しておきます。

以前のハチマルはトランジスタラジオで聴こうがJBLパラゴンで聴こうが「ベトベンはベトベン、ピ○ミGOはピ○ミGO」をモットーとし、再生機械にはゼンゼン拘りませんでした。上等のラジカセ級のやつで十分だと。。。しかし、携帯電話にフルトベングラさんのベトベン交響曲全集とジャコさんの全コレクションをコピーして、そこそこ上等のカナル型イヤフォンで聴いた時にショックを受け(電車の席でトリハダが。。。)。。。そして、DENONコンポのブワブワ スピーカを激怒のあまり破壊し、イヤフォン付けっぱなしで1日中仕事するわけにゆかぬため、また、いろいろ試聴した結果市販品でハチマルの要求を満たせそうな装置が存在せぬため、デスクトップシステムの開発に着手し、試行錯誤の結果ほぼイヤフォン並に聴きやすい現在のZAPの基本ができ上がった時点で、波形計測やスペクトルの解析をして後追いで理論的裏付けを取ったに過ぎません。まぁ、開発屋さんの典型です。

結局、その道の専門家さん達が、具合エーヤロと調整してくれたのを素直に聴くと、概ねどんな楽曲でもバランス良く調和がとれて聴きやすいという事です。アーチストさんの表現の全体と細部を感じ取りやすいという事です(シロートの身勝手なジョーカンとやらではナイヨ)。ウチラのために、そのように作ってくれてはるという事です。アタリ前の事です。そこにドシロートくさいオンガクセーたらナンタラを追加する必要性は感じませんし、あまり露骨にやられると、元々の音楽が聴きにくくって、そのうち激怒してハンマーで破壊したくなります。

以上が、ハチマルが「音楽」を普通に聴くためのスピーカ式オーディオ装置がまず目標とすべきと考える基本中の基本中の基本中の基本の考え方です。

次回から、もう少し具体的なオハナシに入りたいと思います。次回のキーワードは「インテグレイション」の予定です。

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テーマ:オーディオ
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