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2012年07月08日 (日) | Edit |
シリーズ最終回として、具体的なシステム例を挙げながら、ハチマルが考える、それ自体を趣味とするマニア用では断じて絶対全くない、誰にでも何の知識がなくとも簡単に日常生活の中でより快適により深く音楽を楽しめる、必要十分な音楽再生クオリティを備えた、妥当な価格の真の実用オーディオ装置について書いてみます。

そのキーワードとなるのが System Integration です。システム統合というやつです。

簡単に言うと、個々のコンポーネントを個別に最適化するのではなく、1つのシステムとして総合的に最適化するという意味です。一般的に、個々の要素技術が十分に成熟すると、システムの統合へと技術は向かいます。多くの場合、システムの統合によって性能、コスト、サイズを飛躍的に向上させる事ができるからです。一般家電では、さらにインテリジェント化(内蔵マイコンによる自動制御)が進んでいます。オヂオ分野は、そのような面で、かなり遅れているように見受けられます。

下は現在の一般的なオヂオシステムの実施例を示しています。
Legacy Concept
ハチマルは、どのようなオヂオシステムであれ、何らかのイコライザ機能は必須であると考えるため、この図にはイコライザも含めています。DAC、イコライザ、アンプ、スピーカは別々に設計され(スピーカ屋はスピーカの事しか考えず、アンプ屋はアンプの事しか考えない)、別々の筐体を持ち、電気装置は別々の電源回路を備えます。そして、それらの装置間は電線で接続されています。冷静に考えれば、コスト、スペース、資源を激しく無駄使いしており、電線類も生活空間においては鬱陶しい限りです。

現在でも、一体化した廉価でコンパクトな装置が売られていますが、それらは単純に1つの箱に各種装置を詰め込んだだけであり、機能的にシステム統合されているとは言えません。

下図は、ハチマルの考えるシステム統合のほんの一例です(クリックで拡大)。
New Concept
全ての電気装置をスピーカ筐体に内蔵しています。図には1系統だけを示しており、ステレオ方式の場合は同じ物を2個使います。このような方式は、電子回路が飛躍的に低コスト/コンパクト/低消費電力化したからこそ可能となります。今や、業務用モニタスピーカではアンプ内蔵が常識です。加えて、このシステムは、無線LANを前提とした無線式システムとしています。無線化が今後の大きなトレンドである事に疑いの余地は無いでしょう。

基本的考え方としては、システムの出力端に位置し、電気-機械-音響変換という最も困難な役割を担い、音質に支配的影響力を持ち、コンポーネントとしては最も不完全な「スピーカ」において最良の結果が得られるように、システム全体を最適化するという事です。さらに、実際の使用状態においてシステム全体をキャリブレートするための機構(自動音場補正機能)を内蔵します。このような校正機構により、はじめてオーディオシステムは真っ当な音楽再生装置と呼べるようになります。

各コンポーネントについて、出力側(スピーカ側)から見て行きます。

1) スピーカ
システムにおける最重要コンポーネントです。他の全てのコンポーネントには、御大スピーカ様の不完全さを補うためのシモベとなって甲斐甲斐しく働いて頂きます。そのようなシモベ達のサポートを大前提として、御大スピーカ様を最初から設計する必要があります。

フルレンジ1本を基本とし、必要に応じて超高域(10kHz以上)を受け持つ同軸スーパツイータを追加しても良いでしょう。この場合、単純にコンデンサをかませるだけで良いかもしれません。コスト増が許される高級システムであれば、デジタルチャンデバとバイアンプを内蔵した2Way型でも良いかもしれません。また、低音補強用にパワードサブウーハをオプションとして用意します。ドライバのサイズとしては、リスニング距離と部屋の大きさに応じて、8cm~13cmから選べれば、一般家庭向けには十分でしょう。普通の人はアホみたいな大音量で鳴らしたりしません。エンクロージャは当然密閉型とし、スピーカ本体にデジタルイコライザを内蔵するため、最初からデジタル低音ブーストと特性補正を前提としてドライバを最適設計します。

これらを前提とした場合、スピーカには、低音ブーストに対応する十分な許容振幅(Xmax)と、大振幅時の挙動最適化が求められます。一方、デジイコで特性補正するため、ドライバの素の状態の特性は多少凸凹していても構わず、設計に自由度が得られます。例えば、敢えて分割振動を起こして高域のレスポンスを半ば無理矢理稼いだりする必要がなくなるかもしれません。なお、密閉型システムでは、再三申しているように、ドライバ自体の気密性が重要です。現存するドライバでは、マークオーディオのAlpairシリーズが良い線行っていると思います。

大音量を必要とするユーザ、あるいは低域限界をさらに延ばしたい(例えば30Hzまでフラット)と望むユーザに対応するために、同じコンセプトで作られた無線式のDSP内蔵パワードサブウーハをオプションとして用意します(後述)。

エンクロージャには、低コストで設計自由度の高い樹脂製が最適だと思います。特性が異なる複数の材料を組み合わせたコンポジット構造が有力でしょう。最新の材料技術と設計技術を駆使すれば、低コストで堅牢な、また、形状が自由であるため音響特性にも優れた密閉型エンクロージャを実現できるはずです。筐体はコストのしわ寄せが最も及びやすい領域ですが、ドライバと同様に音質に決定的影響を与える領域でもあるため、決して手抜きは成りませぬ。。。なお、筐体を変に響かせたりする必要は全く無いと思います。

2) アンプ
アンプ自体には特に新しい技術は必要ないかもしれません。Tripath社製等の安価な量産ICを使った低発熱でコンパクトなデジタルアンプが適するでしょう。性能的には現状ので十分なような気がします。

3) ボリュームコントローラ
リモコンによる音量調整を行います。ステレオ方式の場合、左右の同調が必要です。ドライバ保護のために、低音ブーストの設定に応じて最大ボリュームを制限できると良いでしょう。例えば、+6dB程度の標準設定ブーストではフルボリューム可能とし、バス拡張モード(例えばmax+12dB)の場合は最大ボリュームを制限する等が考えられます。または、ボリュームに応じて、最大ブースト量を連続的に変化させる事も可能でしょう。DSPと連動したマイコン制御が良いでしょう。

4) DAC
これも、機械屋のハチマルには、特に新しい技術は思い浮かびません。アンプと同様、量産チップで十分ではないでしょうか。デジタルブーストを前提とするため、24ビット分解能は欲しいですね。レートは96kHzもあれば十分だと思います。

5) デジタルイコライザ(DSP)
スピーカお助け隊の隊長です。標準イコライザ設定として、スピーカの特性(無響室での特性)がフラットになるようなイコライザ設定を固定プログラミングしておきます。この設定は消去/変更不能です。この標準設定には、ドライバの安全性と音質を保証できる程度のブースト(例えば6dB程度、50Hzまでフラットとか)を最初から含めておけば良いでしょう。この特性が、システムのカタログ値となります。面倒臭いユーザはこの特性のまま使っても良いでしょう(従来のシステムと同じ事)。位相遅れ補正は標準設定のまま固定で十分です(自動補正までは不要)。これにより極めて正確な低音再生が実現します。

なお、イコライザのタップ数は、FrieveAudioのように数百にも及ぶ必要はなく、対数的に配置すれば10数バンドもあれば十分ではないでしょうか。

オプションモードとして、バス拡張モード(例えばmax+10dB、40Hzまでフラットとか)を選択できるようにします。この場合、上記したボリュームコントローラで上限音量を制限してドライバを保護する必要があります。これは最も単純な方法ですが、マイコン制御のボリュームと連動させ、DSP内でダイナミックかつインテリジェントにブースト量を調整する事も可能でしょう。そのようなインテリジェントな方式を採用すれば、ドライバ保護と音質を保証できる範囲内で常に最大限のブーストが可能となります。例えば、以前の記事で紹介したように、春の祭典の超絶バスドラにだけコンプレッションを効かせる等が可能です。このへんはソフトウェアでどうとでもなります。

もう一つの重要な機能が、自動音場補正です。一般ユーザを前提とした場合、あのビックリするようなノイズ信号は使いたくないので、理想としては、通常の音楽を再生しているうちに自動的に最適イコライジングできると良いナァと思います。つまり、使い始めの数時間だけ、リスニング位置にマイクを置いておき、普通に音楽を再生すると、装置がソース信号とマイク信号を比較して自動的に補正特性を算出して設定する。。。といった具合です。十分なデータが得られた時点でインジケータが点灯し、以降マイクロフォンは不要です。あるいはテスト専用の音楽データを同梱しても良いでしょう。複数の特性を記憶できれば、リスニング位置に合わせて補正特性を選択できます。最近のエアコンみたく、リスナの位置を認識して自動的に切り換えるとかも可能でしょう(まぁ、不要だとは思いますが)。マイクをリモコンに組み込めると素晴らしいですね。

あとは、ユーザがお好みでイコライザをイヂレルようにしておけば良いでしょう(iTuneにも付いてるよね)。内蔵DSPにリバーブやシンクーカン風味なんかのエフェクタ機能を持たせても良いでしょう。やり過ぎない程度に。。。このへんは全てリモコンから設定できること。

6) 受信機
もはや無線式が標準となるでしょう。これで鬱陶しい電線類から解放されます。あとは電源ケーブルだけ。。受信機のスイッチで、L/Rどちらの信号を受信するのかを選ぶようにしておきます。両Chを受信してMONOで出力できるようにすれば、装置を1個だけ購入してモノラルで楽しめます。ハチマルなら絶対モノラルにしますね。また、3個買えば、フロント3ch方式も可能でしょう。なんならサラウンドにも対応しますか。

7) リモコン
こいつは重要です。ソース装置の選曲、音量調整、イコライザ/DSPの操作等を行います。携帯型プレーヤ(iPod Touch、iPhone、iPad等)にアプリをインストールすれば、ソースとリモコンを一体化できます。そのような使い方が標準となるかもしれません。というか普通そうだよね。きっと。

8) オプション
お部屋が広くて音量が必要な場合や、拡張ブーストモードでは音量が足りない場合に、同様のコンセプトの無線式パワードサブウーハがあると良いですね。サブウーハの使用を前提とする場合、部屋が広くてもメインスピーカは小径(8cm)で十分かもしれません。ドライバの必要サイズは、ほぼ低音の音量で決まりますから。もちろん、自動音場補正で誰でも簡単にベストな状態に設定できる事は言うまでもありません。

システムとして、機能性とデザイン性に優れたスタンドも同時に設計すべきでしょう。なんなら標準で同梱して欲しいくらいです。ハチマルが今使っている壁/天井取り付け用のブラケットは1個 5~6千円もします。高価すぎでしょう。天井/壁取り付け用と、デスクトップで耳の高さまで持ち上げられるヤツ(Zライト(古!)みたいな可動アーム式なんかもね)があると良いナァと思います。お安くしてね!でもデザインはクールにね!

9) デザイン
システム全体のデザインは、もしかしたら音質よりも重要です。あと色もね。ハチマルなんか、クルマでもなんでもまず色で選びますモン。音楽は、アートは、クールでないといけません。全くです。なんか恥ずかしげもなく「ジョーカン」とか言いそうなオヂサン臭いのはNG。電源コードひとつてっても、デザインを疎かにしてはなりませぬぞ(黒いコードは止めてね)。優秀なデザイナさんを起用してください。市場で成功するかどうかは、ほぼここにかかっていると言っても過言ではないでしょう。日本人は、基本的に建築や工業デザインに優れたセンスを持っていると思います。なのに、製品は洋物に比べると明らかにダサイ。何故にあのようにダサイのか???Apple製はクールですよね。もうそれだけでハチマルは日本製を買う気が全く失せてしまいます。

せっかくデザイナさんがクールな絵を描いても、複雑な会社の審査過程で上の方のオヂ様達が偉そうに口出しして、最終製品はどうしても無難でダサクなる傾向があります。デザインの分からぬオヂ様は黙りましょう。もう、オヂオ=癒しと温もりの木目調のヂダイではありませぬ。

10) 価格
例えば、Alpair 10クラス(13cm)の最高品位のフルレンジドライバを搭載したシステムで、実売1台5万YENでどうよ(ステレオで10万YEN)。デスクトップ用の8cm L/R一体型(ZAP風)も5万YENくらいだな。電気関係は驚くほど低コストで済むはずだし、可能でしょう?ねぇ?

実はJBLが上記のハチマル提唱システムに近いDAC/DSP(自動音場補正)内蔵2wayバイアンプ式業務用パワードモニタを既に発売しています。価格は16cmウーハータイプ(内蔵アンプはウーハ150W/ツイータ70W、マイク付き)がペアでなんと159,800YEN (サウンドハウス調べ)です。1本8万YEN弱。。ハチマル提唱システムは、JBLの背面バスレフ式(ナンデヤネン?)を密閉型にして低音ブーストを追加し、2Wayをフルレンジ1本にし、信号伝送を無線接続にしただけ。。。と言えなくもない。。このJBLシステムが1本8万YENですから、13cmフルレンジ1本のハチマルシステムが1本5万YENというのは、そう非現実的ではないと思いますよ。まぁ。。百歩譲って無線はオプションにするか?いやいや、甘やかしてはいけませぬ。。
JBL.jpg
JBL/LSR4326P 159,800YEN
20cmウーハ搭載の4328Pはペアで229,800YEN
サウンドハウスさんの商品ページ

電子回路が極端に低コスト化した現代において、価格はどう考えてもそんなモンでしょう。

以上、ハチマルが考える、これからの「音楽」を楽しむためのオーディオ装置について書いてみました。まぁ、マニアさんにとっては、とんでもなくツマラナイ装置ですが、そもそも根本的な目的が違いますので、そこのところはご理解くださいませ。

上記の実施例は、ほんの一例に過ぎません。たとえばL/Rを一体化したZAPのようなステレオラジカセ風も考えられますし、パワードウーハーをL/Rに組み込んだ大型システムも考えられます。ケロのようなウルトラミニマムな可搬型2.1chシステムも素敵でしょう。こいつは充電式にしていつも身近に置けると良いですね。無線式だと家中何処でも聴けるので便利です。欲しいなぁ。。このタイプが一番売れそう。また、FrieveAudioのようなソフトウェアをバンドルし、PC側でDSP処理を済ませた後の信号を無線で飛ばす事もできます。いろいろ考えてみてください。ハチマルに電子回路の知識があれば、自分で組めるのですが、機械屋のハチマルには到底無理です。そのへんの知識をお持ちの方は自作に挑戦してみるのも面白いかもしれません。なにも、高価なデンセンやアクセサリのオンシツとかナンタラカンとかの微小なチガイを追いかけマースだけがオヂオ趣味ではないでしょう。もっと自由な発想で、もっと知的に楽しんでみても良いのではないかな? ホンマニ

追記1
という事で、TONO君の開発に関連して最近の記事を書いてきましたが、それも一段落した感があり、更新はまた疏らになると思います。今後の予定としては、最近使わなくなったケロ君を大阪の姪(黒くてアンダーグラウンドな音楽業界のヒト)にプレゼントする事にしたので、メインアンプを組み込む改造を考えています。外装も彼女の趣味に合わせて、黒革/ドクロのどメタル調にする予定。。黒くてバイオレンスな悪ケロに変身です。モヒカンにするか? ユザワヤに行けば、ドクロも鋲も鎖も黒革も手に入るので、ちょっと凝ってみようかなぁ。。。なんてね。出来たらご紹介しますね。ま。年内一杯はかかるでしょう。クリスマスプレゼントが目標です。

追記2
この記事を書いている時点で、ランキングはまだ1位に留まっているみたいです。もう10日は過ぎたでしょうか。。。ちょっと驚き。。。応援ありがとうございます。更新しないとテキメンに順位は落ちますが、10位より落ちそうになったら、お情けでポチしてやってくだせぇ。。。10位以内はキープしたいですね。。なんとなく。。。

ではでは。。。。。

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2012年07月07日 (土) | Edit |
装置のコンセプトについては、うまく纏まらないので、もう暫くお待ちを。。かわりに、今回もなんか難しい事を書いてしまいます。ご容赦を。。

ハチマルが以前から、オヂオマニア達の言動で大きな違和感を覚えるのは、ブツリトクセーやシューハスートクセーをジューシしたのでは、音楽家のジョーカンとかタマシーとかが再現できない、オンガクがツマラナイというヤツです。これはよく見かける典型的論調です。

LEANAUDIOの結論「ソースの波形(つまり音)を必要十分に正確に「耳」に届ければ、即ち全く普通に再生すれば、「音楽」が自然に聴きやすくなり、それだけ楽に音楽家の表現を感じ取りやすくなる」とは、根本的に大きく異なります。また、オーディオ装置を単純に「機械」と考えた場合も、それを達成する事は、再生機械として全くアタリ前の最も基本的根幹的機能です。言わずもがなでしょう。

彼らマニアが言う音楽家のジョーカンとかタマシーとやらは、一体何なんでしょうか。どうして彼らには、遙か高みにぶっ飛んでしまってプッチンしてしまった音楽家のジョーカンとやらを、我々の日常的卑近な喜怒哀楽を超越した領域に深く突っ込んでいるような音楽家のタマシーとやらを、そのように自信満々に知り得ると言えるのでしょうか???

優れた音楽家がやっているのは、ハイ、ここはウレシー気持ちを表して元気ヨク! ソウソウ、ここはカナシー気持ちでゆっくりと!ってな我々凡人向け音楽教室レベルとは全く次元の異なる世界です。喜怒哀楽を遙か超越した不人情の世界であるとも言えます。喜怒哀楽が表現されているように見えたとしても、それはモチーフまたはトリガ(きっかけ)に過ぎません。ソモソモ人類の歴史に名を残すような真の天才達に比べれば、我々鑑賞者の感覚なぞ「ミジンコの屁」にも値しません(ハチマル用語で「ドシロート」)。であるからこそ、彼らの作品があのように尊ばれるわけで。。。であるからこそ、我々鑑賞者はその高みに向かってできるだけ素直にアクセスするしか術はないわけで。。それにあたって、泣いても笑ってもソースに記録されている情報以外には、例えそれが不完全であろうともそれ以外には、我々に頼るべき縁はありません。

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あの才能に溢れる千秋君もよく、それに思いを馳せると気が遠くなる、自分が音楽家として成功するかどうかなんて全くわからない、ただ一歩ずつそれに近付く努力を積み重ねるしかないと、言ってますよね。ハチマルはそんな千秋君が大好きで、20巻くらいまでは、野田メはたんなる狂言回し的役割であって、あくまでも千秋君が主人公だと思っていました。それが最後に立場が大逆転するとは。。ちょっと扱いが酷すぎないでしょうか???なんか無理矢理終わらせたんとチャウ? という気もしないではありません。
ハチマルも、音楽に限らず、優れた作品に触れる時、宇宙の大きさ不思議さに思いを馳せた時と似たような、目眩がしそうな感覚を覚えて気が遠くなります。なんでコンナモンがツクレルンヤ!??クソッ! と。。千年努力したとしても自分がそこに到達できるとは想像すらできません。クソッ。。

以前ハチマルは、オーディオ技術者は「自分は断じて音楽家ではない」という事を常に自覚すべきだと書きました。音楽と音楽家に対する敬意を失わず、傲慢になってはならないと言う事です。どのようにオーディオ技術に長けていようと、それはオーディオの専門家であるに過ぎません。特別な才能を授かってこの世に生まれ全生命を賭してそれに打ち込んだような音楽家に比べれば、自分は音楽のドシロートだ、ミジンコの屁にも値しない、という事を決して忘れてはならないという事です。

ナメタラアカンゼヨ。ゲージツを。。です。

高みにあるものを、分かりやすい卑近なレベルに引きずり降ろしては決してなりませぬ。。分からんモンは分からんママで良いのです。

追記
また極端な事を書いてしまいましたが、なにもガチガチにそのような考えに凝り固まる必要はありません。ハチマルだって、好みでチョイとイコライザを調整したり、シンクーカンバッファで味付けしたりしてますもん。スピーカだって好みで選ぶと思います。ただ、基本中の基本として、心のドコカで常にわきまえておくべきトッテモ大切な事だと思います。そのへんがちょっと疎かにされているのではないか?という気がしたもので、敢えて今回の記事を書きました。最近、音楽に限らず、世の中全体としてなにかにつけ、特にマスメディアにおいて、高みにあるもの分かりにくいものを手っ取り早く分かりやすい卑近なレベルに引きずりおろして、分かった気分にしてしまおう(させてしまおう)とする安易な傾向が目に付きます。視聴率稼げりゃ、版数稼げりゃ何でも良いという傾向です。凄く気になります。ジャーナリストに限らず、「仕事」に対する誇りがどんどん失われているようにも思えます。世の中に対するその「仕事」本来の役割が「利益」のためにどんどん疎かにされているような気がします。凄く気になります。。。。だいたい、そんな「仕事」のやり方じゃぁ、やってる本人がツマラナイと思うし。。だからストレスが溜まるし。。。だから「癒し、癒し」と。。悪循環。。音楽に慰みを求めるのも結構ですが、そもそもソンナモンやないと思います。

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2012年07月06日 (金) | Edit |
TONO君の名前の由来をご紹介するのをすっかり忘れていました。

Far Filed (ファーフィールド) = 遠い 野 = 遠野 = TONO

ですから、発音は「トノ」ではなく「トーノ」です。ヨロシク。。。

他に、
tono- は音に関連する事を表す接頭辞としても使われます。

それと、
モノラル Mono の一字違いでもあります。

という由来でした。。。
。。。チャンチャン

TONO君を聴いていると、マヂ、モノラルで十分チャウ? という気がします。

という事で、ステレオにするかモノラルにするかをユーザが選択できるようなシステムが良いなぁ。。と、考えています。現在は、必要なくてもステレオを強要されますよね。。。そのへんも含めて、次の記事の内容を構想中です。オッタノシミニ!

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2012年07月04日 (水) | Edit |
昨日、本当に久しぶりに、家内と一緒に生演奏を楽しんできました。

マリオ ブルネロさんによる無伴奏チェロ リサイタルです。会場はウチから歩いて行ける三鷹市芸術文化センターの「風のホール」(コチラ)。

演奏には二人とも大満足で、楽しい家路となりました。家内は会場でCDを買って、ブルネロさんにサインを頂いて、いたくご満悦でした。

ハチマルは大好きなバッハの無伴奏を楽しみにしていたのですが、実際にはチェロの多彩な音色を堪能できた他の2つの演目の方が楽しめました。特にカサドの組曲には、えらく感動して、ジャズのライブのように演奏が終わった瞬間に思わず声を上げそうになったほどです。クラシックでイェィ!はアキマセンよね。この曲が入ったブルネロさんのCDは持っているのですが、今までそれほど好きではなく、やはり生で聴いてみないとアカンねぇ。。。。

近所に住んでいながら「風のホール」は今回が初めてです。このホール、響きの良さで定評があるようなのですが、ハチマルにとっては、特にバッハの無伴奏を聴くには、ちょっと響き過ぎに感じました。最初の演目(バッハの1番)が始まった瞬間、音と視覚が一致しない、つまりステージのチェロから音が出てるという実感が希薄で、映像を見ながら別の所に置かれたスピーカで聴いているような奇妙な感覚を覚え、この違和感は最後まで消えませんでした。正直、え!? PAなの?と一瞬馬鹿な考えが頭をよぎった程です。

オヂオ的に言うならば、テーイ感が希薄だという事です。これは直接音に対して反射音の割合が大きいからだと思われますが、特にバッハはもっと質素な響きで聴いてみたかったですね。繊細なパートで音が混じってしまって聴き取りにくく、もどかしく感じる事もありました。家内も、演奏が始まった瞬間に驚いたと、全く同じ事を言っていました。

下は座席表です。H列の左側の席でした。
wind_seat.gif
今度機会があれば、ステージ横の2階席で聴いてみたいと思いました。

ハチマルの場合、「音」そのものにはあまり拘りが無いせいか、生演奏の「音」が格別に「良い」と感じた事は余りなく、ホールの音響や座席位置によっては、「純粋に聴覚的な部分だけで言えば」、再生の方が楽しめるなぁと感じる事も度々あります。しかし、再生のように聴覚情報だけではなく、今この瞬間に、目の前で僕達のために演奏に没頭している奏者の気迫や立ち居振る舞いやお人柄を肌身で感じる事ができる点で、やはり生演奏は格別だと思います。それを、聴覚情報しか含まぬ再生音楽ソースからオウチに「再現」しようとて、端から無理なのは明白でしょう。そもそも全く異なる体験であり、そもそも異なって全くアタリ前だと思うので、その違いに徒に拘って無い物ねだりするのではなく、それぞれの良さを素直に存分に楽しめば良いのではないかと、ハチマルはいつもそう思います。

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2012年07月01日 (日) | Edit |
本題の前に、前の記事の追記。。。

アーチストさんは往々にして破滅します。既に書いたように、追い込み過ぎて限界を超えたがために精神的に持ちこたえられなくなるというのも1つのパターンだと思いますが、恐らく、彼らが最も恐怖するのは「テンゴクトツナガラナクナル」という事でしょう。ミューズが降りてこなくなるという奴です。ある日突然、もしかしたら今この瞬間にも、降りてこなくなるんじゃないか。。。という恐怖。。。怖いですねぇ。。成功するまでは怖いものなしですが、大きな成功を収めた後は、それはそれは恐怖でしょう。。。オシマイですもん。他にできる事はナニモナイシ。ヤリタクモナイシ。死んだ方がマシだし。。。。ジャコもマイルスもたぶんジミさんも、そんな恐怖と戦って、ボロボロになったのでしょうねぇ。で、アルコールかドラッグによる束の間のテンゴクに逃げる。。。キッツイですよねぇ。。。アーチストさんという職業は。。。でも、カッコエーなぁ。。。ゆめゆめおろそかには聴けませぬよ。彼らが遺した命懸けの行為の結果を。。。

さて本題です。

今回は、普通に音楽を楽しむための装置が備えるべき基本中の基本性能について書きます。今まで散々書いてきた事の繰り返しになりますが、まぁ、一通り読んでやってください。

LEANAUDIOでアレコレやってみた結論は、

最も聴きやすく、最も楽に、最も自然に、最も飽きることなく、最も深く、全体も細部もバランス良く最もオイシク「音楽」の「内容」を楽しもうとした場合、結局「全く普通に再生」するのが基本である

という事です。

「全く普通に再生する」とは「記録されている音の波形をそのままに近いカタチで耳に届ける」という事です。これは「音楽再生装置」たるオーディオ装置にとって、今さら言うまでも無い、全くアタリ前の基本機能であると言え、ある時代までのオーディオ技術は、専らこれを目指して進んできたはずです。ある時代までは。。。。どこかの時点で再生音楽本来の目的を忘れ、あるいはソモソモ出来もしない事をツイキューとやらし始め、「趣味道楽」の機械として進化の袋小路に彷徨い込んだと思われ、これについては、その経緯を考察してみる価値は十分にあると思います。

逆に、ウォークマンに始まり、音源のデジタル化とPCおよびインターネットの普及/進化の結果としてiPodに代表される携帯型デジタルプレーヤが爆発的に普及し、既に極めて高い音楽再生クオリティを達成している(すなわち既に「全く普通に再生」できる)イヤフォン/ヘッドフォンが、もはや一般民生用オーディオの主流になった感があるのも、極めて妥当な成り行きのように思えます。巨大化/肥大化/趣味化/目的不明化/高額化/高齢化?し、進化の袋小路(根本的再生クオリティは全く進化せず、小型化せず、低価格化しない)にはまり込んだ恐竜に対して、新たな時代の担い手として登場した哺乳類というふうに見えなくもありません。

かくいうLEANAUDIOデスクトップシステムも、元々カナル型イヤフォンでの衝撃的体験から始まり、それを目標として開発を進めてきたわけですが、これからのスピーカ式オーディオというのは、そのように非常に高音質なイヤフォン/ヘッドフォンの音を聴き慣れた人々をターゲットにして開発されるべきでしょう。アチラの進化の方向を修正するのではなく、コチラから改めて進化の枝分かれをした方がもはや現実的であろうかと思えます。既にコチラがオーディオの基準であるという気がします。

「全く普通に再生する」とは、早い話が、「リスナの耳に、音楽帯域のほぼ全域でフラットな周波数を持ち、位相遅れのない音を届ける」という事です。そうする事により、ソースの波形を正確に再現できます。これについては、FrieveAudioで周波数特性と位相特性の両方を補正する事によって、ソース波形にほとんどドンピシャの音を届ける事ができる事を実証済みです(参考記事)。また、ヘッドフォンでは、何も補正せずとも、いとも簡単にそのような再生が可能である事も、同じ記事で実証しています。ハチマルの実感では、密閉型を使うかぎり、位相についてはそれほど神経質になる必要はなかろうと思います。従って、周波数特性が最重要特性であると言って良いのではないでしょうか。

なぜ、それが重要なのか。。。について、シツコイですが、もう一度おさらいします。

再三述べたように、西洋音楽というのは、楽聖ベトベンだろうが帝王マイルスだろうがポップスの女王マドンナ嬢だろうが、ジャンルに関係なく、ほぼ可聴帯域の全域(主要帯域としては40Hz~10kHz)で、人間が耳で感知できる音のスペクトル(ラウドネス補正済みのスペクトル)が、高い方にも低い方にも極端に偏ることなく、ほぼ左右対称またはほぼ均等に分布しています(参考記事)。これが、教会音楽に始まり、いわゆる我々がクラシックと呼んでいる時代に飛躍的に高度化し、その後、より大衆化マスプロダクト化された現代にも引き継がれている西洋音楽の基本構造、あるいは基本の調和だという事です。

ベト5第1楽章の周波数スペクトルの事例についてもう一度振り返ります。ハチマルが所有する、指揮者も楽団もホールも録音年代も全く異なる5枚のCDのスペクトルは非常によく一致しており、さらに、鎌倉のさるホールのほぼ中央席で計測された生演奏のスペクトルも、これらに驚くほどよく一致しています(参考記事)。おそらく、ベトベンが作曲した時点で(彼の頭の中で)既にこれに近いバランスにできており、最終的にはリハで指揮者さんがコンナモンヤネと具合良く調整したら、このようなスペクトルになってしまう。。という事ではなかろうかと思われます。そして、レコーディングのコンソールでの調整においても、スペクトルを計測しながら調整しているとは思えないため、生演奏を何度も聴いたであろう、繊細な専門的感覚を持つレコーディング技術者/アーチストさん達音楽のプロフェッショナルが、耳を頼りにコントロールルームで最終的にコンナモンヤネと調整した結果も、やはりこのようなスペクトルになってしまうという事なのでしょう。

そして、マドンナであれマイルスであれ、やはりスタジオでモニタして、耳で確認して具合エーントチャウ?と最終的に承認した結果も、やはり40Hzと10kHzがほぼ同等の大きさに聞こえ、その間がほぼ均等に分布したスペクトルになっています(参考記事)。音楽の専門家達が「具合エーントチャウ?」という調和を求めると、どのようなジャンルであれ、やはり自然とそのようになってしまう。。という事のようです。

これ以上グダグダ言う必要はないですよね。

「周波数特性なんかジューヨーではない」とか「周波数をフラットにするとオンガクがツマラナクナル」。。。。。なんて、もし、音楽を本当に楽しもうと思ったら(オトじゃないですよ、オトじゃぁ。。音楽ね)、口が裂けても出てくる発言ではありませぬ。そりゃアンタがツマランというだけヤロ!。ドシロートが自分勝手にイヂクリマースのは、それは個人の勝手です。「趣味」ですから。しかし、少なくとも世間に対してそれなりの影響力を持つ業界の玄人さん達が、堂々とそのような発言をしている事には、重大な問題があるとハチマルは激しくそう思います。プリプリ。

さて、ハチマルが以上のような事を書くと、理屈でそんな事を言っているだけだと思われるかもしれませんので、補足しておきます。

以前のハチマルはトランジスタラジオで聴こうがJBLパラゴンで聴こうが「ベトベンはベトベン、ピ○ミGOはピ○ミGO」をモットーとし、再生機械にはゼンゼン拘りませんでした。上等のラジカセ級のやつで十分だと。。。しかし、携帯電話にフルトベングラさんのベトベン交響曲全集とジャコさんの全コレクションをコピーして、そこそこ上等のカナル型イヤフォンで聴いた時にショックを受け(電車の席でトリハダが。。。)。。。そして、DENONコンポのブワブワ スピーカを激怒のあまり破壊し、イヤフォン付けっぱなしで1日中仕事するわけにゆかぬため、また、いろいろ試聴した結果市販品でハチマルの要求を満たせそうな装置が存在せぬため、デスクトップシステムの開発に着手し、試行錯誤の結果ほぼイヤフォン並に聴きやすい現在のZAPの基本ができ上がった時点で、波形計測やスペクトルの解析をして後追いで理論的裏付けを取ったに過ぎません。まぁ、開発屋さんの典型です。

結局、その道の専門家さん達が、具合エーヤロと調整してくれたのを素直に聴くと、概ねどんな楽曲でもバランス良く調和がとれて聴きやすいという事です。アーチストさんの表現の全体と細部を感じ取りやすいという事です(シロートの身勝手なジョーカンとやらではナイヨ)。ウチラのために、そのように作ってくれてはるという事です。アタリ前の事です。そこにドシロートくさいオンガクセーたらナンタラを追加する必要性は感じませんし、あまり露骨にやられると、元々の音楽が聴きにくくって、そのうち激怒してハンマーで破壊したくなります。

以上が、ハチマルが「音楽」を普通に聴くためのスピーカ式オーディオ装置がまず目標とすべきと考える基本中の基本中の基本中の基本の考え方です。

次回から、もう少し具体的なオハナシに入りたいと思います。次回のキーワードは「インテグレイション」の予定です。

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