FC2ブログ
--年--月--日 (--) | Edit |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2011年09月21日 (水) | Edit |
前の記事からの続きです。今回は50Hz以下の超低音の再生波形を確認してみました。LEANAUDIOでは50Hzより下を「超低音」と呼ぶ事にしますね。なお、今回でスピーカシステムの開発は一端終結します。その締めくくりとして長文となってしまいました。ご容赦を。。

今までに再三申しているように、LEANAUDIOでは音楽再生装置の最低要件として50Hzまでフラットな低域特性を掲げています(密閉型による-12dB/Octの減衰を前提とする: 30Hzで-10dB程度)。ジャズやロックを聴く場合、この要件を満たしていれば十分に楽しめるように思えます(これ以上伸ばしても嬉しさはあまり感じない。それよりも低音ビートの位相が重要)。しかしクラシックの交響曲を聴く場合(ほとんどベトベンしか聴かないが)、レスポンスがそれ以下に伸びていると微妙に嬉しく感じる事があります。FOSTEXによると、これは「弱音で演奏される低音楽器のうなりや響き」というヤツだそうで「フルオーケストラの醍醐味のひとつ」としています。

以上を念頭に、今回は下記の条件で計測してみました。
1) 音量はハチマル快適音量の上限
- 約65cmのリスニング距離におけるベト5第1楽章の最大音圧レベルで約80dBA相当(参考記事)のアンプ ボリュームとする
2) 現実的な信号レベルとして、フルスパンに対して-6dBAの正弦波信号を再生
- CDにフルスパンの純正弦波が記録されている事はまずないため(参考記事)
- ハチマル コレクションの最強低音である「春の祭典」(シャイー指揮/クリーブランド、参考記事)のバスドラピークでも35Hz/-12dB程度(参考記事))

以下、スピーカ前方約20cmで計測した波形です。赤がAlpair 6M 2本の馬鹿ブースト、青がDAYTONウーハです。両者の絶対音量は同じに調整しています。クリックで拡大してご覧ください。

50Hz
875.jpg
両者ほぼ同等。どちらも、不安になるくらい音量を上げても顕著には崩れません。下段のFFTを見ると、DAYTONの方が2次、3次の高調波成分が少し低い事がわかります。

40Hz
874.jpg
これも両者ほぼ同等ですが、波形が明らかに歪んで尖ってしまいました。FFTを見ると、3次の高調波が強い事がわかります。ボリュームを少し下げれば正弦波に近付きます。40Hzまでは余裕で正確に再生して欲しいと思います。Alpair6Mはともかく、ウーハにはも少し頑張ってもらわないとね。今後の課題だな。

30Hz
873.jpg
波形はさらに崩れます。Alpair 6Mは4次の高調波が強く出るために、DAYTONよりも歪んで見えます。どちらのドライバでも、ボリュームを下げて行くと40Hzと同様のトンガリ波形を経て正弦波に戻ります。50Hzでもボリュームを思いっきり上げると、波形が尖り始めます。つまり、周波数が変わっても歪みのパターンは同じだと言う事です。なお、周波数が30Hzまで下がると、フルスパン信号をカナル型イヤフォンで聴いても微かにしか聞こえないので、ここまでの低周波はあまり重視していません。Frieve Audioでは振動板の無用な振幅を避けるために30数Hzから20Hzにかけて急峻にローカットしています。

以上から下記が言えます。
1) DAYTONウーハ 1本とAlpair 6M 2本はほぼ同等か、ややDAYTONが優れる
2) 両者とも50Hzまでは十分な余裕を持つが、それ以下では高調波が急激に目立ち始める
3) 歪みのパターンはドライバが変わっても周波数が変わっても基本的に同じであり、単純に振動板の「振幅」によって支配されているように見える(歪みの主要因はスピーカの構造的限界(大振幅時の非直線性)に起因するらしい)
- しかし、何故波形が尖るのか? 不思議。。普通に考えれば、振幅が頭打ちになって波形は丸くなると思うのだが。。。調査が必要。

-6dBの単音正弦波というのはかなり厳しい条件であり、通常、50Hz以下の信号レベルはそれほど高くないため、大概の楽曲の再生では聴感上問題ありません。特にベトベン交響曲やアコースティック ジャズでは50Hz以下の信号レベルが十分に低いため、30Hzまで馬鹿ブーストしても歪み領域に全く入りません。また、古典ロック(新しいのは知らない)も、50Hz以下の重いビートは意外と含まれていません。

ハチマルのコレクションの中で最強の低音は、再三取り上げた「春の祭典」の中に1発だけ含まれている超絶バスドラ(曲中他のバスドラは問題なし)と、マドンナの曲中延々と通奏されるズンドコ ビートです。これらの楽曲を再生して波形を確認してみました。

手順は下記の通りです。
1) 音量をハチマル快適音量の上限に調整
- 実際の曲を普通に再生し、約65cmのリスニング距離における大音量時の平均的音量が75dB~80dBになるようにアンプのボリュームを調整。普段は平均75dB前後、あるいはそれ以下で聴いているので、かなり頑張ったボリュームです。家内のイエローカード必至の音量。
2) 楽曲の問題の部分だけ(数秒間)を抜き出したWAVファイルを作成(左右をミックスしてモノラル化)
3) 高調波の発生を見やすくするために、Frieve Audioで60Hz以上を急峻にカットして、上記で決めたアンプ ボリュームでリピート再生

結果は以下の通りです。

マドンナの Erotica
数秒間を抜き出したサンプル音源のスペクトル
mad spe
約45Hzのビートが曲中延々と続きます。ピーク信号レベルは-12dB弱。マドンナの曲の典型的パターンです。

下がスピーカ前方で計測した波形です。
青がソース信号の波形、赤がマイクロフォンで計測した出力波形です。

Alapri6M馬鹿ブースト(30Hzフルフラット)
baka_mad copy
Daytonウーハー
sub_mad copy
どちらも、顕著な高調波歪みは観測されません。ズシッと重くてビシッとタイトなビートを聴くことができます。3"クラスのフルレンジSPだけでこの低音を再生するとは、Alpair 6M君は頑張りますね。凄いぞ。
なお、マイクは手持ちですし、環境騒音が結構影響するため、波形の細かい部分はサイクルごとにかなり変動しています。多少の波形の変形は多めに見て下さい。

春の祭典 第一楽章
最強バスドラ1発だけを抜き出したサンプル音源のスペクトル
haru spe copy
この1発のバスドラだけを抜き出すと、ピークは約40Hzに表れます。ピークレベルは-12dB弱ですから、ソース信号レベルとしては上のマドンナとほぼ同等です。しかーし、この曲は最強バスドラを収録するためにダイナミックレンジが非常に広い(すなわち、平均的な録音レベルが非常に低い)ため、上記の平均音量に設定するにはアンプのボリュームを大幅に上げる必要があります(プリのボリューム位置で比較すると、マドンナが約1/2開度に対して春の祭典はほぼ全開!)。ですから、ソース信号レベルが同じでも、スピーカに入力されるパワーはマドンナの比ではありません。この最強バスドラは全く尋常ではありません。

Alpair6M馬鹿ブースト(30Hzフルフラット)
baka_haru copy
DAYTONウーハー
sub_haru.jpg
注: 横軸のスケールはマドンナとは異なります。
吸音材たっぷりの密閉型なので基本波形をかなり正確に追従しますが、さすがに、このアンプボリュームでは高調波出まくり状態です。尖りモードを飛び越えて4次の高調波が顕著に出ています。しかしAlpair6Mは頑張りますね。偉いぞ!
この曲中の、これ以外のバスドラは難なく再生できますが、この1発だけはどうしようもありません。この曲を聞くときは、最強君のところだけボリュームを下げるか、イコライザで50Hz以下を減衰させるしかありません。それともWAVファイルをここだけ編集するか。。。
680_20110921045633.jpg
赤はブーストなし、青はフルブーストで再生したAlpair6Mスピーカ出力波形。一箇所だけ青の振幅がデカイのが問題の1発です。上の波形グラフは1本抜きん出ているヒゲの部分を時間軸方向に拡大したものです。このように強烈なのは全曲中1発だけ。こいつのために全体の録音レベルが低くなっています。他の盤ではどうなんでしょうか?

そこそこ大型のスピーカでも、この最強の一発をサイズに見合ったそれなりの音量で正確に再生するのは簡単ではないと思います。特にバスレフ型だと、余程大型のもの(共鳴点が40Hz以下、JBLだと4365以上)でないと、波形はかなり崩れるでしょう。どうあがいても、穴っぽこから噴出する音と振動板前面から直接送り出される音は異なります(特に打撃音)。

自分が聴く楽曲、自分が聴く音量がはっきりと限定されており、システムの限界を認識した上で使用するのであれば問題無いのですが、このようなシステムを広く一般に製品として市販する場合、そうも行きません。どのような楽曲でも(例え春の祭典でも)大音量で破綻せぬ事を保証するために、例えば50Hz以下を減衰させるローカット フィルタを適用べきであると言えます。実際、Victor製13cmパワード サブウーハのアンプは約50Hzのローカットフィルタを実装しています(解除不能)。このアンプは現在ケロに使用しており、その特性は下図のように50Hz以下で急激に減衰します(密閉型なのでフィルタが無ければ-12dB/Octで減衰するはず)。
577_20110919071343.jpg
余談となりますが、デジタル信号処理をフルに活用すれば、振幅がある一定量を超えぬように制御しながらドライバの能力をギリギリまで使い切る事ができるはずです。最も単純な方法として、アンプのボリュームと連動したイコライザ設定が考えられます(ボリュームと連動して低域信号レベルを制限する事により、振幅を安全な範囲に保つ。低ボリューム時はフルフラット)。さらに進めれば、波形を先読みしながらダイナミックに処理する事もできます(例えば、春の祭典の最強バスドラだけ信号レベルを少し下げる)。そのような方式を前提とするならば、ハードウェア(スピーカ)の設計自由度も大幅に向上するはずです。ソースだけ、アンプだけ、スピーカだけというのではなく、信号入力から音響出力(さらにルーム アコースティック)を含むシステムトータルで考える事により、音質(音楽再生クオリティ)、サイズ、コストを飛躍的に改善できるはずです。スピーカ屋はスピーカだけ、アンプ屋はアンプだけを見るのではなく、トータルなシステムで考える事が重要です。システムの中で最も大きな問題を抱えるのがスピーカ(さらに言えば部屋の音響特性)であり、この弱点をシステム全体で補う事が肝要かと思います。

さて、上記したように、このような超低域での高調波歪みは、振動板振幅とドライバの構造的限界(直線性の限界)の関係に支配されると考えられます。これを改善する方法として、同一振幅でも低音レベルを上げられる大径ドライバを使用するか、あるいはドライバの数を増やすのが最も直接的です。これとは別に、サイズ据え置きでドライバの構造的限界(線形性をある程度維持できる最大許容振幅: Xmax)を向上させる方向性があります。コンパクトさを追究するLEANAUDIOでは当然後者の方向性に興味が向かいます。そこで、2つ前の記事で紹介した各ドライバの公称Xmax値を調べてみました。

MarkAudio Alpair10v2 13cmフルレンジ: 7.5mm
HiVi M5a マグネシウム・アルミ合金 13cmウーファー: 3mm
DAYTON AUDIO DA135-8 13cmウーファー: 3mm

MarkAudio CHR-70v3 10cmフルレンジ: 4.5mm
MarkAudio Alpair 6Mフルレンジ: 3.4mm
HiVi M4N メタルコーン10cmフルレンジ: 3mm

FOSTEX M100HR-W: 不明

10~13cmクラスだと、判で押したようにXmax = 3mmと記載しているドライバが多く、あまり重視されていないように見受けられます。これに対し、Mark Audioは常にXmaxを重視する姿勢を前面に打ち出し、カタログ値を見る限り同サイズのドライバに比べてXmax値が異様に大きくなっています。13cmクラスで見るならば、HiVi M5aおよびDAYTON AUDIO DA135-8がともに3mmと記載しているのに対し、MarkAudio Alpair10v2は7.5mmを掲げています(実に2.5倍!)。以前製造されていた13cmのAlpair 10ウーハのXmaxは9.0mmにも達します。これは別にズンドコを狙った物ではなく常用振幅領域での直線性を重視した結果だと思われますが、ヤクザなLEANAUDIOコンセプトにとっても好適なドライバであると言えそうです。

メーカによってXmaxの定義や計測方法が異なる可能性があるため、単純には比較できないかもしれませんが、Mark AudioがXmaxを重視する姿勢は明らかです。Alpair6Mがここまで頑張れるのも、その基本姿勢に因るところが大きいかもしれません。このように飛び抜けたXmaxは、全ての部品を専用設計するという基本方針によって可能になったものと思われます。他社製のドライバは標準的なコンポーネント(内部部品やフレームまで)を組み合わせて使用している例が多く、部品をよく見ると他メーカのドライバと同じ部品だったりします。Xmaxがどのメーカでも同じような値になっているのは、そのへんに起因するのかもしれません。

まだ何も知らなかった初期の頃にたまたまMark Audioドライバを採用したわけですが、偶然にもそれらが気密性と大Xmaxという特性を備えていたからこそ、現在のLEANAUDIOがあると言えます。もし、LEANAUDIO初期に例えばフェイズプラグ付きの標準的なXmaxを持つドライバを採用していたとしたら、小容積密閉箱に入れて信号ブーストまたは別アンプで強引に駆動するという基本コンセプトには絶対にたどり付かなかったでしょう。Mark Audioドライバとの出会いは幸運であったと言わざるをえません。また、当ブログを見てLEANAUDIO方式をちょこっと試してみたけど駄目だったという方は、今一度ドライバの適性(まずは気密性)を確認してみてください。フェイズプラグ付きやコアキシャル型ではまず駄目だと思います。センター(ダスト)キャップ付きでも布製や真ん中に穴の開いたタイプでは駄目です。

現在のシステムの50Hz以下のタフネスを向上させるには、ウーハ用にAlpair 10(できればウーハバージョン)を選択するか、あるいは、面倒くさい2.1ch方式は捨ててAlpair10 (または7) 2本の馬鹿ブーストってのがシンプルで良いかもしれません。今回改めてAlpair馬鹿ブーストのポテンシャルを再認識しました。また来年の夏くらいですかね。何か変えるとすれば。

今回サブウーハを追加したそもそもの目的は、iTuneやネットラジオをイコライザなしで聴くためであって、Frieve Audio用には馬鹿ブーストを前提としています。しかし、ブースト方式には欠点が2つあります。すなわち、1)デジタル信号のオーバーフローを回避するために全体の信号レベルを下げる必要がある(アンプのボリュームを上げる必要がある、つまり信号クオリティとS/N比が多少低下する)、2)振動板が大振幅で動くため高域音が多少劣化する、という事です。従って、メタルコーン ウーハを採用した事によって今まで感じていた違和感が無くなるのであれば、2.1ch方式を常用する可能性もあります。

とりあえずは毎日聴いてみないと何とも言えません。無意識にどちらに手が伸びるか? 駄目なシステムには自然と手が伸びなくなり、全く使わなくなります。3つも電源を入れる手間をかけてでもウーハ付きに手が伸びるようであれば大成功と言えましょう。「音質?」の事なんか念頭になく、意識が自然に「音楽」を追いかけている時に、違和感や、不自然さや、聴き取りにくさを感じるようであれば「音楽再生装置」としてNGです。

冒頭でも述べたように、かれこれ3年以上続けてきたデスクトップ スピーカの開発は今回で一端終結します。
基本的にAlpair6M + Frieve Audio自動音場補正による耳幅配置超ニアフィールド馬鹿ブーストでハチマルが望んでいた「音楽再生クオリティ」言い換えれば「音楽の聴きやすさ(自然さ、違和感のなさ、正確さ、明瞭さ)」を十分に達成できたという事です。従来になく「音楽が聴きやすい」システム(そう、ハチマルの欲しかった「ミュージック マシーン」)となりました。また、数々の実験を通して多くの貴重な知見を得る事ができました。それらの経緯は全て当ブログに記載していますので、是非ご参考にしてください。「春の祭典」はめったに聴かないし、これ以上のものはとりあえず不要かなと思えますが、今まで年に1回ペースで何か作っているので、来年の今頃には新しい物をリリースするかもしれません。

マークさんに英語の要約版を約束しているので、そちらが終わるまで暫くブログの更新はお休みになると思います。以降はヘッドフォン再生がメインテーマとなる予定です。既に、ハチマルとしては大奮発のハイエンドなヘッドフォンを購入して早朝に愛用しています(最近奥さんからのイエローカードが頻発しているので。。)。オタノシミニ。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年09月19日 (月) | Edit |
現在DAYTON AUDIO DA135-8を取り付けて試用中です。

PPコーンよりも「ドン」としっかりとした低音を出してくれるので、一応狙い通りの効果が得られたと思います。正弦波の音を聴き比べても、PPコーンよりも混じりけの少ない「ブー」音が聞こえます。40Hz以下の正弦波を再生すると、PPコーンではフサフサとかハタハタという団扇で扇ぐような音が結構混じっていましたが、DAYTONウーハーではそのような音は殆どしません(LEANAUDIO初期に使用していたVicotr製のパワードサブウーハー(ごつい紙コーン)でもフサフサ/ハタハタ音がしました)。ただ余分な音が無くなった分、高調波成分が耳に付くような気がしますので、次回の記事で確認したいと思います。低音大振幅のタフネスはPPコーンと同等です(ボリュームを上げてもビチビチとかブリブリとかバチバチと明らかに異常とわかる音がしない)。まずは使えるレベルと言えましょう。

871.jpg
色がゴールドではないのが寂しい。「サー」ノイズ防止用に3.0mHのコイルを直列にかましています。ケロは同じコイルを本体に内蔵していますが、ZAP君の場合ウーハをフルレンジとして使用する可能性があるので、とりあえず外付けです。

なんとかまともに聴ける状態になりましたが、Dayton君も一筋縄では行きませんでした。

まず、フレームがペラペラの鋼板プレス製であるため、フランジ部のシール性を確保するために、3mm厚の合板でリング状のパッキンを作製しました。このパッキンにシール材を盛りつけ、これをビニールテープで覆った上にドライバを取り付けて気密性に完璧を期したのですが。。。前回同様に写真用ブロワでブシュッとやってエア漏れをチェックしたところ。。スカッ。。漏れ漏れ。。ナンデヤネン ???

と、センターキャップに触ってみるとペコペコの布のような薄い素材でできています。この表面にビニールチューブを押し当ててフーっと吹いてみたところ、空気は難なく通過してしまいました。メーカの資料を見ると「高ダンピングのコンポジット材を使用したダストキャップ」とあります。そう言えば「ダストキャップ」とも呼ばれますね。気密性を保つためではなくゴミ避け用の蓋なのね。。。アルミコーン特有の高域のピークを抑える事を狙って「ゴミ避け蓋」に高ダンピング材を採用したという事らしいです。

センターキャップが付いているからといって、必ずしも気密性があるとは言えないという事を、またまた勉強させて頂きました。世の中のスピーカって、気密性には意外と無頓着なんですね。。で、困ったなぁと思案する間もなく、即思い付いたアイデアが、ダストキャップに白い木工用ボンドを塗布して気密性を確保するという方法。木工ボンドは固まっても完全にカチカチにはならず、柔らかい半透明皮膜となります(中学生の時、木工(技術家庭)の時間に、こいつを下敷きの上でハート型やウサギ型に固めて、マジックで色を塗ってソフトなワッペンを作ったら、クラスの女子に大受けだったのを思い出した。どんな経験でも役立つものだ)。どうせこのままでは使えないのだからと居直って、指とヘラで素材に染み込ませるようにヌリヌリしました。

866.jpg
例によって作業が雑なので見た目美しくありませんが、均質な状態よりムラがあった方が共振を抑えられるのですよ(言い訳です)。ボンドが固まってからブロワで漏れチェックしたところOKでした。さて特性の方はどうなんでしょうか?

下はメーカ発表の特性グラフです。
864.jpg
六本木工学のYS137A-PSCでもそうでしたが、高域のピークが9kHz付近に見られます。顕著な高域ピークはアルミ(メタル)コーンの典型的特性であり、ウーハでは疎まれます。Alpairドライバでは、このピークを巧妙に制御して広域を伸ばしているようです。多分。

ボンドが固まってからドライバ前方で計測したデータを重ねてみました(塗る前に計測するの忘れました)。
867.jpg
案の定、高域は落ちますが、特徴的なピークが消えて素直な特性になりました。匠の技のムラだらけの塗りが効いたのでしょうか? これだとウーハー側ハイカットなしで、コンデンサ1個だけ使用して簡単にツイータをアドオンできそうです。オリジナルの特性よりもウーハーとして使いやすいのではないでしょうか。なお、箱が小さいので、標準箱で計測されたメーカデータに比べて低音は当然出ていません。

以下、リスニング位置でのいつもの計測データです。

まずはAlpair 6Mだけのデータです。
869.jpg
赤が左、青が右。このドライバの場合、10kHzから上で振動モードが変わるようで、まるで別のツイータに受け持たせているような特性に見えます。
注意: このマイクの感度は公称15kHz以下ですので、それ以上の周波数帯域のデータは参考になりません。

次はDaytonウーハーとAlpair 6Mの比較です。
868.jpg
木工ボンドを塗ったDAYTONウーハーは、-6dBレベルで50Hz~10kHzをカバーする素直なカマボコ特性を示しています。ボーカルやラジオ的に聴くには良いかもしれません。元々ピークになっていた9kHzが逆にディップになり、そこから上で振動モードが変わるように見えます。メタルキャップにするとAlpairのように高域を延ばせるかもしれません。先日、ガラクタ コレクション箱(オトコノコならそういう箱を1つは持ってますよね)を整理していたら、模型用の極薄アルミ板の端材を見つけたので、Alpair風トンガリコーンを作ってマークさんに挑戦してみるか?

最後に2.1ch構成での特性です。
870.jpg
説明不要ですね。位相も問題ありませんでした。Alpair6単独と同等レベルの位相遅れでした。ウーハーは「同相」で接続しています。「同相」の場合、クロスオーバー付近(100Hz)前後で両SPの音が「同相」となり、図のようにスムースにつなげる事ができます。しかし、アナログフィルタの位相変化のせいか、50Hz以下ではどうやら「逆相」となっているようです。「逆相」で接続すると、クロスオーバー付近のレスポンスは大きく低下しますが、50Hz以下は少し増加します。このあたり、もう少し検証が必要かもしれません。お手軽価格のDAC内蔵デジタルチャンデバが欲しいなぁ。

狙い通り、以前のPPコーンウーハーよりも「ドン」と、しっかりとした低音が聴けるようになり、Alpair 6Mとのつながりもより自然になったような気がします。馬鹿ブーに完全にとって代われるか、これから毎日使用してみないと結論は出せませんが、標準的な音量で音楽を普通に聴いている分には、今のところとりあえず「良し」という感じです。ただし、冒頭に書いたように、正弦波の単音を聴いた感じでは40Hz以下で高調波がかなり出ているように聞こえます。次回はこのウーハーがどの程度正確に50Hz以下の超低音を再生してくれるのか、波形を見ながら検証してみたいと思います。オタノシミニ。。。

追記
ZAP上方の、Alpair 6Pバスレフを撤収した跡地に棚を吊り、増えてしまったオーヂオ関連のガラクタを収納しました。
872.jpg
物を増やしたくないのだが、ついつい増えてしまいます。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年09月17日 (土) | Edit |
YS137A-PSCは音も見た目も良かったのですが、気密性というLEANAUDIOにとって非常に重要な要件を満たさないため使用を断念し、他のウーハー用ドライバを物色しました。

条件としては
1) 13cm径(または10cm)
2) メタル(アルミ)コーン
3) 気密性(フェイズプラグ付きはNG)
4) ポチ型改ボックスに取り付け可能なこと
5) 1個売りしていること
6) できればフルレンジとしても使用できること

検討したドライバは下記の通りです。

以下はミクセルさん調べです。
HiVi M5a マグネシウム・アルミ合金 13cmウーファー
33687366_o2.jpg
1個 6,200YEN
詳細はこちら
逆ドーム型の振動板なので気密性はバッチリ。この形状の振動板は剛性が高そうなので、LEANAUDIOのサブウーハー用には適していると思います。色もゴールドでAlpair6Mと組み合わせるには良さそう。しかーし、フレームと背後のマグネットがデカ過ぎてポチ型ボックスにはとりつかないので断念。箱を新作する時はコイツが有力候補になりそう。ただしフルレンジとしての使用は無理かも。

同じHiViの10cmフルレンジも良さそうです。
HiVi M4N メタルコーン10cmフルレンジ
22913667_o2.jpg
1個 2,480円
詳細はこちら
1個売りが嬉しい。最初はこれにしようと思っていたのですよ。多分10cmサイズで十分だろうから。でもその時は売り切れだったので断念。その後ポチに13cmウーハーサイズのバッフルを無理矢理付けてしまったので、もうこれには戻れない。ミクセルさんからご丁寧に入荷のお知らせを頂いたのですが残念です。

お次はご存じMark Audio製ドライバです。
MarkAudio Alpair10v2 13cmフルレンジゴールド
24049351_o3.jpg
1個 1,6900円
詳細はこちら
サブウーハーだけに使うのはモッタイナイですが、3モード コンセプトでモノラル用フルレンジとしても使うならコイツが問題無くベスト。低域タフネスはAlpair 6Mの実力から推して全く問題ないでしょう。しかし、デカ過ぎてポチ型には入りません。だいたいMark Audio製はフランジがデカ過ぎる。穴もデカイのを開けないといけないし。。ということで箱を新作する場合の最有力候補ですね。コイツは。

MarkAudio CHR-70v3 10cmフルレンジ・ゴールド(ペア)
14198585_o2.jpg
2個で8,480円
詳細はこちら
10cmクラスのCHR-70またはAlpair 7でも能力的に十分だと思うのですが、1個売りしてません。無駄な物を増やしたくないので断念。
以上はミクセルさん調べでした。

以下はコイズミ無線さん調べです。
FOSTEX M100HR-W
FOS.jpg
1個 16,120円
詳細はこちら
振動板が軽くて剛性が非常に高そう。もしかしてコイツが最も理想的かもしれない。フルレンジとしても使えそうだし。。ともう少しでポチっとしそうになったのですが、巨大なマグネットが邪魔でポチ箱には入らないため断念。こいつも新作時の候補に入れときましょう(ただし限定販売なので、その時入手可能かどうか?)。

DAYTON AUDIO DA135-8(1本)
dayton.jpg
1個 3,960円
詳細はこちら
アルミコーン ウーハーでフェイズプラグなしという条件だと、他にはコイツくらいしかありません。マグネットが小さめなので楽勝でポチに取り付けられます。とりあえず、これを使ってみる事にしました(今現在、既に組み付けてモノラルで慣らし中です)。
以上はコイズミ無線さん調べでした。

ドライバの選定に際して、僕はTSパラメータを全く重視していません。というのは、吸音材たっぷりの小さな密閉箱に押し込んで無理矢理駆動するという、極悪非道のLEANAUDIO方式では、気密性が確保されていれば振動板の面積だけでほぼ特性が決まってしまうからです。共振周波数は低域性能にほとんど影響しません(共振を抑え込むため)。重要なのは振動板の限界振幅(Xmax)なのですが、メーカー毎に定義や計測方法が異なるようなので、あまり参考になりません。

LEANAUDIO方式に安心して使えるドライバとしては、上記のMark AudioまたはHiVi製、あるいはケロに使用したAura Sound製のメタルコーン製品をお薦めします。これらのドライバでは気密性も確実に確保されています。

振動板が金属だと、いかにもキンキンした音が出そうにイメージされるかもしれませんが、僕の経験では、総じてメタルコーンの方が紙コーンやPPコーンに比べて音がナチュラル(悪く言えば地味)に聞こえます。紙コーンやPPコーンには独特の華(悪く言えば癖、紙臭さ)があるように聞こえるため僕は好みません。あくまでも僕の経験した範囲での話ですが、紙またはPPコーンでは「ドン」が「バン」気味に聞こえるような気もします。これらはコーン材質の剛さの関係ではないかと思います。小容積の密閉箱で強引に振動板を駆動するLEANAUDIO方式では、紙やPPコーンでは不安を感じてしまいます(あくまで気分的に。ですが。。)。

参考: 上記コメントは下記ドライバの実使用経験に基づきます。
● メタルコーン: DIY Audio F80/AMG、Mark Audio Alpair 5と6M、Aura Sound NSW1-205とNS3-193、YSC Audio YS137A-PSC、Dayton Audio DA115-8(ウーハー)
● 紙コーン: FOSTEX FE87N、Tangband W3-971SC、Mark Audio Alpair 6P
● PPコーン: Tangband W3582SC、DYNAVOX LW5002PPR-S(ウーハー)

さて、DAYTON AUDIO DA135-8は既に取り付けも終わって現在モノラル再生で慣らして(鳴らして)いますが、具合はすこぶるよろしい。しかーし、ちょっと苦労しました。そのへんの顛末は次回ご紹介します。オタノシミに。。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年09月12日 (月) | Edit |
僕はバイアンプ駆動時に2つのアンプのボリュームを連動させるために、いわゆるパッシブ プリを使っていますが、今回はプリとメインアンプのボリューム調整について、ハチマルの考えるところを書いてみたいと思います。

よく言われるのが、パワー(メインアンプ)側のボリュームを最大にしておいて、プリ側でボリューム調整するという方法です。しかしこの場合、パワーアンプの最大出力に対して必要音量(パワー)が小さい場合、プリ側で大幅に信号を絞る事になり、結果としてパワーアンプにおけるS/N比が低下します。つまり、パワーアンプのボリュームを上げると、無信号時のノイズが増加します。一方、パワーアンプのボリュームを上げるという事は、必要音量(必要出力)を一定とした場合、プリ側でパワーアンプの入力信号レベルを絞る事になります。これは両方ともパワーアンプ部でのS/N比を悪化させる方向に働きます。S/Nの観点からすると、ソース信号レベルはできるだけ絞りたくないという事です。

従って、パワーアンプのボリュームを単純に最大にするという上記の設定方法は、信号系統のS/N比が極めて優れている事、あるいは、パワーアンプの入力信号レベルを十分に上げられる事(パワーアンプの能力に見合った音量(パワー)で使用する事)が前提となります。最悪の状態は、100dBに達するような高能率SPを大パワーのアンプを使用して小音量で聴く場合です。このような場合、パワーアンプを最大ボリュームで使用すると、プリ側で極端にソース信号レベルを絞る事になり、トータルのS/Nはかなり不利になります。

僕のシステムでプリ側で絞った場合、Icon AMPもサブ用のONKYOアンプもおおよそ3/4開度くらいまで上げると、無信号時のノイズが聞こえるようになります(このようなチェックは静かな深夜または早朝にやること)。このため、IconAMPのボリュームを1/2開度に設定してプリ側のボリュームで音量を調整しています(この状態でサブウーハーのレベルを調整すると、ONKYOアンプも約1/2開度になる)。

ハチマルは一般的に次の手順によってメインアンプのボリューム位置をおおまかに決めています。
1)プリ側ボリュームを最大位置にする
2)メイン側のボリュームを、これ以上は現実的に絶対に上げないという音量(自分にとっての実用限界音量)まで上げてその位置で固定する
3)以後、メイン側のボリュームは変更せずにプリ側で音量を調整する

これにより、「プリ側ボリュームの最大位置」 = 「自分にとっての実用限界音量」となります。
僕の場合、この設定で通常使用時のプリ側ボリューム位置は1/2~3/4開度です。

もちろん、バイアンプ駆動しない場合は、パッシブ プリで信号を絞る必要などなく、ダイレクトにメインアンプに信号をぶち込んだ方が有利なのは当然です。このため馬鹿ブーストで聴く時は、プリのボリュームを最大にして、IconAMP側で音量調整しています。また、たとえば真空管プリアンプを使う場合、S/Nの観点からはプリ部のゲインを1以下に下げるべきではないと考えます(ソース信号レベルより下げない)。いわゆるゲイン1+αの真空管ラインアンプなんかは一度試して見ても良いと思う(コレ作ってみるかな?)。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年09月12日 (月) | Edit |
六本木工学研究所製の13cmアルミコーン スピーカーYS137A-PSCの使用を断念する事にしました。音調と外観は凄く気に言っていたので残念です。最近は「断念」バカリ。。今回は、そのへんの経緯を。

まずは、製品不良と思われる現象がありました。
暫く慣らして、徐々に音量を上げていったところ、ロンさんのベースソロで「ビリビリ」と明らかに異常音といえる音が出ました。このCDはロンさんの比較的新しい作品で、ベースの録音レベルが非常に高いのでチェック用に重宝しています。

そこで、曲を流したままドライバを箱から取り外してみましたが、ビビリは収まりません。すなわち箱のせいではないという事です。ドナイヤチューネンとぼやきながら、音を出したままドライバーを色々な角度から観察していると、時々ビビリが出なくなります。ナンデヤネンといろいろ試してみたところ、ドライバーを元の取り付け状態から180度回転させる(すなわち上下逆に取り付ける)とビビリは完全に収まる事が分かりました。ハハーン、これはボビンの偏心やね、と思って正面から見ると案の定。。。
偏心
見た目も明らかに偏心しています。つまり、取り付け方向によってコイル+振動板にかかる重力の方向が変わり、製造時の偏心を相殺したり増長したりすると言う事です。こりゃ絶対返品もんやね。。と思いながらも、上下逆さまに取り付けて暫く様子を見ることにしました。

そのまま使用を続け、最初は控えていたボリュームをだんだんと上げていくと、低音大入力に対するタフネス(音が破綻しはじめるアンプ ボリューム位置、上記のビビリ音とは異なる)がやたらと低い事が分かってきました。Alpair 6M 2本よりもタフネスが低い感じです。振動板がデカイのにそんなはずは無かろうと怪訝に思いながら観察していると、振動板がやたらと動きます(密閉箱の空気バネが効いていない感じ)。さらにバスドラがズドンと入ると「シュッ」と空気が漏れるような音がします。これは以前ケロで経験したボックスのエア漏れと同じような症状です(その時はケロの高さ調整式ゴム脚を付け忘れてボルト穴が明いていた)。

そこでハタと気付きました。フェイズプラグです。以前、フェイズプラグ付きのドライバの気密性に関して疑問に思った事があります。そこで、サブウーハーボックスの横に粘土で埋めた直径6mmの穴(Alpair5 取り付け用の穴)があるので、そこからカメラ用の大型ブロアで空気をブシュッと送り込んだところ、振動板はポコッと前進した後すぐに元に戻ってしまいました。明らかにエア漏れやん。。念のためPPコーンウーハーに交換して同じ実験をしたところ、振動板はゆっくりと元に戻ります(ブロワから少しエアが漏れるため)。これで原因は明らかになりました。LEANAUDIO方式ではボックスの気密性が極めて重要なのです。

下に一般的なセンターキャップ付きとフェイズプラグ付きのドライバの模式断面図を示します。
スピーカー断面 copy
左がセンターキャップ型(Alpair等)、右がフェイズプラグ型のYS137A-PSCの断面図です。このドライバはスパイダ(ダンパ)背面室にもスリットが開けられ、さらにスパイダにも穴が4箇所開けられた、やたら風通しの良い構造となっています。
863.jpg
862.jpg

このような構造では、ボックス内の空気はコイルボビンの小さなギャップからたやすく漏れてしまいます。恐らく、バスレフ型や十分な容積を持つ密閉型であれば問題ないのでしょうが、極小の密閉箱を使用して信号ブーストまたは別アンプでガシガシ駆動する極悪非道のLEANAUDIO方式では、このエア漏れが無視できなくなるという事です(設計時の想定外ということ)。問題のスリットをポリパテで塞ぎ、スパイダの穴も紙か布で塞ぎ、さらにコイルギャップ部に磁性流体を注入すれば、気密性は上がると思います。あるいはフェイズプラグ(多分接着されている)をなんとか引っこ抜いてセンターキャップを自作する手もあります(この場合、特性によってはフルレンジとしての使用を諦める必要があるかも)。しかし、そこまでやる気にはちょっと。。。

一方、Alpair等のセンターキャップ型では、内部構造がどうあれ、振動板前後の気密性は完璧に保たれます。

フェイズプラグ付きのドライバであっても、スパイダ背面室にエア抜きスリットがなく、かつスパイダにも穴が明いていなければ、エア漏れはかなり改善されると思われます。ただし、最近の向こうが透けて見えるほど薄い軽量のスパイダ(多分布製)にどの程度の気密性を期待できるのかは不明です。

フェイズプラグの換わりにツイータを取り付けたコアキシャル型ドライバでも構造は基本的に同じであると考えられます。気密性が極めて重要となるLEANAUDIO方式では、このようなタイプのドライバを選択する際に注意が必要だと言えます。ひとつ勉強になりました。。。

YS137A-PSCの音質面では不満はありません。PPコーンでは「ドンッ」という音が「バンッ」気味に聞こえるので今ひとつ好きにはなれないのですが、そのへんも改善されました(ちなみにペーパーコーンのAlpair 6PとPPコーンウーハーは相性が良かった)。また、フルレンジとしても、ハチマル好みのナチュラルな音調であり十分使用に耐えると思います(まあ、ハチマル基準ですが)。外観も非常に高級感があります(特に問題の樹脂製フェイズプラグの仕上げが美しい)。

ご参考までにYS137A-PSCのデータを掲載します。
下は製品に添付されていた特性グラフです。
860.jpg
20kHzまでレスポンスを維持しますが、7kHz付近に強いピークが見られます。このような特性はパークオーディオ製のアルミコーン ウーハーとそっくりです。

下はリスニング位置での測定結果です。
859.jpg
赤がYS137A-PSC、青がAlpair 6Mです。YSは公称値通り12kHzまでほぼフラットに伸びていますが、やはり7kHz付近にピークが見られます。そのまま聴いてみましたが、特に気になる事はありませんでした。気になるようであればFrieve Audioでピークを消す事もできます。低域は、容積が2.5Lと極端に小さい事もありますが、Alpair 6Mとほとんど同等しか出ていません。PPコーンウーハーでは3Lの箱でもっと低域が出ていましたので、上記のエア漏れの影響かもしれません(ドライバのフランジの締め付けが足りずにエア漏れがあると、やはり低域が低下した経験があります。)。結論として、この種のドライバを極端に小容積の密閉箱と組み合わせる場合注意が必要です(普通そんな事しないと思いますが)。

さて、ZAP君のサブウーハをどうするか? ですが、そのへんは次回に。とりあえずPPコーンに戻しました。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。