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2011年04月30日 (土) | Edit |
今回はバスレフ型以外の、各種低音増強方式をシミュレーションで比較してみます。

共通条件はユニット「Alpair6 P」、容積「12L」、吸音材の量「普通」です。
12Lという容積は「共鳴管」モデルで「ざっと計算」(ソフトウェアのお薦め設定)した結果、容積が12Lになったので、全ての計算条件をこれに合わせたというだけです。従って今回の計算は各モデルごとに最適化していません。同一容積で比較した場合の大まかな傾向として見てください。

各グラフはクリックで拡大してご覧ください。

まずは密閉型
759.jpg
このソフトウェアでは密閉型の吸音材量を設定できません。その他のモデルの吸音材量は全て「普通」です。以下の各グラフでは、比較基準として密閉型の特性を黄色のラインで重ね合わせています。

バスレフ型
760.jpg
共鳴周波数を約50Hzに合わせています。黄色の線は密閉型の特性。

共鳴管(ストレート)
761.jpg
断面積変化のないストレートな共鳴管です(管径φ96mm x 長さ1700mm、容積約12L)。ソフトウェアのお薦め設定をそのまま使用しました。音道長が170cmですので、その4倍の波長(50Hz)が基本共鳴周波数となっています。200、400、600、800Hzに高次の共鳴ピークがかなり強く表れています。共鳴点(50Hz)前後の位相の変化はバスレフ型に比べるとなだらかです。

共鳴管(先細りテーパー)
762.jpg
音道長は170cmのまま、管径がφ132mmからφ66mmに絞られる先細りテーパー管を設定しました。容積はほぼ同じ12Lです。管長は同じですが、基本共鳴周波数が40Hz以下に低下しています。先細りにすると共鳴周波数は低域側へ移動するようです。また、高次のピークの振幅も大幅に減衰しています。共鳴点が低周波側へ移動したため、位相遅れも全体的に減少しています。ダラ下がりの低域特性を嫌って管長を短くすると前記事のペンシル型に近付き、位相遅れも増加します。このタイプをうまくチューニングすると、顕著な位相遅れを伴わずにダラダラとかなり低域までレスポンスを延ばす事ができるかもしれません。そのへんが欧米のDIYビルダーに好まれる理由かもしれませんね。この方式はバックロード型を逆に使用すると簡単に試せます。ハセヒロ工業さんではコンバート用のバッフルプレートもオプションで販売しています。

蛇足ですが、欧米のDIYビルダーはスピーカー内部にコイルと抵抗を組み合わせた緩やかな高域減衰回路を平気で組み込みます。これにより低域のレベルを相対的に引き上げようというのが狙いです。あるいはバッフルステップ修正用の回路を組み込む場合もあります。日本人ではまずやらないですよね。ハチマルなんかデジイコでやりゃしまいじゃん。と思うのですが。

共鳴管(先太りテーパー)
763.jpg
今度は逆にφ66mmからφ132mmに拡がるテーパー管を設定しました。長さと容積は上記2例と同じです。まず、ホーン効果によって全体の音圧レベルが増加しています。基本共鳴周波数は先細りとは逆に高周波側へ移動します(約65Hz)。高次のピークはストレート管ほど顕著には表れませんが、全体的なレスポンスの変動幅は先細りよりもかなり大きくなっています。

バックロードホーン
764.jpg
音道長と管径は上記の先太りテーパー モデルと同じ値に設定しました(ソフトウェアのお薦め設定でも似たようなものです)。ただし、こちらはエクスポーネンシャル形状です。チャンバー容積はソフトウェアのお薦めを採用しました。200Hz以下の低域特性は先太りテーパーとほとんど同じですが、ホーンからの高周波放射音が減衰しています。これはバックチャンバーの効果だと思われます(試しにチャンバー容積を0Lに設定して確認)。また、低域の位相遅れも緩やかです。この方式で低域限界を延ばそうとするとかなり大型になると思われますが、ホーンから出てくる元気な中低域音が真骨頂というところでしょうか。欧米のDIYフォーラムではこのタイプをあまり見かけませんが、日本のDIYビルダーの間ではこのタイプの人気が非常に高く、お国柄が顕著に出ていて興味深いですね(形状的に真逆ですもんね)。

という具合に、各種低域増強法には長短があって、悪い癖を抑えつつ良いところを引き出すというのがビルダーの腕の見せどころという事でしょう。また、それぞれの音の癖によってリスナーの好みも分かれるのだと思います。大手メーカー製スピーカーの圧倒的大部分はバスレフ型か密閉型ですが、癖のない無難な特性とサイズ的制約からそこに落ち着くという事だと思います。

ハチマルが提唱する小容積密閉型を基本とするデジタルブースト方式またはパワードウーハー方式は、それらの癖を徹底的に取り除きつつ位相乱れのないフラットな低域レスポンスを確保する事により、記録されている音楽作品のオモシロミを最大限に楽しむ事を目的としています。従って、独特の癖による音のオモシロミは全くありません。そのへんを物足りなく感じる人には全くツマラナイ方式だと思います。また、上記の各種方式に比べて容積を極端に小さくできるという利点も備えます(Alpair6の馬鹿ブーだと2.5L、Alpair5パワードウーハー方式で4L、ケロはチャンネルあたりたった0.4L)。

追記
今年の連休はどこにも行かず、基本的にお仕事とバスレフ製作にあてる予定。ムスコ(中3)も受験準備だし(勉強半分、スポーツ推薦狙い(幅跳び)半分で未だどっちつかず)、自転車仲間とのお伊勢参りツアーも地震で立ち消え。。自粛過剰は良くないと言われますが気分的にどうもドンチャンやる気がしません。今年は近所で飲むだけ。

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2011年04月29日 (金) | Edit |
以前の記事(コチラ)でご紹介したAlpairの生みの親であるMark Fenlon氏のコメントには、Alpair6 P用にペンシル6型ボックスを採用しているとありました。そこでMark audioのホームページをあたったところ、ペンシル型ボックスの図面を見つけましたので、今回はこれを基に計算検討してみます。

今回参考にしたMark audio提供の資料(PDFファイル)はコチラからダウンロードできます。

下図がAlpair6用ペンシル6型の図面です。
752.jpg
ペンシル型の名の通り、細長い形状をしています。これはバスレフ型ではなく1/4波長共鳴管(管の一端が開放端、他端が閉端)の効果を狙ったタイプのようです。日本ではあまり馴染みのあるタイプではありませんが、欧米の自作派の間では人気があるようです。一般的に吸音材をかなり多めに入れるように見受けられます。
寸法から計算すると主要パラメータは下記のようになります。
容積: 19.2L
共鳴管長: 902mm
共鳴管径: φ165mm相当
開口径: φ89mm相当

これを基に、シミュレーションしてみました。
まずバスレフ型として計算した結果です。
753.jpg
容積19L、ポート径φ88mm、ポート長18mm(板厚相当)としました。吸音材の量は「普通」です。このような形状ではポート長をどう見積もるかが難しいですが、この開口面積だとポート長を数10cmまで延ばさないとまともなバスレフチューニングにはなりません。基本的にバスレフ方式で作動しているのではないようです。

次に先細りテーパー管型として計算してみました。
754.jpg
実際の形状は、断面積一定で開口面積だけ絞った形状ですが、このシミュレーション ソフトウェアにはそのような形態のモデルが用意されていないため、先細りテーパー管モデルを使用しました。吸音材の量は同じく「普通」です。約60Hzに管の共鳴のピークが表れています。この結果、ドライバのインピーダンス曲線は綺麗な2山になります。またバスレフ型と同様に共鳴点以下の周波数では出力が急激に低下します。位相の遅れ度合も普通にチューニングしたバスレフ型とたいして変わりません。バスレフ型に対して有利な点としては、開口面積が大きいのでポートでの流速を大幅に低減できる点が挙げられます。バスレフポートの筒っぽの共振音もなくなりますが、本体全体が筒っぽなので、シミュレーションには本体の共振の影響がかなりはっきりと表れています。これを抑えるには吸音材を相当量入れる必要があると思われます。

下はMark audioが公表している、Alpair 12用のペンシル12型のシミュレーション結果です(容積67L、長さは6型と同じ約90cm)。
755.jpg
ほぼ同じような傾向ですね。管長が90cmそこそこしかないので、大きい割には低域は伸びていません。

普通のバスレフ型に比べて別段大きなメリットもないようですし、今回は容積大きめ+吸音材多めのバスレフ型を採用しようと思います。
757.jpg
容積を16Lに拡大。吸音材「多め」にして共鳴効果を適度にダンピングし、低域を欲張って延ばさないタイプ。まあ、こんなとこチャウカナ。。。ボチボチ材料集めに入りたいと思います。

追記
上の例はシンプルなペンシル型だが、海外のDIYフォーラムでは音道長を稼ぐために下記のような形態をよく見かける。大概は吸音材の量を指定している。結構な量を充填する模様。海の向こうではあまり吸音材アレルギーはないようだ。
758.jpg

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2011年04月27日 (水) | Edit |
今回は、もう一度容積を見直してみます。

下図は、今のところ標準的と考えている8Lでの計算結果です(クリックで拡大してご覧ください)。
747.jpg
ポート径φ34mm/ポート長80mmで約50Hzの共鳴周波数が得られています。吸音材は「なし」です。

容積を20Lまで増やしてみました。共鳴点は同じく約50Hzに合わせています。
748.jpg
ポート径はφ34mmのままですが、ポート長は10mmしかありません(穴ですね)。この状態ではポート効果が出すぎです。

そこで吸音材を入れて調整してみました。
749.jpg
このシミュレーションでは吸音材の量を4段階に調整できます。上図では最大の「多め」に設定しています。この結果8Lの場合とほぼ同等の50Hzまでフラットな特性が得られます。箱を大きくしたのに低域特性が同等以下じゃぁ駄目じゃん。。てな事はありません。共鳴効果が緩やかになり、位相遅れも緩和されています。またポートからの高域放射音も低減しています。共鳴点以下の減衰の傾斜も少し緩やかになります。
このように大きな箱を使用し、吸音材の量で共鳴効果の強さを調整する事によって、バスレフ型が持つ独特の癖を和らげる事ができそうです。

容積20Lどうしで密閉型とバスレフ型(上図)を比較してみました。
751.jpg
典型的なバスレフチューニングではインピーダンス曲線が綺麗な2山になりますが、この場合のインピーダンス曲線は密閉型に似てきます。位相遅れは改善されたとは言え、密閉型に比べるとかなり遅れます。これはバスレフ型の宿命ですね。

前の記事で紹介した共鳴ボックス共有案を採用し、共鳴ボックスの容積を可能な範囲で大きくしてみるのも良いかもしれません。

こんな感じ?
751_20110427072744.jpg

追記
バスレフ型を検討しながら、こんな事を言うのもなんですが。。。
このようなデータを見ると、密閉型のままでアンプのトーンコントロール(例えば中心周波数50Hz)を8~10dB程度持ち上げるだけでバスレフ型と同等の低音特性が得られます。アナログフィルタの場合、位相は多少遅れますが、果たしてバスレフ型と比べてドッチがお得なのかなぁぁぁぁぁぁぁぁ?????と考えてしまいます。ましてやデジイコなら位相遅れ皆無ですし。。。そんなにイコライジングって嫌われ者なのかなぁぁ?????。。。フシギ。ふしぎ。不思議。。。コチラの記事も参照されたし。。

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2011年04月26日 (火) | Edit |
全体にもっとコンパクト/低コストにできないかと考えた案。

共鳴箱(50Hz目標)は左右で共有したらエーヤンというアイデア。
ドライバ背後の吸音材で中高域音をどの程度の周波数までカットできるか?
多少のクロストークは許容しましょう。定位とかセパレーションはさして気にしない質なので(別にモノラルでも良い)、これでもエーンチャウ?
746.jpg
この形態だと前方の窓枠の上方に水平に設置できるので全く邪魔にならないし、材料費(パイプ1本分)を節約できる。

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2011年04月25日 (月) | Edit |
暇なのでAlpair6 P用のバスレフボックスのアイデアを考えていました。備忘録を兼ねて思い付いたアイデアを書いておきます。

LEANAUDIOを始める前に、3"ドライバを使用したバスレフ型をいろいろ試しましたが、その時は満足できる結果を得られませんでした。今回もただ箱を作ってポートを調整するだけでは芸がないので、イロイロ考え中です。

定在波と箱鳴りを抑えつつ、しっかりと共鳴効果を出せて、しかも手っ取り早くお安く作れる事。というのが主な技術命題。極力付帯音を抑えつつ共鳴効果を利用したいというのが狙いです。あ、それと部屋が狭いので壁への取り付けが前提となるため、設置のしやすさと軽量化というのも大切です。

バスレフ型の場合、共鳴効果を十分に得るために吸音材を極力減らしたいところです。ですから平行面を持つ四角い箱型ではなく丸っこいカタチが良かろうとは思うのですが、簡単には作れません。そこで塩ビ管を使用しててっとり早く作れそうなアイデアを考えてみました。歩いてすぐのホームセンターで内径107mm x長さ90cmの塩ビ管(容積約8L)を売っているので好都合です。

とりあえず思い付いたのが下図
744.jpg別案→745.jpg

この形態だと、筒の長手方向に発生する定在波を除去するために吸音材が必要です。吸音材の位置としては2箇所が考えられます。ドライバと反対側の筒の下端に吸音材を入れるのが最も一般的でしょう。これに対し、ドライバ背面に吸音材を入れると、ドライバ背面からの高域音を吸収して周波数の低い音だけを透過させ、ポートからの高域音の放射を低減できるかもしれません。両端以外の空間は吸音材なしのフリーな空間として十分に共鳴箱として機能してもらいます。

長さ90cmでは約188Hzに定在波が発生します。周波数が低いので吸音材で十分に吸収できるのか?が問題かもしれません。本当はノーチラス風先細りテーバー管が理想的だと思うのですが作るのが大変なのでトリアエズ。。。ただし、バッフル面積が小さいため、200Hz付近が盛り上がるとバッフルステップを補ってくれる可能性もあります。長さを調整しながら逆にうまく利用できるかも知れません。

さらに、エルボー部と筒部の間にはクッション材を入れてドライバの振動が筒部に伝わらないようにして箱鳴りを抑えます。エルボー部にはガッチリと補強を入れますが、筒部は塩ビ管そのママ(重くしたくないのよ)。

設置方法としてはエルボー部を窓枠に固定し、下の筒はぶら下げるだけ。こいつが50Hzで共鳴した時にどの程度振動するかは???

以上、とりあえずのアイデア。ハテサテ。

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