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2012年12月04日 (火) | Edit |
Sound Blasterを暫く使ってみましたが、やはりデジタルで帯域分割した今の状態は以前よりも改善されているように感じられます。以前は仕事中にふと気に障る所があると(例えばオルガンジャズとか)時々サブウーハをOFFにして馬鹿ブーモードで聴いてみたりしたのですが、現在はそのような行動が全くなくなり完全にサブウーハを常用するようになりました。心理的な面もあるかもしれませんが、いずれにせよ、最後まで気になっていたアナログフィルタによる位相の乱れが無くなったというのは気持ちがヨロシイ。

アナログフィルタで分割するとクロスオーバー周波数付近で位相が急激に変化します。オシロで波形をモニタしながら、サブとメインどちらかのボリュームを上げたり下げたりすると、特定の周波数で波形が明らかに変形したり、別の周波数では片方のボリュームを下げた方が合成波の振幅が増えたりするのですが、デジタル分割ではそういうヘンテコリンな現象は殆ど見られません。バスレフ型でもそうでしたが、位相の遅れ自体が気に障るというよりは、狭い周波数範囲で位相が大きく変化する現象に違和感を覚えるのかもしれません。

とにかく帯域分割のデジタル化によって「音楽再生クオリティ」が向上している事は確かです。

この方式の本採用決定という事で、サブウーハ用のアンプを購入しました。
1_004001000014.jpg
Dayton Audio DAT-100a
Tripath社製のTK2050を搭載しています。
出力は50W/8Ω/ch
お値段は横浜ベイサイドさんで13,200YENなり(コチラ)
見た目もナカナカヨロシイ
オンシツ? ワザワザ聴き比べていないので分かりませんがOKだと思います。

IconAMPもコイツも両方ともボリュームをFULLにするとサブとメインの音量バランスが丁度良くなります。タマタマですがとても便利。

お馴染みリスニング位置でのF特です。
Ftoku-2.jpg
青がL、赤がR。FrieveAudioの補正はOFFですが、Sound Blasterのグライコを適用しています。

下がSaund Blasterのイコライザ設定です。
equ.jpg
この設定により、FrieveAudioなしでも(つまりラジオでもiTuneでもCDでも)、30Hz/-6dBの全く十分な低域レスポンスが得られます。もちろんA10サブはどんな曲でも全く危なげなく再生してくれます。

Ftoku1.jpg
グレーがサブウーハーOFFです。クロスオーバーは100Hzに設定。サブウーハ側のローパスだけでなく、メイン側にはハイパスフィルタが適用されます。赤がサブウーハーON。緑がFrieveAudio自動音場補正ONです。20Hz~8kHzに補正を適用し、30Hzから20Hzにかけて非常に急峻なローカットフィルタを適用しています。

と、こんな具合に落ち着きました。
もう馬鹿ブーの出番は無いかもしれません。
また一歩、再生クオリティが向上したという確かな手応えを感じます。

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2012年12月01日 (土) | Edit |
覚えてます? 能率手帳のCM (竹村健一さん)。あの台詞が思い浮かびました。ダイタイヤネーで始まるやつです。

_1000241.jpg
Sound Blaster X-Fi Surround 5.1 Proはマスターボリュームとヘッドフォン出力に加えてマイク入力(とライン入力)まで備えています。そしてリモコンも。小っこくて安っすいのに凄っごく多機能です。能率手帳ならぬ能率オーディオですね。21世紀ですから。他の分野の状況から考えれば、この価格でこの機能と性能はアッタリマエだと思います。どう考えても。。

サブとメインのボリュームを連動させたり計測時に入力を切り換えたりするために使っていたパッシブプリはもはや不要となりました(今までのDACにはマイク入力がなかったため、計測時にPCのサウンド機能に切り換える必要があった)。ヘッドフォンアンプも不要(音質は僕には十分)。10バンドのグライコをソフトで内蔵しているのでベリンガの9バンドグライコも不要。せっかく買ったのにね。。。不要品はまとめて読者プレゼントする事になるかもしれません。次は100万ヒットですね。

そして、このチッコイICアンプでもA10ウーハーを十分に駆動できます。でも、このアンプはクリスマスに姪に黒悪ケロ(早く作らないと!)と一緒にプレゼントする予定なので、同じTripath社製でパワーのあるTK2050を採用したデジタルアンプが良いのではないかなぁ、と物色中です。超小っこくて超安っすいやつを。NuForce IA7Eを試した経験では、ハイエンドのゴーヂヤス感(オンガクセー)のある「音」を演出した装置よりも、安っすいヤツとか業務用の方が余計な事をしていないので「音楽」を聞きやすいのではないかと思います。ダイタイヤネー、今時たかが音楽帯域信号を低ノイズ/低歪みで素直に電気的に増幅するだけでソンナニ高額になるとは考えられません。高額製品では、回路の物理特性を良くする(素直に増幅する)以外の余計な事(オンガクセー?)にコストがかかっているという事でしょうか。

_1000244.jpg
A10ウーハーの横に固定していたDaytonのプレートアンプ改も取り外しました。これもまたスッキリ。フィルタ部をバイパスできればソノママ使っても良かったのですが、回路の何処をバイパスすれば良いのやら、僕にはさっぱりわかりませんでした。基本的に機械屋さんなので。。。

さらに、FrieveAudioでも聴けるようになりました。ASIOの設定にちょっとしたコツが必要です。FrieveAudioは単なる2chソースとして認識してくれるので、馬鹿ブーストと同じ簡単な計測でF特も位相も30Hzまで完全にフラットにして聴けます。最近はズボラしてラジオとiTuneしか聴いていなかったのですが、久しぶりにFrieveAudioでフラット再生すると、やはり癖無く(地味で自然で)聴きやすく、良さを改めて実感しました。

「音」自体は癖がなくて地味な方が(ツマラナイ?方が)「音楽」は絶対に聴きやすくなります(ツマル音楽のツマルトコロがよりツマル)。「地味」というのは決して悪い事ではありません。ソースに元々含まれていない「音」の要素をソーチで好き勝手に付加したりチャンチャラ響かせたりすると、絶対に「音楽」(音楽家の行為の結果)は聞きにくくなります(実質的にS/Nが低下するのでアタリマエ)。このような行為は敢えて「再生クオリティ」を下げているわけであり、主観的コノミの問題なので、「ヨイ?オト」とか「ヂブンの?オト」とやらをツイキューとやらすればするほど永遠のグルグル地獄の深みから抜け出せなくなるでしょう。この業界の技術動向とオヂオマニア達のやっている事を見ると実際そうですよね?何十年たってもグルグルして根本的な進歩があったのやら無いのやら定かではありません。基本的に「音」の決定権は表現者側にあります。「オーディオ」ではなく「音楽」を楽しむ事を目的とするならば、そのようなツイキューとやらは程ほどにしておいた方が身のためでしょう。そもそも「音楽」は気持ちの良い音や綺麗な音や野菜の育つ音や癒される音や「自分の」好きな音だけで構成されているワケでは決してありません。

Sound Blasterのソフトウェアに音場補正機能が実装されれば、どんなソースでも完全フラットで聴けるようになります。そうすればFrieveAudioも要らなくなるし、僕が考えるほぼ完全なデジタルシステムになります。せっかくマイク入力があるのにモッタイナイですね。バージョンアップを切望します。

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2012年11月27日 (火) | Edit |
Sound Blaster X-Fi Surround 5.1 Proをお仕事PC用の2ch DACとして使っていたのですが、やっと2.1chで使えるようになりました。これで念願であったサブウーハ用ローパスフィルタのデジタル化が実現します。

814_20121127085445.jpg
Sound Blaster X-Fi Surround 5.1 Pro
6980YENなり。安い!
DACは24bit/96kHzと必要にして十分。アナログ出力は6chを備えます(5.1ch用)。
サブウーハ用の帯域分割フィルタだけでなくグラフィックイコライザも使えます。デスクトップ用に追加したベリンガーのグライコが不要になってしまうかも。。。
本体にはマスターボリュームが付いているので音量調整も手元で楽ちんにできます。もちろんサブウーハとメインのボリュームは連動して調整できるので、パッシブプリも不要になってしまうかも。。。。
さらにヘッドフォンアンプも内蔵しているので、Audio Technicaのヘッドフォンアンプも不要になってしまうかも。。

このようにコイツ1つで簡単にデジタル デスクトップ2.1chシステムを構築できます。以前から欲しい欲しいと言っていた、小さくて安価なチャンデバ内蔵DACがとうとう手に入りましたよ。

どうして今までできなかったのか?
ソフトウェアの使い方がよく分からず、面倒臭かったからです。サウンドブラスター製品のソフトウェアは使い難いとネットでも評判が芳しくありません。設定方法については後で説明します。

どうして今になって再チャレンジしたのか?
最近AccuRadioのジャズオルガンのチャンネルをよく聞くのですが、オルガンの低音で少しオヤ?と違和感を覚える事が時々あるため、それを解消できればと思ったからです。ジャズオルガンにはゴキゲンにグルーブする曲が多く、特にオルガン低音部のグリングリンのグルーブ感が魅力的です。オルガンはかなり低音が出るため、A6Mのグライコブーストでは物足りなく、+A10の2.1chだとたまに気に障る事がある。。と必要に迫られたというのが理由です。

下はいつもの40Hz正弦波信号の再生波形です。
SoundB.jpg
グレーがソース信号、緑がAlpair 6M 一発、青と赤がA6+A10です。
さて、青がプレートアンプ内蔵アナログフィルタ、赤がサウンドブラスタ内蔵デジタルフィルタでの結果です。デジタルフィルタで帯域分割した場合、Alpair 6M一発と位相はピッタリ一致している事がわかります。さすがですね。なお、A6Mの立ち上がり波形が大きく崩れていますが、これはF特がフラットではない事に起因します。F特をフラットに補正すると大幅に改善されます(高周波数の変動成分が相対的に低下するため)。例のチッコイICアンプ(15W/ch)を使ってA10を駆動しましたが、全く十分な駆動力を持っているように思えます。そのうち最強Icon AMPと詳しく比較してみましょう。

肝心のオルガン曲での効果の程は、なんか良いような気もしないでもないような気がすると言えば気がするし。。。暫く聞いてみないとなんとも言えませんが、とりあえずZAPシステムで最後まで気になっていたサブウーハの位相遅れが無くなったというのは、精神衛生上非常にヨロシイかと思います。

とても安価で高機能なDACですが、音質については特に問題を感じません。ONKYOの音楽専用PCに内蔵されているDAC(24bit/96kHz)と聴き比べてみても、僕にはチガイがよくわかりませんでした。まぁ、音楽を楽しむにおいて、そのへんの微小な差を敢えてキキワケル事の必要性を全然感じぬため、シューチューしたりショージンしたりしてキキワケヨーという執念が足りないのでしょう。。とりあえず必要十分なクオリティは確保できていると思います。内蔵ヘッドフォンアンプでもちょっと聞いてみましたが、これも別にエーンチャウ?という感じで、ワザワザ別体のヘッドフォンアンプを使わなくても良いかもしれません。。机の上もスッキリするしね。

以下、備忘録も兼ねて設定方法を掲載しておきます。

メイン画面
main_20121127102545.jpg

メイン画面の1のボタンを押すと下の画面が開きます。
スピーカ選択
ここで「5.1スピーカー」を選択しないと、サブウーハが作動してくれません。「2.1スピーカー」を選ぶと駄目ですよ。この画面の「アドバンスト」ボタンを押すと、下の画面が開いて各チャンネルの出力レベルを調整できます。
ボリューム
僕はアンプのボリュームで音量バランスを調整するので、この画面は使いません。

メイン画面の2のボタンを押すと下の画面が開きます。
サラウンド
右下の電源ボタンアイコンをクリックしてサラウンド機能をOFFにします。
左のメニューから「Speaker」ボタンをクリックすると下の画面が開きます。
スピーカ
ここでは、右下の電源ボタンアイコンをONにする必要があります。これがOFFだとサブウーハは作動しません。スライダの機能はよく分かりません。動かしても何も変わらない。。。左上の「設定」をクリックすると下の画面が開きます。
クロスオーバ
下のスライダでサブウーハのクロスオーバー周波数を設定します。サブウーハのローパスだけでなくメインスピーカのハイパスも適用されます。

メイン画面の3のボタンを押すとグライコ画面が開きます。
イコライザ
僕のベリンガ製グライコに31Hzバンドを加えた10バンドイコライザです。

メイン画面の4のボタンを押すと下の画面が開きます。
パフォーマンス
サンプリングレートは48kHzと96kHzを選択できます。

以上の設定により、ラジオでもiTuneでもCDでも音源を選ばずに2.1chとグライコを適用できます。

以上です。

追記
とりあえず暫く常用してみない事には何とも言えませんが、このDACといい、チッコイICアンプといい、僕にとっては必要十分なクオリティを備えているように思えます。マニア用ではない真に実用的な音楽愛聴者用装置ではスピーカ以外の電気/電子回路のコストとサイズ/消費電力を相当下げられるはずです。

オヂオマニアはナニに対して強く拘るのか?その理由はナニか?僕はナニに対して強く拘るのか?その理由はナニか?についてそのうち考察を加えてみようかなぁ。。と考えています。大元の根っこの部分についてね。

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2011年12月11日 (日) | Edit |
民生用アンプに比べると、業務用パワーアンプは驚くほど安価です(コチラをご覧ください)。以前から興味があったので、SOUND HOUSEさんで一番安価なパワーアンプを試しに購入してみました。

cp_cp400a.jpg
Classic Pro製 CP400
価格はなんと15,800円なり!(ゼロの桁数にご注意)
■タイプ:パワーアンプ、2ch
■ステレオ出力:100W+100W(8Ω)、130W+130W(4Ω)
■ブリッジ出力:280W(8Ω)
■周波数特性:20~20,000Hz(0.5dB)
■スルーレート・ステレオ:20 V/us
■高調波歪率: <0.05%
■入力感度:+4dBu
■入力インピーダンス:11KΩ
■ダンピングファクター:200
■ハム&ノイズ:> 100dB
■クロストーク:> 60 dB (TYPICAL @ 1 KHz)
■消費電力:110W
■寸法:48.3W×4.4H×27.1D cm
■重量:6.6kg
内部
うるさいファンを止めるためにカバーを開けました。
耐久性が重視されるプロ用なので内部の作りもしっかりとしています。
結構大きなトロイダルトランスを使っています。

仕事中に暫く使ってみましたが、ハチマルにはこれで十分という感じがします。ICON AMPと比べた場合、IA7-Eは少しジョートー風というか微妙なオーヂオ臭というか、微かな味付けを感じるのですが、このCP400には全くそのような癖を感じません。ハチマル好みと言えましょう。無信号時のノイズも他の民生用アンプと同等レベルです。逆にIA7-Eは回路が特殊であるため、無信号時に独特のノイズが出ます(信号が入るとノイズは消えるとメーカは言っている)。Icon AMPおよびCP400と比べた場合、IA7-Eではブラスが若干金臭く聞こえます。反面、ピアノの響きにハッとさせられる事があります。しかし、いずれにせよ、その差は、ハチマルが「音楽」を聴く上でさして重要であるとは感じられません。Alpair 6のMとPをフラットに補正して聴き比べた時の違いに似ているかもしれません。ハチマルは結局地味なメタルコーンを選択しました。

それにしても、CP400のこの低価格ぶり(15.8K円)は一体全体どういう事なのでしょうか? 入力切り換えやリモコンが無いにしても、民生用に比べるととんでもなく低価格です(Icon AMPと機能的に同等)。プロ用ですので、筐体も頑丈ですし、シャンパンゴールドの分厚いフロントパネルには高級感すら漂います。

ハチマルは、やたら微妙なオンシツの違いをワザワザ苦労して聞き分ける気など毛頭ありませんので、「音楽」を聴いている時に違和感や不快感を感じさせない自然さと正確さを何よりも重視します。そういう意味で、CP400は全く十分な音楽再生クオリティを備えていると思います。極々真っ当に信号を増幅してくれているという事です。たかだか20数kHz程度の電気信号増幅では、今時のアンプに大きな性能差は無いでしょう。

ただし、密閉型スピーカ+デジタル低音ブーストを愛用するハチマルの場合、アンプには低音再生の正確さを強く求めます(低音時のスピーカー駆動の正確さ、巷ではスピード感と言われているヤツかな?、ハチマル用語では「ビシッとバシッとした」低音)。このような特性を得るには、一般的にアンプのダンピングファクタ(DF)が重要であるとされます。

以下Audio Designというアンプメーカのダンピングファクタに関する説明です(コチラからの抜粋です)。

ダンピングファクター
ダンピングファクター(DF)が大きいことはパワーアンプの出力インピーダンスが小さいことを意味しています。DFが大きいパワーアンプはスピーカーからの逆起電力を抑制する力が大きい事を意味しており、ダンピングの効いた低音が期待できます。

ダンピングファクターとは
ダンピングファクター(DF)とはパワーアンプのスピーカーに対する制動力を表すと考えられている指標で、一般にパワーアンプの出力インピーダンスとスピーカーのインピーダンスの比で表されます。
         DF=Zsp(Ω)/Zamp(Ω)
ここでZspはスピーカーのインピーダンス、Zampはパワーアンプの出力インピーダンスです。
一般的なに半導体アンプで100程度の値を示します。この場合スピーカーのインピーダンス8Ωに対して、パワーアンプの出力インピーダンスは80mΩである事を意味しています。

ダンピングファクターの音質に与える影響
一般的にダンピングファクターに関しては次に様なことが言われています。

DFが大きいほうが低音に締りが出てくる。
DFが極端に小さいと(>10)低音の量感は増す(実際に低音の音圧レベルが上がる

ダンピングファクターが音質に与える効果についての考察
DFが1と10では音質も大きく違うかもしれませんが、100を超えると例えば低音の締りが良くなるということを必ずしも実感できるわけでないかもしれません。ただ数百以上のDFの効果というのは低音域の大信号に対して高音域が濁らないですとか、低音域の音階がはっきりわかる、低音が静かに聞こえるという様な聴感上の効果があるように感じます。


普及品民生用半導体アンプのDFは概ね100以下のようです。駆動力が高い事で評判のONKYO A-7VLでもカタログのDFは60となっています。NuForce社は、同社のアンプ回路は特殊であるため一般的なDFの定義をそのまま適用する事はできないとしながらも、IA7-Eのスピーカ端子で計測されるDFは約160に相当するとアナウンスしています。これは民生用としては非常に高い値であると言えます。

真空管アンプのDFは一般的に10以下しかないと言われます。このため、スピーカのインピーダンス変化の影響を受けやすく、ハチマルもTU-870での実測で下図のような影響を確認しています。
540_20111210043939.jpg
吸音材なしのポチ型ボックスでの比較。赤がIcon AMP、青がTU-870改(出力トランスを大きめのに交換)です(参考記事)。約150Hzにスピーカのインピーダンスピークがあるため、DFの低いTU-870ではレスポンスが増加しています。上のコメントにあるDFの低いアンプを使用すると「低音の量感が増す」というのは、こういう事だと思われます(ただし締まりのない低音になる)。

業務用アンプでは、長いスピーカケーブルを引っ張り回したり、複数台のスピーカを駆動する必要があるためか、総じてダンピングファクタが重視されるようです。大概の業務用アンプはDF 200以上をカタログで掲げており、CP400のカタログ値も200です。民生用でもかなり高級なアンプになるとDFが100を超える物もありますが、15.8K円という超低価格でこのDFは驚異的と言えます。以下で実験君データをお見せしますが、CP400の低音時のスピーカ駆動能力はIA-7Eに全く引けを取らず、カタログのDF値は伊達ではないと思われます。

50Hz以下の正弦波の歪みに関しては、CP400とIA7-Eは全く同等でした。やはりIcon AMPが極わずかに優れています。コチラの記事で使用した5kHz正弦波の一部データを間引いた波形でも3者は全く同等でした。48kHzの計測サンプリングレートでは、スピーカ出力の高域特性に違いは殆ど見られなかったという事です。これらのデータの掲載は省略します。

新しい評価方法を試してみましたので、その結果をお見せします。

今回の実験君では、40Hzの正弦波に1発/1サイクルのパルスを重畳した信号を使用しました。パルスの位値は毎サイクル同じです。これにより、パルスに対して40Hzのスピーカ出力波形がどの程度遅れるのかを見る事ができます。マイクはスピーカ前方約10cmに設置しました。スピーカはAlpair 6Mです。

グレーが信号波形、緑がIcon AMP、青がIA7-E、赤がCP400です。スピーカの出力音量を全て同じに揃えています。
40Hz アンプ位相 copy
IA7-E(青)とCP400(赤)は殆ど同じですが、驚いた事にIcon(緑)が飛び抜けて良好な結果を示しています。

下は信号の先頭部です。ゼロからいきなりマイナス側最大まで信号が変化します。上の図は安定した状態での波形です。
40Hz始め
ここでもIconが非常に良好な追従性を見せています。IA7-EとCP400はほぼ同等ですが、CP400の方が若干優れているように見えます。

次は、信号の終端部です。プラス側最大からゼロまでいきなり信号が変化します。
40Hz 終わり
やはりIconが最も俊敏な反応を示しています。しかし、その分マイナス側へのオーバーシュートも大きめに出ます。IA7-Eの波形はどういうわけか歪みが大きくなってしまいました。再計測が必要かもしれませんが、スピーカ出力の収束性はCP400の方が若干優れているように見えます。

という事で、上記の結果を見る限り、超低音のスピーカ駆動性能としてはIcon AMPが明らかに優れており、IA7-EとCP400は殆ど同等か若干CP400が優れていると言えそうです。値段、定格出力、大きさから考えると、完全に裏切られた形の結果となりました。

しかしIcon AMPのビシバシさには驚かされます。正に馬鹿ブーのためのアンプであると言えましょう。これがNuForceの原点というやつでしょうか? それに比べるとIA7-Eにはもっと頑張って欲しいですね。多分初代V1はIcon以上だったのでしょう。。。そして超低価格のCP400の性能にも驚かされました。やっぱりハチマルにはハイエンドなIA7-Eは不要かなぁ。。。。

なお、HSC(超高音信号付加機能)をONにした時のシュワシュワ感は、IA7-E程ではないにしろ、CP400でも感じました。超高域はIconよりも出ているように思われます。

以下はNuForce社のハイエンドのサイトからの抜粋です。
NuForceはこの方式をアナログスイッチングアンプと名付けました。NuForceアンプは超広帯域幅再生(20~80kHz)を位相シフト無しで実現します。出力段は十分にコントロールされ、極めて高いダンピングファクターを獲得し、低域周波数まで再生を前例の無いレベルでコントロールしています。
Icon AMPこそ正にそのようなアンプであると言えましょう。それに比べるとIA7-EがCP400と同等という結果には正直ガッカリさせられました。やはり世間様の嗜好に合わせて、バージョンが進むにつれてマイルド化しているのでしょうか?低音のブワッと拡がる感じの味付けのせいでしょうかねぇ?

とはいえですね、アンプをつなぎ変えながら実際に音楽を聴き比べても、ハチマルには大して重要な違いがあるようには感じられません。結論としては「ドレデモエーンチャウ?」ってところかなぁ。。。ハチマルにはハイエンドなアンプは宝の持ち腐れのようです。

さて、大概の業務用ステレオパワーアンプは、2つのアンプを並列に使用して大出力のモノラルアンプとしても使用できるようになっています。これを「ブリッジモード」と呼ぶようです。CP400の場合、ステレオモードとブリッジモードを背面のスイッチで切り換えるようになっており、8Ωでの出力はステレオで100W x2、ブリッジで280W x1となります。4Ω負荷での使用は保証されていませんが、実験君としては試さないわけに行きません。

上と同様に、パルス入り40Hz正弦波でのスピーカ出力波形で比較してみました。
ブリッジ copy
赤がステレオモード、青がブリッジモードです。波形の歪みは全く変わらなかったのですが、ブリッジモードでは位相遅れが若干改善されました。とはいえ、Iconには遠く及びません。このアンプはAlpair 10をアシストウーハとして駆動するために購入したのですが、その際にはブリッジモードを使えます。はやくAlpair10の箱をつくらないとね。。

以上のように、民生用装置の価格に関して、改めて考えさせられる結果となりました。コーキュー感を演出したようなオーヂオ臭いナンチャラ感や、蝙蝠さん的超音波領域の再生によるクーキ感とかを求めず、音楽を高い「クオリティ」で「素直」に聴きたいだけなら業務用アンプで全く問題無いように思われます。というか、癖が無いので「音楽」を聴きやすいように思えます。また、少し「味」が欲しいという場合は、安価で駆動力のある業務用パワーアンプに真空管プリアンプやラインアンプ、あるいはサンバレーさんとこの真空管組込みDAC等を組み合わせると、優れたスピーカ駆動力を確保しながら「オンシツ」を好みに合わせる事ができるかもしれません。

業務用アンプを使用する場合、下記の点に注意が必要です。
1) コネクタの形状が民生用と異なる
信号ラインのコネクタは基本的にXLR(バランス)です。また、スピーカ出力端子にも「スピコン」と呼ばれる特殊な形状を採用しているアンプも多くあります。幸い、CP400のスピーカ端子は民生用でおなじみのタイプでした。アンプ購入時に、民生用機器と接続するためのアダプタなりラインなりも併せて購入する必要があります。業務用の場合、アクセサリ類の価格も極めてリーズナブルです。僕が使用しているXLR/ピン変換コネクタは1個250円でした。

2) ファンがうるさい
大概のパワーアンプはファンを内蔵しています。CP400のヒートシンクは筐体の両サイドに露出しており、内部はそれほど高温にならないため、買って直ぐにファンのコネクタを抜きました。暫く使っていますが、筐体内部の温度はそれほど上がらないようです。側壁のあるラックケース等に組み込まない場合、設置場所に配慮すればホームユースではファンを止めても大丈夫かもしれません。温度は電解コンデンサの寿命に影響しますが、アンプ自体の価格がこれなので、まいっか。。あるいはカバーにドリルで穴を開けるか、パンチングメタルに交換しても良いかもしれませんね。

3) 左右のボリュームが独立している
僕は手元にパッシブプリを置いているので、特に不便を感じませんが、そうでない場合は少し煩わしいかもしれません。CP400のボリュームはクリックを備えているため、左右を同じ位置に揃えるのは容易です。ボリューム位値を同じにした場合の左右の音圧差はほとんどありませんでした。

4) ラック収納が前提
CP400にはシールで貼り付けるゴム脚が付属していましたので、単独の据え置きでも問題ありませんが、例えば電源モジュール、複数台アンプ、チャンデバに全て業務用を使用する場合、レールマウントにすると「プロ」の雰囲気が楽しめるかもしれません。

僕は次に電源モジュールを狙っています。
cp_pd12ii.jpg
CLASSIC PRO製 PD12II
7,980円なり
■ACコンセント前部4(その内、常時ON:1)・後部8
■リアライト端子(XLR)
■使用電源:AC100V±10%、 50/60Hz
■最大電流:14.9A/ユニット
■最大消費電力:2000W/ユニット
■サージ電圧:5,000V
■サージ電流:20,000A
■ノイズ減衰:トランスバース >20dB、1.5kHz~200mHz
■サーキットブレーカー
■保護回路:スパイク・サージ、ノイズフィルター、過剰電源保護回路
■電源ケーブル長:3.0m、3ピン、2ピン変換アダプター付属
■寸法、重量:48.3(W)×4.45(H)×31(D)cm、4.9kg
スパイク、サージフィルター、ノイズフィルター保護回路、過剰電源保護回路、サーキットブレーカー

別に「音質」に期待するわけでなく、ごちゃごちゃの電源ラインをすっきり格好良くまとめたいというのが狙いです。価格が手ごろなので、高級テーブルタップのノリで使って見たいと考えています。

業務用には他にも使えそうな機器があるかもしれません。とにかく価格がリーズナブルなので、気楽に試してみても良いかもしれません。サウンドハウスさんが価格と品揃えの面でお薦めです。

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