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2013年09月22日 (日) | Edit |
何度か書いたように、一般的に、多くの人が音楽を再生して快適に楽しむにおいて、楽曲中の大音量時に耳元で瞬間的に80dBAを超えるか超えないか程度の音圧が得られれば十分であると思われます。また、コンサートホールにおける大部分の座席での交響曲の音圧レベルもその程度であり、媒体制作時のモニタリング中の音量も、このような「快適」音量レベルと同等あるいは大きくかけ離れていないという事も、以前の記事でご紹介しました。

また、そのような音量レベル(アンプボリューム)で再生した時に、40Hz/-12dB (望むらくは-6dB)の正弦波を十分に低い歪み率と十分に正確なタイミングで(位相遅れなく)再生できれば、実用的音楽再生において全く十分であろうと僕は考えています。

そのような実用音量での40Hzにおける大まかな理想的目標値を挙げると

- 歪み率
2次: 5%以下
3次: 2~1%以下

- 位相遅れ
100~40Hzでの回転が90°以下
40Hzでの遅れ時間が5ms以下

となるでしょうか。

これらは十分にロングストローク(リニアXmaxが十分に大きい)良質のドライバ(Alpair10等)を密閉型で使い、デジタルフィルタで帯域分割する事で達成できます。これについては再三実証済みですよね。

当然ですが、部屋が広くてリスニング距離が大きくなればなるほど、条件は厳しくなります。逆に、ニアフィールド条件では小さなドライバで達成できます。再三申しているように、LEANAUDIO方式では、振動板サイズは必要音量(耳元の音圧ではなくスピーカの出力パワー)によって決まります。ちなみに、僕のデスクトップ条件では、Alpair10ウーハはオーバースペック気味です。

さて、今回は、オッキナお部屋でオッキナ音響パワーで再生する事が必要な場合、徒に大径のウーハーを使用するよりは、適度な径のウーハーを多数個マトリクスにして使用した方が、ナニカと有利ですよ。。。。というオッハナシです。

今回は極端な例として、FOSTEXの80cmウーハFW800HS (1個で35万YENなり)とAlpair 10で比較してみますね。

80cm.jpg
FOSTEX FW800HS 80cmウーハー
1個 35万YENなり
データシートはコチラ


以下はFW800HSとAlpair10V2の主要パラメータです。
LEANAUDIO方式の場合、最低共振周波数f0は関係ないので記載していません。

FW800HS
有効振動板面積 Sd: 4013cm2
リニア片振幅 Xmax: 2.3mm
有効排除体積 Vs: 922cm3
等価振動板質量 Mms(Mo): 629g
価格: 350K YEN

Alpair10V2 (1個)
有効振動板面積 Sd: 88.25cm2
リニア片振幅 Xmax: 5.5mm
有効排除体積 Vs: 48.53cm3
等価振動板質量 Mms: 7.269g
価格: 16K YEN

Alpair10のXmaxは、カタログ値ではなくコイル長とギャップ高から求めたリニアXmax(片振幅)です。FOSTEXは通常この定義に従う一般的なXmax値を提示していると思われます。
有効排除体積(Vs)とは、僕が勝手に定義する「有効振動板面積 x Xmax」で求まる振動板がXmax(片振幅)まで変位した時に排除する空気の最大体積です。この値はエンジンの排気量に相当し、ウーハの空気駆動能力はほぼこの値によって決まります。

Alpair10を使ってFW800HSと同等の空気駆動能力を得るには、有効排除体積が同等になるよう個数を増やしてビッシリとマトリクス状に並べればよろしい。単純に計算すると、その必要個数は19個となります。

では、FW800HSx1個とAlpair10x19個で比較してみましょう。
- ドライバ: FW800HS / Alpair10 x 19
- 有効排除体積 Vs: 922 / 922 (cm3)
- 等価振動系質量 Mms: 628 / 138 (g)
- 価格: 350K / 304K (YEN)

等価振動系質量はAlpair10 x 19個の方が圧倒的に軽い事が分かります。何故ならば、巨大な1つの振動板で十分な剛性を確保するにはどうしても重くならざるを得ないからです。この重量でも、振動板の剛性はAlplair 10に遙かに及ばないでしょう。変換器として軽量で高剛性である事が、特に動特性において、非常に重要である事は今さら言うまでも無いですよね。であるからこそ、マークさんは「まるでF1エンジンのように」してAlpairドライバの開発に心血を注いでおられるわけです。また、コストもAlpair10 19個の方が有利です。

デジタルフィルタ/イコライザを前提とし、密閉箱に吸音材をタップリとぶち込んで機械的共振(f0)を殺してしまうLEANAOUDIO方式では、箱の容積も重要ではありません。Alpair10 1個あたり3~4Lもあれば十分でしょう。つまり、20個使っても60~80Lもあれば十分だという事です。ちなみにFOSTEXはFW800Hz向けに600~800Lのバスレフ箱を推奨しています。

部屋や音量あるいは下限周波数の要件に応じた最適な構成の低域再生装置を一度部屋にしっかりと作り付けておけば、後は100Hz以上を受け持つブックシェルフサイズの密閉型スピカをお好みでトッカエヒッカエするヨロシ。低域再生のために巨大化したハイエンド装置をトッカエヒッカエするよりも遙かに経済的です。

また、ウーハは定在波の面で最も有利な位置に固定し、メインスピカだけをオンヂョの面で理想的な位置に配置できるため、クオリティ的にも遙かに有利です。大型の一体型だと、オンヂョベストで配置すると低音の定在波が強く出ちゃう。。。ってな事も頻繁に起こり得るでしょう。ニアフィールドではないオッキナシステムでは、低域再生をオッヘヤと一体で考えるヨロシ。これ重要。

如何でしょうか?

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2013年09月10日 (火) | Edit |
今日は久々のZAPでの実験君結果です。

仕事中にゴニョゴニョやりながら色々聴いてみた結果、ソコハカトナク良さそうな設定が見つかったので、計測してみました。

まずはツイータ正面で計測した周波数特性です。DAYTONのOmniMic V2計測システムを使いました。このマイクにはメーカーからダウンロードした校正ファイルを適用しています。
jikujo.jpg
軸上約20cmの距離で計測しました。ピンクは2.2μFのコンデンサを直列に接続した特性。青はFrieveAudioで約8kHzの急峻なデジタルHPFを適用した特性です。10kHz以上で特性が右下がりですね(10kから20kで5dB強低下)。

下はFOSTEX FT17Hのカタログデータです。
ftoku_20130910095918e8c.jpg
こちらでもやはり10kから20kにかけて同程度低下しています。計測結果は正しいみたいですね。

次はFrieveAudioで再生した場合のリスニング位置での計測結果です。

条件は以下の通りです。
○ツイータ
- ZAP君の上に上向きに設置(前記事参照)
- 直列コンデンサには2.2μFを使用
- アンプのボリュームはサブウーハで決まるので、ツイータのレベルは聴感を頼りにDACソフトウェアで-9.5dBに調整

○FrieveAudio
- サブウーハにSWチャンネル、ツイータにCチャンネルを使用したフルデジタルの帯域分割
- Alpair 6M(L/R)にはLPFを適用しない(従ってツイータはアドオン)
- L/RのF特補正は8kHzまで適用(いつもの標準設定)
- ツイータのHPFには8kHz以下を最大減衰率で急峻にカットする絶壁フィルタを適用

リスニング位置での結果です。
Frieve 1
グレーがツイータなし(F特補正は8kHzまで)、青がツイータON(上向き設置)、赤がツイータON(正面に向けて設置、レベル設定は青と同じ-9.5dB)です。8kHz以上でツイータがAlpair6Mの高域を補っています。色々試した結果、この設定(青)でソコハカトナク良い感じに聞こえました。

最後にツイータ上方の棚板による反射効果を確認しました。

ツイータの上方約40cmの位置にタマタマ棚板があり、この反射を利用しています。
tana.jpg
棚板の反射効果を確認するため、写真のように吸音材を1枚取り付けてみました。

下がリスニング位置でのF特です。
Frieve 2
グレーがツイータOFF、青がツイータON(上向き設置)、緑がツイータON+吸音材です。棚板君が頑張って働いている事は一目瞭然ですね。このように普通の板でも結構効率良く音を反射してくれます。

という結果でした。この設定で暫く聴いてみたいと思います。

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2013年09月08日 (日) | Edit |
急に涼しくなりましたね。またZAP君の出番が多くなりそうです。

ドアを閉めれば計測用の信号ノイズも遠慮なく出せるようになるので、ZAP君強化作戦を始動しました。

現状でも全く満足しているのですが、サブウーハ用に使っているDAYTONアンプの片チャンネルが無駄になっている事が以前から気になっていたのと(貧乏性!)、ブログネタを捻り出すために(100万ヒットまではなんとか続けたい!)、本格的なスーパーツイータをモノラルで追加してみる事にしました。

アンプの片チャンネルの有効利用としては、Alpair10をダブルにしてプッシュプル化する計画もあるのですが、箱を作るのが面倒なのでいつまでたっても実行に移せません。なので、5.1ch DACのセンターチャンネル出力を使って、てっとりばやくモノラル スーパツイータを追加してみよう!というのが今回の魂胆です。オンヂョは殆ど意識しないので、モノラルで十分でしょう。

スーパーツイータにはFOSTEXのFT17Hというヤツを選びました。フルレンジスピカに手軽にアドオンできるお手頃価格の定番品です。40kHzまでレスポンスが延びているので超高域効果の確認にも使えそうです。
01_ft17h_main.jpg
FOSTEX FT17H
~40kHz、96dB


昨日はコンデンサの容量や設置場所を変えながらアレコレやってみました。

で、現在はこのような状態です。ナンヂャコレ?って感じでしょ?
_1000350.jpg
最初はZAP君の上に正面を向けて置いたのですが、ニアフィールドという事もあってかジャズではチッチキとキツク聞こえ過ぎるのと、目の前で見た目が鬱陶しいのとで(これ重要!)、暫定的にこんな感じに落ち着きました。ツイータの上方約40cmの位置に棚板があるので、その反射を利用しています。配線にはミノムシクリップを使ったままですから、まだまだイロイロ試せますよ。

アンプのボリュームはサブウーハで合わせ、ツイータのレベルはDACのソフトウェアで調整します。ですからアッテネータは不要です。保護用にコンデンサ(0.47μF)を付けています。なお、この上向け状態だと、レベル調整なしでもリスニング位置で丁度フラットな特性が得られます。正面を向けた場合はDACソフトウェアで-10dB程度に設定する必要がありました。

FrieveAudioの絶壁フィルタを使ってAlpair 6Mと10kHzでスパッとクロスさせています。

さて、ざっと聞いてみた感想ですが、別に前のママでもエーントチャウ?という感じ。。。かな?

まぁ、これからイロイロ試して見ましょう。

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2012年12月22日 (土) | Edit |
マークさんに約束していた3"ドライバの低音性能に関する比較テストを行いました。本当は先月中にご報告する予定だったのですが、ぐずぐずしているうちに年末になってしまいました。この後、黒ケロも作らないといけないし、年内の予定を早めに終わらせて、年末はユックリ過ごしたいものです。。。

今回比較したドライバは以下の通りです
名称 : 有効面積 、 能率 、 Xmax(コイル長/ギャップ高)
MarkAudio Alpair 6M : 36.3cm2, 85.2dB, Xmax 1.6mm(7.2mm/4mm)
MarkAudio Alpair 6P : 36.3cm2, 86.7dB, Xmax ?mm(4.7mm/?mm)
MarkAudio Alpair 5 : 27.3cm2, 84.5dB, Xmax ? (?/?)
AuraSound NS3-193-8A: 31cm2, 80dB, Xmax 3.1mm (6.5mm/12.7mm)
Fostex FE83E : 28.3cm2, 88dB, Xmax 0.15mm (4mm/ ?)

これらはメーカ公表値(一部マークさん情報)に基づきます。Xmaxは公表値ではなくコイル長とギャップ高から計算したリニア片振幅です。FE83EのXmaxはメーカ公表値ですが定義は不明、コイル長は壊れたやつから僕が計った実寸です。

ケロ君のウーハに使っているAuraSound NS3-193のXmaxが3.1mm(A6Mのほぼ2倍)と非常に大きい事が分かります。メーカデータによるとコイル長よりもギャップ高の方が大きくなっています。これとは対称的にFEのXmaxは0.15mmしかありません。さて実力の程は???

全て2.5L密閉のポチ箱(吸音材タップリ)で計測しました。

まずはF特です。計測距離は30cm。クリックで拡大してご覧ください。
Ftoku-2 copy
赤がA6M、青がA6P、ピンクがA5、緑がAura、黒がFEです。絶対レベルは波形計測結果を基に推定しました。正確なデータではありませんのでご注意ください。大雑把に言えば、Aura以外のSPLはほぼ同等であり、Auraのみ他から6dB程度低めです(メーカ値80dB)。

下は200~500Hzでレベルを揃えたグラフです。
Ftoku-3 copy
FE83は低音が全然出てません。A5も低めです。Auraは2つのA6とほぼ同等であり、振動板面積の割に低音がよく出ていると言えます。能率を落として低音を稼いだという事でしょうか。他のTSパラメータメータを比べてみればナニか言えるかもしれませんが、メンドクサイので止めときます。今回は低音大振幅時の挙動についてのみ評価しますね。

以下、40Hzの正弦波を入力した時の波形です。信号のdBはフルスケールを0dBとした値です(dBFS)。10cmの距離で計測しました。Icon AMPのボリュームはFULLですが、サウンドブラスタのDACの出力レベルは今まで使っていたのより低いようです。
6M 40Hz copy copy

A6P 40Hz copy copy
マークさんはA6PはXmaxが小さいから。。。とおっしゃっていましたが、意外と頑張りますね。

A5  40Hz copy copy
以前はコイツで馬鹿ブーやっていたのですよ。。。。

aura 40Hz copy copy
A5よりは低音能力は高いですが、巨大なXmax値の割には期待外れです。-9dBあたりから異音が出始めて高調波歪みが増加します。ボビンがどこかに接触しているのかもしれません。

FE 40Hz copy copy
低音性能の評価にFE83を含めるのはチョット酷かもしれません。Xmaxはたったの0.15mmですから、いくらパワーをかけても振幅は増えません。

次に、Alpair 6MとAuraをほぼ同一音圧振幅で比較してみました。Auraは能率が低いので、振幅を揃えるには信号レベルを約6dB高くする必要があります。左がA6M、右がAuraです。
6M - Aura copy copy
Auraの方が振動板面積が小さいのでやや不利ではありますが(同一音圧振幅を得るには振動板振幅を増やす必要がある)、-9dBから異音が発生して高調波歪みが激増するのは頂けません。個体差もあるので全ての製品でこの現象が発生するかどうかは分かりません。今まで6.5セット(13ユニット)のAlpairを評価しましたが、極端なブリブリになっても(またはArrestorにヒットするまでは)そのような異音が発生した事はありません。

最後に、FE以外の4つのユニットを、ほぼ同一音圧振幅で比較しました。
Compare all copy
Alpair 6Mは優秀ですね。3次歪みを見る限り、Auraは異音さえ出なければA6Pと同等の実力と言って良いかもしれません。これも良く頑張っていると思います。さすがケロ君のウーハ。。。ちなみに、ケロ君で使っていて異音が出た事はありません。これらはかなり厳しい限界条件での評価である事をご理解くださいませ。

ブースト方式はコンパクトでコストも下げられる商品性の高い魅力的な方式であると思います。特に大音量を必要としないデスクトップまたはニアフィールド アプリケーションに適するでしょう。また、メカトロ化と機械的設計の最適化によってその可能性は飛躍的に広がるはずです。

次回はAlpair 6Mのブースト方式がどの程度の音量まで使えそうなのか? 検討を加えてみたいと思います。オッタノシミニ!

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2011年07月07日 (木) | Edit |
前の記事からの続きで、モニタースピーカーの特性って、どんなだろう?と思って簡単に調べてみました。
今回は放送局(NHKとBBC)の規格について。

1) NHK
NHKがFOSTEXのRS-N2リファレンス スピーカーを採用したのは有名ですよね。NHKの要求仕様値は見つかりませんでしたが、製品のカタログ値(出典)には 40Hz〜20kHz±3dB と記載されています。これはNHKの要求に沿うものだと思われます。30Hzで-7dB くらいとの事。

これはLEANAUDIOが音楽再生装置の最低要求仕様として掲げている「50Hzまでフラット、30Hzで約-9dB」を余裕でクリアしています。大概はこれで十分に音楽を楽しめると思います。要求仕様値としても現実的で妥当な線ではないかと思います。これ以上の低域特性を望む場合は、デジイコでブーストするか、サブウーハーの追加が必要でしょう。

2) BBC
2つ見つけました。

- LS3/5a
これは有名ですよね。古い規格だと思いますが、今でもこの規格に沿うタイプが数社から売られているのではないでしょうか。
主な要求仕様(出典)
: 2ウェイ/密閉型//80Hz~20kHz ±3dB/82dB/W /16Ω~10Ω/最大入力50W/寸法 12" H x 7.5" W x 6.25" D /容積5L 等

80Hz~20kHz ±3dBのF特では、音楽再生用として低域レスポンスが明らかに不足だし。。。と首をかしげたのですが、このタイプはBBCでは「グレード2」と呼ばれ、主にナレーション(スピーチ・プログラム)のチェック用に使われたらしいという事がわかりました。納得。。

- LS5/12A
この規格が「グレード1」に分類されるようです。これは「スタジオから送信機へ送る前の段階での音声チェックに使用する最高グレードのモニタースピーカー」とされています。「音声」には「音楽」も含まれるという事だと思います。

主な要求仕様(出典):
BBC Specifications:
Position Nearfield.
System Type 2 way passive
Size mm 296Hx184Wx206D.
Weight/Kg 7.2.
Sensitivity dB/1Watt at 1 metre 82.
Impedance/ohms 8.
Typical SPL at 1.25 metre, 2 cabs/dB 108.
Frequency response 50Hz-20kHz (3dB)
Long term powerhandling RMS/Watts 100.
Maximum power handling/Watts 1000.
ABES Option (discontinued)/Output levels up to 114dB, with 35Hz-20kHz frequency response.

こちらは 50Hz~20kHz ±3dBですから、LEANOUDIO要求仕様をギリギリ満たせそうかな?密閉型でこの特性を達成できていれば、まずは十分はだと思うけど交響曲を聴くには少し物足りないかな?。。。と思ったら、どうやらサブウーハーの使用もオプションに含まれるようです(でもdiscontinued ?) 。上の要求仕様最下段の「ABES」オプションとは「Active Bass Extension System」の事で、パワードサブウーハーに相当するシステムではないかと思われます。このオプション装着時の要求仕様は 35Hz~20kHz とされています。これなら十分だね。これも納得。

仕様で「ニアフィールド」と明記し、要求寸法も非常にコンパクトである事から、LS3/5aと同様にスタジオ外での可搬使用を想定しているものと思われます。自社設備内のスタジオではもっとデカイのを使っているかもしれません。

いずれのモニタスピーカーも、±3dBという、かなり厳しい条件でフラットな周波数特性が要求されている事がわかりますね。モニタ用に限った事ではなく、周波数特性は、真っ当な「音楽」再生における基本中の基本、最初の1歩です。最近は表面的で微視的な「オト」の「ナンチャラ感?」ばかりが取りざたされ、基本的な「音楽」再生が疎かにされる風潮にあるようで気になります。装置を製造する者は言うまでもなく、これを使う側もこと「オーディオ = 音楽再生」に拘りを持つのであれば、もっと「音楽」を大切に扱ってほしいな。ハチマルはそう思うぞ。

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2011年04月22日 (金) | Edit |
前の記事からの続きです。

FOSTEXのGX100は10cmウーハーの2ウェイSPですが、コンパクトでデザインも良いため、なかなか魅力的な製品だと思います。こいつを前記事の密閉型サブウーハーCW200Aと組み合わせると良い感じかもしれません。部屋が大きければCW200Aを左右に使うか、あるいは25cm径のCW250Aを使用しても良いかもしれません。
736.jpg
737.jpg
ポートの共鳴周波数は約70Hz。それ以下は出力が急激に低下する典型的なバスレフ型の特性です。交響曲を楽しむには明らかに低音不足。ジャズでもこれでは物足りないでしょう。こいつの低音をサブウーハーで補おうというのが今回の眼目です。

で、問題となるのがGX100はバスレフ型であるという事。

何が問題かというと、
バスレフ型の場合、共鳴点の前後でポート音の位相が大きく変化し、共鳴点より下の周波数では位相が振動板と完全に逆転してしまいます。従ってサブウーハーをメインSPと同相で接続すると、共鳴点以下の周波数領域ではポート音がサブウーハーの音を弱めます。では、というので逆相で接続すると、今度は振動板どうしで音を弱めあいます。ややこしい。。また、周波数特性がフラット状態から突然ストンと落ちるというのも、自然なクロスオーバーを難しくします。つまり、バスレフ型スピーカーをサブウーハーとうまく繋げようとすると、非常に急峻なローパスフィルタが必要になるという事です。

この点、密閉型SPは12dB/Octで緩やかに減衰するため、苦労なく自然な繋がりを得る事ができます。FOSTEXの密閉型サブウーハーでは、ローパスの減衰特性を12dB/Octに設定しているそうです。これはフィルタ回路そのものの特性値ではなく、最終的な音響出力の減衰特性を指すものと思われます。以前の記事で書きましたが、密閉型サブウーハーの特性は概ね右上がり約12dB/Octになるため、これに対して-24dB/Octのローパスフィルタをかける事によって、最終的な音響出力として-12dB/Octの傾きを得ていると思われます。だとすると、これはハチマルのパワードウーハー方式と全く同じですから、密閉型SPとは非常に良好に繋がるはずです。

そもそもサブウーハーで低音を増強するわけですから、その時点でメインSP側にバスレフによる低音増強効果は不要となります。というかバスレフ効果は上記の理由で逆に邪魔にしかなりません。ですから、ハチマルであれば迷わずGX100のポートに粘土を詰めて密閉型にした上でサブウーハーと組み合わせます(幸い背面ポートなので見えない)。また必要に応じて吸音材を増やしてもよいかもしれません。

この組み合わせにより、少なくとも-6dB/30Hzの特性をバスレフポート無しで得る事ができます。これは同社の最上級機G2000 (-10dB/30Hz、バスレフ型、一本60マンエン)を上回る低域特性です。しかもよりコンパクトで経済的。GX100をお持ちの方、ドデスカ?

CW200Aは定価¥39,800(税抜き)、MFB付きのCW250Aは定価¥79,800(税抜き)と価格も極めてリーズナブル。キッチリ調整された密閉型パワードウーハーでしっかりと正確な低音が聞こえるようになると、音楽の楽しさが倍増する事うけあいですよ。ビシッとタイトなピチカートベース、ズシッとおもいバスドラ、そして交響曲のダイゴミ。。。お試しアレ。

追記
最初から密閉型の10cm 2Wayといえば逸品館さんのAirbow IMAGE11/KAI2が断然オススメ。ペアで ¥42,900!
詳しくはコチラ
738.jpg
サブウーハーをアドオンで組み合わせるなら、このクラスがベストでしょう。

追記2
ア。それとね。調整する時は必ず測定しましょうね。これ、サブウーハーを正しく使うための鉄則だと思います。経験からすると、測定できっちりとフラットになっていると間違いなく聴感上も違和感を覚えません。測定しながらでも最初は調整に苦労すると思います。ベストな状態が全くわからないのに、最初から聴感だけで調整するというのは無謀以外の何物でもありません。

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2011年04月21日 (木) | Edit |
3"フルレンジドライバを含む小型密閉型SPとの組み合わせに適しそうな小型のパワードサブウーハーとして、FOSTEXのCW200Aをご紹介。20cmサブを1本使用した場合、ハチマルの13cm2本方式よりも低音音量的には余裕があると思います。シアター用の馬鹿低音を求めないのであれば、もう一回り小さくても良いかもしれません。
735.jpg
メーカーサイトはコチラ

以下は本製品の商品説明からの抜粋です。
超高級モデル以外の従来のサブウーハーはバスレフによるLFE(低音効果音)の大音量再生を重視した設計であり、低音楽器の最低音域の表現は困難でした。CW200Aは密閉型キャビネット設計により、フルオーケストラの醍醐味のひとつである弱音で演奏される低音楽器のうなりや響きを再生できる音楽性 能と、シアターでのLFE再生の両立を目指しました。音楽が持っている楽しさ、感動を伝えるためには自然な低域の広がりが不可欠です。(ソノトーーリ。。。タケモトピアノ風に)

以下は本製品の上級グレードにあたるCW250Aの商品説明からの抜粋です。
独立したサブウーハーの最大の問題点は、群遅延時間の増加です。極端な例は、バスレフ型でジャズトリオを再生するとベースの演奏が後打ちに聞こえてしまうこともあり、興醒めしてしまいます。密閉型の遅延はバスレフ型の約半分になりますが、更なる改善にはMFBが有効です。本機は密閉型である上に60Hzにおいて24dBものMFBを掛けることにより更に改善しており、ベーシストがジャズを的確なテンポでしっかりと下支えしている快感が楽しめます(これもソノトーーーリ)

というように、ハチマルがこのブログで再三強調しているのと全く同じような事が書かれています。そこまで言いながら、何故通常のスピーカー向けには大型も含めてバスレフ型ばかりを作り続けるのか?このサブウーハーとの組み合わせに適した小型密閉型スピーカーをどうして作らないのか?フシギ。。。

追記1
MFBとは、モーショナル・フィード・バックの略であり、スピーカーコーンの振動速度を検出し、アンプ入力と比較する事によってコーンの動きを制御するフィードバック制御の事。ハチマルの場合、FrieveAudioの位相補正によってオープンループで同じような事をしている。その効果は下図をご覧ください。

バイアンプ駆動ウーハー方式での測定結果。ピチカートベース音。赤がCDのソース信号、青がマイクで拾った音響出力信号。
565_20110421065447.jpg
遅延補正なし↑
564_20110421065445.jpg
遅延補正あり↑

MFB方式はリアルタイムで赤(アンプ信号)と青(音圧またはコーンの運動)を比較しながら、両者が一致するようにアンプのゲインを閉ループ制御する方式の事です。これに対しオープンループ方式は、事前に測定した遅延特性を基にフィードバックなしで固定的に補正する方式です。後者の方が精度的に劣る反面、フィードバック制御に伴う複雑な問題的挙動を伴わないという利点があります。FrieveAudioを使用した経験から、この種のアプリケーションではオープンループ方式で十分ではないかと思います。なんにもしなくてもバスレフ方式よりはずっとマシですし。

追記2
ハチマルは以前から、ジャズ等では30Hzまでの再生の必要性をさほど感じないが、交響曲を聴く時には30Hzまでフラットだと嬉しく感じると書いてきました。それはFOSTEX言うところの「フルオーケストラの醍醐味のひとつである弱音で演奏される低音楽器のうなりや響きを再生できる音楽性能」というやつなのかもしれません。ダイゴミだったのね。。。50Hz以下の信号レベルは高くないのですが、これが聞こえると交響曲を聴く楽しみがグッと増すような気がするのですよ。ハチマルは。もともとはカナル型イヤフォンで聞いて気が付いたんですけどね(しかも携帯電話で再生)。

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