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2013年12月03日 (火) | Edit |
ヘッドフォン3種類のF特を計測してみました。

今回は下記の2通りの方法で計測しました。
1)ヘッドフォンを頭に装着した状態で、イヤパッドの隙間からマイクロフォンの先端を耳穴近辺まで突っ込んで計測(ちょっとコツが要ります)
2)中央に穴を開けた丸い板にマイクロフォンを差し込み、この板をイヤパッドにギュッと強く押しつけて計測

以下が結果です。赤が装着状態の耳位置、黄色が丸板ギュッと押しつけです。

MDR-Z1000 (密閉型モニタ)
F Z100 p

Evo ZxR (密閉型メカトロ、Surround 100%、イコライザON)
F Zxr p

密閉型の場合、イヤパッドをギュッと押し付けると低音が強くなります。これには2つの理由が考えられます
1)イヤパッドの接触面の気密性(シール性)が向上して低音の圧漏れが減った
2)イヤパッドの内面よって低音の圧力変動が吸収されてしまう度合が減った

密閉型の場合、密閉度が高くて、薄くて、堅くて、内周の小さいイヤパッドを使うほど低音を出しやすくなります。そうする事で、小径ダイアフラムでも十分な低音を耳に届ける事ができます。その究極がトップマウント式カナル型イヤフォンです。

Z1000に比べると柔らかくて分厚いイヤパッドを採用し、しかもイヤパッドの締め付け力が弱いZxRでは、パッドをギュっと押し付けると、装着状態よりも低音が大きく増加する事が分かります。つまり、装着状態では、柔らかくて分厚くて締め付けの弱いパッドによって低音が随分減衰してしまっているという事です。でも、そのおかげで、長時間装着しても苦になりません。また、分厚いイヤパッドで多少低音が減ったってヘッチャラです。ドライバ自体がタップリと低音を出してくれるので、イコライザで減衰させているくらいですからね。

MDR-F1 (完全オープンエア型)
F F1 p
完全にオープンな構造を持つMDR-F1では、頭部に装着した方が低音が出ています。計測に使った小さな丸板よりも、実際の頭部の方が大きいので、バッフル効果に差が出たのかも知れません。

装着状態のF特を重ねてプロットしました。
mix2.jpg
- 緑がZ1000、青がF1、赤がZxR(Surround100%、イコライザON)、白がDSPをOFFにした素のZxRの特性。
- オープンエア型のF1(青)では、圧力変動が逃げてしまうため、密閉型に比べると低音は弱くなります。このため、僕はサウンドカードのBassブースト エフェクタを使っていました。
- Z1000(緑)では、約80Hzを中心に低音が少し盛り上がっており、ちょっとブワッと感が気になるので、サウンドカードのイコライザで63Hzバンドを少し落としていました。
- DSPをONにしたZxR(赤)はほぼフラットな特性になっており、僕には音楽を「聴きやすい」状態です。一方、素の状態のZxR(白)では、明らかに低音が出すぎです。買って最初に聴いた時には驚いてしまいました。イコライザによる調整を前提とした製品であると考えるべきでしょう。

データは以上です。
Z1000では、低音に圧迫感があって長時間聴くのは辛いのですが、DSPで調整したZxRの低音には、そのような圧迫感を感じません。イヤパッドが分厚くて柔らかくて締め付けが弱い事が奏功しているのかもしれません。低音の聞こえ方だけでなく全体のF特および左右音のセパレート(音場感)を含めて、ZxRはZAPで聴いている状態に最も近いと言えます。おかげで、ZAPまで殆ど使わなくなってしまいました。。。。。

分厚くて柔らかいイヤパッドでは、装着状態(ユーザの頭部の大きさや形状および装着位置等)によって、耳に届く低音の特性が変化しやすいかもしれません。しかし、イコライザの使用が前提なので、ユーザ各自が調整すれば良いでしょう。内部にF特計測用のマイクロフォンを仕込み、低音のバランスを自動補正できるようにすると良いかもしれませんね。

このようにDSPを内蔵する事で、イヤパッドの設計にも自由度が得られ、低音を確保しながら装着感を改善できます。これを突き詰めれば、オープンエア型でも十分な低音特性が得られるはずです。音漏れを気にしなくて良い自宅専用に使うなら、MDR-F1のような完全オープンエア型の方が長時間の使用に適しているでしょう(特に夏期)。超低音までバッチリピッチシ再生可能なDSP内蔵完全オープンエア型ZxRを作って欲しいですね。SONYのMDR-F1+ZxR DSPって感じのヤツをさ。。。そしたら、また買っちゃうぞ。。きっとね。

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2013年11月17日 (日) | Edit |
EVO ZXRは期待していた以上にエー具合です。仕事中もZAPを使わずに、ほとんどコイツで聴いています。イヤパッドの締め付けが弱いため、長時間着用でも苦になりません(ただし、うつむくと落ちてしまいます。外出時は注意が必要そう)。

イコライザやDSPの設定もほぼ固まりました。という事で、今回はDSPがどのようにF特に影響するのか、簡単に調べてみました。マイクを挿入するコツを掴んだので、高域まで安定して計測できるようになりましたよ。

まずはSurroundエフェクタの効果から。
普段は効果を最強(100%)に設定しています。ですから、イコライザもSurround 100%でほぼフラットになるように設定しています。
SR.jpg
赤がSurround(効果100%)、水色がSurround OFFです。効果をOFFにすると約1kHzを中心とする中域が盛り上がります。これはSurround 100%の状態を基準にしてイコライザを設定した場合の結果ですから、逆にOFF状態を基準にすると、Surround効果によって低域と高域が強調される(ドンシャリ化される)と言えます。

次にCrystalizerというエフェクタの影響を調べてみました。
説明には「自然なダイナミックレンジを適切に最適化します」と書いてありますが、具体的にどのような処理をしているのかは不明です。
Cr1.jpg
赤がCrystalizer OFFです(Surround 100%)。緑がCrystalizer効果を30%に設定した場合、黄が100%に設定した場合です。F特で見る限り、約1kHzを中心に低域と高域を盛り上げる「ドンシャリ化エフェクタ」のように見えます。ほとんど使いませんが、音に少しメリハリ感が欲しいと感じた時等にこのエフェクタを20~30%効かせています。

基本的に、どちらのエフェクタも、効果を効かせるとF特はドンシャリ化されるようです。僕は、Surround 100%でF特がほぼフラットになるようイコライザを設定し、必要に応じてCrystalizerでメリハリを付けるといった使い方をしています。

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2010年09月29日 (水) | Edit |
今日は久々にオシゴトに空きができてベト様全集のリッピングに励んでいます。

で、この全集の交響曲を聴いたのですが、キショクワルイ。。。
ちなみに録音は1999年頃、Tonhalle Orchestra Zurich、David Zinman指揮だそうです。

最近のクラシックCDではデジタル信号処理(DSP)でホールの響きを強調しているとは聞いたことがあるのですが、もしかしてコーユーコトなのか? 僕は低音だけ少し響かせているのかと思っていましたが、全域キンキラキンです。カラオケのエコーかかってるような不自然な響きで「音楽」が聴きにくいったらありゃしません。これがそのホールのそのままの響きなのか???もしDSPでイヂッテいるとするなら、ちょっとやり過ぎでしょう。ホテルのロビーとか喫茶店でBGMとして流すのなら良いかも知れませんがねぇ。

僕のCDコレクションはLP時代に録音された古いのばかりなので、他の最新録音盤がどうなのか知りませんが、もしこのような傾向がこの全集に限らず最近の一般的な傾向だとしたら(そうでない事を切に願う)、アタシャ大問題だと思うな。現代人は化学調味料の影響で味覚が鈍っている(ウマミが濃くないと味が物足りない)と言われますが、カラオケとDSPで聴覚までもがか?(響きがタップリないと音が物足りないらしい)。しかもこれ欧州の製品なんですけど(SONY Bmg Europe)。本家本元の欧州人までがこんなだと、こりゃイッタイ世界はどうなるのか???恐怖すら覚えます。

あと、テンポが速すぎるような。。。フルさんやチェリさんのを聴き慣れた耳には70年代録音のブロさんのでもテンポが速くて音が軽いと感じましたが、この全集のは更に速く軽くなっています。なんか早回しで聴いているようでセワシナイ。ポールモーリアじゃあるまいし。ベト様まで癒し系かよ。。

そもそもベト様ご自身はどのようなテンポを意図されていたのか? それが知りたい。タイムマシンがあったら、アタシャいの一番でベト様自らお振りになった第九の初演を聴きに行きますよ(以外とセッカチなベト様はテンポが速かったりして。。)。

交響曲はとりあえずブロさんのと差し換えようと思います。その他のも手持ちのと適宜入れ換えるかも知れません。

響かせて聴きたい方は装置なり部屋なりでセイゼイ響かせりゃ良いわけで、ソース側でこんな過剰サービスは即刻止めて欲しいですね。FrieveAudioにはコンボルバという機能が備わっていて、世界の著名なホールの残響特性をダウンロードしてDSPで音を響かせる機能まで付いています(使った事ないけど)。そのヘンはユーザ側の好みに委ねれば良いのではないのかなぁ。。ソースがこれぢゃぁ取り返しが付かないですよ。とにかく止めて欲しい。。

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