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2013年01月19日 (土) | Edit |
仕事の合間にチョコチョコと実験君してます。

スピーカからの音響出力の位相について実測とシミュレーションの検証を行う前に、DACとアンプの位相への影響を調べてみました。

まずDACアナログ出力の位相を確認しました。
毎サイクル0°でパルスが発生する正弦波信号を生成し、サウンドブラスタDACのアナログ出力を同DACのラインINに入力してオシロで観察しました。
波形で揃えた場合
DAC遅れ
パルスで揃えた場合
DAC遅れ2
グレーがソースデータ波形、青が80Hz、赤が40Hz、緑が20HzのDAC出力波形です。このようにパルスに対するDAC出力の位相は、周波数が下がるにつれて少し進みます。やはり低周波の方が進むんでますねぇ。。。
波形から読み取った位相差は下記のようになります。
80Hz: 約3.4° (約1.8ms)
40Hz: 約7.5° (約3.9ms)
20Hz: 約15.3°(約8.0ms)

次に、以前に使っていたONKYO/SOTEC音楽専用PC HDC-1LのDAC出力と比較してみました。
DAC 比較40Hz
40Hzでの結果です。赤がサウンドブラスタDAC、シアンがONKYO DACです。ONKYO DACの方が少しだけ位相変化が少ないですが、まぁ、大差なしと言って良いでしょう。他の周波数でも似たような傾向でした。

次にアンプの影響を見るために、IconAMPとサブウーハに使っているDAYTONアンプを通してスピーカ(Alpair6)で再生した波形を比較してみます。
波形で揃えた場合
アンプ比較
パルスで揃えた場合
アンプ比較2
周波数は40Hzです。DAC出力では正弦波がパルスに対して進んでいましたが、アンプを通してスピーカから出てくる正弦波はパルスに対して遅れています。この遅れ量はIconで約176°あり、これは以前の記事で4発波形を使ってA6で計測した値とほぼ一致しています。DAYTONアンプはIconよりさらに遅れていますが、この遅れ量は以前にIconAMPと比較したNuForce IA7EおよびClassic Pro CP400と同等です。IconAMPが他に比べて特殊であると言って良いかもしれません。シミュレーションによると、密閉型の場合 f0 より下の周波数であれば90°より遅れる事は無いはずです。しかしスピーカの実際の音響出力は、上記のように信号に対して180°前後遅れています。しかも、アンプによって遅れる量が異なります。このように、アンプも低音の遅れにかなり影響していると考えられます。アンプの出力信号をオシロで観察しようとしたのですが、アンプが発振して駄目でした。。。。

次回に続く

追記
オーディオ装置の音質(オンシツ)はデータでは評価できないとよく言われます。確かに、装置の個性によって生じる超微細で主観的なナンチャラカン等の「オンシツ」を計測するのは困難でしょう(であるからこそ、たまにはブラインドで評価してみれば良かろうと思うのだが彼らはヤラナイ)。しかし、非常に基本的な「音楽再生クオリティ」を評価する上で、ツボをおさえた基本的データは非常に有効です。現在の技術で真面目に作られた装置であれば安価であっても100Hz以上の再生において「音楽再生クオリティ」は全く十分であるように思えます。なので、僕はこの領域については深追いしません(F特のみ、後はコノミの問題)。また、僕には超音波領域の再生が必要であるとも全く思えません。ステレオ効果によって「演出」される音場感も駄菓子のオマケ程度にしか考えていません。スピーカ再生における最大の問題は100Hz以下の再生クオリティにあります。僕の経験上、付帯音を除去し、周波数特性を低音までフラットにし、低音の時間ドメイン的特性を改善して超ウルトラ基本的で音楽の下限帯域まで含む全体構造的な「音楽再生クオリティ」が向上すると、媒体に記録されている「音楽」が飛躍的に聴きやすくなります(僕はカナル型イヤフォンで聴く事によって、この点に強いショックを受けた)。これはつまり、記録された音楽(音楽家の表現/行為)自体が持つナンチャラカンをよりよく楽しめるという事です。僕は装置ソノモノのナンチャラカンに興味はありません。装置のオトに「飽きる」というのも全く理解できません。オヂオの現状を見ていると、主観的/微視的/趣味的な装置のナンチャラカン(コノミの問題)ばかりを追いかけ回し、その結果何十年もの間グルグルするばかりで、基本中の基本の再生クオリティが全く疎かにされているように僕には思えます。マニアの言うブツリトクセーハジューヨーデハナイってヤツです。マニアにとってはジューヨーではないかもしれませんが、「オヂオ」自体には全く興味がなく「音楽」をより良く聴こうとする者にとっては、装置の個性によって生じる表層的オンシツよりも基本的/全体構造的な音楽再生クオリティの方が遙かにジューヨーであるように思えます。マニアとは観点がグルッと180°異なります。マニアはよく「ツマラナイ」と言いますが、僕に言わせれば装置自体にあまりツマッテもらっても困ります。装置はツマル音楽のツマルところをツマルとおりに再生してくれれば結構。自分にとってツマラナイ音楽を何も無理矢理ツマラせて聴く必要はアリマセン。マニアの発言は常にマニア的観点(オーディオが中心)に基づきます。しかし、それが本来オーディオ装置が世の中において担うべき役割に即した普遍的観点では断じて決して全くないと思います。「マニア」と呼ばれるとおり、かなり偏向した観点であると言って良いでしょう。言う方も聞く方も(マニアもそうでない者も)、このへん(マニアはかなり偏向して特殊であり、その特殊な価値観はマニア同士でしか通用せず、オーディオ装置は本来マニアのためにあるのではない)を明確に認識できていない点がこの分野の問題であろうかと思います。他の分野では自然と認識されており、このように極端な事はありません。

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