FC2ブログ
--年--月--日 (--) | Edit |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2011年05月01日 (日) | Edit |
もうできてしまいました。一月ほど仕事しながら聞いてみて小修正を加えるかもしれませんが、恐らくほとんど変更なしでOKだと思います。今のところ例によって雑な実験君状態ですが、最終的には綺麗に色を塗って仕上げたいと思います(いつになるやら?)。

設置状態です。邪魔にならないように前方の窓の上の壁に固定しました(エアコンは壊れて使っていないので問題ありません)。
771.jpg
塩ビ管のサイズは呼び径100 (内径107mm)です。長さ1mのを買って来てそのまま使用しています。容積は左右のエルボーを含めて約11Lになります。もう1サイズ太い管を使いたかったのですが、近所のホームセンターでは売っていませんでした。呼び径100でもいざ購入の段になって、こんなゴツイモン狭い部屋に置きたくないなぁぁ。と二の足を踏んでしまいました。コンパクト好きのハチマルには、これでも十分に巨大に見えます。共鳴ボックスを左右で共有するので1本で済みますが、こいつを左右に1本ずつというのは完全に許容範囲を超えます。

お決まりのリスニング位置での周波数特性です。縦軸の1メモリは6dBです。
773.jpg
黒が密閉(ポート塞ぎ)、赤がバスレフ状態です。60Hz前後で約6dBのバスレフ効果を得ています。左右SPから耳までの距離は約120cm、左右スパンは約115cmなので、ほぼ正三角形の配置になります。SPは真正面を向いているので、高域の特性はかなり低下しますが、聴感ではそれほど高域不足には感じません。というか、1k~5kが盛り上がったややハイ上がり傾向なので、FrieveAudioの手動イコライザで1k以上を約6dB落とすと丁度良く感じます。自動音場補正は適用していません。

下はポート部です。実験君なので汚くてスミマセン。
772.jpg
ポートにはキッチンペーパーか何かの芯(紙の筒)をとりあえず使用しました(内径34mm x 長さ70mm)。風切り音対策としてポート出口の周りに厚さ約5mmのフェルト材を鉢巻きのように巻いています。LEANAUDIO以前にバスレフ型をさんざん試した時に発見したハチマルお薦めの方法です。もう一端にも同じ処理を施しています。共鳴周波数の正弦波を再生しながら調整すると効果がよく分かりますよ。お試しあれ。。。普段聴く上限以上のボリューム設定で50Hzの16ビット フルスパン正弦波を再生した時に変な風切り音が発生しない事を確認しました。太さ的には十分みたいです。

今回のトライアルで非常に大きな役割を果たしてくれたのが吸音材です。吸音材が皆無だと定在波が凄まじくてとんでもない音でした。こりゃ駄目かな?と思ったのですが吸音材を適量入れる事によって十分に対策できました。

という事で、正味半日ほどで結構エーンチャウという状態にできました。計算で十分に事前検討した上で簡単な測定で確認しながらチューニングすると非常に効率的です。ここから先は聴感による微調整の段階ですが、今回はほとんど修正なしでOKではないかと思います。過去に小容積(4L、2.5L)のバスレフ型ではどうしても満足できる音が得られなかった事を踏まえ、今回は容積に余裕を持たせたのが良かったのかも知れません。デスクトップの2つの密閉型システムに比べると当然低音の重みでは劣りますが、Alpair6 Pの明るくて伸びやかな音を楽しむにはベリグッドだと思います。左右で1つの共鳴ボックスを共有していますが、別段違和感も覚えません(定位感とか全然気にしないので分からないだけかも)。省スペース化にはなかなか良いアイデアではないでしょうか(1/2の容積で左右に割り振ったらエーンチャウって? それでは駄目なんですよ。密閉型だったら単純にそれでも良いのですが)。

次回から詳しい測定データをご紹介します。オタノシミニ。。。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年03月05日 (土) | Edit |
以前から一度測ってみたかった普段聞いている再生音の音圧レベルを測定してみました。

騒音計はコチラを使用。
699.jpg
ちょっともったいないかな?とも思いましたが、5K円を切る値段をみてポチしてしまいました。日本国内の公式な騒音計としての仕様は満たしていませんが、米国の規格には合格しており個人的に使用する分には全く問題ないでしょう。iPhoneまたはiPod Touchをお持ちの方なら、こんな大層なモノを購入しなくても騒音計アプリを利用できますよ(精度は?ですが目安にはなると思う)。

で、問題となるのが、実際のフルオーケストラの音圧レベルが一体どの程度あるのか?という点です。今までに見つけた情報では、大音量時に85~95dB(瞬間最大では100dBを超える事もあるらしい)という程度の情報しかなく、どの位置で測定したのか(大概は指揮者位置、ステージ上、ステージ直前の近距離での測定値らしい)も、正確な測定条件も全く明記されていませんでした。そこでネットでいろいろ検索したところ、この記事を見つけました。詳細はそちらをご覧ください。

この記事では、ベトベン5番第1楽章の生演奏を最前列中央席と後方のホール中央席の2箇所で測定しています。これは非常に貴重なデータだと思います。しかし、残念な事に重み付けなし(FLAT)で測定したピーク値しか掲載されていません。これらの値は、他のどのような測定を行ってもこれより大きな値は絶対に測定されないと言える値であると考えるべきです。

測定値を見ると、全周波数のピーク最大値(すなわち生(FLAT)音圧波形の瞬時実効値の最大値)が最前列で106.7dB、ホール中央で89.9dBとなっています。後の席では音圧レベルが15dB以上も低下しているのには驚きました。

通常の騒音計では、125ms(FAST)の時間重みとA特性またはC特性の周波数重みを適用した「時間重み付きサウンドレベル」を計測します。つまり上記の単純な全周波数の音圧波形ピーク値よりは必ず低くなります。最前列席で測定された106.7dBというピーク値は、上で言っている「瞬間最大では100dBを超える」という意味に対応すると思われます。スペクトルを見ると、当然ですが低周波数に強い音圧を持つ左上がりの特性になっており、特に低周波数の重み付が小さくなるA特性では大幅に騒音レベル値が低下します。従って、このスペクトルデータと照らし合わせても一般に言われるステージに近い位置(指揮者位置、ステージ直前)で85~95dBAというのは、ほぼ妥当な線であると思われます。また、ホールのサイズや反響特性にもよりますが、後方の席では音圧レベルが相応に低下すると考えられます(上の-15dBが真だとすると70~80dB?、さすがに-15dBは大きすぎるように思われるが、スペクトルを見てもA特性に大きく影響する1kHz以上での低下が大きいので、dBA換算でも10dBかそれ以上は確実に低下していると思われる)。

下に周波数重み付け特性を示します。上記の参考データはFLATで計測されたものです。
698.jpg

ではでは、ということで僕のデスクトップシステムで再生音の騒音レベルを測定してみました。
音源はブロムシュテッド指揮のベトベン交響曲第5番第一楽章のうち、音圧が最大になるエンディング部です。
バイノーラル録音をご試聴ください(30Hzフラットの馬鹿ブー、ボリューム位置は12時、距離50cm):
bet5 end

アンプ(Icon AMP、定格24W)のボリューム位置ですが、デジタルオーバーフローを避けるためにFrieve Audioでベースレベルを-12dBした状態で、時間帯と気分に応じて10時~1時で聞いています。録音レベルの低いソースでも1時以上に上げる事は絶対にありません。
測定結果は以下の通りです。5回程度繰り返し再生した時の最大値(ホールド機能あり、ピーク値ではない)です。アンプのボリューム位置は全て12時です(交響曲を気合いを入れて聴く時の標準位置)。

距離50cm A特性: 79.7 dBA
距離50cm C特性: 84.6 dBC
距離200cm A特性: 77.0 dBA
距離200cm C特性: 81.6 dBC

信号が正弦波の場合、ピークレベル値と最大騒音値では3dB異なるとされます。バースト信号の場合はもっと差が大きくなります。ホール中央部で計測されたピーク値が89.9dBですから、その最大騒音レベルは少なくとも86.9dBよりも低いと考えられ、さらにFLATからC特性への換算によって多少値が低下するはずです。この事から考えても、上記の50cm位置で84.6dBCという結果はホール中央部での音量に非常に近いと思われます。

以上から、僕の日頃のリスニング条件の範囲でも、ホール中央席で聴くフルオーケストラの音圧とさしてかけ離れていない音量が得られていると推測されます。これはチョット意外でした。さすがにカブリ付きでの音圧は無理ですが、爆音派ではないので僕には十分です。というかこれ以上の音量で聴くのは苦痛です。なお、僕の部屋ではリスニング位置が50cmから2mに離れると音圧は約3dB低下しています(無響室や広いリビングならもっと激しく低下する)。これも部屋の音響特性によりますが、一般的に音圧一定とした場合、距離が離れればそれだけパワーをかける必要があります。小さなパワーでも耳元で十分な音圧を確保できるのがニアフィールドリスニングの強みです(僕の小さな部屋でも、50cmから2mに離れるだけで、同等音量を得るには2倍のアンプ出力が必要です)。

追記1
今回ご紹介したデータはもう1つ貴重な点を示しています。すなわち、ステージから離れると2kHz以上の高域音のレベルが顕著に低下するという事です。通常、レコーディングは近接マイクで録音されるので、ステージかぶりつきで聞く状態に近いと言えます。しかしこれだと高域がきつく聞こえる場合があるため、特にフルオーケストラ曲では高域を多少落とした方が聴きやすくなる場合があります。

追記2
今回驚いたのは、後方の席ではフルオーケストラでも最大音量で80dBAをちょっと超えるか超えないかといったレベルにしか聞こえないという点です。何も指揮者の気分になる必要はないので、最大ピークが100dBを超えるような爆音で再生する必要は全く無かろうと思いました。だいたい最前列というのは音楽を鑑賞する際にベストな位置だとは思えませんし、ホールも中央を中心にできるだけ多くの人が最適に聴けるように設計されているはずですよね。大音量嫌いの僕はコンサートでも映画でもやや後ろよりの席を選びます。それでも映画館の音は必要以上にデカイと感じますけど。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年02月27日 (日) | Edit |
前回はシンプルな2波長の混合波を使用しましたが、今回は実際の楽曲を使用して比較してみます。最後にブラインドテスト用の投票フォームも設けましたので、サンプルをご試聴の上ふるってご参加ください。

サンプル楽曲はマドンナの Nothing Fails です。詩も興味深いですし、僕のお気に入りの一曲です。この曲は45Hzにピークを持つ低音のズンドコが通奏されるので、今回の目的に適していると考えて採用しました。

左右SP間の干渉を避けるために、Frieve Audioで左右信号をミックスして左側のSPだけから再生し、SP前方約40cmの距離にマイクロフォンを置いて録音しました。今回はバイノーラル録音ではありません。

下は録音データのスペクトルです。
697.jpg
赤が30Hzまでフルブースト、青がブーストOFF(140Hz以上はフラット)です。縦軸は1目盛りが6dBです。イコライザは50~40Hzで約+12~15dBブーストしますので、ブーストの効果はほぼそのままスペクトルに表れています。緑は録音したWEVファイルに300Hzのハイパスフィルタを適用した特性です。このスペクトルはブーストONとOFFでほとんど同じなので1本だけプロットしました。今回は、この低域をカットした音を聴き比べてもらいます。ちなみに普段マドンナを聴く時は50Hzまでしかブーストしません(それ以上ブーストすると机の振動が手に感じられるため)。

ではご試聴ください。

いつものように192bpsでエンコードしています。L側だけに音が入っています。今回はバイノーラル録音ではありません。マイクをSP前方40cmに設置して録音しました。

まず録音した未処理の音です。低音は小さなSPでは聞こえません。
ブーストOFF
30Hzフルブースト

次にフルブースト音に300Hzのローパスフィルタを適用した音を聴いてみてください。ズンドコのみ
演奏中ずっとズンドコしているのがお分かり頂けると思います。ただし小さいスピーカーでは聞こえませんので、大きなスピーカーか低音の出るイヤフォンで聴いてみてください。

そして最後が今回の目的である300Hzハイパスを適用したファイルです。この2つを聴き比べる事によって、低域ブーストによる高域音への影響を聴感で評価しようというのが今回の狙いです。300Hz以下の低音が入っていないので小型のSPで再生しても評価できます。ご試聴の上、よろしければ下の投票フォームでどちらの音の方が良く聞こえたか投票してください。

サンプル1
サンプル2

ブラインドテストなので、どっちがどっちかはもちろん内緒です。自分自信では完全なブラインドテストができないので定かではありませんが、ある点に気を付けてよーく聴くとハチマルの耳でも微妙な違いが分かるような気がする時があります。オンナジヤン!と聞こえる時もありますが。。。

投票は1回しかできません。締め切りは来月末としました。途中結果は評価の性格(ブラインド)を考慮して非公開としました。

追記
投票は終了しました。「サンプル1の方が良い」に4票、「どちらとも。。」に4票、計8票という結果でした。
ご協力ありがとう御座いました。「どちらとも。。」に投票された方は、マドンナの息継ぎの音に注意して聞いてみてください。馬鹿ブーだとちょっと痰がつまってゴロゴロした感じに聞こえます。後の記事で書きましたが、この曲はちょっと特殊で、僕の耳では他の曲で馬鹿ブーの音質劣化を聞きわける事はできません。コチラの記事も参考にしてください。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年02月26日 (土) | Edit |
ほぼ満足できる録音条件が決まりました。

マイクを改良しました。
695.jpg
前の記事の状態では、使用しない側(本来のバイノーラル用)のマイク穴を完全にビニルテープで塞いだのですが、それが良くないらしいというのが分かったので、穴を直接塞がずにスピーカーボックス用の吸音材を穴部に当てた状態でイヤフォンに固定しました。

下に各種状態でのソースと録音データのスペクトルを示します。赤が録音データ(MP3データなので16kHz以上は急激に落ちている)、青がCDのソース信号です。ソース楽曲はベト5。

1) メーカー指定の方法でマイクを耳に装着した状態
692.jpg
この状態では低音が籠もり気味に聞こえました。グラフのオレンジ色の部分を比較すると、ソースや他の測定データに比べて特性がやや左上がりになっているのが分かります。

2) 前記事の状態: メーカー指定と反対向きにしてイヤフォンに固定した状態(バイノーラル用の穴はテープで塞いだ)
693.jpg
低音の聞こえ方は良くなったのですが、特にカナル型イヤフォンで聴いた時に高音がややキツメに聞こえました。黄色の領域でディップと盛り上がりが見られます。

3) 今回の状態: 穴を塞ぐのを止めて、かわりに吸音材を穴に当てた状態
694.jpg
高域の特性がスムースになりました。

周波数が高くなるにつれ頭部形状の影響が現れやすくなりますが、上図の高域部の特性差の主要因はマイクロフォン自体にあります。SP前方にマイクだけを置いて測定した時も同じような特性の違いが見られました。

上記は雑な実験的測定の結果です。下に第5交響曲の本番録音のスペクトルを示します。
696.jpg
青がCDのソース信号、赤が録音データ(これはWAV)です。見やすくするために重なった部分を黒で表示しています。10kHzまでは非常に良く一致しています。頭部の影響がどの程度F特に含まれているのかは?です。

今回は各種ジャンルから9曲録音しました。ご試聴ください。

条件: イコライザは45Hzまでフラット(30Hz/-6dB)、試聴距離は約50cm、192kbpsでエンコード、S/Nを上げるために音量は普段よりもやや大きめ(深夜、早朝だとイエローカード級)。

今回、Victorのカナル型イヤフォン、SONYのオープンエア型ヘッドフォンMDR-F1、AudioTchnicaの密閉型ヘッドフォン(安物)で真剣に聴き比べたのですが、特にマドンナを聴くとカナル型イヤフォンでは低音が実際よりもかなりズンドコ気味に聞こえます。密閉型ヘッドフォンはイヤフォンよりもましですが、やはり実際よりもズンドコします。低音に限って言えば、オープン型ヘッドフォンが最も実際の聞こえ方に近いように感じました。耳の外に置いたマイクで録音しているので、耳の外側のオープンな空間で再生した方がリアルに聞こえるのかも知れません。再生も難しいですね。

それではご試聴ください。バイノーラル録音なのでイヤフォンまたはヘッドフォンでご試聴ください。オープンエア型のヘッドフォンがお薦めです。

まずはおなじみの3曲から
ベトベン交響曲第5番
マイルス フリーダムジャズダンス
ストラビンスキー 春の祭典

初録音の3曲
ジミさんのJohnny B. Goode (ゴッキゲーン!、20秒間身体を停止させるのに困難を極めました)
ジャコさんのTeen Town(WR: 8:30) (ひたすらリピートでジャコの無限加速地獄をお楽しみください)
マドンナさんのAmerican Dream (ボリュームにご注意!)

最近よく聴くベトベン晩年の作品から(僕の中では上の3曲とベトベンは何ら隔たり無く共存しています)
大フーガ
ミサソレニムス(だっけ?)
最後のピアノソナタ(32番) ピアノは実際の再生音とは随分違って聞こえます。ピアノの再生が一番難しい気がする。

上記は全て45Hzまでフラットな特性で録音しています。特にクラシックでは高域を少し落とした方が聴きやすくなると思います。僕は気分に応じてそのへんをイコライザで調整しています。しかし、いずれにせよLEANAUDOでは余分な響きを極力抑えているため、一般的なオーディオマニアの方には音がキツク聞こえるかもしれません。

追記
左右のマイクで約3dBの感度差があります。右側が3dB低めです。このため音像はやや左寄りに定位するかもしれません。

追記2
直接SPの音を聴いては、イヤフォンとヘッドフォンをとっかえひっかえ聴き比べてみたのですが、やはりSONYの例のオープンエア型ヘッドフォンMDR-F1で聴くのが最もリアルです。気持ちの持ちようによっては、前方から聞こえるような気もします。バイノーラル録音とMDR-F1はナカナカ良い組み合わせかもしれません。

追記3
ミサソレニムスのソース(MP3)です。ソレニムス

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年02月22日 (火) | Edit |
馬鹿ブーストの弱点は、1つの振動板で全帯域をカバーするために、低域をブーストした信号で振動板を大きく振動させがら高域音も再生しなければならないという点にあります。マルチウェイ化して帯域を分割した方が、この点では有利になるのは当然です。しかし僕は、音楽の全体的な聞こえ方の自然さから、100Hz以下を13cmウーハーに受け持たせる新システムよりも、小径フルレンジ1発で可聴帯域のほぼ全域をカバーする馬鹿ブースト方式を好みます。

とはいえ高域の音質がどの程度劣化しているのか気になるところではあるため、今回はそこのところを簡易的に解析してみました。
まずソース信号として、50Hz正弦波と4kHz正弦波を合成した波形(16bit/44.1kHz)をソフトウェア ジェネレータで生成し、これをWAVファイルとして保存しました。ちなみに4kHzは人間の耳の感度が最も高くなる周波数です。
下図にソースの波形とスペクトルを示します。
688.jpg
682.jpg

これをFrieveAudioで再生して、30Hzまでフルブーストした音と、低域ブーストしなかった音をSP前方10cmで収録してWAVファイルに記録しました。次に、4kHの音だけを聴き比べるために、録音したWAVファイルに1kHz以下をカットするハイパスフィルタを適用したファイルを生成しました。このような方法によって、ブーストあり/なしで記録された2つの音の4kHzの音だけを解析する事ができます。

ハイパス処理後の2つのファイルのスペクトルを下に示します。
まずブーストあり
689.jpg

次にブーストなし
690.jpg

上の2つのスペクトルを比較すると、ブーストありの方が4kHzのピークの幅がやや広がっており、高調波のピークも顕著に表れています。このデータを見る限り、ブーストありの4kHzの音はブーストなしに比べて明らかに劣化していると言えます。

次に波形を重ね合わせてみました。青がブーストあり、赤がブーストなしです。
687.jpg
サンプリングレートはCDと同じ44.1kHzなので、4kHzの1サイクルの波形には約10個のサンプル点が含まれます(20kHzだと、たったの2点になってしまいます)。さて、波形の比較ですが、この程度のサイクル数を見ただけでは違いは全く分かりません。波形(周波数)が50Hz周期で微妙に変動しており、その影響がFFTに表れたものと思われます(ドップラ効果?)。

以下に音声ファイルを添付します。

WAVファイルは添付できないので、最高の320kbpsでMP3にエンコードしました。音はLchだけに入っています。高性能イヤフォンでのご試聴をお薦めします。

下の3つのファイルはハイパス処理なしなので50Hz音が聞こえます。
ソース(未処理): SOURCE
ブーストあり(未処理): ブーストON RAW
ブーストなし(未処理): ブーストOFF RAW

こちらはハイパス処理しているので4kHz音だけを聞く事ができます。
ブーストあり(1kHzハイパス): ブーストON ハイパス
ブーストなし(1kHzハイパス): ブーストOFF ハイパス

出だしの音は波形のどの位置から再生が始まるかによって結構聞こえ方が異なります。出だしの音ではなく中間の連続音に注目してください。

どですか?WAVファイルをiPodに入れてイヤフォンで聴き比べたのですが、僕の耳では違いがよく分かりませんでした。実際には低音と一緒に聞く事になるので、高域音だけ分離して聞くよりもっと違いが分かりにくくなると思います。

追記
それ程悲惨な事になっていない事がデータでも確認できて一安心というのが率直な感想です。前の記事の超絶低音の結果も含めて、馬鹿ブー方式のポテンシャルを再認識できたと思います。ネットワークなしで全ての音が1点を中心に放射されるというのは、音楽の全体像を自然に聴き取るという事において、また特にニアフィールドリスニングにおいて非常に重要だと思います。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年02月20日 (日) | Edit |
今回は、僕のコレクションの中では最強の低音信号であるストラビンスキー「春の祭典」のバスドラを録音してみました。ついでに振動板が激しく前後する様子を撮影した動画もお見せします。

サンプル楽曲は今までにも再三取り上げた「春の祭典」(シャイー指揮/クリーブランド)です。
226_20110220113513.jpg
このCD中の最強の一打を馬鹿ブーストで再生すると、Alpair5では振動板が暴れて「ブリブリ」とか「ビチビチ」と下品な音がしました。しかしAlpair6 Mでは多少音が歪みっぽく聞こえはするものの、破綻する事なくなんとか再生してくれます。今回はその最強の一打を録音しました。
下が今回使用した約20秒のソース波形です。後半にある16ビット幅一杯のピークが問題のバスドラです。
679.jpg

下はこのピークを時間方向に拡大した波形です。
678.jpg
下はこの部分のスペクトル分布です。35Hzに強いピークが見られます。
677.jpg
すなわち35Hzのフルスパン信号が記録されているという事です。条件としてはかなり過酷だと思います。

それではご試聴ください。振動板の動画もご覧頂けます。

録音条件は前記事と同じです(バイノーラル録音はイヤフォン/ヘッドフォンでご試聴ください)。

ソース: SOURCE
SP前方20cm/30Hzフラット: SP前20cm EQ30Hz
バイノーラル/30Hzフラット: バイノーラルEQ30Hz
バイノーラル/イコライザなし: バイノーラルEQなし

下は振動板を手持ちで撮影した動画です。
[高画質で再生]

春の祭典 Alpair6 M [ホスティング]

下はソース波形(青)とSP前方20cmで測定した波形(赤)の比較です(片Chずつモノラルで測定したものではないので左右の干渉が含まれます)。
676.jpg
限界に近い条件なので波形はかなり崩れるかと予想していたのですが、思いの外正確に原信号をトレースしているので驚きました。Alpair5の時は悲惨でしたから。。。

よく聴くと最強1発は素早く制動してすかさずもう1発打っています(ドン・ドーーン)。下は2発目まで比較したものです。振動板は打撃の合間にフラフラする事もなく、よく制動が効いているように見えます。
675.jpg

下はバイノーラル録音のイコライザ有り(青)とイコライザ無し(赤)の波形を比較したものです。
680.jpg
イコライザなしでは2発のバスドラ(ドン・ドーーン)を全く表現できていない事が分かります。その他の打撃は別のドラムのようで周波数も高めです。今回試聴位置がやや左寄りであったようで、右側の信号レベルが低くなってしまいました。次から気を付けます。

追記 1
今回、「35Hzという下限近い周波数+フルスパンの大信号+タイムドメイン的に厳しい打撃音」という非常に厳しい条件で納得のゆく低音再生性能を確認できた事には大きな意義があったと思います。さすがに8cm径では限界近いという感じを受けますが、10cmあるいは13cmのドライバを使用すれば十分な余裕が得られると思います。逆にあまりに大径にすると、追従性の面で問題が生じるかもしれません。

追記 2
測定波形と信号波形をもう少し正確に比べるために、FrieveAudioでLchだけ出力して録音した。こうする事により反対チャンネルからの干渉のない波形を比べる事ができる。
681.jpg
案の定、本文中の波形比較よりもさらによく一致している。ここまで一致するとは思っていなかったが。。。Alpair6 Mはよく頑張っていると思います。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2010年11月07日 (日) | Edit |
Alpair6のP(紙コーン)とM(メタルコーン)をAlpair5用のポチ2型(2.5L密閉)に取り付けて、仕事しながら聴き比べていました。例によって吸音材はタップリと詰め込んでいます。1個づつ使用しているので、FrieveAudioでR/L信号をミックスしてモノラル信号を生成し、出力チャンネルをRのみまたはLのみに切り換えながら比較しました。

最初はFrieveAudioの自動音場補正(イコライザ)を使用せずに、未補正の素の音を聴き比べたのですが、驚いた事にAlpair6 P(紙)はAlpair5に非常に近い聞こえ方がするのに対し、M(メタル)は明らかに他の2つと傾向が異なって聞こえました。Alpair6 M(メタル)は他の2つに比べて、やや籠もった(こもった)、音が前に出て来ない印象を受けました。これに対し、Alpair6 P(紙)では、ハイハット等の微妙なシャープさを除けば、非常にAlpair5に近い好印象を受けました。しかも低音は明らかにA5よりも出ています。

という事で、
結論-1: イコライザによるフラット化を行わないという前提であれば、迷わずP(紙)を選びます。

これは以外な結果でした。当初はM(メタル)の方が同材質のA5に近い音がするだろうと予測していたのですが、完全に裏切られました。さらに言えば、A5とA6Pを比較した場合でも、サブウーハーまたはバイアンプ駆動のウーハーを使用せずにフルレンジ1発(かつイコライザなし)で使用するという前提であれば、高域のシャープ感がA5よりも僅かに劣るものの低音で有利なA6Pを選びます。要は、フルレンジスピーカーとして単体でバスレフボックス等と組み合わせて普通に使うのであれば、この3つの中ではA6Pが総合的なバランスで最も優れているように思います。

A6P。。良いです。

で、慣らしもある程度ついたので、本日計測してみました。続きをご覧ください。

616.jpg
黒がA5、緑がA6P(紙)、赤がA6M(メタル)です。全て同じ2.5L密閉+吸音材タップリです。まだあまりパワーをかけたくないので、前方約10cmの距離で計測しています。規格の標準ボックスで計測されたカタログデータとは特性が異なりますのでご注意ください。バッフルが小さいのでバッフルステップの傾向が出ています。またマイクロフォンが安物のPC用なので、10kHz以上の絶対レベルはあてになりません。FrieveAudioはグラフの絶対レベルを自動修正するので、この図では200Hzを基準にレベルを揃えて重ね書きしています。実際のSPLはA6P>A6M>A5になります。ご注意ください。

A5(黒)とA6P(緑)の200Hz~10kHzの特性は非常によく似ています。200Hz以下ではダイアフラム径の大きいA6Pの方がレベルが高くなり、10kHz以上ではA5の方がレベルが高くなっています。
これに対してA6M(赤)では、約3kHz以上の応答レベルが他の2つに比べて3~6dB低くなっています。その反面、50Hz以下の極低域ではA6Pよりも若干レベルが高くなっています。

これらは上記の聴感による印象を概ね裏付ける結果となっています。

しかーし、僕はA6を1発馬鹿ブーストで使用する予定です(A5はバイアンプ駆動のウーハーと組み合わせる)。ということで、この計測結果を基にして自動音場調整を行い、周波数特性を35Hz~15kHzで完全にフラットに補正して2つのAlpair6を聴き比べてみました。

すると当然ですが、両者の聴感上の差は小さくなり、いつも聴き慣れているA5馬鹿ブーの音に近づきます。A5とA6 P(紙)は200Hz~5kHzの区間でほぼ直線状であるため、補正しても印象は大きく変わらないのですが、A6 M(メタル)は補正によって大きく印象が変わります(というか他の2つに近づく)。吸音材をタップリと入れているので箱内部の定在波の透過音がほとんど無いためか、周波数特性さえ揃えてしまえばコーンの材質違いによる音の違いは思いの外小さいようです。

フラットに補正した状態で比較すると、僅かにA6 Pの方が高域で好印象(明るくてスムースな感じ)ですが、バスドラムはA6 Mの方が好印象です(Pは少しだけ「パコ」と軽い感じを受ける)。僕の耳では差はそれほど大きく感じないので、別にどちらでも良いかなぁ。。と迷うところですが、ベースとドラムを重視するハチマルとしてはA6 M(メタル)に傾きつつあります。ちなみに、A5では「ブリブリ」とコーンの異常振動が発生した「春の祭典」や「マドンナ」等の高信号レベルの低音でも、両方のA6のコーンは変な振動を起こさずに難なく再生してくれました。これは狙い通り。アリガタイ。。。

もう少し慣らしを行って、最終的にリスニング位置で音場補正した上で聴き比べて見たいと思います。

ではでは。。続報をお待ちください。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。