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2011年10月21日 (金) | Edit |
と、当ブログを読んでいて思われる方も多いのではないでしょうか?

この点については、Mark Audio Alpair吸音材タップシ密閉箱で十分に僕が満足できるレベルに達しているという事です(カナル型イヤフォンと聴き比べても違和感や遜色を覚えるところがなく、自然かつ明瞭に「音楽」を聴く事ができる)。不満がないので、書く事もない。。。というコト。

Alpair 5に出会うまでは、巷で評判の良かった各社の3インチドライバを色々試した後に、最も音がナチュラルに聞こえたF80AMGという当時人気のメタルコーン ドライバを気に入って使用していました(「ハチマル」の名前はこのドライバ名に由来する)。しかし、どうもディティールが全体的に聴き取りにくく(ベールのかかったようなちょっと重くて鈍くてモドカシイ感じ)、ツイータやスーパツイータを追加したりもしましたが満足できませんでした。高音が足りないとかの問題ではなかったようです。また、その頃は吸音材も最低限しか入れていませんでした(例の戸澤を入れただけ)。というのはF80で吸音材を増やすと、ますます音が鈍くなってしまって、さらにディティールを聴き取りにくく感じたからです。そういえば、密閉型だと内圧が振動板の動きを邪魔してディティールを殺しているのかも知れないと考えて、ポチに圧抜きの長い尻尾を付けたりとかもしました。思い返せばアホな事をしたもんです。

その後Alpair 5に出会い、音を出した瞬間にゼンゼンチャウヤン!というくらい「音楽」が「よく」聞こえるのに驚きました。しかもナチュラル。。次元が違うぜ!ホンマニ。。というヤツです。僕はその頃既に紙やPPのキャラの立った音を嫌っていました。キャラが立つと一部のディティールが「よく」聞こえるような気がするのですが、全体的な音楽の聞こえ方(主に低めの周波数帯域だと思う)にはなにがしかの違和感を覚えたからです。F80で吸音材を入れない方がディティールがよく聞こえるような気がしたのも、定在波によるキャラが出て「よく」聞こえるような気がしただけだと思います。

で、A5のおかげで中高域にそこそこ満足できた時点から馬鹿ブーストによる低音再生へのトライが始まります。これは、その頃使っていた安物のパワードサブウーハーでは音がダルくて、シャープなAlpair5と釣り合わなかったためです(音がダル気味だったF80とでは特に違和感なく聞けたのですが)。そして、ブースト時の低音のダンピングを改善するために吸音材を段々に増やしてゆくという段階に入ります。Alpair5では、吸音材を増やしても音が鈍くなるどころか、付帯音が減って逆にますます磨きがかかった(より澄んだ、より自然な、より明瞭な、より聴き取りやすい)ように聞こえました。つまり、もともと周波数の全域で「よく」聞こえるので付帯音は邪魔なだけという事みたいです。特にブースト時の50Hzまでの低域音が安物サブよりもシッカリと良質に聞こえるのには驚かされました(それ以下はブリブリ気味)。だからこそ馬鹿ブーなどというキチガイじみた事にも挑戦する気になったという事です。また、「吸音材タップリ」というのも、実はAlpairだからこそなのかもしれません。

現在は低域限界が大幅にタフなAlpair 6Mを愛用しています。こいつはAlpairシリーズ中唯一ある磁気回路部品を使っていないというやや異色のドライバであり、高域が他のAlpairに比べると控えめであるため一聴しただけではジミヘン(地味でちょっと異色)に聞こえるのですが、長く使っていると自分でも気付かないうちに惚れ込んでしまっているという、ちょっと不思議なドライバなようです(僕はもうA5には戻れない)。同じ事を感じているA6M愛用者が僕以外に少なくとも2名居るという事を最近知りました。

という事でですね、僕は決して低音マニアというワケではないのですが、現在のところ中高域で違和感を覚える現象がないので、圧倒的に問題が多くて技術的に困難な低音再生にどうしても話題が偏ってしまうという事です。

中高音域に関して最近行った対策としては、左右のスピーカ距離をケロ並に縮めた事くらいですね。でも、これは効果大でした。ケロ級に音楽を聴きやすくなったので、「スピーカ開発もそろそろ終結かな?」と考えるきっかけとなりました。それくらい決定的だったという事です。

でもですね、終結を一端決断したのですが、先日Alpair 10を1個だけ購入してしまいました。こいつの低音タフネスがどれくらいあるのか、早く知りたくなったという技術的好奇心だけなんですけどね。。。。近いうちにご報告できると思います。オタノシミニ。。。またポチ箱の改造か。。メンドクサ。

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2011年08月15日 (月) | Edit |
最近モノラルの聴きやすさが気に入ってずっとモノラルで聴いていたのですが、2週間ほど前にAlpair6M馬鹿ブーをディスプレイ上方の真正面に置けるようにして、仕事の合間にイロイロと配置を試していました。その結果、L/Rの軸間距離を約23cm(ケロと同じ、ほぼ両耳の左右距離と同じ)にしたステレオレイアウトが、ステレオ感をホンノリ感じながらモノラルなみに聴きやすいという結論に達し、写真のようなレイアウトを採用しました。
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ポチ2型ボックスの底面同士を付き合わせて合体すると、L/R軸間距離は偶然ですがケロと同じ230mmになります。ニアフィールドだと左右耳の距離と同じくらいのLR距離って聴きやすいのでしょうかねぇ? ケロ開発の時も、聴きやすさを求めてイロイロ試した結果、この距離に落ち着きました。ちょうど小型のステレオラジカセという感じです。ちなみに、上に乗っけているのはスピーカー セレクターと、ディスプレイ清掃用のピジョン君です。

826.jpg
YAMAHA製のスピーカーブラケットを使用して前方の窓枠に固定しました(製品情報)。ジャズを聴くにはコイツが一番。低音までほとんど直射音で聞けるので、タイミングが正確でタイトなベースを存分に楽しめます。ジャコの超高速ベースやマイルス クインテットのロンさんのベースの、スピーディでタイトなウネリというかドライブ感というか、神業的微妙なユラギというか、ソイツを最高に気持ち良く聴けます。やっぱりコレでしょう。ジャズは。ベースとドラムスのインパクトのタイミングがビシッとせんと。ビシッと。。ビシッとしないと酔ったみたいになって気色悪いのよ。

デスクトップ全景です。
824.jpg
Alpair5 + バイアンプ駆動13cmウーハーを撤去したので、レイアウトがすっきりしました。A6M馬鹿ブーストで30Hzまでブーストしても殆どの楽曲で全く問題ないし、こちらの方が低音がビシッとタイトで自然に聞こえるので、バイアンプシステムは全く使用しませんでした。なのでボツ。。。邪魔だし。
ディスプレイのセンターが右にシフトしているのは、オシゴト中に左半分をメイン(正面)に使うためです(左側に翻訳原稿を置いて、右側に辞書(英辞ろう)や参考文書を開く)。左方の小さなディスプレイは音楽用PCのUSBディスプレイです。FrieveAudioやiTuneの操作だけなのでこれで十分。。。

で、Alpair5は窓枠の上(Alpair6Pバスレフの下)に移動しました。なぜかAlpair6 Pは上向いてるし。。
次回はAlpair5 + Alpair6Pバスレフの交響曲用システムについてご紹介します。まだ実験君段階ですが、こいつはナカナカ手応えアリですよ。オタノシミニ。。。

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2011年04月12日 (火) | Edit |
Alpair5を復活させました。

4Lのバイアンプ駆動用13cmウーハーの箱(もちろん密閉型)にAlpair 5を組み込んで2 Way化。元はDENONコンポの6Lの箱ですが、内部をガチガチに補強したので実容積は4L(正確には3.9L)しかありません。
725.jpg
隔壁には内径約83mmの塩ビ管を使用しました。容積は約1L。従って13cmウーハーの容積は約3Lです。バッフル面は塗装ではなく、上等の画材用紙にインクジェットプリンタでJBL風ブルーをベタで印刷して両面テープで貼り付けています。

たまたまベランダで見つけた45mmx45mmの角材を使用してSPボックスを正面の窓枠(しっかりした木製)に固定しています。木ねじで結構がっしりと固定する事ができました。おかげでSPの低音振動がデスクに全く伝わらず、すこぶる快適です。
724.jpg
実は、この方式に変更したのは地震発生の3日前のこと。おかげでSPは全く無事でした。それ以前は、デスクへの振動伝達をできるだけ遮断するために、柔らかめのインシュ(3点指示)を2段使用した2階建て構造で、しかも最上段に2.5kgの重りを置いた不安定極まりない状態でした。このままだと確実に悲惨な事になるところでした。
現在
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以前
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くわばら。くわばら。

周波数特性です(20cm前方で測定)。
720.jpg
赤がAlpair5単独の特性です(チャンデバを介さずダイレクトにアンプで駆動)。ウーハー容積はたった3Lですが、イコライザ補正なしで40Hzまでほぼフラット(-6dB/30Hz)な特性が得られます(ブーストは全く不要)。500Hz近辺の落ち込みはデスクトップの反射の影響です。SPをもっと上に持ち上げれば改善されますが、いたしかたありません。50Hzのポッコリは部屋の影響と思われます(Alpair5もこの位置で少し盛り上がる)。システムの詳細はコチラを参照してください。このシステムのコンセプトは一般的な2 Way型とは異なり、Alpair 5をあくまでもフルレンジドライバとして使用し(ツイータではない)、不足する低域を別アンプ駆動のウーハーでアシストするという考え方です。従ってAlpair5はチャンデバを介さずに直接アンプで駆動されます。このシステムはイコライザなしでも十分フラットなので、iTuneのブラウザでベトベン全集データベースをジャンル別や年代別に一気聴きする場合に重宝しています。あと、買ったCDをリッピングする前に即聞きたい時とかも。

ジャズにはFrieveAudio+6Mの馬鹿ブーを使用しています(こちらの方がベースラインの聞こえ方が微妙に気持ち良いので)。
721.jpg
現在のポチ2型ボックス。ケロの余りの人工皮革を貼ってつや消しグレーで塗装しました。目の前に尖った角があると鬱陶しいので、コーナーを斜めにカットしています。内部にもゴッツイ補強を追加しました。効果は未だによくわかりませんがBatpure(小さなスーパーツイータ)も復活させました。

さて、ご覧に入れたように、
フルレンジSP + バイアンプ駆動ウーハー(密閉型)の組み合わせによって、トータルたった4Lの密閉箱で上記のような周波数特性がイコライザによるブーストなしで簡単に得られます。しかも、基本コンセプトはあくまでもフルレンジSPなので200Hz以上で一切のクロスオーバーがなく、小径フルレンジドライバならではの良さをたっぷりと堪能できます。ALpair5は3"ドライバとしては径が小さく低音性能は貧弱ですが、極めて優れた高域音質を持つので(なにせ半ばツイータとして設計されている)、このような使い方(または2.1システム)には最適です。このドライバで馬鹿ブーストしてたんですから、ホントの馬鹿と言えましょう。。。

と言うことで、Alpair 5を想定したバイアンプ駆動(または2.1ch)のコンフィグレーションをいくつか考えてみました。組み合わせるウーハーには10cmまたは13cmを想定しています。なお、10cmx2と13cmx1がほぼ同等(面積xストロークがほぼ同等)と考えました(ストローク相似で考えても13cm一本の方が少し有利みたい)。同じMarkaudio製メタルコーン ドライバを使用するのであれば、Alpair10 (13cm、できればウーハーバージョン)またはCHR-70 (10cm)が使えると思います。ただ、実際に必要なのは200Hz以下だけなので、高域まで気を使って設計されたフルレンジドライバを使うのはもったいないですね。このような用途向けに最適設計されたメタルコーン アシスト ウーハーが欲しいところです(フルレンジドライバとのデザイン統一性も重要だよ)。

719 copy
どのコンフィグレーションを選ぶかは、必要な音量(リスニング距離、部屋の広さ等)によって決まります。この方式では、小さくても大きくても低域の周波数限界はほとんど変わりません。再三申しているように、どんなに小さくても低音楽器の音をしっかりと正確に聴けてこそ「音楽再生装置」と言えるというのがLEANAUDIOの基本コンセプトです。デスクトップ用であればMINIかSMALLクラスで十分だと思います(なにせAlpair6一本の馬鹿ブーでも十分なんですからね)。僕のAlpair5システムはCOMPACTクラスに属します。ちなみにケロはMINIよりさらに小さいMICROクラスと言えましょう。

LARGEはシャレのつもりで載せましたが、13cmクラスより大きな振動板というのは、どうも直感的に(見た目ですが)無理があるような気がして使う気がしません(厚さと径の関係、剛性、重量等の面)。あくまで僕の直感ですが(。。ちっちゃいのが好きなのよ。基本的に)。

もちろん、どのコンフィグレーションも全て完全密閉型のバイアンプ(または2.1)方式です。デジタル チャンネル デバイダを内蔵したDAC (1つのデジタル入力から2つのアナログ信号(HIとLO)を出力するDACがあると良いのになぁ。。と以前から思っています。クロスオーバーの設定はPCからやれば宜しい。どこか作ってくれないかなぁぁ。。と。

追記
そういえばAlpair5ってもう販売していないんですね。MarkAudioのスーパーカブとして是非復活して欲しいものです。その時にはパートナーとなる専用ウーハーや、できればチャンデバDAC等も一緒に展開してくれると良いなのになぁ。。。このクラスのフルレンジドライバにはまだまだ大きな可能性が秘められていると思います。

追記2
13cmよりも大きな振動板を使いたくないと書きましたが、これは極低域だけをハイパワーで駆動する(あるいはブーストする)方式では振動板を大きくする必然性があまりないためです。従来方式でウーハーを使用する場合、低域限界は単純にウーハーのサイズ(面積)でほぼ決まります。しかし本方式あるいは低域ブースト方式では、再三お見せしたように小さな振動板でも十分な低域性能が得られます。基本的に振動板は小さいほど軽くて剛性が高く、音質面で有利になります。本方式では、必要振動板面積は低音限界ではなく必要音量によって決まります。

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2010年05月28日 (金) | Edit |
新システムのコンセプトについてまとめてみます。

基本コンセプト
1. 音色を支配する100Hz以上を好みのフルレンジ1発で持たせる
2.音色を支配する100Hz以上を好みのアンプで駆動する
3.音楽を下支えする100Hz以下は別の高出力/高DFアンプを使用してウーハーをバキバキ駆動する(バイアンプ)
4.両帯域間のレベル差は両アンプのボリュームで揃える
5.全体の音量はプリのボリュームで調整する
6. 全体をFrieveAudioのイコライザで調整して部屋の影響を修正する

このようなシステムでは、土台の低音システムを変えずにメイン システムだけ好みに合わせて変更できるので経済的なソリューションだと言えます。特に、低域の駆動力(DF)が弱い小型真空管アンプの弱点を補う事ができる点でも魅力的ではないでしょうか。100Hzという低い周波数でクロスするため、一般的な周波数でクロスするよりもつながりは自然だと思います。我ながら良くできたコンセプトだと自画自賛であります。
しかーーし

それでもやっぱりIcon AMPとAlpair5だけで馬鹿ブーストした方が、差は僅かですが低音がビシッとタイトで明瞭かつ自然に聞こえます。ロンさんのスピーディーなベースがGOOD。スピーカーが近い事もあり、この自然さを超えるのはかなり難しいようですね。。。と、ちょっとがっかり。

ところで、僕のジャズ コレクションの大部分はLPでリリースされた時代の(だいたい1985年以前)の楽曲です。これらの録音では、レコードプレーヤの針飛びを考慮してか低域信号レベルが高くなく、馬鹿ブーストでもほとんど問題無く聞く事ができます。従って新システムでも、ウーハーが常時ズンドコ動くわけではありません。ちなみにウーハー用のアンプをONにするのを忘れても、暫く気付かない程度です(苦労した割にはそんなもんなんです)。30Hzフラットと言うとさぞかしズンドコだと思われるかもしれませんが、基本的にジャズもクラシックもLP時代の録音では低域信号はあまり高くありません。特に50Hz以下なんてほどしかありません(ところが交響曲ではこの屁が重要なようか気がしてます。楽器の音というよりはホールの響きですかね?)。
228b_20100528154432.jpg
(参考記事はコチラ)

ところが、完全にCDだけの時代になってからの録音では、ちょっと事情が異なるのではないかという気がします。
僕のシステムは60年代のマイルス クインテットのロンカーターのベースの聞こえ方を重視してチューニングしていますが、彼の比較的最近のアルバムではベース音で馬鹿ブーストしたAlpair5が完全に破綻してしまいます(ブリブリとかビチビチとはしたない音が出る)。何もそこまでベース音を上げて録音せんでも良さそうなものですが、マイルス時代にひたすら伴奏に徹した反動ですかねぇ。ロンさん?

で、最近は全ジャズコレクションをランダム選曲で常時流しっぱなしにする事が多いため、馬鹿ブーストだとたまにズッコケルのが鬱陶しくて、これをなんとかするために今回の新システムに着手したというのが事の次第です。あ。それと、なんとか真空管アンプを使いたかったのよね。

ちょっと気が早いですが、新システムの改良案として、ウーハーにMarkAudioのCHR-70を片チャンネル2発使って見ようかなぁ。。なんて考えています。ちなみに10cmドライバー2発の振動板面積はほぼ13cmドライバーと同等になります。これにより、次の効果が期待できます(かな?)。

1) よりスピード感のある低音(振動板1個の質量が低い、剛性が高い)
2) より自然なつながり(ダイアフラムの材質、設計思想が同じ)
3) 音の発生中心が移動しない(Alpair5の上下にCHR-70を配置)

でもねぇ。。。考えてみたらAlpair7 一発で馬鹿ブーストした方が良いような気もするのね(低域がもう少し伸びるのと、Xmaxがでかいのでブースト耐性が高い)。あ、でも馬鹿ブーストだとまたシンクーカンがブチバチと。まぁ、新システムができたばかりだし、ボチボチ行きましょう。

追記
新システムとか偉そうに言ってますが、実はこれフルレンジ スピーカーにステレオ式サブウーハーを付けただけの事なんですよね。次回は「サブウーハーは2本必要か?」について書いてみるかな?

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2010年05月26日 (水) | Edit |
新システムの測定データをご紹介します。

今回はスピーカー前方20cmのデータだけを取り上げます(部屋の影響が少ないため、こちらの方が見やすいので)。

1. ウーハーの特性
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「3.0mH」のデータはチャンネルデバイダを使用せずに3.0mHのコイルだけを通した場合の特性です(コイルも外すと5kHzまでほぼフラットな特性になります)。グラフには、チャンネルデバイダのカットオフ周波数を200Hz、120Hz、60Hzに設定した場合の測定値をプロットしています。フィルタの減衰特性はほぼカタログ通り24dB/Octになっています(縦軸の1目盛りは3dBです)。

2. メインスピーカー(Alpair5)の駆動にIcon AMPを使用する場合521.jpg
メインスピーカーへの信号はチャンネルデバイダを通さずに直接Icon AMPで増幅します(つまり、ドライバーの自然なロールオフ特性をそのまま利用します)。チャンデバを経由しないため、信号クオリティ的にはこちらの方が若干有利になるはずです。

最終的に下図の特性が得られました。30Hz/-3dBまでほぼフラットなので、基本的にブーストの必要はありません。音場補正で部屋の影響だけ修正すれば、完璧にフラットな特性が得られます。
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チャンデバのクロスオーバー周波数を60Hzに設定し、ウーハー用アンプ(A-905FX、60W/4Ω)のボリュームを1/2(12時)の位置に固定した状態で、メインスピーカー用アンプ(Nuforce Icon Amp、24W/4Ω)のボリュームでf特がフラットになるようにレベル調整しました。上図は約1時のボリューム位置で得られた結果です。チャンデバの設定クロスfは60Hzですが、実質的なクロスfは約100Hzとなります。この状態では、プリコントローラのボリュームを12時~3時の位置にするとちょうど良い音量が得られます。アンプ側のボリュームを上げすぎると、プリ側で信号レベルを絞り過ぎる事になり、バックグラウンドのノイズレベルが増加します。チャンデバでのS/Nをある程度高く維持するために、アンプのボリュームは上げすぎ無い事が重要です。

3.メインスピーカーの駆動にTU-870を使用する場合
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この場合は、メインスピーカー用信号もチャンデバに通して低域をカットしています。過去の経験から、低域ブーストによって真空管の寿命が極端に縮まる(ブチバチ ノイズが発生する)傾向があるため、真空管保護の目的でこのような構成としました。ちなみにチャンデバによる音質劣化は聴感上全く感じません(ハチマルのボケ耳ではね)。

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ウーハー用アンプとチャンデバの設定はIconの時と同じまま(ボリューム12時、クロス60Hz)、TU-870のボリュームでレベル調整した結果、約3時の位置で上図の結果が得られました。Iconの場合に比べてクロス前後のレスポンスが若干落ち気味ですが、最終的に自動音場補正で完璧にフラットにしてしまうので、気にする必要はありません。

この設定で3週間ほど毎日12時間連続使用していますが、今のところブチバチ ノイズは発生していません。少なくとも半年はもって欲しいものです。

次回はリスニング位置での測定結果をご紹介します。

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2010年05月23日 (日) | Edit |
新システムでは約100Hz以下だけをウーハーに受け持たせています。今日はその基本的な考え方について書いてみます。

「フルレンジ スピーカー1本で全域を再生するのが理想」、これは誰もが認めている事だと思うのですが、その割には世の中あまりにも安直にマルチウェイ化しているような気がしてなりません。確かに、音域を区切って専用のユニットに受け持たせれば、個々の音域だけを見た場合のクオリティをフルレンジスピーカーより高める事はできるでしょうが、音楽というのは「低域ヨシ!」「中域ヨシ!」「高域ヨシ!」てな具合に聴くものではなく、全体のハーモニーをひとかたまりで感じるものだと思います。

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例えばピアノは27.5Hz~約4.2kHzの音階をカバーしますが、その音階が途中から位置と形状さらに材質まで違う振動板から発せられるというのは、僕のエンジニア的センスからすると、最優先で回避したくなる問題です。特定音域の音質の優劣よりも、全域の調和を重視する事の方が、音楽を自然に聴く上では大切だと思うのです。僕がMarkaudio(マークさん)を高く評価するのは、スピーカー エンジニアであれば最優先で取り組むべきフルレンジドライバーの可能性の拡大に果敢に取り組んでいるからです。

以前テレビで見たのですが、音楽学校の学生さんにブラインドで2種類のスピーカーと生演奏を比較試聴してもらい、どちらのスピーカーの方が自然に聞こえるかを評価してもらうという企画がありました。この時のスピーカーは、フルレンジを使用したもの(例のスピーカーが上向きに付いた筒状のタイムドメインと呼ばれるやつ)と4Wayくらいありそうな超大型のシステム(多分この世界では有名なビルダーさんの製作によるもの)でした。結果は(テレビの企画の狙い通り)、どうみても安物の前者がかなりの差を付けて高い評価を得るという(意外な!と視聴者に思わせる)ものでした。まあテレビの企画なので話半分に見るとしても、十分にあり得る結果だと思います。オーヂオ病に冒されていない普通に音楽を聴く人々は、「高域よし!」なんて指さし呼称するような聴き方はせずに、全体の印象で評価するでしょうから。「オーディオ装置とは音楽を聴くための装置である」はずなのに、いつのまにか「装置の音を聞くための装置」になってしまうのがオーヂオ趣味のアブナイなところ。

と、前置きが長くなりました。

小径フルレンジ1発による全音域再生を実現する1つの方法として、僕はこれまでデジタルイコライザによる超極端な低域ブーストを試み、ニアフィールド リスニングによる小音量再生という前提であれば、一部の楽曲を除いて十分に実用になる事を確認しました。今回の新システムでは、前システムの限界(絶対音量、許容低域信号レベル)を拡大する事を目的に、フルレンジスピーカーの低域を最小限にサポートするシステムの構築を試みました。

一般的に100Hz以下の信号は、楽器の音色やステレオの定位にあまり影響せず、低音楽器の音色や定位は100Hz以上の倍音成分によって大きく支配されると言われます。このため、一般的な2Wayスピーカーに比べると極端に低い100Hzクロスオーバーを一応の目標としました。これによって、音楽の音色に強く影響する100Hz以上の全域をフルレンジスピーカー1本に受け持たせる事ができます。
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ウッドベースのスペクトル。基音(音階)は43.6Hzですが、100Hz以上に倍音がどっさりと含まれます。

事前のスタディとして、音楽の中で100Hzの位置付けを実感するために、FrieveAudioのデジタルイコライザを用いて各種のフィルタ設定で音楽を聴いてみました。今回のその中の1例をご紹介します。

録音の方法
1. FrieveAudioによる例の馬鹿ブーストを使用して、Alpair5 1本で30Hzまでフラットに再生できるようにイコライザを設定する。
2. FrieveAudioで各種のフィルタを設定して音楽を再生する(R/L信号をミックスし、R側スピーカのみでモノラル再生)。
3. マイクロフォンをスピーカー前方約20cmの位置に置いて、別のPCで録音する(44.1kHz/16bit、WAV)。
4. ブログに添付するためにMP3フォーマットにエンコードする(256kb)。

515.jpg
再生時のAlpair5 1発のf特です(おなじみの30Hzフラット)

516.jpg
フィルタ設定の一例(図では200Hz~5kHzのバンドパスを設定しています)

以下にMP3ファイルを添付します。(ファイルが大きすぎてアップできませんでした)

コチラの記事に掲載しました。ご試聴ください。

次回は新システムでの測定データをお見せします。

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2010年05月20日 (木) | Edit |
本日は新LEANAUDIOシステムの写真をご紹介。

写真があまり綺麗に撮れてませんがご容赦を。。(僕はストリートフォト専門なので、物撮りは嫌になるくらい下手です。これでも一昨年は銀座のニコンサロンで個展やったり、写真新世紀やエプソンのカラーイメージングでも入選してるんですけど。。。)

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デスクトップはこんな感じです。装置類はデスク左横のラックに置いたので、デスクトップはすっきりしました。手元でボリューム調整できるようにL側スピーカーの横にパッシブプリだけを置いています。
ウーハー用のボックスは4Lの密閉型。メインのAlpair5は以前のまま2.5Lの密閉型。Alpair5の上側に付いているのはチープなスーパーツイーターBATPUREです。効果が良く分からないので暫く使ってなかったのですが、もったいないので復活させました。相変わらず効果の程は良く分かりませんが、外観上のアクセントにもなりますし。。。

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メインスピーカーの位置が低いとデスクトップの反射の影響が強く出るので、耳位置よりも高めに設置しています。このためメインスピーカーは少し下向きになるようにインシュレータでお尻を持ち上げました。

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デスクの左側に置いたラックの様子です。本来のLean & Compactポリシーに反するたいそうなシステムになってしまいました。チャンネルデバイダーはホームオーディオ用ではなく19"ラックマウントを前提に設計されているため、置き場所に苦労したあげく壁面に上向きに取り付けてみました。

チャンデバに取り付けた配電盤みたいなのは、メインスピーカー用の2台のアンプ(TU-870とNuforce Icon AMP)を簡単に切り換えられるように作ってみました。使用しない方のアンプには安全のために8Ωの負荷抵抗を差し込むようにしています。その下のコイルはウーハーの高域ノイズ除去用です。

ウーハーにはかなりパワーをかけるため、無信号状態で微かに「サー」ノイズが聞こえます。スピーカーの距離が遠ければ問題無いレベルだと思いますが、僕のシステムではウーハーが目の前にあるので少し気になりました。そこで以前実験用に購入した3mHのコイルをアンプとウーハーの間に挿入してみたところ、ノイズはほとんど聞こえなくなりました。効果絶大です。計算上のカットオフは約500Hzになります。

せっかくIcon AMPを購入したのですが、ほとんど使用していません。100Hz以下をデジタルアンプでアシストしたTU-870とAlpair5の組み合わせが僕の好みにドンピシャにはまったという感じです。今のところ唯一の例外はピンクフロイド。ロックは最近これしか聴かないのですが、この時だけはIconの方が明らかにGood。その他はクラシックもジャズ(アコ/エレキ含む)も真空管の方が圧倒的に好みに合っています。ジミヘンは僕的にはジャズの範疇にあり、これも絶対シンクーカンで聴きたいですね(特にLittle Wing、惚れ直しました)。ジャコのエレキベースももちろんTU-870の方が宜しい。あとは真空管の寿命がどこまで延びるか?ですね。1日12時間使用で少なくとも半年はもってもらわないと、本格的に真空管アンプ導入には踏み切れないです。

音質的にはこのシステム予想以上に大当たりでした。バイノーラル録音してブログで公開できないものか、ちょっと検討してみようかな。。と。

次回から測定データを紹介しながら、デジタルオーディオの利点について考えてみたいと思います。

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2010年05月15日 (土) | Edit |
ということで、下図のようなシステムが完成しました。

システムチャート copy
クリックすると拡大します

我ながら非常に良い出来です。正直言って予想以上の結果が得られました。

基本的なコンセプトは、
約100Hz以下だけを13cmウーハー+ハイパワー デジタルアンプで駆動し、100Hz以上は8cmフルレンジ1本を低パワー真空管アンプで駆動するというものです。特に(トランスの)小さな真空管アンプでは低域の駆動力がどうしても不足しますが、このハイブリッド コンセプトではウーハーを高DF/高出力のデジタルアンプでゴリゴリ駆動するので、そのような欠点が補えます。

このちっこい真空管アンプの音色で、春の祭典だろうがマドンナだろうが、楽勝で30Hzフラットのタイトな低音がガンガン聴けます。Alpair5だけの馬鹿ブーストのように、低域の大入力で時々ずっこける事も一切ありません。基本的に100Hz以下の音はボーボーとかゴーゴーとか鳴っているだけなので、音色自体にはほとんど影響しないと言われています(デジタルフィルタでローパスかけて聴いてみると確かにそんな感じです)。ですからウーハー+デジタルアンプとのつながりにも不自然さを感じる事は全くなく、フルレンジ一発馬鹿ブーストと比べても違和感はありません。真空管アンプには100Hz以下の低域信号は入力されないので、例のブチバチ ノイズ問題も完全に回避できるのではないかと期待しています。やっと真空管アンプ(TU-870R)を使いこなす事ができたかな。。という感じですね。TU-870R + Alpair5はホントにご機嫌です。何よりも音楽を聴くのが楽しい。

このハイブリッド コンセプト、かなりイケテルと思います。真空管アンプをお持ちの方、是非お試しあれ!

詳しい測定データ等は今後の記事でご紹介します。

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2009年05月21日 (木) | Edit |
相変わらず馬鹿ブーストで音楽を聴いていますが、「春の祭典」やマドンナ以外は特に問題なく聴けています。しかし、このようにヤクザな方法でほんとうにまともな音が聴けているのかどうか多少不安もあるため、フリーソフトを使用してちょっとした測定を行ってみました。

方法:
1) 単一周波数の正弦波信号ファイル(16bit WAVE)を作成 (WaveGene Ver.1.40を使用)
2) このファイルを再生してスピーカー直前に置いたマイクロフォンで録音 (Windowsのボイスレコーダを使用)
3) 録音されたWAVEファイルの波形を観察 (WAVANA Ver.0.10を使用)

アンプのボリュームは日ごろ音楽を聴く時の標準位置としました(イコライザのベースレベルを-13.5dBとした場合の標準位置: アンプのボリューム調整範囲[7:00~5:00]に対して約8:50の位置(1/5弱)、アンプ最大出力: 60W)。ちなみにイコライザを使用しない場合の標準ボリューム位置は8:00(1/10弱)くらいになります。

以下に測定波形を示します。
0dB信号 (すなわちCDのダイナミックレンジをフルに使用した最大レベルの信号) をスピーカーで再生してマイクロフォンで測定した波形を黒で示しています。赤は上記に対して-6dBの信号の測定波形です。比較のために波形の表示振幅を同一に揃えています。

243.jpg 70Hz 0dB

244.jpg 50Hz 0/-6dB

245.jpg 40Hz 0/-6dB

246.jpg 30Hz 0/-6dB

70Hzでは0dBでも綺麗な正弦波になっていますが、50Hz以下の0dB波形には明らかな歪みが見られ、周波数の低下とともに歪みは大きくなります。-6dBでは30Hzでも大きな歪みは見られません。

以前の記事にも書きましたが、「春の祭典」等の特殊な事例を除くほとんどの楽曲(主にクラシック、ジャズ)では、50Hz以下の信号レベルはもともと低く (多くの場合はピークで-20dB以下)、ごく稀に-10dBに達するピークが発生するに過ぎません。従って現在使用しているイコライザ設定(下図、50Hz以下で約+10dBのブースト)では、デジタルオーバーフローによるAVCの作動は非常に稀にしか発生しません (このブースト設定では50Hz以下のピーク信号レベルは通常-10dB程度)。
248.jpg

このため通常のボリューム位置で音楽を聴いている限り低域に明らかな歪みを感じる事はありません。「春の祭典」もこのボリューム位置で聴く限り問題は無いのですが、あの爆発的ティンパニを収録するために録音レベルが低く(つまり録音ダイナミックレンジが広く)、従ってアンプのボリュームを上げて聴く必要があるために問題が生じるわけです。ベース好きの僕はベースソロのパートでボリュームを9:15くらいまで上げたりするのですが、そのような場合にも歪みを感じる事があります。

下図はボリュームをほんの少し上げて測定した40Hz / 0dBの波形です(ボリューム位置: 9:00)。極端に歪みが増加して「ブー」という音が「ブリブリ」という音に変わるので、はっきりと限界が分かります。しかし振動板やコイルがどこかにぶち当たる音はしないので、スピーカーの機械的な限界に達しているのではなさそうです。このボリューム位置でも上記のベースソロの一部を除くとほとんどの曲では問題を感じません (実際に信号レベルが0dBに達するのは極めて稀であるため)。特にクラシックを聴く場合にはまだ余裕がありそうです。
247.jpg 40Hz 0dB, ボリュームUP

実際の楽曲の信号には様々な周波数成分が重畳されるため、50Hz以下の周波数成分だけで0dBに達する事は考えにくいですが、いずれにせよAlpair5をほぼ限界近くの状態で使用している事は確実です。つまり低域の限界ブーストとは、ユニットを限界入力で駆動している状態から中高域だけを減衰させる事に他なりません。

正直言って音量的にもう少し余裕が欲しいところですが、本来ツイーター的な用途を狙っているAlpair5には酷な要求だと言えます。以前にも書きましたが、サブウーハーなしで低域ブーストを行う場合はAlpair6またはCHR-70以上を推奨します。

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2009年05月10日 (日) | Edit |
前記事の楽曲信号レベルを参考にしてイコライザー設定を2種類作成しました。ほとんど全ての楽曲に適用可能なフルブースト仕様(30Hzフラット)と、「春の祭典」用のブースト制限仕様(50Hzフラット)です。
230.jpg
赤がフルブースト、青がブースト制限仕様
イコライザのベースレベルは-12dB(ピンクのライン)
一般的にデジタルイコライザーで極端なブーストを行うとデジタル信号のオーバーフローが発生します。再生中にそのようなオーバーフローが発生すると、Frieve AudioのAVC機能(自動ボリューム制御機能)が作動してトータルゲインが自動的に下げられます (言いかえれば、ダイナミックレンジが拡大されます)。演奏の途中でAVCが作動するとボリュームが急に下がってしまうため、通常は予めAVCを下げておくか、あるいはイコライザーのベースラインを下げておく必要があります。

このようなゲインダウン (ダイナミックレンジの拡張) を16bitデータのままで行うと、最下位の数ビットの情報が失われますが、Frieve Audioは内部演算を64bitで行い、かつ使用しているDACが24bitデータ入力に対応しているので、理論的には下位bitの情報が失われる事はまずありません (16->24bitであれば48dB(8bit=256倍)まで大丈夫)。ただしアナログ変換後のS/N比は当然低下します (同じ音量で聴くにはアンプのボリュームを上げる必要がある)。僕のオーディオPC (ONKYO HDC-1L) は特に高S/N比 (120dB) を売りにしているので、アンプのボリュームを上げてもノイズはほとんど聞こえませんが、オンボードのサウンドポートを使用するとはっきりとノイズが増えるのが分かります。大ブーストを行う場合はDACの入力bit数とS/N比が非常に重要になりますので、機器選びの際には注意してください。


フルブースト仕様では、イコライザのベースレベルを-13.5dBに設定しています。イコライザの最大係数が約+10dBとなるため、通常の曲であればACVが作動する事はまずありません (前の記事を参照してください)。また極まれに作動したとしても1~2dB程度なので音量の低下はほとんど感じません。

下図は補正後の周波数特性です。
229.jpg
赤がフルブースト(30Hz)仕様、青がブースト制限(50Hz)仕様
黒の線はFOSTEX G2000のカタログデータ
232.jpg
FOSTEX G2000
20cmウーハーx2, 4way

もちろんG2000は広いリスニングルームにおける大音量再生を想定して設計されているので、フェアな比較とは言えませんが、ニアフィールドによる小音量再生だからこそ可能な芸当であるとも言えます。

直径たった5cm程度の振動板だけで反転ポートも使用せずに30Hz~30kHzの音がフラットに再生できてしまいます (20kHz以上はマイクの感度がないので測定できていません)。この状態を一度経験すると、もはやサブウーハーやマルチウェイではどうあがいても絶対に満足できないのではないかと思えてなりません。大振幅による歪みの増加やS/Nの低下はそれ相応にあるのでしょうが(僕の耳では問題は感じない)、そんな瑣末な事はどうでも良いと思わせるほどの根本的な「自然さ」「聴きやすさ」「心地よさ」を感じます。

欲を言えばAlaprir5ではなくAlpair6にしておいた方が良かったかなとは思います。
もともとサブウーハーの使用を前提にAlpari5を選択したわけですが、サブを使用しないのであれば低域特性に優れるAlpair6の方がブースト量が下げられるので有利です (計算では約6dB分下げられる)。「春の祭典」もフルブースト可能かもしれません。

これからやってみようと思っている方には
Alpair6(fs=74Hz)かCHR-70(fs=70Hz)をお薦めします。


さらにデスクトップ使用ではなくブックシェルフ型として1mを超える距離で相応の音量を確保したい方には、Alpair10フルレンジまたはALpair10ウーハー+Alpair5の2wayをお薦めします(ブースト量は約10dB下げられる)。
お試しアレですよ、ホンマニ。

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2009年05月10日 (日) | Edit |
以前にも少し紹介しましたが、もっと多数の楽曲の低域信号レベルを調べたので、その結果をあらためてご紹介します。

下は計45枚のCDで50Hz以下のピーク信号レベルを測定した結果です。
231.jpg

50Hz以下の信号レベルが低い順に左から並べています。
左から
-ピンクフロイド「狂気」全曲
-ベートーベン 交響曲第1から第9全曲、ブロムシュテット指揮
-マイルスデイビス 21枚のCDから全曲、エレキ含む
-ウェザーリポート 12枚のCDから全曲、全てエレキ
-ストラビンスキー「春の祭典」、シャイー指揮
-マドンナ「エロチカ」全曲

縦軸は飽和信号レベルを基準(0dB)としています。
例えばピンクフロイド「狂気」の場合だと、50Hz以下を+11dBまでブーストしても信号飽和は生じません。それ以上ブーストするとFrieve AudioのAVC(自動ボリューム調整)が作動して全体のゲインが下げられます。以前にも紹介したように「春の祭典」と「エロチカ」の低域信号レベルが他に比べて非常に高くなっています。

これらの値は多数の楽曲の中の瞬間的なピーク信号レベルを示しており、平均的にはこれより遙かに低くなります。

下図は1トラックづつピックアップして測定した結果です。
233.jpg

1曲だけ抜き出して測定してみると、上図に比べて信号レベルが遙かに低いことがわかります。
一般的に言って、ジャズ、クラシック、ロックを含めて50Hz以下の信号レベルが-10dBを超える楽曲は極めて稀であり、また超えるとしても極瞬間的な信号ピークでしかありません。このためフルブーストで聴いていても聴感上はほとんど問題を感じません。ただし「春の祭典」と「エロチカ」内の特定の曲だけは極めて例外的に大きな低域信号レベルを持っているため、フルブーストでは明らかな歪みを感じます。

聴感とこれらの測定結果を基に、標準的なイコライザー設定を決めました。

イコライザ設定は次の記事で紹介します。

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2009年04月30日 (木) | Edit |
前の記事では25Hzで+30dBというとんでもないブーストが可能だとお話しましたが、なぜそのような事が可能なのかを考察してみたいと思います。

基本的な前提条件は以前の記事「極端なイコライジングを行う場合の注意点」を参照してください。

前の記事を書いた時点では、ここまで極端なブーストが可能だとは思いもよりませんでした。+30dBということは信号レベルを約31倍にする事を意味します。「いくらなんでも。。」と普通は思いますよね。

そこで楽曲データの低域信号レベルをFrieve Audioを使用して検証してみました。簡単にいうとバンドパスフィルタを使用して極端なブーストをかけた時にどの程度オーバーフローが発生するか (AVCがどの程度作動するか) を調べたわけです。方法を詳しく書くとややこしくなるので結果だけをお見せします。

今回は50Hz以下、50から100Hz、100Hzから1kHzの3つの帯域のピーク信号レベルをいくつかの曲で調べてみました。下図がその結果です。縦軸はリニアスケールの信号レベル(%)です。100%でダイナミックレンジを完全に使い切った状態に相当します。青が50Hz以下、赤が50-100Hz、黄が100-1kHzです。
228b.jpg

横軸の楽曲は50Hz以下のレベル順に並べています。
左から
-ベートーベン チェロソナタ第3番 第1楽章、チェロはヨーヨーマ
-ベートーベン 交響曲第8番 第1楽章、ブロムシュテット指揮、ティンパニがクール
-ポールチェンバース Yesterday (Jazz)、ベースはアルコ(弓弾き)です
-ベートーベン 交響曲第5番 第4楽章、チェリビダッケ指揮、ライブ、冒頭の一発がピーク
-マイルスデイビス So What (JAZZ)、チェンバースのイントロのベースが大好き
-ウエザーリポート Volceno for Hire (JAZZ, エレキ)、冒頭のドラムがピーク
-マドンナ Erotica (Pop) ズンドコですが他の曲の方がもっと強烈みたいです
-ストラビンスキー 春の祭典 パート1、シャイー指揮、ティンパニーが爆発です
-参考としてピンクフロイドのアルバム「狂気」冒頭の心臓音、ある年代には有名ですよね

こうやってみるとクラシックの交響曲やアコースティック ジャズって意外と50Hz以下の信号レベルが弱いことが分かります。だから馬鹿ブーストしてもスピーカーが限界振幅まで飛び出さないわけです。交響曲もジャズもピークはほとんどドラム(ティンパニ)で決まります。ただしチェンバースのYesterdaysだけはアルコ ベースがピークとなっている模様です。

今回の結果を見る限りエレキ系の方が50Hz以下のレベルが高いようです。基本的にエレキ系はブースト控えめで聴いた方が良いかもしれません。フルブーストするとズンドコし過ぎに聞こえる場合が多いです。特にマドンナの場合はEroticaはまだ大丈夫としても曲によっては明らかに破綻するものもあります。まあ何もマドンナをフルワイドレンジで聴く必要もないですし、どっちにしろほとんど聴かないし。。

しかし「春の祭典」は完全にお手上げですね。ティンパニが半端ではなく、振動版がビロローンと制御不能な感じで暴れてしまいます。スピーカーが壊れそうで二度とやりたくありません。これだけはサブウーハーが欲しくなります。
226.jpg
春の祭典
シャイー指揮
クリーブランド

というわけでアコースティック系であればフルにブーストしてもあまり問題は無さそうです(春の祭典は除く)。ただしむやみに25Hzまでフラットで頑張る必要もなく、40Hz(コントラバスの最低音)くらいまでフラットで、あとはなだらかに減衰するくらいで十分かもしれません(最大+18dB程度)。聴感上もフルブーストとほとんど変わりませんし、スピーカー保護の観点からもその方が安心です。

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2009年04月30日 (木) | Edit |
英語のブログの方に先に掲載したAlpair5の最終セッティングをご紹介。

結局サブウーハーは使わなくなってしまいました。

あんなにサブウーハーの有効性を強調していた割にはあっさりと寝返りです。たは。。

225.jpg
現在の状態です、サブウーハーはもはやありません
F80AMGは単なるスピーカー台となってしまいました(線つながってない)
というのはサブウーハーなしで25Hzまでフラットにブーストしても、ごく一部の曲を除いて問題無く聴ける事が分かったからです。今までそんな極端なブーストはやった事がなかったのですが、やってみると意外や意外スピーカーの振幅限界以下で再生できてしまいました。ベートーベンの交響曲もNo.1から9まで聴いてみましたが特に問題は感じません。低域の歪みはある程度大きくなってはいるのでしょうが、サブウーハーに比べて劣るどころかより自然でタイトに聞こえます。しかも低域の量感は変わりません。
222.jpg
25Hzまでフラットにする時のイコライザ係数です
ベースラインを-4.5dBしてプロットしているので、
実際には最大で+30dB のブーストを行っています
こんな事してもヨイノデショウカ?

Alpair5はブーストした100Hz以下の低域でも中高域と同様に非常に明確な輪郭のはっきりとした音を出してくれます。F80AMGだとサブとの繋がりに不自然さはそれほど感じないのですが、Alpair5の場合だと中高域の明確さが際だつために、どうしてもサブの鈍い低音に違和感を感じてしまうようです。サブウーハーの低音よりもAlpair5の無理矢理ブーストした低音の方が断然自然でタイトに聞こえるとは恐るべしAlpair5です(サブが安物過ぎるとも言えるか?)。やはりたった1つのしかも極めて小径で反転ポートも何も持たないスピーカー振動板だけから全域の音が出るというのは何物にも代え難いという気がします(特に近接距離で聴く場合にはね)。

上で「ごく一部の曲を除いて」と書きましたが、それは強烈なティンパニーを含む比較的新しいオーケストラ曲です。特にストラビンスキーの「春の祭典」は凄いですね。強烈なティンパニが入ると振動版がボコボコ飛び出して完全に音が歪みます。この場合さすがにブーストは50Hzまでで諦めざるを得ませんが、かといって今持っている安物のサブウーハーじゃAlpair5に全く釣り合わないため、もっと高品位のサブを作る必要がありそうです。やっぱりAlpair10ウーハーが必要かな?でもクラシックはほとんどベトベンしか聴かないし。。。結局不用かも。。うーん。。

次回は、このようなブーストが可能な理由について書いてみたいと思います。

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2009年04月19日 (日) | Edit |
という事でセッティングも全て終了して毎日Alpair5で音楽を楽しんでいます。

「F80AMGと比較して音質はどうか?」ですがヒトコトで言って

次元が違います

まあお値段的にも結構違いますが。。。
Alpair5ペアがLinfof工房で14,175円
F80AMGペアがコイズミ無線で7,680円

ちょっと値が張るように見えますが、たった7,000円差でこの音質差が得られると考えると妙にお得にも感じられます。

193.jpg
音質には関係ないのですがオマケ情報
TSパラメータで見ると両者の振動板面積は異なる(F80の方が大きい)のですが、
コーンの直径だけを測定するとほとんど同じです(約54mm)。
エッジのどの部分までを有効面積として考えるかはメーカーによって異なるようです。


F80AMG
Alpair5を聴いた後にF80AMGを聴くと全体的に鈍く重たく感じます。角がとれたマイルドな音とも言えるかもしれませんが、やはりダンピングが効き過ぎているように感じられます。以前から音にもう少し艶が欲しいなと思っていましたし、ダンピングを弱めるために例の尻尾を付けたりもしました。ただ、低域から高域にわたって全体的に構造のしっかりとした音を出してくれるという点が何よりも気に入って使用していました。
例えば同じ曲を聴いてもF80AMGは反響の少ないデッドなホールで録音したように聞こえますし、マイルスのミュートトランペットの音もチョークが効き過ぎている(なんか脱脂綿をトランペットに詰めた)ような感じを受けます。

Alpair5
一方のAlpair5は中高域は言うまでもなく、低域(ブースとした時の100Hz以下)も含めて非常に明瞭で輪郭のはっきりした、しかもF80と同様に全域にわたって構造のしっかりとした音を聴かせてくれます。明るすぎたり軽すぎたりする事も決してありません。当初はもっとツイーター的な性格を予測していたのですが、極端なブーストを行っても50Hzまで破綻する事なくソリッドな低音が得られます。F80AMGも低音の「頑丈さ」では他の8cmユニットに比べて優れていると思うのですが、それに負けない重みのある、しかもより明瞭でスピード感のある低音を聴かせてくれます。中高域の素晴らしさは定評通りですので僕が敢えて繰り返す必要はありませんね。特にオーケストラの弦楽器の高音パートの響きが美しく感じられます。今まで試した8cmユニットとははっきりと一線を画すといって良いかもしれません。

しかしAlpair5で最も気に入っている点は「音楽を聴くのがより楽しくなる」と言う事です。細かい事は置いといてそれがイチバン重要な事だと思います。

ちなみに上記は全て音場補正で特性をフラットにした上で比較しています。周波数特性が全く同じでも聞こえてくる音ははっきりと異なります。

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2009年04月19日 (日) | Edit |
サブウーハーを使用せずにイコライザによる低域ブーストだけでもそこそこ十分な低域特性が得られるようになった事は以前の記事で紹介しました。おかげで以前ほど劇的にはサブウーハーの効果が感じられなくなってきました。

210.jpg
黒がサブウーハー無しで低域ブーストした場合
赤がサブウーハーありで低域ブーストした場合
特性的な差はもはやそれほど大きくありません

Frieve Audioのイコライザで50Hz以下だけを通す急峻なローパスフィルタを設定して聴いてみると、楽器の「音」というよりはウナリのような音が断続的に小さく聞こえるだけです(イヤフォンでも確認)。
それでもサブウーハーを使用すると交響曲(とくにティンパニー)とジャズ(ウッドベース、バスドラ)の響がより豊かになり、音楽全体の厚みが増します。通奏低音のような連続的な音よりもパルシブな音(打楽器、ピッチカート)の方により多くの効果が感じられます。特に交響曲のティンパニー高速連打には大きな効果が見られます。

細かい事を抜きにして言えば音楽を聴く楽しみがぐっと深まるという感じでしょうか。という事でサブウーハーは常時ONにしています。

サブウーハーONとOFFの比較です。Alpair5の音をできるだけ残したいのでサブウーハーのカットオフは50Hz、ボリュームも最低限としています。
206.jpg
黒がサブウーハーOFF、赤がサブウーハーON

これをFrieve Audioの音場補正でフラットにします。
208.jpg
黒がL、赤がR

この時のイコライザ係数です。50Hz以下をブーストしています。
209.jpg
黒がL、赤がR

サブウーハーなしの時と同様に最大で約+18dBのブースト係数となっていますが、Frieve AudioのAVC(自動ボリューム制御)はほとんど作動しません(デジタル信号が飽和しない)。元々ソースに含まれる50Hz以下の信号のレベルはそれほど大きくないという事ですね。この点ではサブウーハーONの方が有利だと言えます。

サブウーハーのボリュームを抑え気味にした事で50HzくらいまではAlpair5の音が結構含まれるようになり、低音の輪郭が随分明確になったような気がします。しばらくはこの状態で満足できそうです。
将来的にはAlpair10ウーハー1本またはCHR-70 2本でサブウーハーを作製してフルMarkAudioシステムを構築してみたいと思ってます。ちなみにAlpair10ウーハーは1本だけで購入可能な事をLinfofさんに確認済みです。値段的にはCHR-70二本の方が圧倒的に安上がりですし、振動板面積も稼げます(A10 =90cm2、CHR-70=50cm2x2)のでそちらの方が面白いかも。。

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2009年04月19日 (日) | Edit |
前の記事でAlair5を50Hzまでフラットに音場補正をしました。その結果たった8cmのフルレンジスピーカーと2.5Lの小さな箱で30Hz/-10dBという特性が得られました。これはFOSTEXのG2000 (20cmウーハーx2)のカタログ値に匹敵する低域特性です。
205.jpg
FOSTEX G2000のカタログデータ

しかしこのような極端なイコライジングは、あくまでもニアフィールドで聴いている(すなわち小音量で聴いている)からこそ可能になるテクニックです。
普段からスピーカーの限界近くの大音量で聴いている場合には適用できませんので、ご注意ください。

今回は、このような極端なイコライジングを行う場合に必要な条件について考えてみたいと思います。

1) 基本的に小音量であること
低域をブーストするという事は、低域だけボリュームを上げるという事です。
僕はスピーカーから約80cmの距離でアンプのボリュームは1/4以下で聴いていますが、この場合+20dBくらいまでブーストしても顕著な破綻は見られません。+20dBは信号(電圧)レベルで10倍に相当します。スピーカーへの入力パワーは100倍となります。つまり、スピーカーの振動板振幅や耐入力に十分な余裕が無いと大きなブーストは行えないという事です。既にスピーカーを限界近くの音量(振幅、入力)で鳴らしている場合に極端なブーストを行うとスピーカーを壊してしまうかもしれません。

つまり、小音量のニアフィールドリスニングだからこそこのようなブーストが可能だということです。

2) アンプにも余裕が必要
上で書いたように+20dBのブーストを行うと、その周波数に対しては100倍のパワー(10倍の電圧と10倍の電流)をスピーカーへ供給する必要があります。従って瞬間的な大入力に対してスピーカーを十分に駆動できる余裕が必要となります。KENWOOD KA-S10 (12W/8Ω)を使用していた頃はブースト量は+12dBくらいに自粛していました。それ以上ブーストしても測定上はフラットになるのですが聴感ではあまり効果が感じられず、逆に音が苦しげに感じられたためです。特にインピーダンス4ΩのAlpair5では低域の音が不安定になる傾向が見られました(KA-S10は6Ωまでしか動作保証していない)。
そこで60W/4Ωの定格を持つONKYO A-905FXを購入したわけですが、おかげで4ΩのAlpair5を+20dBまでブースとしても十分に楽しめるようになりました。デジタルアンプの利点を活かした設計思想も有利に働いているのかもしれません(以下ONKYOの製品説明より)。
A-905FXは、デジタルアンプの特長である「電力効率の高さ」を、「スピーカードライブ能力の向上」のために最大限に引き出すという目標のもとに開発しました。電力効率が約70%程度である従来のアナログアンプに対して、「0」と「1」のみで信号伝送されるデジタルアンプは約90%という高効率化が可能。オンキヨーでは、この電力効率の向上を、アナログアンプに対しての最大のアドバンテージである「スピード感やエネルギー感の再現能力の高さ」の追求、例えば「全くの静寂から瞬時に立ち上がる躍動感」や「空間の広がりを表現するレンジ幅の広い力強さ」に内在する「スピード感」や「エネルギー感」を求めることに結び付けました。デジタルアンプの潜在的なポテンシャルを、これまで培ったさまざまな回路/実装技術で引き出し、圧倒的なスピード感とエネルギーでスピーカーをエモーショナルにドライブする。これがオンキヨーの考える「デジタルアンプ」のコンセプトです。

3) DACの入力が24bit以上に対応していること
Frieve Audioのデジタル イコライザで極端なブーストを行って信号飽和が発生すると、自動ボリューム制御(AVC)によってゲインが自動的に下げられます。CDのデータは16ビットですが、単純にこのようなゲインダウンを行うと下位のビット(微小レベルの情報)が切り捨てられてしまいます。例えば-18dB (1/8)のゲイン調整を行った場合、下位の3ビットが切り捨てられます。
Frieve Audioは64bitの分解能で内部演算を行うので微小レベルの情報は内部的には失われませんが、DACの入力が16ビットに制限される場合は結局それらの3bit分の情報は失われてしまう事になります。
ONKYO HDC-1Lは24bit入力のDACを搭載しているので、理論的には-48dBのゲインダウンを行わない限り元の16ビットデータの最下位ビットの情報は失われません。
しかし結局は出力アナログ信号のレベルが全体的に低下するので、DAC以降のS/N比の低下はある程度免れません。音が消え入る瞬間の再現性を重視される方にはもしかしたら問題が感じられるかもしれません。

補足
実際のCDでは全周波数でフルにダイナミックレンジを使用している訳ではないので、例えば50Hzで+18dBのブーストを行っても、AVCによるゲインダウンは-12dB(1/4)を超える事はまずありません。

4) 密閉型スピーカーであること
バスレフタイプの場合、ポートの共鳴周波数以下ではポートからの音とスピーカー前面からの音が逆位相となるため出力が急激に減衰します。また、スピーカー振動板の振幅も急激に増加します。このような事から、イコライザによるブーストには密閉型スピーカーの方が適しているといえます。


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2009年04月17日 (金) | Edit |
Alpair5搭載ポチ2型をまずはサブウーハーなしで低域ブーストしてみました。

結論から言うとFriebe Audioによる音場補正を使用して50Hzまでブーストしても僕の耳では全く問題を感じません。非常にタイトでスピード感のある低音が楽しめます。さすがにサブウーハーをONにした状態を聴き慣れていると全体的な響(ひびき)の豊かさとか音楽の構造的な分厚さに不足を感じますが、サブウーハーONの状態を知らなければ十分に満足してしまうレベルだと思います。
Alpair5恐るべしです。もっとツイーター的な性格かと思っていましたが立派にフルレンジをカバーしてくれます。Alpair5ですらこれですから、Alpair6とかCHR-70だといったいどういう事になるんでしょうか? まじでサブウーハー不要かもしれません。

以前の仮組状態での試聴ではマイルスのSo Whatのイントロでベースの低音が不安定になると書きましたが、その現象も今は出ていません。これはアンプをKENWOOD KA-S10 (12W/8Ω)からONKYO A-950FX (60W/4Ω)にパワーアップしたのが効いていると思われます。

標準リスニング位置で測定(スピーカーからマイクまでの距離は約80cm)
204.jpg
黒がL、赤がR

Frieve Audioを使用して50Hzから20kHzの範囲で音場補正
202.jpg
50Hzまで難なくフラットになります

その時のイコライザ係数
203.jpg

かなり極端なイコライジングを行っていますが音質に破綻は感じません。バスレフタイプではどうしても許容できなかった低音の不自然さも全く感じません。ベースラインがばっちり聴き取れます。もちろんF80AMGでも全く同様の周波数特性が得られますが、明らかに音の明瞭さが異なります。Alpair5を聴いてからF80AMGを聴くと全体的に鈍く(あるいは重苦しく、ベールがかかったように)感じます。

と良い事ずくめですが、
このように極端なイコライジングを良好に行うにはそれなりの条件が必要です。
次回はその条件について書いてみたいと思います。

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2009年04月17日 (金) | Edit |
Alpairシリーズは他のFOSTEX製やTangBand製スピーカーに比べて構造が特殊なので取り扱いには注意が必要です。。。という事に失敗を通して気が付きました。
これからAlpairシリーズを使ってみようかとお考えの方は是非ご一読ください(2点あります)。

1) 端子が折れやすい
端子の金属材料が非常に脆いようです。三四回折ったり伸ばしたりしただけで金属疲労によってポッキリ折れてしまいました。

Alpairの端子は絶対に曲げないように

実は仮組の時は半田付けせずに線を端子に巻き付けていたのですが、端子とマグネットが異常に近いため端子をグイと外側へ折り曲げて線を巻き付けてから元通り真っ直ぐに戻しました(これで1サイクル)。本組では巻き付けた線を解く際に再度端子を外へ折り曲げて、線を外した後にまた真っ直ぐに戻しました(これで2サイクル)。
さて半田付けですが、MarkAudioが推奨しているやり方でやろうとしたのですが、半田付けが下手くそな上に端子のすぐ横にあるマグネットに半田ごてが引き付けられてとても無理と判断。再度端子を外側へ曲げて線を巻き付けてから半田付けした後にまた真っ直ぐに戻しました(3サイクル)。この時点で1つの端子が異様にグラグラする事に気が付いてちょっと力を加えたとたんにポッキリ。。。。一瞬目の前が真っ暗になりました。

幸い折れた端子と本体側に残っている端子を半田付けで繋げる事ができたので助かりました。

199.jpg
MarkAudio推薦の接続方法
線が細くないと難しいみたい
端子のすぐ横にあるマグネットに半田ごてが引っ張られて難儀します

端子は軸対象に配置されています。
網線によるバランスの偏りを回避するのが狙いだと思われます。
ダンパーを持たないAlpari5には重要な配慮だと思います。

ということで半田付けに自信の無い方はファストン端子を使用した方が無難かもしれませんが、ファストン端子を抜き差しする際にスピーカー側の端子に無理な力がかからないように注意してください。

ちなみにF80AMGでは箱を変えたり、他のユニットと交換したりする際にかなり何度も強引に折り曲げましたが全くビクともしませんでした。

2) フランジの締め付け具合に注意
Alpairシリーズのフレームとフランジは金属ではなくプラスチックでできていますが、これはフレームの剛性を木材(バッフル)の剛性に近づけようというのが狙いだそうです。つまり振動板がバッフルに直接支持されている状態を作りたかったのだと思います。従って樹脂フレームはコストダウンのためではなく設計思想によるものです。

しかし実物を見ると意外に華奢なので驚きました。ディーラーさんからは見栄えの良いメタルフレーム望む声もあるようですが、Mark Fenlon氏は金属フレームによる高域特性の乱れを嫌って頑として受け付けないそうです。

その見た目の華奢さからネジの締めすぎにはくれぐれも注意が必要だと思うのですが、ある程度勇気を持ってしっかり締め込まないとシール性が確保できません。仮組の時はシール状態が悪かったために左右で低域特性にバラツキが出てしまいました。
201.jpg
黒がL、赤がR
R側はフランジとバッフルの間に隙間が見つかりました
結構締めたつもりだったのですが。。
フランジのシール面には特に気密性を受け持つビード状の突起もないため、基本的になんらかのパッキンが必要と考えた方が良さそうです。そこで本組の際には柔らかめの厚紙(画材用紙)でパッキンを作ってバッフルとフランジの間に挿入しました。

一度締め込んだら薄いカッターナイフの刃などで全周をなぞってみて隙間がないかどうかを確かめる事を推奨します。僕の場合、やはり最初の締め込みが足りなくてカッターの刃がズッポリ刺さるほど隙間ができていました。

本組後の周波数特性は左右でよく揃っています。前の記事を見てください。

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2009年04月17日 (金) | Edit |
ちょっとお仕事が忙しくてしばらく更新していませんでしたが、ボックスの塗装も終わってAlpair5は素晴らしく良い音で鳴っています。多分もうF80AMGを聴くことは無いですね。次元が全く違うという感じです。ほんとに。

とりあえず今回は完成したボックス「ポチ2型」のお披露目です。

192.jpg
Alpair5搭載のポチ2型
といっても、いたってシンプルな密閉箱ですのでたいしたことはありません。サイズはポチ1型と全く同じで容積は2.5L。やはり15mm厚のラワン合板で作成し、今回は着色ニスで仕上げてみました。背面にはダクトはありません。

吸音材にはコイズミ無線で買った「ミクロンウール」を使用し、聴感をたよりに量を調整しました。最終的に箱の内部全体を満たすように無理なく詰め込んだ状態になっています(重量は片側32g)。

AMG80はもともとダンピングの効いた音なので、ポチ1型には吸音材は全く使用せずに戸澤式(1辺6cm)を2個入れただけにしています。Alpair5のチューニングも同じ条件で始めたのですが、ダンピングが不足気味に聞こえたので上記の状態まで吸音材を詰め込みました。

スピーカー正面の20cmの距離で測定した結果です。
194.jpg
距離20cmの測定結果
赤がAlpair5,黒がF80AMG
それぞれR/Lをプロット

FrieveAudioは自動的にレベル調整してプロットするため絶対的な音圧レベルの比較はできませんので注意してください。実際には4ΩのAlpair5の方が同一アンプボリュームでは少し大きな音がします。

100Hzから200HzではF80AMGの方がレベルが高くなっていますが、これはAlpair5が出ていないというよりもF80がこの周波数領域にコブを持っていると言った方が良いかもしれません。シミュレーション計算でもF80はこの周波数領域にコブができる傾向を示します。1kHz近辺のバッフルステップの影響が無ければAlpair5の方がフラットな特性を示すと思われます。

このコブの影響を除けば100Hz以下の減衰特性はほぼ同等と考えて良さそうで、実際50Hzではほとんど差がありません。最低共振周波数(fs)はF80が89Hz、Alpair5 Grayが136Hzと大きく違うので、計算上では低域特性にもっと差が出るはずなのですが。。。。

という事で計算してみました(参照「スピーカー設計プログラムの検証」)。
198_20090825181737.jpg

シミュレーション結果
高域でレベル合わせ
この結果を見ると、F80がほぼ計算通りでAlpair5が計算より良すぎるといった感じを受けます。なんにしろ予想以上にAlpair5の低域特性が優れていることに驚かされます。
fs=136HzのApair5がこのように優れた低域特性を示す事から、Alpair6(fs=74Hz)とCHR-70(fs=70Hz)がいったいどういう測定値を示すのか興味がそそられます。

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2009年04月05日 (日) | Edit |
昨日からAlpair5をチューニングもせずに聴いていますが、ますます気に入ってきました。特にオーケストラのストリングの響きが素敵です。F80AMGでは何を聴いても全体的にどっしりとしていて反響の少ないホールで録音したように聴こえるのに対して、Alpair5ではもう少しライブなホールで録音したように聴こえます。f特は両方ともフラットにして比較しているのですが、やはりユニットの性格の違いがはっきりと聴き取れます。これからエージングが進むのが楽しみです。

今回は昨日測定したデータを紹介します。エージングもチューニングもほとんど行っていない状態でのデータですが、とりあえず全く問題なくシステムに組み込めそうである事が分かってひと安心。結局今日は聴きほれてしまって、塗装は明日以降から開始です。

それでは測定結果をどうぞ

まずは軸上20cmの距離で測定。スピーカーは通常の位置ではなくデスクの前端に置いているので周囲の影響は最も少ない状態です。
186_20090825181046.jpg

いわゆるバッフルステップの影響と思われる段差が1kHz前後にあります。10kHz以上の盛り上がりはカタログ特性どおりです。ピーク前後のディップは慣らしと共に少なくなっていくと思われます。密閉型なので120Hz以下の低域が素直に低下しています。

標準のリスニング位置での測定値です。赤がA5、黒がF80。全く同一形状(2.5L)のボックスによる比較です。
190_20090825181119.jpg

ユニット自体の最低共振周波数FsはF80が89Hzに対してA5 Grayが136Hzなのでもっと差がでるかと思ったのですが、80Hzくらいまではほとんど差がありません。結構やるやん。。
Mark Audioのホームページではサブウーハーとの併用を容易にするためにQtotalを高めに設定して低域をシャープに減衰させている旨の説明がありますが、確かにそのような特性になっています。
軸から約15°ずれた位置で測定していますが、Alpairの高域はフラットに伸びています。マイクの定格が16kHzまでなので20kHz以上は全くゲインがありません。
この状態ではスピーカー横のディスプレイやデスクトップ面のバッフル効果によってバッフルステップはほとんど見られません。スピーカーというのは単体で評価してもあまり意味がないことが分かります。

以下は全てAlpair5の測定値です。
サブウーハーなしで無理を承知で50Hzまでフラットになるように音場補正しました。赤が補正OFF,黒が補正ON。
187_20090825181207.jpg

これが驚いたことに平気で鳴ってくれます。しかも低域まで非常にクリアでタイトです。ただし僕がいつも低域のチェックに使用しているマイルスデイビス So What(Kind of Blue、1997リマスター)イントロ部のウッドベースで音が不安定になります。アンプが原因かと思って4Ωの抵抗を入れてみましたがあまり改善されない様子。しかし、それ以外の曲では特に目だった問題は感じられません。さすがにシンフォニーではバスドラ等に不足を感じますし、ジャズのコントラバスの胴鳴りでは上記のような問題が稀に気になりますが、エレキ系であればサブウーハーなしで十分以上に楽しめるはずです。僕はデスクトップ上にフルサイズ以上のf特を求めるので要求が厳しいですが、密閉箱でイコライジングを行えば一般的なデスクトップスピーカーとしては全く問題なくフルレンジをカバーしてくれます。どこがツイーターやねん。ですよ。。。

最後にサブウーハーとのマッチングです。低域特性がF80と大きく異ならないので普通にマッチングできました。赤がサブウーハーONでイコライジングなし、黒がイコライジングONです。
188_20090825181347.jpg

F80と全く事情は変わりません。普通に30Hz/-3dBが達成可能です。もしサブウーハーを経験していなかったら上記の50Hzフラットの状態でも大満足だったと思うのですが、一度味を占めてしまうとサブなしでは特にオーケストラは聴けません。ジャズのウッドベースの聴こえ方も全く違います。

しかしA5の低域音の魅力には捨てがたいものがあります。いっそサブウーハーもAlpair10(ウーハー)で作ってしまおうかと考え初めてしまいました。ペア売りなので左右に置いて1台のプレートアンプでモノラル駆動するのも悪くないかも。

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2009年04月02日 (木) | Edit |
本日昼前にホームセンターで板を購入して、仕事中の気分転換を兼ねて作製してます。
小さな密閉箱なのでいたって簡単。現在接着中。。。

184.jpg
板厚15mmのラワン合板(900x450mm)を使用。カット代込みで2190円。
寸法は現在使用中のF80AMG用の箱と全く同じです。容積は2.5L。

今日中にバッフルを接着して、明日は穴加工してちょっとだけ試聴後すぐに下地塗装。
明後日に仕上げ塗装して。。。来週月曜日か火曜日にはエージングを兼ねて本格的に鳴らす事ができそうです。

コイズミ無線にはターミナルを注文済み。ついでにちょっとお試しにハイパス用のコンデンサ100μFを4個購入。計算カットオフは200μFで200Hz (4Ω)。
実は英語版LEANAUDIOでAlpair5には解放バッフルは薦めないというコメントをいただきました。ダンパがないので1000Hz以下の領域を使用する場合はダンピングを効かせるために密閉にした方が良いだろうとのご意見です。やっぱり基本的にツイーターなんですかね。で、ちょっとコンデンサかましても良いかなと思った次第です。

ただし海の向こうでは限界近くのボリュームで鳴らす方が多いようですから、僕のように小音量であれば全く問題無いかもしれません。以前の記事でJordanの金属フレームにクラックが入ったというような記載がありましたが、いったいどんだけパワーかければそうなるんでしょうね?????
マッチョ オーディオ?

さて、Alpair5を鳴らしてみました!

噂に違わず全域きわめてクリアです。F80AMGの音にはもう少し艶とかキラメキ間が欲しいなと思っていたので丁度良い感じかもしれません。
185.jpg
驚いたことにサブウーハーなしで100Hz以下をイコライザでブーストした時の低域音までとてもタイトでクリアです。50Hzまでフラットにブーストしても大きく破綻しません。どこがツイーターやねん。という感じ。音質に関しては十分にエージングが済んでから詳しくコメントしたいと思います。

吸音材は戸澤式1個から始めたのですが、ダンピング不足気味だったので吸音材(ミクロンウール)をかなりの量詰め込みました。さらにもう少し追加した方が良いような気がしています。ちなみにF80AMGは吸音材がなくてもダンピング不足は全く感じません。

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2009年03月05日 (木) | Edit |
Alpair 5の本来の開発意図に関して日本代理店からの明確な説明を見かけた事がないので、メーカーサイトの英文の説明をざっと訳してみました。

英文を読むと分かりますが、Alpair 5は他の8cmフルレンジスピーカーとは少し異なり、単独で使用するというよりもサブウーハーまたはウーハーとの併用を前提とする超広帯域ツイーターとして、特に中高域の音質を重視して開発されています。例えば、サブウーハーとのつながりを良くするために低域は意図的にシャープに減衰させている旨の説明があります。

155.jpg
ちょっと他の8cmユニットとは生い立ちの異なるAlpair 5
8cmと呼ぶにはやや小径で、3"と呼んだ方が良さそう


単独でフルレンジスピーカーとして使用するのであれば、サイズが1cmしか変わらずにfoが74Hzと異例に低いAlpair 6の方が絶対に向いていると思います。

僕はデスクトップサブウーハーを常用するので、Alpair 5には凄く興味があります。まさにLEAN AUDIO用に開発されたようなユニットだと言えるのではないでしょうか。

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以下は英文サイトからの訳文です。かなり意訳の部分もあります。誤訳等に対する責任は一切負いません。文中の色文字は赤が「ゴールド」、青が「グレー」に関する記述を示します。その他は共通の内容です。

Alpair 5
先進のミニドライバー

Alpair 5はスパイダー(たぶんダンパーのこと)を持たないシングルサスペンション構造のユニークなドライバーです。この構造により低域の性能が改善されています。一般的なツイーターに比べてコーン面積が大きいため、中高域のディティールに優れます。Alpair 5はサブウーハーおよび大径ドライバーと容易に組み合わせる事ができます。あるいはユニット単独でミニオーディオおよびデスクトップ アプリケーション用に使用する事もできます。

「カッパーゴールド」タイプのコーン/キャップ表面処理は「グレー」タイプに比べて柔らかめとなっています。「グレー」にくらべて低密度のコーティングが施された柔軟なコーンは、音楽的ディティールを保ちながら中高域において非常にスイートなキャラクターを示します。

「ガンメタルグレー」タイプのコーン/キャップ表面処理は「ゴールド」タイプに比べて硬めとなっています。より高密度のコーティングによって剛性の高まったコーンは、中高域において非常に精細なキャラクターを示し、超精密な音楽的ディティールをもたらします。

特徴
10kHzまではフラットでそれ以上の高域で+9dBに達する周波数特性を得るために、コーンの成形には多大な努力が払われました。サブウーハーとのコンビネーションを容易にするために、総合Q値を高めに設定して低域の特性をシャープに減衰させています。使用可能帯域が極めて広いため、クロスオーバーの設定も容易です。

特に中高域のディティール、スムースさに優れる(特に中高域において超精細なディティール)
○ サブウーハーまたは大径ドライバーとの組み合わせが容易、ミニオーディオ用途に単独使用も可能
○ (高剛性)マルチコーティング処理された超軽量合金製50mmコーン
○ 超広帯域(125Hz(135Hz)~30kHz)
○ 大振幅(4mm 片振幅)
CSS SDX (Alpair 10)ウーハーとの組み合わせに最適

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10kHz以上の特性を持ち上げているため、30°オフセットした位置でもほぼフラットな高域特性が得られています。ただし高域がきつく感じる場合もあるようで、オランダのAlpairディーラーによるエンクロージャの作例(コチラ)ではLCR回路で高域を減衰させています。これに対してメーカーは、デスクトップ等の近距離で聴く場合にはこのようなフィルタも有効だろうという見解です。あるいはスピーカーをやや外向きに設置して高域の聞こえ方を調整する事を推奨しています。Frieve Audioを使用する場合は全く問題ありません。

Alpairの他のユニットでは色違いで性能差はありませんが、Alpair 5だけは差があります。グレーの方がシャープな中高域が得られるようです。サブウーハーと併用する僕なら「グレー」を選ぶかな。。。

はやく試してみたいですが、少なくとも1年はF80AMGを愛用したいと思ってます。

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