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2011年04月29日 (金) | Edit |
以前の記事(コチラ)でご紹介したAlpairの生みの親であるMark Fenlon氏のコメントには、Alpair6 P用にペンシル6型ボックスを採用しているとありました。そこでMark audioのホームページをあたったところ、ペンシル型ボックスの図面を見つけましたので、今回はこれを基に計算検討してみます。

今回参考にしたMark audio提供の資料(PDFファイル)はコチラからダウンロードできます。

下図がAlpair6用ペンシル6型の図面です。
752.jpg
ペンシル型の名の通り、細長い形状をしています。これはバスレフ型ではなく1/4波長共鳴管(管の一端が開放端、他端が閉端)の効果を狙ったタイプのようです。日本ではあまり馴染みのあるタイプではありませんが、欧米の自作派の間では人気があるようです。一般的に吸音材をかなり多めに入れるように見受けられます。
寸法から計算すると主要パラメータは下記のようになります。
容積: 19.2L
共鳴管長: 902mm
共鳴管径: φ165mm相当
開口径: φ89mm相当

これを基に、シミュレーションしてみました。
まずバスレフ型として計算した結果です。
753.jpg
容積19L、ポート径φ88mm、ポート長18mm(板厚相当)としました。吸音材の量は「普通」です。このような形状ではポート長をどう見積もるかが難しいですが、この開口面積だとポート長を数10cmまで延ばさないとまともなバスレフチューニングにはなりません。基本的にバスレフ方式で作動しているのではないようです。

次に先細りテーパー管型として計算してみました。
754.jpg
実際の形状は、断面積一定で開口面積だけ絞った形状ですが、このシミュレーション ソフトウェアにはそのような形態のモデルが用意されていないため、先細りテーパー管モデルを使用しました。吸音材の量は同じく「普通」です。約60Hzに管の共鳴のピークが表れています。この結果、ドライバのインピーダンス曲線は綺麗な2山になります。またバスレフ型と同様に共鳴点以下の周波数では出力が急激に低下します。位相の遅れ度合も普通にチューニングしたバスレフ型とたいして変わりません。バスレフ型に対して有利な点としては、開口面積が大きいのでポートでの流速を大幅に低減できる点が挙げられます。バスレフポートの筒っぽの共振音もなくなりますが、本体全体が筒っぽなので、シミュレーションには本体の共振の影響がかなりはっきりと表れています。これを抑えるには吸音材を相当量入れる必要があると思われます。

下はMark audioが公表している、Alpair 12用のペンシル12型のシミュレーション結果です(容積67L、長さは6型と同じ約90cm)。
755.jpg
ほぼ同じような傾向ですね。管長が90cmそこそこしかないので、大きい割には低域は伸びていません。

普通のバスレフ型に比べて別段大きなメリットもないようですし、今回は容積大きめ+吸音材多めのバスレフ型を採用しようと思います。
757.jpg
容積を16Lに拡大。吸音材「多め」にして共鳴効果を適度にダンピングし、低域を欲張って延ばさないタイプ。まあ、こんなとこチャウカナ。。。ボチボチ材料集めに入りたいと思います。

追記
上の例はシンプルなペンシル型だが、海外のDIYフォーラムでは音道長を稼ぐために下記のような形態をよく見かける。大概は吸音材の量を指定している。結構な量を充填する模様。海の向こうではあまり吸音材アレルギーはないようだ。
758.jpg

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