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2010年12月26日 (日) | Edit |
下図は有名な等ラウドネス曲線です。
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周波数を変化させた時にヒトが同じ音の大きさ(ラウドネス)に聞こえる音圧レベルをプロットしたものです。例えば90dB/1kHzの音と同じ大きさに聞こえる各周波数での音圧レベル(等ラウドネス音圧レベル)をプロットしたのが上図の赤の実線です(等ラウドネス曲線)。この曲線は、ヒトの耳は概ね200Hzから感度が低下し始め、30Hzでは110dB(つまり+20dB)にしないと90dB/1kHzと同等の大きさ(ラウドネス)には聞こえないという事を示しています。音が小さくなるにつれてこの傾向はより顕著となり、例えば50dB/1kHzに対する等ラウドネス曲線(赤の破線)では、30Hzの等ラウドネス音圧レベルは80dB(つまり+30dB)となります。

オーケストラの大音量時の騒音レベルは一般に85から90dBと言われます(瞬間的には100dBを超える場合もあるそうです)。従って、ヒトは概ね上図の赤実線の特性で生演奏を聴いている事になります。このようなオーケストラ曲を50dBの音量で再生した場合、単純に考えれば30Hzの音は実際よりも10dB程度聞こえにくくなると推測できます。

参考のため、下図に一般的な騒音レベルの目安を示します(出典)。
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この図に従えば(ちょっと酷い例えですが)、オーケストラの音は「騒々しい工場」から「ガード下」程度のレベルという事になります。これに対し上図の破線は「昼間の街頭」から「閑静な住宅街」程度に相当します。ハチマルの再生音量は60dBかもう少し上くらいでしょうか。

上記の考察から、200Hzから30Hzにかけて最大でも+10dB程度補正すれば、ほぼ実際の音量での聞こえ方に近付けられる事が分かります。このような補正は「ラウドネス補正」と呼ばれます。

注意: 必要なのは+30dBの補正ではありません。実際の音量で聴く場合との差の分だけ、つまり30-20=10dBの補正だけで十分です。また、1kHzから高域側の形状は音圧レベルによって大きく変化しないので、ラウドネス補正は実質的に不要だと思われます。

交響曲を聴く場合、ハチマルは今まで30Hzから20kHzにかけて直線的に-9dB程度の補正をかけていましたが、ラウドネス曲線に単純に従うならば、30Hzから200Hzにかけて補正した方が理に適っているかもしれません。
下図はラウドネス特性を考慮した補正イコライザ特性です。
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200Hzから30Hzに向けて+9dBの補正を設定しています(通常30Hz以下は急激にカットしています)。

なお、録音時にスタジオでイコライザ処理されるのが普通なので、低域が既にある程度ブーストされている可能性もあります。ですから結局は聴感と記憶を頼りに調整する必要があるのは当然です。

試しに、30Hzフラットのいつものイコライザ特性に上記のラウドネス補正を重ね合わせて、6番と4番を聴いてみました。9dBの補正量ではちょっとやり過ぎかな?という気もしますが、なかなか良い具合に聞こえます。+6dBくらいが調度良いかもしれません。ジャズでは明らかに低音過多でNGでした。

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