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2012年07月04日 (水) | Edit |
昨日、本当に久しぶりに、家内と一緒に生演奏を楽しんできました。

マリオ ブルネロさんによる無伴奏チェロ リサイタルです。会場はウチから歩いて行ける三鷹市芸術文化センターの「風のホール」(コチラ)。

演奏には二人とも大満足で、楽しい家路となりました。家内は会場でCDを買って、ブルネロさんにサインを頂いて、いたくご満悦でした。

ハチマルは大好きなバッハの無伴奏を楽しみにしていたのですが、実際にはチェロの多彩な音色を堪能できた他の2つの演目の方が楽しめました。特にカサドの組曲には、えらく感動して、ジャズのライブのように演奏が終わった瞬間に思わず声を上げそうになったほどです。クラシックでイェィ!はアキマセンよね。この曲が入ったブルネロさんのCDは持っているのですが、今までそれほど好きではなく、やはり生で聴いてみないとアカンねぇ。。。。

近所に住んでいながら「風のホール」は今回が初めてです。このホール、響きの良さで定評があるようなのですが、ハチマルにとっては、特にバッハの無伴奏を聴くには、ちょっと響き過ぎに感じました。最初の演目(バッハの1番)が始まった瞬間、音と視覚が一致しない、つまりステージのチェロから音が出てるという実感が希薄で、映像を見ながら別の所に置かれたスピーカで聴いているような奇妙な感覚を覚え、この違和感は最後まで消えませんでした。正直、え!? PAなの?と一瞬馬鹿な考えが頭をよぎった程です。

オヂオ的に言うならば、テーイ感が希薄だという事です。これは直接音に対して反射音の割合が大きいからだと思われますが、特にバッハはもっと質素な響きで聴いてみたかったですね。繊細なパートで音が混じってしまって聴き取りにくく、もどかしく感じる事もありました。家内も、演奏が始まった瞬間に驚いたと、全く同じ事を言っていました。

下は座席表です。H列の左側の席でした。
wind_seat.gif
今度機会があれば、ステージ横の2階席で聴いてみたいと思いました。

ハチマルの場合、「音」そのものにはあまり拘りが無いせいか、生演奏の「音」が格別に「良い」と感じた事は余りなく、ホールの音響や座席位置によっては、「純粋に聴覚的な部分だけで言えば」、再生の方が楽しめるなぁと感じる事も度々あります。しかし、再生のように聴覚情報だけではなく、今この瞬間に、目の前で僕達のために演奏に没頭している奏者の気迫や立ち居振る舞いやお人柄を肌身で感じる事ができる点で、やはり生演奏は格別だと思います。それを、聴覚情報しか含まぬ再生音楽ソースからオウチに「再現」しようとて、端から無理なのは明白でしょう。そもそも全く異なる体験であり、そもそも異なって全くアタリ前だと思うので、その違いに徒に拘って無い物ねだりするのではなく、それぞれの良さを素直に存分に楽しめば良いのではないかと、ハチマルはいつもそう思います。

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2010年07月09日 (金) | Edit |
僕はステレオ再生をモノラル再生に対する「グリコのオマケ」程度にしか考えていません。この方式は原理的に「オウチで多少それっぽく音楽が楽しめるように」というレベルのものに過ぎないからです。もともと「音空間(音場)の再現」を目的としたものではありません。モノラル方式よりなんかちょっとエーンチャウ?という程度のものだと考えて良いと思います。僕なんか「ステレオ方式の最大のメリットは真正面にスピーカーを置かなくても良いというレイアウト上の利点にある」とすら考えています。

ところが、オーヂオ趣味に首を突っ込んでみて「コンサートホールを自分の部屋に再現」「ライブと同じ音圧で聴くのが理想」「あたかも目の前に奏者が浮かび上がるような」という音場の「再現」による「リアル感」「ライブ感」をこのステレオシステムに求めて拘泥している方々が多いという事に驚きました。まあ、このようなユーザのニーズに応えるためにメーカーはマルチチャンネル方式を開発したのだと思います。当然こちらの方が「音場の再現」という面ではステレオ方式より数段優れていると思いますが、再生場(部屋)の影響を受ける事に変わりはありません。恐らく最も現実的なのはバイノーラル方式だと思います。

それはさておき、
僕が常々不思議に思うのは『再生音楽を鑑賞する上で「臨場感」や「ライブ感」がそれほど重要なのか?』という事です。例えばマイルスの古い録音やフルトベングラはモノラルですが全く問題を感じません。別にモノラルでもエーンチャウ?というのが僕の率直な感想です。

たとえば映画を例にして考えてみましょうか。映画というのはリアル役者の演技をフィルムに記録して編集して2次元スクリーンに映し出される再生可能/複製可能な全くの虚構ですよね。人々はそれを虚構と受け入れた上で鑑賞する訳ですが、優れた映画は人々に大きな感動を与えてくれます。最近「臨場感」を出すために3Dなんてのが出てきましたが、これって「マァスゴイ!」ってちょっとしたエンターテインメント性が付け加わるだけで、映画本来の持つ本質的な表現内容にはゼンゼン重要じゃないですよね。しょせんは2次元の虚構なんだし、鑑賞者もそれを承知で見ているわけですから。。。映画=再生音楽、役者=奏者、演技=演奏、フィルム=CD、スクリーン=スピーカー、3D=ステレオ に置き換えてみてください。3D画像は「ステレオ」スコープと呼ばれ、ホログラムのように完全な3次元再生ではなく目の視差を利用した擬似的なものである点で、オーディオの「ステレオ」フォニックと原理的に似たようなものです。

現在主流のオーディオ装置は「録音した音を、再生場所の状態がどうであれ、そこに置かれたスピーカーで再生する」というだけの極めてシンプルなものです。ですから聴く側も「記録された音を自分のスピーカーで「余す事なくきっちり」と耳に届かせて素直に聴く」以外に何も求めようはありません。僕は音楽という芸術をオウチで鑑賞するにはそれで十分だと思います。「無い物」は求めずに「有る物」をできるだけ「余す事なくソノママ」受け止めれば良いのではないかと。もともとそのような意図で製作された媒体なのですから。

再生された音楽はリアル(現実)ではなくバーチャル(虚構)ですが、目の前のスピーカーから流れる音楽を聴いて感動しているその瞬間の体験そのものは、まごう事なき「現実」な訳ですから。その「現実」を大切にすれば良いわけで、端っからの「虚構」を無理矢理「本物っぽく」しなくても良いのでは無いのかなぁ。。。ヘンな事すると余計にヘンな事になると思うのですよね。ハチマルは。どでしょうか?

どうも「生演奏至上主義」的なあるいは「再生音楽を聴くという行為にまつわるコンプレックス」的な根深い信仰みたいなのが未だにあるのでしょうかねぇ。

ま、iPod世代にはそんな拘泥は全く無いでしょうから心配は無用だと思いますが。

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