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2010年12月30日 (木) | Edit |
「最も手っ取り早い音質改善法」とは「単純にスピーカーに近づく」だけの事です。

交響曲を聴くのが楽しくて、ついついデスクに身を乗り出して聴いてみました。スピーカーから耳までの距離は約40cmです。ディスプレイが目の前に来るので目を瞑ります。すると、低音も高音もより明確に聞こえ、音量は同じですが耳が近づくので特に低音の迫力も増します。通常のリスニング位置でボリュームを上げても、こうは聞こえません。このような超近接リスニングは、小径フルレンジ1発の馬鹿ブーストだからこそ可能な芸当ですね。

いつもは70cm以上の距離で聴いていますが、この程度の距離でも部屋の影響とデスクトップの反射の影響を結構受けています。FrieveAudioで補正しているとは言え、耳をスピーカへ近付けると、それらの影響が大幅に少なくなるのでもっと聴きやすくなるという事だと思います。また、ボリューム一定でも耳元での音圧が上がるので、低音もより聴きやすくなります。他の何かをイヂルよりも圧倒的に効果が大きくて手っ取り早いと直感しました。小径フルレンジ1発の30Hzフラット+αで超ニアフィールドで聴く交響曲。。。これはかなりイケテますよ。「ライブと同等の音圧」ってやつに拘る場合でも、部屋の影響を殆ど受けずに苦もなく実現できそうですしね。。

単純にスピーカーを手前へ移動するとデスクの作業エリアが狭くなってしまうので、可動アーム式のスピーカースタンドを検討中です。写真のスタジオ用具(ライトやレフ板を固定するための可動式スタンド)の中に適当なものが見つかるかもしれません。当面これが最優先プロジェクトになりそうな気配です。とにかく効果が直接的かつ決定的ですので。

以前から「スピーカーは小さくて近いに超した事はない」と言いながら、昨日あらためてそれを実感した次第です。

追記1
ただし交響曲以外では、こんなに近づく必要性をそれほど感じません。交響曲の再生というのは特別なような気がします。今のところ交響曲はカナル型イヤフォンで聴くのが最も好きです。ただ長時間は辛い。SONY製の例のオープンエア ヘッドフォンでは低音のレベルとダンピングが不足気味なのでイマイチ楽しめません(改造計画はあるのですが手つかず)。上記の超ニアフィールドが成功すればカナル型で聴く感じにかなり近付けると思います。

追記2
最近買ったVictor製のカナル型イヤフォンHA-FXC71を凄く気に入っています。このイヤフォンはダイアフラム自体を耳穴へ突っ込む(すなわちダイアフラムと鼓膜の間に介在する空気室の容積が極小)という究極のニアフィールド ドライバです。低音を非常に明確に聴く事ができます。価格も6K円程度と手ごろですし、リファレンス用としても強力にお薦めします。イヤフォンは凄いです。ホントニ。別に音場が前方に展開しなくても僕には全く気になりません。
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そう言えば、LEANAUDIOを始めるきっかけとなったのもカナル型イヤフォンでした。携帯電話で聴いたフルトベングラのベトベン交響曲に鳥肌立てていたっけ。。。

追記3
カナル型イヤフォンは、マイクロフォンと同等サイズのダイアフラムを使用し、駆動した空気の全てを密閉した耳穴へ送り込むわけですから有利なのは当然ですね。極端に言えば、ダイナミック型マイクロフォンを耳に突っ込んで、録音時の信号を逆に流して再生しているのと似たようなものですから。。これに比べれば、巨大なダイアフラムで大量の空気を駆動しなければならないスピーカーというのはいかに効率の悪い事か。。。なんかスピーカーで苦労してあれこれやるのがアホらしくなってきます。装着感と鬱陶しいコード、それと健康への不安さえなければ。。。。。音楽体験の初期から原理的に圧倒的高音質のイヤフォンに慣れ親しんだ若い人達が現在のオーヂオスピーカーの音に満足できるのかどうか?

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2010年12月26日 (日) | Edit |
下図は有名な等ラウドネス曲線です。
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周波数を変化させた時にヒトが同じ音の大きさ(ラウドネス)に聞こえる音圧レベルをプロットしたものです。例えば90dB/1kHzの音と同じ大きさに聞こえる各周波数での音圧レベル(等ラウドネス音圧レベル)をプロットしたのが上図の赤の実線です(等ラウドネス曲線)。この曲線は、ヒトの耳は概ね200Hzから感度が低下し始め、30Hzでは110dB(つまり+20dB)にしないと90dB/1kHzと同等の大きさ(ラウドネス)には聞こえないという事を示しています。音が小さくなるにつれてこの傾向はより顕著となり、例えば50dB/1kHzに対する等ラウドネス曲線(赤の破線)では、30Hzの等ラウドネス音圧レベルは80dB(つまり+30dB)となります。

オーケストラの大音量時の騒音レベルは一般に85から90dBと言われます(瞬間的には100dBを超える場合もあるそうです)。従って、ヒトは概ね上図の赤実線の特性で生演奏を聴いている事になります。このようなオーケストラ曲を50dBの音量で再生した場合、単純に考えれば30Hzの音は実際よりも10dB程度聞こえにくくなると推測できます。

参考のため、下図に一般的な騒音レベルの目安を示します(出典)。
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この図に従えば(ちょっと酷い例えですが)、オーケストラの音は「騒々しい工場」から「ガード下」程度のレベルという事になります。これに対し上図の破線は「昼間の街頭」から「閑静な住宅街」程度に相当します。ハチマルの再生音量は60dBかもう少し上くらいでしょうか。

上記の考察から、200Hzから30Hzにかけて最大でも+10dB程度補正すれば、ほぼ実際の音量での聞こえ方に近付けられる事が分かります。このような補正は「ラウドネス補正」と呼ばれます。

注意: 必要なのは+30dBの補正ではありません。実際の音量で聴く場合との差の分だけ、つまり30-20=10dBの補正だけで十分です。また、1kHzから高域側の形状は音圧レベルによって大きく変化しないので、ラウドネス補正は実質的に不要だと思われます。

交響曲を聴く場合、ハチマルは今まで30Hzから20kHzにかけて直線的に-9dB程度の補正をかけていましたが、ラウドネス曲線に単純に従うならば、30Hzから200Hzにかけて補正した方が理に適っているかもしれません。
下図はラウドネス特性を考慮した補正イコライザ特性です。
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200Hzから30Hzに向けて+9dBの補正を設定しています(通常30Hz以下は急激にカットしています)。

なお、録音時にスタジオでイコライザ処理されるのが普通なので、低域が既にある程度ブーストされている可能性もあります。ですから結局は聴感と記憶を頼りに調整する必要があるのは当然です。

試しに、30Hzフラットのいつものイコライザ特性に上記のラウドネス補正を重ね合わせて、6番と4番を聴いてみました。9dBの補正量ではちょっとやり過ぎかな?という気もしますが、なかなか良い具合に聞こえます。+6dBくらいが調度良いかもしれません。ジャズでは明らかに低音過多でNGでした。

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