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2012年05月13日 (日) | Edit |
アクセス解析をチェックしたら、Yahoo知恵袋から11件アクセスがあり、コチラの質問のベスト回答に当ブログの記事へのリンクが貼られていました。

質問の内容は
「音楽をスピーカーで聞くよりも、ヘッドホンで聞いた方が音が素晴らしいと実感できるのは何故なのでしょうか?」
です。

極めて素直な感覚だと思います。かくいうLEANAUDIOも、元々カナル型イヤフォンでの体験をきっかけに始まり、常にカナル型イヤフォンをリファレンスとしてスピーカを開発してきました。

音楽体験の初期からiPod等に親しんだ、従来の「オーヂオザッシ」的オヂサン オーヂオの常識やお作法に毒されていない若い人達には、素直にそう感じる方が多いのではないでしょうか。当ブログでも再三取り上げてきたように、イヤフォン/ヘッドフォンはスピーカに比べて圧倒的に高音質です。何の苦労もセッティングも要りません。部屋の定在波や反射波の影響を受け、大量の空気を巨大なダイアフラムとパワーで駆動しなければならないスピーカシステムでは、どう転んでもイヤフォン/ヘッドフォンに勝てるわけがありません。

問題は、ソースがスピーカ再生を前提に制作されているという点にあります。

以前にも書いたとおり、マニアを除く一般音楽愛聴者たちは「音場」をさして重視しないとはいえ、イヤフォン/ヘッドフォンの性能が飛躍的に向上し、今やオーディオ装置の主流を占めつつある今日において、制作側もこれに早急に真面目に対応して欲しいと願います。今のままでは、その「高音質」が余りにももったいない。ちなみにハチマルは、ヘッドフォンで聴く時には、FrieveAudioで左右の信号を適度にミキシングしています(コチラ参照)。

ハチマルとしては、特にベトベン交響曲全集の真面目なバイノーラル録音盤の出現を切に願います。バイノーラルは音楽再生の最終兵器であると言えるでしょう(しかも超シンプル)。ただし、人工的に過剰演出気味のステレオ方式やサラウンド方式に比べると定位感はあやふやに感じるでしょうから、オヂオマニア的な聴き方をすると物足りなく感じるかもしれません。ライブで聴いている時と同様の感覚で、定位やナンチャラカンなんぞ意識せずに「音楽」に素直に浸れば、自然な聞こえ方で「音楽」を存分に楽しめると思います。ですから、制作側は「立体音響」的な謳い文句を安易に強調してはならないでしょう。近接マイクの音をDSPを使って多少ミキシングする事により、適度に演出するのはアリだとは思います。

補足として、以前に紹介した耳元での再生音響波形とソース波形の比較を再掲します(トランペットとベース)。グレーがソース波形、赤が再生した音響波形です。(参考記事)

1) 密閉型モニタ用ヘッドフォン(SONYで一番上等のやつ)、全く未補正のソノママ
ヘッドフォン
ヘッドフォンは、十分な低周波数域までフラットかつ位相遅れも殆どなく、いとも容易に極めて正確に再生してくれます。何の苦労も要りません。オーヂオ自体を趣味としないのであれば、わざわざ「苦労」なんかしたくはないですよね。

2) 8cmフルレンジ/密閉型(Alpair 6M ZAP)、距離65cm
位相 OFF OFF
低音のレスポンスが圧倒的に不足しているためベースの低周波波形を正確に再生できません。そこでデジタル低音ブーストを適用します。

3) 2)の周波数特性をFrieveAudioで20Hzまで完全にフラットにデジタル補正した結果
位相 ON OFF
スピーカシステムとしては最もシンプルなフルレンジ密閉型ですら、位相遅れにより波形はかなり変形します。特に周波数の低いベースが遅れますが、注目すべきなのは、比較的周波数の高いトランペットの波形も崩れている事です(倍音の出てくる順番が違うように見える)。現在主流を占めるマルチウェイ/バスレフ型の波形は推して知るべしでしょう。カナル型イヤフォンのビシバシに正確なビートを知ってしまったハチマルには、バスレフ型はどうしても受け入れられません。

4) さらに3)の位相遅れを補正した結果
位相 ON ON
密閉型+ニアフィールドリスニング+デジタル補正により、やっとヘッドフォンに匹敵する再生が可能となります。カナル型イヤフォン級の聴きやすさを目標に開発したLEANAUDIOシステムがここに帰結したのは当然の成り行きと言えましょう。

なお、スピーカからの距離が離れると、部屋の影響が強く出るため、完全な補正は困難になります。すなわち「スピーカは小さくて近いに超した事はない」という事です。その究極がカナル型イヤフォンです。

若者がイヤフォン/ヘッドフォン再生で音楽体験を始めるのがアタリマエになりつつある昨今です。知恵袋の質問者のように感じる方がどんどん増えるでしょう。彼らにとっては原理的に圧倒的「高音質」(マニアの言うオンシツではない)のヘッドフォンが基準です。そのように「高音質」(繰り返すが、マニアの言うオンシツではない)に耳が肥えた彼らが現在主流の古典的スピーカシステムに満足できるかどうか疑問です。齢50前にして初めてカナル型イヤフォンを体験したオヂサンのハチマルですら、そうでしたから。。。。

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