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2009年05月10日 (日) | Edit |
前記事の楽曲信号レベルを参考にしてイコライザー設定を2種類作成しました。ほとんど全ての楽曲に適用可能なフルブースト仕様(30Hzフラット)と、「春の祭典」用のブースト制限仕様(50Hzフラット)です。
230.jpg
赤がフルブースト、青がブースト制限仕様
イコライザのベースレベルは-12dB(ピンクのライン)
一般的にデジタルイコライザーで極端なブーストを行うとデジタル信号のオーバーフローが発生します。再生中にそのようなオーバーフローが発生すると、Frieve AudioのAVC機能(自動ボリューム制御機能)が作動してトータルゲインが自動的に下げられます (言いかえれば、ダイナミックレンジが拡大されます)。演奏の途中でAVCが作動するとボリュームが急に下がってしまうため、通常は予めAVCを下げておくか、あるいはイコライザーのベースラインを下げておく必要があります。

このようなゲインダウン (ダイナミックレンジの拡張) を16bitデータのままで行うと、最下位の数ビットの情報が失われますが、Frieve Audioは内部演算を64bitで行い、かつ使用しているDACが24bitデータ入力に対応しているので、理論的には下位bitの情報が失われる事はまずありません (16->24bitであれば48dB(8bit=256倍)まで大丈夫)。ただしアナログ変換後のS/N比は当然低下します (同じ音量で聴くにはアンプのボリュームを上げる必要がある)。僕のオーディオPC (ONKYO HDC-1L) は特に高S/N比 (120dB) を売りにしているので、アンプのボリュームを上げてもノイズはほとんど聞こえませんが、オンボードのサウンドポートを使用するとはっきりとノイズが増えるのが分かります。大ブーストを行う場合はDACの入力bit数とS/N比が非常に重要になりますので、機器選びの際には注意してください。


フルブースト仕様では、イコライザのベースレベルを-13.5dBに設定しています。イコライザの最大係数が約+10dBとなるため、通常の曲であればACVが作動する事はまずありません (前の記事を参照してください)。また極まれに作動したとしても1~2dB程度なので音量の低下はほとんど感じません。

下図は補正後の周波数特性です。
229.jpg
赤がフルブースト(30Hz)仕様、青がブースト制限(50Hz)仕様
黒の線はFOSTEX G2000のカタログデータ
232.jpg
FOSTEX G2000
20cmウーハーx2, 4way

もちろんG2000は広いリスニングルームにおける大音量再生を想定して設計されているので、フェアな比較とは言えませんが、ニアフィールドによる小音量再生だからこそ可能な芸当であるとも言えます。

直径たった5cm程度の振動板だけで反転ポートも使用せずに30Hz~30kHzの音がフラットに再生できてしまいます (20kHz以上はマイクの感度がないので測定できていません)。この状態を一度経験すると、もはやサブウーハーやマルチウェイではどうあがいても絶対に満足できないのではないかと思えてなりません。大振幅による歪みの増加やS/Nの低下はそれ相応にあるのでしょうが(僕の耳では問題は感じない)、そんな瑣末な事はどうでも良いと思わせるほどの根本的な「自然さ」「聴きやすさ」「心地よさ」を感じます。

欲を言えばAlaprir5ではなくAlpair6にしておいた方が良かったかなとは思います。
もともとサブウーハーの使用を前提にAlpari5を選択したわけですが、サブを使用しないのであれば低域特性に優れるAlpair6の方がブースト量が下げられるので有利です (計算では約6dB分下げられる)。「春の祭典」もフルブースト可能かもしれません。

これからやってみようと思っている方には
Alpair6(fs=74Hz)かCHR-70(fs=70Hz)をお薦めします。


さらにデスクトップ使用ではなくブックシェルフ型として1mを超える距離で相応の音量を確保したい方には、Alpair10フルレンジまたはALpair10ウーハー+Alpair5の2wayをお薦めします(ブースト量は約10dB下げられる)。
お試しアレですよ、ホンマニ。

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2009年03月14日 (土) | Edit |
Mr. Mark Fenlonすなわちマークオーディオのマーク氏からCHR-70のユーザーレビュー(英文)を紹介していただきましたので、今回は超意訳版を掲載します。

CHR-70はAlpairシリーズの廉価版として低価格設定で発売されたいわば戦略的機種と思われ、お金をかけずに良い音が欲しいと思っているスピーカー自作派(DIY home builder)をターゲットとしているようです。

117ba.jpg
CHR-70の詳細に関してはコチラの記事を見てください。
読んで頂ければ分かりますが、レビュー著者はスピーカー自作初挑戦の多分学生さんだと思います。元の文章もそんな感じだったので、自然と訳もそんな感じになってしまいました(少々悪のりが過ぎたかもしれません。普段堅い技術文章ばかり訳していると、こういうのも楽しくてついつい。。。。)

マーク氏はこのレビューがいたくお気に入りのようで、これこそ彼がCHR-70のターゲットとして望んでいた新しいタイプのユーザーだとコメントしておられます。

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MarkAudio CHR-70を使ってスピーカー自作に初挑戦

ここんとこ何週間かこのスレッドをチェックしまくって、WinISDの使い方を覚えて、設計を何回かやりなおして、工具も集めて、なんだかんだでついに僕の自作第1号が完成。すごく気に入ってます。

スピーカーにはCHR-70を選んだんだけど、その時は正直ちょっと冒険かなとも思ったんだよね。MarkAudioのAlpairシリーズはみんな高く評価してるみたいだけど、同じメーカーとはいえ「廉価版」のスピーカーがどんな性能かちょっと興味あり(訳者: 不安?)でしたね。できるだけお金をかけずにスゲー サウンドを手に入れるという方針でやってる僕にはペアで$70という価格はすごく魅力的だったのは確かだけど。

今回のボックスは結構でかいですよ。低域を極限まで伸ばす「数学的最適設計」とは言えないけど、そこそこ理想的なサイズにはしてある。というのは、この試作1号では十分なサイズの箱でスピーカーそのものがどんな音を出すのかを確かめたかったからね。

でも次の段階では音が極端に萎んでしまわないない範囲でどこまで箱を小さくできるかやってみたいんだよね。そんでもって今は使ってなくて転がしてあるAdire Extremis 6.8sで小さなサブウーハーを組んで5.1システムを試してみたいなと思ってる。

でCHR-70だけど、今のところもっぱらルームメイトのB&W 602sと比較している。この602sはなかなかイカシタやつなんだけど価格はペアで$600。とりあえずの評価ではCHR-70はクリアさではチョット負けるかもしれないけど、大差ないと言っていいんじゃなのかな。両方のスピーカーを同じ部屋に置いて同じアンプを使用してできるだけ同じ条件で比較しているけど、今のところこいつのサウンドにはベリーハピーだね。なにせペアで$100しないスピーカーで僕もコイツも大健闘だと思うな。ホント。

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お粗末でした。。なんか僕自身と似たようなところもあって感情移入してしまったかもしれません。
ちなみに箱は12.4Lのバスレフタイプと思われます。共鳴点は45Hzとの事です。文中にもありますが、今回は意図的に大きめの箱を作ったようです。吸音材には枕用のクッション材かなんかを適当に突っ込んだようで、僕も高校生の時に作ったFE103の箱にお袋からもらった古着を突っ込んだのを思い出して嬉しくなりました。
原文はコチラです。

でもこういう感じで若い人が自由な発想でオーディオを楽しめるようになればオーディオ業界ももっと活気づくのではないかと思います。そのためにもやはり価格はリーズナブルなレベルに抑えるべきであり、マーク氏の狙いは極めて的を得ていると思います。

オーディオ趣味ってなんかどうもオヤヂ臭いというか、コーキューぶってるというか、ウンチクが多いというか、なんというか。。。自分もオヤヂだけど。

そいえば女性が居らんですね。オーヂオには。

写真なんか今は女性の方が活躍が目立ちます。ライカやローライぶら下げてる娘はザラにいますし、面白いのは僕も含めてオッサン連中は結構デジタルに抵抗が無いのに、ある世代の男の子女の子たちは銀塩にこだわってたりしてて、ちょっとオーディオ界とは様相が違いますね。

自転車、マラソン、オートバイといった僕も一通り遊んだ分野でも女性の進出が著しいと感じたのは随分昔の事のように思います。最近は鉄道マニアなんかもどんどん女性が増えているようですが、オーヂオ界はどうなんでしょうか?やっぱり団塊狙いなんですかね、今は。音楽愛好者や職業音楽家の数は男女でそんなに変わらんと思うんですけどね。

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2009年03月07日 (土) | Edit |
以前の記事「Alapir 5の本来の狙い」に対して、香港にあるマークオーディオでディストリビューションを担当しておられる方から当ブログへ下記のコメントをいただきました。

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Alpairシリーズについて

マークオーディオのディストリビューションをしています。といっても普段はマークと香港で一緒に仕事をしていますが。
日本語のサイトを大分整理しました。
www.markaudio-japan.com というサイトです。もしくはMarkaudioサイトの下に日の丸印がありますのそちらからも入れます。

Mark Fenron がAlpairの開発を始める前から付き合っていますが、良いユニットを作るためには本当に頑固に意思を変えません。
あとで判ったのですが、お父さんは英国ジャガーの12気筒エンジンの設計者だそうです。技術者としてのDNAをぷんぷん感じます。

ところで私は仕事上全部のユニットを使っています。やはり普段はAlpair10をツインで使っていますが、おっしゃる通りに、コストパフォーマンスとしてはAlpair6はものすごくバランスの取れたユニットで、名機の匂いがします。

Alpair 5のシングルサスペンションは技術的には6や10よりずっと大変でコスト的にはあまりペイしていないユニットです。
私は最初のモデルが5ではどうかなと思っていましたが、どうしてどうして日本には5のファンがいっぱいいらっしゃいます。全シリーズあまり儲けを考えないで、音質を求めて作っていますのでMarkをAudiofileの皆さん応援してくださいよろしくお願いします。

ところで、Jim Griffin博士がdiyaudio.comでAlpair6を最高評価したため、この2週間であっという間に欧米にはけてしまいました。
でも日本にはまだ残っていますのでご希望でしたら、LinfofさんでもEL Soundさんでも、直接nakajima@markaudio.comでも取り扱っています。すぴ研さんも始められます。

以上突然で失礼しました。また質問があれば出来るだけお答えします。

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マークオーディオの日本語サイトは鋭意整備中とのことです(コチラ)。

コメント中にありますDr. GriffinのAlpair 6およびAlpair 10に関する評価記事へのリンクも教えていただいたので和訳して次回の記事に掲載します。

英文はコチラから閲覧できます。
>>> Alpair 6: http://www.diyaudio.com/forums/showthread.php?s=&threadid=138750
>>> Alpair 10: http://www.diyaudio.com/forums/showthread.php?s=&threadid=137585

ちなみに最近「Alapir」関連の検索語による当ブログへのヒット数が2位の「Frieve」関連を大幅に引き離してダントツの1位となっています。今一番ホットなユニットと言えましょう。僕もAlpair 5が欲しくてたまりません。

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2009年03月05日 (木) | Edit |
Alpair 5の本来の開発意図に関して日本代理店からの明確な説明を見かけた事がないので、メーカーサイトの英文の説明をざっと訳してみました。

英文を読むと分かりますが、Alpair 5は他の8cmフルレンジスピーカーとは少し異なり、単独で使用するというよりもサブウーハーまたはウーハーとの併用を前提とする超広帯域ツイーターとして、特に中高域の音質を重視して開発されています。例えば、サブウーハーとのつながりを良くするために低域は意図的にシャープに減衰させている旨の説明があります。

155.jpg
ちょっと他の8cmユニットとは生い立ちの異なるAlpair 5
8cmと呼ぶにはやや小径で、3"と呼んだ方が良さそう


単独でフルレンジスピーカーとして使用するのであれば、サイズが1cmしか変わらずにfoが74Hzと異例に低いAlpair 6の方が絶対に向いていると思います。

僕はデスクトップサブウーハーを常用するので、Alpair 5には凄く興味があります。まさにLEAN AUDIO用に開発されたようなユニットだと言えるのではないでしょうか。

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以下は英文サイトからの訳文です。かなり意訳の部分もあります。誤訳等に対する責任は一切負いません。文中の色文字は赤が「ゴールド」、青が「グレー」に関する記述を示します。その他は共通の内容です。

Alpair 5
先進のミニドライバー

Alpair 5はスパイダー(たぶんダンパーのこと)を持たないシングルサスペンション構造のユニークなドライバーです。この構造により低域の性能が改善されています。一般的なツイーターに比べてコーン面積が大きいため、中高域のディティールに優れます。Alpair 5はサブウーハーおよび大径ドライバーと容易に組み合わせる事ができます。あるいはユニット単独でミニオーディオおよびデスクトップ アプリケーション用に使用する事もできます。

「カッパーゴールド」タイプのコーン/キャップ表面処理は「グレー」タイプに比べて柔らかめとなっています。「グレー」にくらべて低密度のコーティングが施された柔軟なコーンは、音楽的ディティールを保ちながら中高域において非常にスイートなキャラクターを示します。

「ガンメタルグレー」タイプのコーン/キャップ表面処理は「ゴールド」タイプに比べて硬めとなっています。より高密度のコーティングによって剛性の高まったコーンは、中高域において非常に精細なキャラクターを示し、超精密な音楽的ディティールをもたらします。

特徴
10kHzまではフラットでそれ以上の高域で+9dBに達する周波数特性を得るために、コーンの成形には多大な努力が払われました。サブウーハーとのコンビネーションを容易にするために、総合Q値を高めに設定して低域の特性をシャープに減衰させています。使用可能帯域が極めて広いため、クロスオーバーの設定も容易です。

特に中高域のディティール、スムースさに優れる(特に中高域において超精細なディティール)
○ サブウーハーまたは大径ドライバーとの組み合わせが容易、ミニオーディオ用途に単独使用も可能
○ (高剛性)マルチコーティング処理された超軽量合金製50mmコーン
○ 超広帯域(125Hz(135Hz)~30kHz)
○ 大振幅(4mm 片振幅)
CSS SDX (Alpair 10)ウーハーとの組み合わせに最適

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10kHz以上の特性を持ち上げているため、30°オフセットした位置でもほぼフラットな高域特性が得られています。ただし高域がきつく感じる場合もあるようで、オランダのAlpairディーラーによるエンクロージャの作例(コチラ)ではLCR回路で高域を減衰させています。これに対してメーカーは、デスクトップ等の近距離で聴く場合にはこのようなフィルタも有効だろうという見解です。あるいはスピーカーをやや外向きに設置して高域の聞こえ方を調整する事を推奨しています。Frieve Audioを使用する場合は全く問題ありません。

Alpairの他のユニットでは色違いで性能差はありませんが、Alpair 5だけは差があります。グレーの方がシャープな中高域が得られるようです。サブウーハーと併用する僕なら「グレー」を選ぶかな。。。

はやく試してみたいですが、少なくとも1年はF80AMGを愛用したいと思ってます。

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2009年02月25日 (水) | Edit |
ALPAIR フルレンジ シリーズはスピーカー自作派の間で関心が高いらしく、「ALPAIR」の検索語でこのブログにヒットされる方が多いようです。

そのALPAIR シリーズのメーカーであるMark AudioのHPでCHR-70という型番の新型フルレンジ ユニットを見つけました。 日本語のリリースはコチラ。 英語のページはコチラ

117b.jpg
これが新型のCHR-70
コーティングの色で価格が異なります
 
この新型ユニットはALPAIR 6より少し大径で低音に有利な特性となっていますが、一番の違いは価格にあります。ALPAIR 6がペアで$144.99 (ゴールド/グレー)に対してCHR-70はペアで$64.99(グレー)/$69.99(ゴールド)と半額以下になっています。コーティングの色によって価格が5$違います。

このモデルにはALPAIRの名称は付けられていないので、ALPAIRシリーズとは別の廉価版という扱いのようです。

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コチラがALPAIR 6、グレーは角形フランジになります
性能/価格は同じです


CHR-70とALPAIR 6はよく似ていますが、前者のフレーム形状や端子にコストダウンの跡が伺えます。

特性表をざっと比較すると、
ユニット型番 ALPAIR 6 → CHR-70
有効振動板面積 Sd 38 → 50 cm2
等価振動系質量 Mms 2.93 → 4.80 g
最低共振周波数 f0 74 → 70 Hz

CHR-70は口径が大きくなって振動板が重くなって最低共振周波数が下がっています。
CHR-70の有効振動板面積はほぼFOSTEX FE107と同じなので、一般的な公称径からするとCHR-70が10 cmユニット、ALPAIR 6が9cmユニットという事になります。ALPAIR 5は8cmユニットとしてはやや小さめで3インチ(7.5cm)ユニットというところでしょうか。
CHR-70のfo=70Hzは10cmフルレンジとしては随分頑張った値といえます(ParcAudioの10cmウッドコーンで72.4Hz)。

123.jpg
高域もALPAIR並に30kHzまで伸びています


コストダウンににつながった構造上の最大の違いはコーンの金属材料にあると思われます。ALPAIRは「日本・台湾の素材メーカーとの共同で新しいハイブリッドのアロイ振動板を開発した」とありますが、CHR-70は「航空機グレードのアルミニウム合金」としています。このため、CHR-70の振動板質量はALPAIR 6と比較して面積のわりに重くなっています。

いずれにせよALPAIR 6のほぼ半額というのは随分お買い得感があります。現在のALPAIR 6の販売価格から予測すると、日本ではペアで1万円を切ると思われます。ParcAudioの10cmウッドコーンがペアで14,000円くらいですから、競争力は相当高いんじゃないでしょうか。音がどんなだか楽しみです。

HPにはCHR-70用に6タイプのエンクロージャ設計例が掲載されています。コチラ
ALPAIRではこういう配慮は無かったので、やはり自作派に気軽に使ってもらうのがひとつの狙いなのかもしれません。

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2009年02月16日 (月) | Edit |
LEAN AUDIOの概念
通常の部屋でステレオ再生する場合、スピーカーから出る音がどんなに完璧な特性を持っていても、壁からの反射音によって実際に耳に届く音の特性(周波数、位相)は醜く歪みます。これを改善するために部屋の音響特性を整える事は、一般家庭においては簡単ではありません。

128.jpg
スピーカー正面の周波数特性 距離40cmと135cmの比較、サブウーハーOFF

しかしスピーカーに近づく事によって直接音に対する反射音の比率を下げれば、それらの影響を軽減する事ができます。その上でデジタル信号処理による音場補正を行えば、理想に近い周波数/位相特性をリスニング位置に実現する事ができます。

デジタル信号処理は極めて精密で位相誤差のない補正を可能とします。音源がほぼ100%デジタル化されている現代において、信号をアナログ化する以前にデジタル処理を最大限に活用すべきであると考えます。

また、近距離で聴くため同一音圧を得るのに必要なアンプ出力(ボリューム)も下がり、従ってスピーカーの振幅も下げる事ができます。これらは音質的にも装置のコスト/サイズ的にも有利な方向に働きます。

音が拡散する前に耳に届くため、小さなスピーカーでも低音が聴き取りやすくなります(究極のニアフィールドであるカナル型イヤフォンがあのように小さなダイアフラムで超低音を再生している事を考えてください)。

さらにサブウーハーをデスクトップに設置する事によって、耳の高さに近いデスクトップ面からの反射が有効に利用でき、部屋の反射の影響を最小限におさえたダイレクト感のある低音が得られます。そして音場補正を使用する事によって極低域まで極めてフラットな周波数/位相特性を簡単に実現する事ができます。

130.jpg
サブウーハー使用時の音場補正ON/OFF比較
ハイエンド指向 → 装置を大きくしてスピーカーから離れる → 音量を上げる / 反射の影響がますます増える
リーン指向 → 装置を小さくしてスピーカーに近づく → 音量を下げる / 反射の影響がますます減る

システム構成は、
音源装置として、非圧縮PC音源 + デジタル信号処理ソフトウェアFrieve Audio
出力装置として、小出力アンプ + 小径フルレンジスピーカー + デスクトップサブウーハー
が基本となります。

カナル型イヤフォンに迫るワイドレンジで明瞭なニアフィールドサウンドをデスクトップ上に実現する事がLEAN AUDIOの目標です。

現在のシステム構成
- スピーカー -
8cmフルレンジ (F80AMG、自作ボックス)
デスクトップ サブウーハー (Victor SP-DW1)
超小型スーパーツイーター (TAKET BATPURE)

- 再生ソフトウェア -
Frieve Audio M-Class (シェアウェア)

- 音源 -
オーディオPC (ONKYO HDC-1L)

- アンプ -
KENWOOD KA-S10

- リスニング位置の周波数特性 -
088.jpg
Frieve Audio M-Classの音場補正機能を使用
サブウーハー ON
補正範囲: 30Hz~10kHz

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