FC2ブログ
2013年06月27日 (木) | Edit |
バスレフ型の挙動は非常に複雑であり、未だによく分からない事があります。という事で、これから何回かに分けてバスレフ型の謎に迫ってみたいと思います。

あ、結局、「位相」のお話しですね。スミマセン。。。。

今回は基本となるデータだけを掲載しておきます。

実験君に使うバスレフ型の実測特性です。
F特 copy
いつものAlpair6M + TONO箱(約8L)
青が穴を塞いだ密閉状態、赤がバスレフ状態、緑がポート出口の音、ピンクが振動板直前(3cmくらい)の音です。ポート音のピークは約60Hzです。バスレフの効果は40~200Hzの領域に現れています。たまたまですが、今回の波形観測も40~200Hzで行いました。

いつものシミュレーション
密閉
F特 copy
インピダンスピークは約80Hz

F特 copy
共鳴は約60Hz、インピダンスピークは約40Hzと90Hz

下は、40~200Hzの正弦波信号を突然入力した時のスピーカ音響出力の応答波形です。拡大してご覧ください。
密閉型
密閉カラー
バスレフ型
バスレフ 非反転カラー
全ての波形の周期と振幅を揃えて表示しています。振幅は波形が十分に安定した定常部で合わせ込みました。
白:ソース波形、水色: 40Hz青: 50Hzピンク:63Hz赤: 80Hzオレンジ: 100Hz黄: 160Hz緑: 200Hz
こんなに丁寧に波形を並べてみたのは始めてですが、なんかもう、これを見ただけでバスレフって嫌だナァ。と思ってしまいます。

過渡部の波形を拡大しました。
密閉
密閉生波形 振幅揃え カラー 過渡
バスレフ
バスレフ生波形 振幅揃え カラー 過渡
バスレフの過渡挙動はとってもバラエティに富みます。特に共振点の60Hz(ピンク)の振幅の立ち上がり挙動が鈍い事が分かります。また、40Hzの実際の音圧振幅は微小ですが、音圧振幅が同等の密閉型に比べて大きく乱れています。

定常部の波形を拡大しました。
密閉
密閉カラー1 サイクル
理論的には、共振点で位相は90°遅れるはずですが、80Hz(赤)の波形はやはり90°弱遅れています。
40~200Hzのトータル位相回転量は90°強です。

バスレフ
バスレフ 非反転カラー 1サイクル
40~200Hzのトータル位相回転量は密閉型の2倍を軽く超えているようです。
バスレフの40、50、60Hzの波形は信号より進んでいるように見えますが、これはポートからの音の極性(±)が反転しているためです。このまま波形から読み取った位相はシミュレーションとゼンゼン一致しません。

下は上下を反転した波形です。
バスレフ 全反転カラー 1サイクル
反転した波形から位相をざっと読み取ると、最初のインピダンスピークに近い40Hz(水色)が90°弱の遅れ、共鳴点の60Hz(ピンク)の波形は180°弱の遅れ、2番目の共振に近い100Hz(オレンジ)の波形は270°弱遅れており、シミュレーションにほぼ近い結果が得られます。

やっぱりシミュレーションと同じヤン。。。とは片付きません。バスレフ君はなかなか難儀なヤツなんです。次回からその秘密に迫りたいと思います。

なお、前記事のバスレフ型に関する考え方に誤りがある可能性があるため非公開にしました。バスレフ型の挙動が明らかになってから訂正版を公開する予定です。

では、次回以降もオッタノシミニ!

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
関連記事
スポンサーサイト
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2013年05月27日 (月) | Edit |
密閉型とバスレフ型の動的歪みの比較データを追加掲載します。
条件は前の記事と基本的に同じです。

下は1サイクル正弦波(40、60、80Hz)の再生波形です。横軸のスケールは周期で合わせています。灰が信号、赤が40Hz、青が60Hz、緑が80Hz。
上が密閉型、下がバスレフ型です。FrieveAudioはどちらも50Hzまでフラットで位相遅れ補正はOFF。
密閉40-70 copyバスレフ40-70 copy
バスレフ型の場合、立ち上がりが遅く、信号停止後もだらだらと波形が続きます。また周波数がたった40Hz変化するだけで波形が大きく変化しています。理想的な再生では、全ての周波数の波形がピッタリ揃います。FrieveAudioで20Hzまで完全フラット/位相遅れONにすると、かなり理想に近付くのですが、データを保存し忘れました。

横軸のスケールを時間のままとし、信号停止後の減衰振動部の波形で揃えてみました。
上が密閉型、下がバスレフ型です。
密閉40-70 最後
バスレフ40-70 最後
減衰振動部は、システム(ドライバ、箱、アンプとの電気回路)によって決まり、信号には関係ありません(だって信号は既にゼロですからね)。信号周波数がどう変わろうが最後屁の周波数は一定だという事です。バスレフ型では、最後屁の振幅が大きくて長い事がわかります。というか、実際の信号部と同等の部分を占めています。

最後に、実際の楽曲音として、おなじみ「春の祭典」最強パスドラの再生波形を比較しました。グレーが信号波形、緑が音響波形です。図が小さいのでクリックで拡大してご覧ください。
密閉型
密閉春
バスレフ型
バスレフ春
密閉型の再生波形は、少し遅れながら信号波形にキッチリと追従していますが、バスレフ型では信号波形との関係がかなりデタラメです。単純に位相が遅れているのとは全く異なります。大阪弁で言えば「ドレガドレヤネン?ドナイナットンネン?」という感じですね。

下は、上の波形ののFFT解析結果です。
灰が信号、赤が密閉、水色がバスレフ型です。
バスレフ密閉春FFT
40~50Hzにバスドラの強いピークがあります。密閉もバスレフも50Hzまでしかフラットに補正していないため、50Hz以下では信号よりもレベルが下がっています。また、バスレフ型の方がF特の減衰が急激であるため密閉型よりもレベルは下がります。その点を差し引いて見れば、波形(時間ドメイン的挙動)があんなに違うのにも関わらず、周波数ドメイン的に評価すればバスレフ型でも問題なく見えます。

今回の実験君データは以上です。

定常評価や周波数ドメイン的評価だけでは、過渡現象の嵐である音楽信号の再生クオリティを正しく評価できない事がお分かり頂けたかと思います。また、バスレフ型が原理的に抱える低音の動的挙動問題もご理解頂けたかと思います。これは共鳴原理に由来する問題であり、ポートをどうチューニングしようが逃れる事は決してできません。これを嫌う場合、箱内部やポートに吸音材を適度に充填して共鳴現象を弱めるしか方法はアリマセン。で、LEANAUDIO初期の頃、聴いているうちに半ば無意識にドンドン吸音材をつぎ込んで、気が付いたら「密閉型と変わらんヤン」にナッチッタを何度も繰り返しました。そして、密閉型で不足する低音を補うために、まずサブウーハを試し、次にデジタル信号ブーストに辿り付きました。現在のZAP 2.1はその集大成です。

僕のように低音ビートに敏感なリスナ、または真にクオリティの高い音楽再生を望むリスナには、密閉型システムを強くお勧めします。

追記
このように計測で評価可能な再生クオリティが向上すると、「ヨイオト?」や「ナンタラカン?」とやらがドータラコータラになるのではなく、確実に「音楽」が自然で聴きやすくなります。僕はこのように計測していますが、これはイヤフォン並の「音楽の聴きやすさ」を求めて、聴感を頼りに、最初はバスレフ型から、アレコレ開発してきた結果を後追いで検証しているに過ぎません。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2013年05月24日 (金) | Edit |
今回は、バスレフ型の低音歪みについての実験君結果をご紹介します。定常歪みだけでなく動的歪みも簡単に評価しました。

バスレフ型では、共鳴周波数で振動板振幅が非常に小さくなる(理論的にはゼロになる)ため、下限周波数における「定常」歪みに関しては密閉型+ブーストよりも大幅に有利です。

今回の実験君では、TONO箱(8L)のバスレフ仕様(共振f=60Hz、吸音材なし)とZAP(2.5Lポチ箱、密閉、吸音材大量)の低音歪みを比較してみました。ドライバは共にAlpair 6Mです。

部屋の影響を最小にするために、マイクは20cmの距離に置きました。周波数特性を正確に揃えるために、どちらもFrieveAudioで60Hzまでフラットにしています。密閉型の60Hzにおけるブースト量は約+9dBです。

音量は以前と同様に、下記のように設定しました。
1) 昼間の標準的ボリュームよりやや高め
標準ピンクノイズで約75dBC(リスニング位置)に設定。PCのボリューム目盛りは32/100
2) ご近所にビクビクしながらかなり頑張ったボリューム
標準ピンクノイズで約82dBC(リスニング位置)に設定。PCのボリューム目盛りは60/100

マイクロフォンを20cm位置に置いたため、グラフの絶対音圧レベルは以前のリスニング位置での計測結果と異なりますのでご注意ください。

それでは結果です。今回は4次および5次の歪みもプロットしています。グラフの色分けは下記の通りです。
Color.jpg

1)標準的音量
上が密閉、下がバスレフです。赤の%値は75dBを基準とする値です。
密閉75
バスレフ75
密閉型は最大ブースト点の60Hzをピークとして2次歪みが増加しますが、全く問題のないレベルです。バスレフ型の歪みは殆どフラットですね。

2)大音量
ドアを閉めていても奥さんから1発でレッドカードを喰らう音量です。PCのボリューム目盛りは1)の約2倍。
赤の%値は85dBAを基準としています。
密閉85
バスレフ85
当然どちらの歪みレベルも全体的に高くなりますが、傾向は1)と同じです。ブーストは60Hzまでなので、Alpair6 M最大の弱点である50Hz以下の3次歪みの急増は見られません。このため、このような大音量でも、以前のヘッドフォンによる聴感評価でガイドラインとして設定した基準(2次は5%以下、3次は2%以下(1%以下が好ましい)、4次以上は1%を大幅に下まわる事)になんとか収まっています。これらの歪みは、以前の記事に書いたように信号処理(メカトロ化すればコスト増殆どなし/ソフトで対処)または小径ウーハを2本プッシュプルで使えば(コスト増あり)大幅に改善できます。バスレフ型では、約150Hzに2次の特徴的なピークが見られますが、原因は分かりません。

下は60Hz/-12dB定常正弦波の再生音響波形です。音量は2)の条件と同じです。つまり2)のグラフの60Hzにおける波形と考えてください。
上が密閉型、下がバスレフ型です。
密閉 SINE
バスレフSINE
密閉型では、2次歪みの影響で波形が上下非対称になっていますが、バスレフ型では信号波形(グレー)と非常に良く一致しています。しかし、波形には明確に現れていませんが、このような大音量になるとバスレフ型ではポートの風切り音がハッキリと聞こえ、非常に耳障りです。聴感的には歪みの大きい密閉型の方が好ましく聞こえなくもありません。このように、バスレフ型の場合、高調波歪みは低くても、大音量ではポートの風切り音が問題となります。

下は、上の波形のFFT解析結果です。
上が密閉、下がバスレフ。
FFT密閉
FFTバスレフ 
バスレフ型の場合、高次の高調波成分が高くなっています。風切り音の影響かも知れません。

以上のように、バスレフ型の「定常」歪み特性は非常に優秀である事を確認できました。
しかし
音楽信号の周波数成分と振幅は極めてダイナミックに変化します。一時たりとも留まらぬ過渡現象の嵐であると言えましょう。従って、本当の歪みは動的に評価してみないと何とも言えません。

そこで、1サイクルの正弦波信号(60Hz/-12dB)を入力した時の音響波の挙動を調べてみました。音量設定は上記2)と同じ(大音量条件)です。以下の図には、信号波形をグレーで示しています。

上が密閉型、下がバスレフ型です。
過渡密閉
過渡バスレフ
密閉型の場合、信号に対して少し遅れますが、信号波形との対応は明確です。しかし、バスレフ型になると、音響波形の各ピークが信号のどのピークに対応するのか良く分からない程大きく変形して(従って歪んで)います。このように、バスレフ型は定常正弦波信号を非常に綺麗に出力しますが、過渡的な信号になると大きく崩れます。綺麗な定常波形がだいなしですね。

バスレフ型の波形を少し詳しく見て見ましょう。
最初に密閉型と同じ遅れで小さな振幅の波形が発生し、ほぼ1サイクル遅れて大きな振幅の波形が続いています。最初の小さな波形は振動板から直接放射される音、大きな波形はその後共鳴が起こってポートから放出される音だと思われます。

最初は無信号ですから、システム(ドライバ+箱内の空気)は全く共鳴していません。このため、振動板は信号通りに動いて音響波を発生し、システムが励起されて共鳴が始まります。その結果、1発目のピークよりも2発目のピークの方が振幅が大きくなっています。2発目の振動板の動きでさらにシステムが励起され、ポートからは3発目のさらに大振幅の音響波が放出されますが、その時点で振動板の運動はほぼ停止しています(信号が無くなる)。その後、放ったらかしにされた箱内の空気はダラダラと減衰しながら振動し、信号停止後も暫く音を放出します。。。と、いった現象が考えられます。あくまでも推測ですよ。

音楽信号は過渡現象の嵐ですから、音楽再生中にこれに近い現象がノベツクマナク発生していると考えられます。

LEANAUDIOの初期では、バスレフのチューニングに散々取り組みましたが、どうやってもバスレフ型で長く音楽を聴いているとだんだんイライラしてきて、ポートに詰め物をし始め、最終的に密閉型になってしまうという事を繰り返しました。これは、このような過渡現象の問題に由来するのかも知れません。僕はジャズを聴く際ピチカートベースを基準に聴く癖があるため、特に低音の過渡的問題には敏感なのかも知れません。

さらにバスレフ型は、ポート自体が共振音を発生し、箱内部の定在波音もポートから放出し、さらに大音量時には風切り音も生じると言った付帯音の多さも欠点として持ちます。これに関しては「音楽再生における付帯的音の現象 - データ編 その1 」で詳しく調べました。

最後にオマケとしてFrieveAudioの位相補正をONにしてみました。
過渡密閉 補正
位相の遅れは殆ど無くなります。しかし、実用状態での補正の効果は、僕には全く感じられません。密閉型では元々遅れが少ないからかも知れませんね。

今回の実験君結果は以上です。この後も、過渡挙動について追加の実験君を予定しています。オッタノシミニ!

追記
ブーストの下限周波数を欲張らずに同じドライバのバスレフ型と同等の周波数特性を達成するだけであれば、小さな密閉ブースト方式で十分に実用的な性能(歪み特性)が得られます。今回は8Lのバスレフ型に対して密閉型は2.5Lでしたが、以前の記事に書いたようにLEANAUDIO方式では箱容積の影響は小さいため、1L程度の箱でも結果は殆ど同じでしょう。バスレフ型の場合、共鳴周波数を保ったまま箱を小さくする事は困難です。1Lで60Hzなんか絶対無理ですから。商品性を高める上で、コンパクト化はトッテモ重要です。

再三申しているように、密閉型ブースト方式はシステムのコンパクト化に非常に有利であり、しかも動的挙動の面でも大きく優れている事がお分かり頂けたと思います。さらに、現象がシンプルである(音は振動板の運動に直接対応する)ため、電子制御による挙動の改善も容易です。メカトロ化により、そのポテンシャルはさらに大きく拡がるでしょう。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2012年10月12日 (金) | Edit |
今回はバスレフ型の動的挙動についての計測結果を簡単にご紹介します。

条件をできるだけ揃えるために、どちらもFrieveAudioイコライザを使って周波数特性だけ50Hz~20kHzの範囲で完全にフラットに補正しています。位相はもちろん補正していません。

スピーカ前方約30cmで計測しました。3つの波形は上から、ソース信号、密閉、バスレフです。
80Hz
BR 80
60Hz
BR 60
50Hz
BR 50
50Hzの波形にはピークを結んだ包絡線も表示しています。

如何でしょうか?バスレフ波形は単純に遅れるというのではないように見えます。密閉型の場合、ソース波形とのピークの対応は一目瞭然ですが、バスレフ型の場合どれがどれに対応するのかよくわかりません。一発目の波形が崩れていて後に余計なピークがあるように見えなくもありません。また、僕がよく使う表現「ビシッと動いてバシッと止まる」という観点でもなんだか間延びして見えます。

全部を重ねて、時間ではなく周期を合わせてみました。
BR all
赤が50Hz、青が60Hz、緑が80Hzです。

密閉型の場合、周波数が変わっても波形(位相)は殆ど変化しませんが、バスレフ型の場合はたった30Hzの範囲でかなり大きく波形(位相)が変化しています。密閉型に比べて現象が複雑である事は明らかです。

僕はバスレフ型のピチカートベースの音に違和感を覚えますが、それが専らこのような現象に起因するのかどうかは定かではありません。しかし密閉型と比較した場合、単純な位相のシフトというのではなく、信号波形の再現性という観点でもかなり問題があるように思えます。様々な周波数成分を含み、様々に変化する実際の楽曲の信号を再生した場合、ある特定の条件で違和感を覚える可能性はあるかもしれません。

次に、ベリンガ製グライコを使って密閉型をブーストした波形をお見せします。F特は前の記事に掲載しています。
digi ana
青がFrieveAudioのマニュアルイコライザで60Hzを約+7dBデジタル ブーストした波形、赤がベリンガ製グライコの63Hzバンドだけ約+7dBアナログ ブーストした波形です。それぞれ2回の計測波形を重ねています。青がデジタル、赤がアナログです。

アナログでも位相は殆ど変わらない事が分かります。ナカナカやりまんがな。。しかし、ダンピングが低下するのでしょうか、信号波形が終わった後に1山余計なピークが発生し、その後の減衰具合もデジタルに比べると劣ります。それでもバスレフ型に比べれば明らかに波形再現性に優れていると言えるでしょう。

前回の付帯音と今回の動的挙動の計測結果から、共鳴効果というキワドイ現象を利用するバスレフ方式というのはナニカと難儀な機構であると言えます。使わなくて済むなら使いたくない。。。。と考えるのが普通でしょう。ですよね?

しかし、密閉型ブースト方式にも致命的と言ってよい欠点があります。バスレフ型の場合、共鳴周波数における振動板の振幅は大幅に小さくなります。これに対し、密閉型ブースト方式では振動板振幅が大幅に増加します。次回は、このへんについての実験君データをご紹介しようかと予定しています。その後、いよいよ「真空管サウンドのヒミツを探る!」に挑戦してみるかな? オッタノシミニ!

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2012年09月05日 (水) | Edit |
現在、改良型Alpairの低音再生能力について実験君中です。マークさんが改良型ユニットを送ってくださったので、仕事の合間にそれらのユニットを評価しています。そのうちこのブログで結果をご紹介できるかもしれません。できるだけ暗騒音を下げる必要があるので、家族の外出中を狙ってやっています(足音やドアの音が入ると、波形が崩れるので)。測定中は窓も閉めて、扇風機も止めるので暑くて仕方ありません。

スピーカによる音楽再生において、最も困難なのが、低音再生です。前の記事で、低音再生についてタクサンご質問を頂き、タクサン回答を書いたので、せっかくですから記事として残しておきたいと思い、以下にまとめて掲載しておきます。原文をご覧になりたい方は、1つ前の記事のコメントをご覧ください。殆どコピペですが、一部加筆しています。

Q: フラットにした場合小さい音量でも40-60Hzの音は聞こえるものでしょうか?基本的には小さい音でききますので。
「低音量」というのがくせ者です。「爆音ではない」という意味の「低音量」であれば、程ほどの音量で聞いておられるのかもしれません。確かに音量が低いと低音は聞こえにくくなりますが、「音量」は音響パワー(スピーカから出る音の大きさ)ではなく「耳」に届く音圧レベルで考える必要があります。例えば、小さい部屋でスピーカの近くで聞けば、大きい部屋でスピーカから離れて聞くよりも、再生出力(パワー)が同じでも「耳」には大きく聞こえます。例えば、イヤフォンで「耳」が壊れるほど大音量にしても、出力パワーはたかが知れています。

ちなみに僕が普段聴いているリスニング位置(1m以内)での音圧レベルは、通常の楽曲で概ね最大75~80+α dBA程度です(A特性、FASTフィルタによるMAX値)。音量を上げ気味にしても最大85dBAを超える事は絶対にありません。コンサートホールの中央席辺りでの交響曲の最大音量もその程度のようです。大部分の人は、音楽を聴く場合80dBA以下を快適音量と感じるようです。100dBAにも達するアホみたいな爆音で再生した場合、フラットに低音を再生すると、実際よりも低音が聞こえ過ぎるでしょう(人間の耳は音量が上がると低音がよく聞こえるようになる)。だいたい耳の健康に良くありません。
僕の耳/僕のリスニング条件では、ロールオフのなだらかな「密閉型」で50Hzまでフラットに再生できれば、一般的な音楽ソースを聴くには必要十分だと思います。低周波が聞こえるかどうかは、低音(30Hz)まで低歪みで再生できるスピーカを使い、アンプを普段のボリュームの上限くらいに設定して、普段のリスニング位置で、正弦波信号(16ビットのフルスパン-6dB程度)を再生してみればわかります。バスレフ型の場合、同調周波数以下の出力は急激に低下しますので、この種の実験には向きません。ご注意ください。

僕の場合、50Hzは確実に聞こえます。40Hzはかなり感度が落ちますが聞こえます。30Hzはもう殆ど聞こえません(歪みの少ないAlpair10を使った場合)。このような超低域では、スピーカの高調波歪みが増加します。高調波歪み(特に3次以上)が顕著だと、実際よりも音(偽の音)が聞こえやすくなってしまうので注意が必要です(正弦波の音を聴き慣れれば歪みは耳で分かります)。マイクで再生波形をモニタできれば理想的です。
また、周囲の環境騒音にも影響されますので、静かな時間帯に試してみてください。我が家の環境では、昼間は結構低周波騒音が大きいように思えます。自動車の音かな? モニタヘッドフォンやカナル型イヤフォンであれば周囲音に影響されないので、お持ちであればそちらでも試してみてください。この場合も、普段聴く曲でボリュームを調整した後にテストしてみてください。

もしかして、ご質問の根拠は、巷で言われている「低音の再生限界は部屋の寸法によって決まる。小さい部屋では低音は再生できない。」ですか?
これについては、一体全体、何を根拠にそのような事が言われているのか、僕には全く理解できません。部屋の定在波の周波数は部屋のサイズで決まりますが、スピーカから再生される直射音は当然部屋の影響を全く受けません。また、小さい部屋であっても、定在波や音響特性を利用して、低音再生を増強する事も可能です(ZAP君の位置であれば、50Hz以下は部屋が増強してくれるし、TONO君のようにコーナーを利用すると、部屋は小さくても低音は出すぎるくらいになる)。 このジャンル、根拠不明の迷信が多いような気がします。

Q: 小さい音量でも40Hzからフラットに聞こえるか?の質問は単純に低音聞くなら、大きいスピーカーで大きい音量でしか聞けない物だと思っていたからです。
どのように小さな振動板でも、40Hzの信号が入力されれば40Hzできちんと振動してくれます。ですから、カナル型イヤフォンのように、振動板と鼓膜の間を密閉してしまえば、数mmの振動板でも38cmウーハーよりも低い音まで再生可能です。
広い空間に置かれたスピーカの場合、空気が振動板の周囲へ逃げてしまうために、小さな振動板では低周波で効率が落ちてしまいますが、信号をブーストして振幅を上げれば、低音をフラットに再生できるようになります。何も不思議な事ではありません。低音だけアンプのボリュームを上げるのと同じ事です。大きな振動板は低音を「出しやすく」小さな振動板は低音を「出しにくい」というに過ぎず、小さな振動板で低音を出すのは不可能だという事ではありません。
小さな振動板をブーストして低音を出す場合の問題は、振動板の振幅限界によって最大音量が制限される点にあります。このため、AlpairのようにXmaxが大きなドライバを使う必要があります。小さな部屋で適度(Max80dBA程度)な音量で聞くならば、小さな振動板でも大丈夫ですが、大きな部屋で爆音再生するには大きな振動板が必要です。密閉型のロールオフをイコライザで補う場合、必要な振動板の大きさは必要音量(必要音響パワー)によって決まります。密閉型で大音量が必要な場合、パワードサブウーハー方式が理想的でしょう。ブースト方式よりもサブウーハー方式の方が汎用性は高いと思います。マイクロ2.1のケロ君はたった8cmのウーハーで50Hzまで全くフラットに再生してくれます。ちなみにケロに使っているAura 3"のXmaxはブットビにデカイみたいです。

Q: マンションの一室でそんな音出たら逆に困るなーとかも思っていました。
部屋が狭かろうが広かろうが、フラットに再生した低音はうるさくはありません。高調波の少ない真にフラットな低音は意外と地味です。ただ音が全体的にズンと重くなるだけです。高調波の少ないフラットな低音は、200Hz前後を強調したいわゆる「ズンドコ」の低音とは異なります。また、リスナの耳位置での音圧レベルを同じにした場合、部屋が狭い方が距離も近く駆動すべき空気の量も少ないため、再生音量(音響パワー)を下げられます(小さなスピーカで済む)。部屋が広いほどスピーカが出さねばならない音(音響パワー)が大きくなるため、かえって近隣への影響が大きくなるでしょう。また、一般的に、音量(音響パワー)が大きくなればなるほど装置(スピーカ、アンプ)の歪みや、部屋自体(床や壁等)が発する騒音は増加します(クオリティは低下する)。考えようによっては、音響パワーを低く抑えられる狭い部屋の方が、良質な低音を再生しやすいと言えなくもありません。その極限状態が、小指の先ほどしかない振動板を使うカナル型イヤフォンです。また、近隣への影響が気になる場合は、ニアフィールドシステムが理想的です。

Q: バスレフ、密閉話も重要視している人が少ないのかそんな議論はあまり見たことなかったので盲点でした。
バスレフ型の原理的な問題点は、僕が中高生の頃の入門書には必ずきちんと書かれていましたが、最近はそのような超基礎的な知識が広く一般に行き渡っていないように思えます。最近は、デンセンやハンダ等、やたらコマケー事に異常としか思えない程にこだわる傾向にあるようですが、バスレフ型やアナログフィルタ、小型スピーカの低音不足等、音楽再生が未だ抱える超基礎的問題に全く目が向けられていない事には驚かされます。これらは簡単な波形計測でも問題が露呈します。
僕も最初はバスレフ型から始めましたが、ジャズのピチカートベースの音に異常に敏感であるため、また、カナル型イヤフォンで理想的な低音ビート再生を知ってしまったため、どうチューニングしてもバスレフ型では不自然に聞こえ、ポートに詰め物をしてバスレフ効果を抑えた方が、余程ましに聞こえました。つまり、バスレフ型の不自然なビートを聞くくらいなら、基音が聞こえなくても倍音のビートだけ聞いている方が余程ましだという事です。バスレフ型は、過渡挙動と付帯音に明らかに問題が見られます。

Q: プロを相手にする業務用スピーカーでもバスレフの比率が見ている限り高いです。 業務用はアクティブが当たり前でドライバー毎のバイアンプになっているのでハチマルさんが言う+6dbブーストぐらい簡単に出来ると思いますがどうなってるんでしょうかね?
プロ用のアンプ内蔵コンパクトモニタが、のきなみバスレフ型であるのは、大音量時の動作を保証する必要があるからだと思われます。小型のモニタでも、大概はかなり大パワーのアンプを内蔵しています。プロ用にはとにかく堅牢性が求められます。また、現在では広く一般にバスレフ型がすっかり標準的な形式として定着してしまったという点もあるでしょう。スピーカとはそういう音だという事になってしまっているという気がします。また、彼らは必ずモニタ用ヘッドフォンでもチェックしています。プロ用の場合、密閉型サブウーハー方式の方が向いているでしょう。当ブログで再三取り上げたBlueSky社は、バスレフ型の問題を徹底的に訴求し(僕と全く同じ事を言っていた)、完全密閉型の2.1chスタジオモニタシステムを提供していましが、日本からは撤退した模様です。なんでやねん。。日本では未だにヤマハの密閉型モニタが多くのスタジオで重用されているようですが、良い状態の中古を見つけるのが困難になっているとのこと。最近プロ用機材を扱うサウンドハウスさんが、そのような要望に応えてレプリカモデルを超安価に提供しています。

Q: この辺りの低音の話になるとよく出てくるのが「小さいスピーカーから出る低音は質がウンヌン、、、やはり最低38cmはないと、、」と始める人がいると思うのですが。この辺りの低音の質の差はデータでいくと高調波歪みだとか位相で説明できるのですか?
同音量で比較するならば、振幅を小さく抑えられる大きなウーハーの方が歪みを低く抑えられます。広い部屋全体を揺るがすような、あるいは風が吹くような爆音で再生したい場合、38cmウーハーが必要でしょう。小さなウーハーをブーストして使う場合、音量を上げると振幅の増加によって高調波歪みが増加し、極端な場合は壊れてしまいます。このようなシステムでは、歪みが実用上顕著にならない範囲の音量で使用する事が大前提です。再三言っているように、必要な振動板のサイズ(面積)は必要な再生音量によって決まります(振動板の許容振幅Xmaxも決定要因です)。一般家庭において、普通に良い状態で音楽を鑑賞する上で、過剰な音量は全く不要であると思います。健康的にも良いはずがありません。大きなソーチを持っていると、大きな音で鳴らしたくなる。。。という面もあるのではないでしょうか。

低音再生のクオリティを考える時、もう1つ重要なのは、過渡挙動(位相遅れを含む)です。低音ビートを気持ち良く再生するにはこれが非常に重要です。この面では、振動板が軽い小さなウーハーを適度な音量で使う方が有利になります。大きくて重いウーハーを大振幅(大爆音)でビシッと動かしてバシッと止めるには、相当に強力な駆動性能を持ったアンプが必要になるでしょう。当然ですが、一般家屋であれば、部屋(家?)自体にも相当な振動対策が必要でしょう。いついかなる場合も「部屋」をシステムに含めて考える必要があります。

また、大径ウーハーの場合、振動板の剛性面でも不利になります。例えば、僕はメタル製のウーハーを好みます。紙やPPコーンでは「ドン」が「バン」気味に聞こえる事を嫌うためです。これは振動板の剛性に関係していると思われます。当然ですが、振動板が極小のカナル型イヤフォンでは、素晴らしく「ドン」に聞こえます。最近のトールボーイ型スピーカのように比較的小径のウーハーを複数個使う1つの理由は、この点にあると思われます。

僕が今まで経験した中で最も理想的な低音再生が可能な装置は、LEANAUDIOのリファレンスでもあるVicotr製のトップマウント型カナル型イヤフォンです。耳穴に入るほど小さな振動板が鼓膜のすぐ近くで振動し、介在する密閉空間が非常に小さいため、鼓膜をビシバシに駆動してくれます。遺伝のせいか僕の姪もベースを基準に音楽を聴く癖があり(彼女はメタル系専門の音楽業界人)、彼女にこのイヤフォンをプレゼントしたところ「ベースがメッチャよう聞こえるわ!」と非常に気に入ってくれました。

低音ビートの正確な再生こそが、スピーカによる音楽再生において最も困難な課題であると思います。密閉型スピーカとデジタル信号処理により、この問題を飛躍的に改善できる事は、当ブログで再三ご紹介した通りです。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます にほんブログ村ランキング参加中
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年05月09日 (月) | Edit |
連休最後の実験君として、2.5Lのポチ型ボックスで遊んでみました。

今回の眼目は、如何に少量の吸音材で効率良く付帯音を除去するか?

容積が小さいバスレフ型では、付帯音を嫌って吸音材を入れるとバスレフ効果が大きく低下します。平面の反射を吸収したい場合、吸音材の吸音率は厚さに大きく影響を受けるようなので、容積が小さい箱では吸音材の入れ方を工夫する必要があります。

で、Alpair 6Pでのトライアルで気付いたのですが、ドライバの背面からの高域音を十分に吸収してやれば、箱自体には吸音材は不要なのではないか? という事です。例えば、箱の定在波の周波数が1kHzであったとして、ドライバ背面から1kHzの音が出てこなければ、定在波はほとんど発生しないのではないのか? という事。

という仮定の下に、下図のように吸音材を入れてみました(いつものミクロンウール(25mm厚)を使用)。
805.jpg
ポチ型は最小限のバッフルしか持ちません。マグネットまわりの小さな空間に軽く吸音材(ミクロンウール)を充填し、その背後に80x80x25mmの吸音材を1枚だけあてがいました。これでドライバ背面からの高域音を吸収してしまおうというのが狙いです。

558_20110509071803.jpg
ドライバにはTangbandのW3-971SCを使用しました。写真はポートを塞いだ状態です。

以下に各種測定結果を示します。
青(または濃紺)が吸音材なし、赤が上図の吸音材ありです。ポートはφ26x80mm (共鳴f=約75Hz)です。

前方20cmくらいで測定した総合出力です。緑はポート塞ぎ。
799.jpg

フェイズコーン前方数センチで測定した振動板からの出力です。
801.jpg

ポート直前で測定したポート出力です。
803.jpg

ポートからマイクを突っ込んで測定した箱の内部音です。
802.jpg

以上のように、最小限の吸音材だけを使用して、バスレフ効果を大きく落とさずに、かなり効果的に付帯音を取り除く事ができるようです。ただし、ポートの筒っぽ共振音を吸音材で取り除く事はできません。

ついでに例のピチカートベース音(ボポポポーン)も録音してみました(詳細はコチラ)。
800.jpg
赤がソース信号、青がバスレフ、緑がポート塞ぎです。最初の「ボ」の音(基本周波数65Hz)の波形です。共鳴点以下なので、バスレフ型の波形はかなり大きく崩れます。周期(周波数)がソースとは異なるように見えます。今回はイコライザでフラットにしていないので、密閉型(ポート塞ぎ)でも波形の細かい凸凹はソースに一致しませんが、明らかにバスレフ型よりも良好な追従性を示しています。

下はシミュレーション結果です。
809.jpg
黄色はAlpair 6Pの11Lバスレフの特性です。小容積だと共鳴点を高くせざるを得ず、その結果低域限界が伸びないだけでなく、位相遅れも大きくなる事が分かります。ですから、可能であれば容積には余裕を持たせたいところです。しかしドライバによっては、大きめの箱に入れると低音がボン付いて好ましくない場合もあります。僕の経験ではF80AMGを4Lに入れると、ベース音がボン付いて駄目でした。なので2.5Lのポチを作ったのよ。。。

という事で、特にコンパクトさが求められるデスクトップまたはニアフィールド向けには、小容積の密閉型+デジタルブーストを強くお薦めします(50Hzまでブーストできれば大概は十分でしょう、交響曲だけは何故か30Hzフラットの方が嬉しいけど。ダイゴミらしい)。最悪アンプのトーンコントローラやiTuneのオマケイコライザでも結構聴けますよ。バスレフ型の場合、やはりある程度の箱容積とドライバサイズを確保したいですね。

最後に、バッフルが比較的広い一般的なボックス形状を想定したアイデアを載せておきます。
808.jpg
吸音材を効果的に使うために、ドライバ背面を囲む短い管を取り付け、そこに吸音材を充填します。さらにマグネットの背後に図のようなコーンを取り付けると、吸音材の量を節約できます。でもコーン分の実効容積が減るので逆効果か?結局不要ですね。忘れてください。

追記
という事で、四角い箱は音響的に「無謀」か?と以前に書きましたが、ドライバ背面からの高域音さえ吸収してしまえば、箱が四角であっても高域の定在波は大して発生しない模様です。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年05月03日 (火) | Edit |
バスレフ型のチューニングを一通り終えたので、これから数回にわたって3種類のAlpairシステムについて比較してみたいと思います。

ハチマルは3"クラスのAlpairフルレンジ ドライバを使用して、低音増強方式の異なる下記の3システムを構築しました。

- システム1: Alpair 6M (2.5L密閉) : 馬鹿ブースト
- システム2: Alpair 5 (1L密閉) + 13cm PPウーハー(3L密閉) :バイアンプ駆動
- システム3: Alpair 6P (11L バスレフ) :共鳴部はR/L共有

今回は、ハチマルにとって非常に重要な音質評価指標であるピチカートベースの再生について比較してみました。ざっと聴いてみた限りでは、今回のバスレフ型のベースラインの聞こえ方はハチマルの許容範囲に入ったと言えそうです。3年前にDENON製MD/CDコンポの13cm/6Lバスレフの低音に激怒し、その箱を使用してバスレフ型をさんざんトライした末に断念してLEANAUDIOを始めたというのがソモソモの経緯ですが、今回のバスレフ トライアルには満足できそうな予感がしています。マダワカリマセンケド。。。

で、今回は、そのピチカートベースの再生波形を確認してみました。

まず、以前にも使用した Footprints 冒頭のロンさんのベースソロ波形を比較してみました(詳細はコチラを参照してください)。
ソース: Footprints ベースソロ
今回はボ・ポ・ポ・ポーンの最初の「ボ」の音に注目します。基本周波数は約65Hzです。R/Lをミックスしてモノラルで再生し、普段のリスニング位置で1本のマイクロフォンを手持ちして録音しました。

下はシステム2(バイアンプ方式)の波形です(システム1は今までに数回測定して確認済み)。
784.jpg
赤がCDのソース信号、青がリスニング位置での実測波形です。FrieveAudioで10kHz~30Hzをフラットにイコライジングし、位相補正を適用しています。相変わらず嘘みたいに良く一致しています。

下は、出来たばかりのシステム3(バスレフ方式)の波形です。以前作成した小容積バスレフ型に比べるとベース音の違和感も随分改善されたと思うのですが。。。果たしてどうでしょうか?
785.jpg
この場合もFrieveAudioの自動音場補正を使用して、8kHz~45Hzをフラットにイコライジングしています(50Hz以下は急激にレスポンスが低下するので補正できない)。青が実測波形です。出だしの音で波形がやや崩れ、その後も細かい凹凸が鈍っていますが、以前の小容積型では100Hzでももっと大きく崩れましたから、確実に改善されていると言えそうです(今回使用した65Hz音は小型ボックスの共鳴点以下であったため比較すらできなかった)。

以上の比較では時間軸の絶対基準がないため、波形を重ね合わせる際の横の水平(時間)方向の置関係(位相関係)は波形を見ながら適当に調整しました。ですから波形の形状は比較できますが、位相の遅れ度合を正確に知る事はできません。そこで、他の楽器音も含まれるパートを録音する事によって再生波形の位相関係を明確にできないか試してみました。

Footprintsでは、ロンさんのソロイントロ(Lチャンのみ)に続いてトニさん(ドラムス、Rチャンのみ)、とハビさん(ピアノ、両チャンネル)が加わるので、トニさんのシンバル音を基準にして位相関係を割り出す事にしました。Rチャンでは、シンバル以外の区間の信号を消去(無音化)しました。
ご試聴ください: Footprints トリオ.mp3

この信号をモノラル再生し、上記と同じ方法で録音した波形から、シンバル音(シャープな波形ピーク)を基準にして位相関係を正しく合わせました。以下の図では、赤がソース信号、青が位相補正なし、緑が位相補正ありです。全て上記と同じ周波数範囲でイコライジングしています。

システム1 (馬鹿ブー方式)の結果
781.jpg
密閉型でも位相は遅れますが、FrieveAudioの位相遅れ補正を適用するとソース信号と殆ど一致します(数ヶ月前に測定した係数を使用しているので、補正精度は高くないです。直前に測定したデータで補正して、同じマイク位置で録音するとピッタリ一致します)。

システム2 (バイアンプ方式)の結果
782.jpg
位相遅れ補正なしだと激しく位相が遅れます。これはアナログ式チャンデバによるものと思われます。手軽に使えるデジタルチャンデバ内蔵DACが欲しいですね。とはいえ位相補正を適用すると殆ど信号波形に一致します(こちらのスピーカーボックスは動かないようにネジで完全に固定しているためか補正精度が良いですね)。こういうデータを見るとアクティブ フィードバックは要らないなぁ。。と思います。

システム3 (バスレフ方式)の結果
780.jpg
補正なしの位相遅れは密閉型より大きいですが、システム2よりはずっとマシです。位相遅れ補正を適用しても完全には補正されませんが、補正なしの密閉型とほぼ同等まで改善されます。なんで補正しきれないのか? は良くわかりません。。。。多分、振動板以外(ポート)からも音が出るからだと思うけど。。あ。それと、シミュレーションによると、共鳴点が50Hzの場合、65Hzくらいまでであれば位相は密閉型に対して大きくは遅れず、ここから共鳴点(50Hz)に近付くに従って急激に遅れる模様です(下図参照)。

786.jpg
黄色の線が密閉型。緑の線がバスレフ型の位相遅れ。

コンクライの遅れなんか大した事ではないと思いますし、短時間「音」に集注して聴き比べても別に問題を感じないのですが、「音」を気にしないで「音楽」を半ば無意識に追いかけているうちに「音」に癖があると違和感が溜まってポートに吸音材を詰めてしまう。。というのが過去のバスレフトライアルでの経験です。さて、今回のはどうでしょうか?

以上、バスレフ型にはちょっと酷な比較でしたが、以前の小容積型に比べると聴感上も格段に改善されています。最終的にFrieveAudioでイコライジング(極小バッフルによるハイ上がり傾向の補正)と位相遅れ補正を適用する事によってハチマルの許容範囲に入ったかなぁ。というのが現在の実感です。共鳴容積を十分に大きくしたので、吸音材を十分に入れて筒っぽ臭い音や箱臭い音を抑えてもバスレフ効果を維持できた事が改善の主な要因だと思われます。以前の小容積型では、音の癖を嫌って吸音材を増やしてゆくうちに結局密閉型にナッチッタの繰り返しでしたから。。。。ハチマルの場合、デスクトップサイズだとバスレフ型は厳しいかもしれません。これから暫くオシゴト中にイロイロな曲を長時間聴いてから最終的な結論を出したいと思います。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2011年04月29日 (金) | Edit |
以前の記事(コチラ)でご紹介したAlpairの生みの親であるMark Fenlon氏のコメントには、Alpair6 P用にペンシル6型ボックスを採用しているとありました。そこでMark audioのホームページをあたったところ、ペンシル型ボックスの図面を見つけましたので、今回はこれを基に計算検討してみます。

今回参考にしたMark audio提供の資料(PDFファイル)はコチラからダウンロードできます。

下図がAlpair6用ペンシル6型の図面です。
752.jpg
ペンシル型の名の通り、細長い形状をしています。これはバスレフ型ではなく1/4波長共鳴管(管の一端が開放端、他端が閉端)の効果を狙ったタイプのようです。日本ではあまり馴染みのあるタイプではありませんが、欧米の自作派の間では人気があるようです。一般的に吸音材をかなり多めに入れるように見受けられます。
寸法から計算すると主要パラメータは下記のようになります。
容積: 19.2L
共鳴管長: 902mm
共鳴管径: φ165mm相当
開口径: φ89mm相当

これを基に、シミュレーションしてみました。
まずバスレフ型として計算した結果です。
753.jpg
容積19L、ポート径φ88mm、ポート長18mm(板厚相当)としました。吸音材の量は「普通」です。このような形状ではポート長をどう見積もるかが難しいですが、この開口面積だとポート長を数10cmまで延ばさないとまともなバスレフチューニングにはなりません。基本的にバスレフ方式で作動しているのではないようです。

次に先細りテーパー管型として計算してみました。
754.jpg
実際の形状は、断面積一定で開口面積だけ絞った形状ですが、このシミュレーション ソフトウェアにはそのような形態のモデルが用意されていないため、先細りテーパー管モデルを使用しました。吸音材の量は同じく「普通」です。約60Hzに管の共鳴のピークが表れています。この結果、ドライバのインピーダンス曲線は綺麗な2山になります。またバスレフ型と同様に共鳴点以下の周波数では出力が急激に低下します。位相の遅れ度合も普通にチューニングしたバスレフ型とたいして変わりません。バスレフ型に対して有利な点としては、開口面積が大きいのでポートでの流速を大幅に低減できる点が挙げられます。バスレフポートの筒っぽの共振音もなくなりますが、本体全体が筒っぽなので、シミュレーションには本体の共振の影響がかなりはっきりと表れています。これを抑えるには吸音材を相当量入れる必要があると思われます。

下はMark audioが公表している、Alpair 12用のペンシル12型のシミュレーション結果です(容積67L、長さは6型と同じ約90cm)。
755.jpg
ほぼ同じような傾向ですね。管長が90cmそこそこしかないので、大きい割には低域は伸びていません。

普通のバスレフ型に比べて別段大きなメリットもないようですし、今回は容積大きめ+吸音材多めのバスレフ型を採用しようと思います。
757.jpg
容積を16Lに拡大。吸音材「多め」にして共鳴効果を適度にダンピングし、低域を欲張って延ばさないタイプ。まあ、こんなとこチャウカナ。。。ボチボチ材料集めに入りたいと思います。

追記
上の例はシンプルなペンシル型だが、海外のDIYフォーラムでは音道長を稼ぐために下記のような形態をよく見かける。大概は吸音材の量を指定している。結構な量を充填する模様。海の向こうではあまり吸音材アレルギーはないようだ。
758.jpg

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2010年12月18日 (土) | Edit |
バスレフ型というのは、密閉型では不足しがちな低音を補強するために発明された巧妙な手法です。この手法では箱に適当な長さ/太さのダクトを設ける事により、ヘルムホルツの共鳴効果を利用して特定周波数領域の音響出力を増強します。しかし、当ブログで再三取り上げているように、この方式には避けて通れない様々な欠点が存在します。今回は、そのあたりをシミュレーションを使用して再検討してみます。

例によって「スピーカー設計プログラム アプレット版」を使用しました。このツールは、当ブログでも再三にわたって実験結果と比較し、十分な精度を持つ事を確認しています。

ツールのデータベースからMarkaudioのAlpair 6 MetalのTSパラメータをそのまま使用し、ポートの共鳴周波数を50Hzに合わせ、吸音材の量は「なし」に設定しました。

まず、50Hzに共鳴点を合わせた時に50Hzまでフラットな周波数特性が得られる容積をトライアンドエラーで探しました。その結果、容積=5L、ダクト長=120 mm、ダクト直径=30 mmで良好な結果が得られました。結果を下図に示します。クリックで拡大してご覧ください。
650.jpg
緑が振動板前方からの出力、濃い青がポートからの出力、水色がトータル出力です。赤の二山はドライバのインピーダンス、紫は振動板の振幅、一番下の緑は位相です。

100 Hz以下で振動板の出力は低下し始め、これをポートからの出力が補って共鳴点の50Hzまでほぼフラットな特性が得られています。共鳴点では振動板はほとんど動かず、専らポートから音が出ている事が分かります。共鳴点以下では、ポートと振動板の音が逆位相となるために、互いに弱め合って出力は急激に低下します。

次に容積は同じ5Lのまま密閉型にしてみました。
651.jpg
これを比較のためにバスレフ型のグラフに重ねたのが下図です。密閉型のデータは全て白でプロットしています。
652.jpg

密閉型の容積を2.5Lまで下げた結果を下に示します。
653.jpg
白抜きは5Lの結果です。容積を半分にしても、40Hzの出力は1.5dB程度しか低下しません。下はもっと極端に5.5Lから0.2Lまで容積を変化させた計算結果です(参考記事)。
567_20101218125009.jpg
密閉型の場合、容積を小さくするとドライバの機械的共振効果が下がるだけで、それ以外の領域のレスポンスはほとんど変化しません。LEANAUDIOではこの機械的共振効果をタップリの吸音材で殺してしまうので容積は重要ではなくなります。

バスレフ型を2.5Lにしてみました。共鳴点は50Hzに合わせています。この容積ではフラットな特性は得られません。
654.jpg
この容積で50Hzに同調するには、ダクト径30mmに対して300 mmものポート長が必要になります(ポチ型ボックスには入らないっす)。また、ポート自体の共振もより強くなります(音もより筒っぽ臭くなるということ)。

以上からバスレフ型の問題点を挙げてみます。
1) ポートの位相反転により、共鳴点以下で出力が急激に低下する
グラフから読み取ると、50Hz以下では-28dB/Octの傾きで急激に減衰します。これは密閉型の-12dB/Octの2倍以上の傾きです。上から3番目のグラフの左側の赤いラインは-12dB/OCtの傾きを持ち、密閉型を50Hzまでフラットにデジタルブーストした時の特性を表しています。

2) 位相遅れが大きい
グラフの最下段の緑の線が位相特性です。グラフが上に行くほど位相が遅れます。バスレフ型の場合、共鳴点前後で位相が急激に遅れる事が分かります。グラフ左上隅の時計の針は40Hzにおける位相を表しています。20kHzでの位相は時計の3時15分くらいの位置です。密閉型でも40Hzで約120度の遅れが発生しますが、バスレフ型ではその約2倍の遅れが発生しています。ちなみにFrieveAudioは、このような位相遅れも非常に正確に補正してくれます。

3) ポートからポート自体の共振音が出てくる
ポートからの出力を見ると、約1kHz に大きなピークがあり、そこから高周波側にいくつものピークが見られます。これはポート自体の共鳴によるものです。このため、本来の狙いである低音以外にもポートの「筒っぽい音」がどうしても出てしまいます。
この周波数は下式でザット見積もれます。
共振周波数 = 34000/(ダクト長(cm)+ダクト径(cm))x2) Hz
この計算だと、共振周波数は1.1 kHzとなり、グラフにほぼ一致します。
箱に十分な吸音材を入れない場合は、箱の定在波の音もポートから放出されます。

4) 共鳴周波数を下げるには、それなりの容積が必要
一般にバスレフ型の方が密閉型より小型にできると言われていますが、デジタルブーストを前提にするならば、その関係は逆転します。

以上を過去に計測したデータと照らし合わせてみます。

1)下図は2.5Lでのバスレフvs密閉比較です(参考記事)。吸音材を全く入れていないので、定在波の影響がモロに出ています。
545_20101218114616.jpg
バスレフ型は共鳴点の80Hzから40Hzにかけて1 Octで実に36dB以上も出力が低下しています。同区間の密閉型の低下量は例によって12dB/Octです。

2) 下は、ピチカートベース音の再現性を比較したものです。554_20101218112849.jpg
556_20101218112925.jpg
赤のラインがCD内の信号波形、青がスピーカ前方で測定した音波形です。上がバスレフ、下が密閉+デジタルブーストです(参考記事)。これは共鳴点よりかなり高い周波数での結果です。共鳴点では、影響がさらに顕著になると考えられます。上の波形では、位相遅れというよりは、音の出だしのトランジェント部の波形に大きな問題が見られます。このため、ピチカートベースの音を重視するハチマルにはバスレフ型がどうしても受け入れられませんでした。ちなみに、上図のデジイコは手動でテキトーに設定したものですが、全域フラットに自動音場補正すると、下図のように信号と音波波形はほとんど一致します。
659.jpg


3) 下図はダクト音の実測値です(参考記事)。
548_20101218114040.jpg
この時のダクトの長さ8 cm、太さ2.3cmから共振周波数を計算すると約1.6kHzとなります。800Hzの立ち上がりは箱の定在波の影響が強いと思われますが、2発目のピークは明らかにポート(筒っぽ)の固有振動の影響だと考えられます。結構レベルがでかいのには驚かされますね。上の周波数特性グラフにも、定在波以外のポートの影響が見て取れます。

以上、このブログで再三述べてきた事を敢えて再度しつこく取り上げました。

バスレフ型は、信号処理技術が発達していなかった当時に低音を稼ぐために考え出された極めて巧妙な手段だと思います。過去のオーディオ技術者達の叡智に敬意を払うに吝かではありません。しかし、音源がデジタル化されたこの時代において、数多の欠点を背負いながら未だにアタリマエのように使われ続けている事には大きな疑問を感じざるを得ません。やたらと微細な「音質」に拘泥する以前に、100Hz以下の低音を正確/明確に聞き取れるようにする事は、「音楽をより楽しく深く聴くため」の「総合的な音楽再生クオリティ」にとって極めて重要であると認識するハチマルには不思議でなりません。オーディオ技術が真っ先に解決しなければならない長年の最大の課題がかくもお座なりにされ、微細な「音質?」とか「ナンタラ感」を追い続ける現在の「ピュアオーディオ」とやらには憤りすら禁じ得ません。ホンマニ。。。

マニアはどうでもヨロシイ。。。。しかし、装置の事なんか何も知らずに普通に音楽を聴く人々が、アタリマエのようにしっかりとした低音を聴けるようになる事は非常に重要だと思います。まあ、今はイヤフォンの性能が素晴らしく向上したので、根本的に進化しないオーヂオ装置で聴くよりも、そちらで聴く方が余程良いといえばそうかもしれませんが。。。

次回に続く。。。。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用
2009年05月31日 (日) | Edit |
以前の記事に何度か書きましたが、僕の場合、バスレフ型ではジャズのピチカート ベースの音にどうしても違和感を感じてしまいます。逆にクラシックのオーケストラを聴く場合はバスレフ型の方が好ましく聞こえます。今回はこれについて考えてみます。

僕がバスレフに対して敏感な理由の1つは、スピーカーから近い距離で聴いている事に起因するのではないかと考えています。

バスレフポートからの音と振動板前面からの音の間には周波数によって変化する位相のずれがあり、ある周波数から下では位相が逆転してしまいます。一般的なステレオ装置のセッティングで聴く場合、リスナーはスピーカーからある程度の距離を置くため、特に低域においては部屋からの反射音の影響を近接距離で聴くよりも強く受けます。反射音は様々な経路を通って耳に届くため、最短距離で届く直接音に対して様々に遅れた位相を持ちます。従ってこのような条件で聴く場合には、バスレフポートの位相差はそれほど目立たなくなるはずです。
しかし僕のようにニアフィールドで聴く場合は反射音の影響が弱まるために、ポートの位相差が上記よりもはっきりと感じられるのではないかと考えられます。

もうひとつは、ジャズのベースラインの聞こえ方を重視する僕の癖が影響していると思われます。
クラシックのコントラバスは基本的に弓弾き(連続音)ですが、ジャズではピチカート(断続音)を多用します。パルシブな音では位相遅れの影響がより大きく感じられるはずです。バスレフ型でピチカート ベースを聴くと、弦を弾いたときの「ボン」という主体音に混じって「ボー」という感じで主体音とは分離したような不自然な低音が聞こえる事があり、これがバスレフ嫌いの最大の要因になっています。多分距離を置いて聴けば反射音と混じり合って気にならなくなるのかもしれません。

一方、クラシックのオーケストラを聴く場合にバスレフの方が好ましく感じられる点については、位相の遅れた低音が含まれる事によって擬似的な反響音(エコー)の効果が得られるためでは無いかと考えています。密閉型を近接距離で聴くと、オーケストラの低音の響きがソリッドすぎて味気なく感じる場合がありますが、音階情報の希薄な50Hz以下でバスレフ効果を使用する事によって、この傾向が和らぐように思えます。クラシックの場合、50Hz以下の信号は交響曲でも強くないのですが、「響き」の奥行きや広がりを再現する上でとても重要な帯域ではないかと思います。この部分をバスレフポートに受け持たせると響きの広がったような良い感じに聞こえます。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してます
にほんブログ村
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用