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2011年03月12日 (土) | Edit |
以前の記事で投票によるブラインドテストを実施していますが(曲はマドンナのNothing Fails)、現在のところ「ブースト無しの方が良い」に4票、「どちらとも言えない」に3票という結果です。やはり、この曲において低域ブーストによる高音の劣化が感じられるのは確かなようです。

今回は、約100Hz以下をバイアンプ駆動のウーハーに受け持たせるいわゆる「新システム」と馬鹿ブーストの再生音を録音して比較してみました(どちらもAlpair6 Mを使用)。新システムの詳細についてはコチラをご覧ください。

今回のイコライザは30Hzまでフラットのフル馬鹿です。バイノーラル録音ですので、ヘッドフォンまたはイヤフォンでお聞き下さい。オープンエア型のヘッドフォンがお薦めです。
マドンナ/Nothing Fails
馬鹿ブー
新システム
前回よりもこちらの方が差がはっきりしてるようにも聞こえます。

ただ、普段馬鹿ブーストで音楽を聴いていて明らかに違和感を覚えるのは今のところNothing Failsだけで、マドンナを含めその他の曲ではこのように顕著な違和感を覚えません。また、この曲は僕のお気に入りで以前からよく聴いていたのですが、Alpair5を使用していた頃には馬鹿ブーストでもこのような違和感を覚えた記憶がありません。Alpair5を復活させたら再確認してみたいと思います。いずれにせよNothing Failsはちょっと特殊なケースだと思われます。

その他の曲も2つの再生モードで録音してみました。僕はこれらの曲の馬鹿ブーストでは違和感を覚えません。「音楽」の全体的な聞こえ方として違和感やフラストレーションを感じないという事です。

全て30Hzフラットで録音しました。今回のサンプルを録音していたところ、途中で例の地震が発生して混乱してしまい、どっちのファイルがどっちのシステムで録音したものなのか正確には分からなくなってしまいました。曲によって馬鹿ブーと新システムの並び順もバラバラだと思います。
バイノーラル録音ですので、ヘッドフォンまたはイヤフォンでお聞き下さい。オープンエア型のヘッドフォンがお薦めです。

マドンナ/American Dream
サンプルA
サンプルB
同じマドンナでもAmerican Dreamでは問題を感じません。下にAmerican Dream(赤)とNothing Fails(青)のソース スペクトルを示します。
706.jpg
スペクトル的には同じようなものです。

マイルス/Freedum Jazz Dance
サンプルA
サンプルB

ジミヘン/Johnny B Good
サンプルA
サンプルB

ベートーベン/ミサソレニムス
サンプルA
サンプルB

ベートーベン/交響曲No.5
サンプルA
サンプルB

ベートーベン/ピアノソナタNo.32
サンプルA
サンプルB

最後に
ストラビンスキー/春の祭典
馬鹿ブー
新システム
さすがに最強バスドラでは違いが分かりますね。こいつだけはどっちがどっちか分かりました。

サンプルは以上です。

短時間だと分からないのですが、長時間聴いていると新システムでは微妙に違和感を覚える事があり、結局ほとんど馬鹿ブーの方で聴いています(最近は45Hzまでフラットが標準設定)。もし新システムしかなければ全く気にせずに聴いていると思うのですが、馬鹿ブーの聞こえ方に慣れているとナンダカちょっと不自然に感じる事があるという事です。また、直接比較すると、馬鹿ブー方式の方がバスドラムの音が少しタイト(ハチマル好み)に聞こえます。それに、馬鹿ブーだとスイッチもアンプを1つONにするだけでOKだし(新システムだとアンプ2つとチャンデバをONにする必要があるので面倒)。近いうちにウーハーの箱にAlpair5を組み込んで新システム専用にする予定です。

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2011年02月18日 (金) | Edit |
バイノーラル方式でデスクトップ システムの再生音を録音してみました。

その前に現在のデスクトップの状況です。
以前の記事「最も手っ取り早い音質改善法」に書いたように、スピーカーをできるだけ耳に近付けるために、現在は下記のようなレイアウトになっています。仕事に差し障りのない範囲で、できるだけスピーカーを手前に移動しました。デスクに頬杖をついて音楽に聴き入っている状態で、耳までの距離は約40cmです。
670.jpg

単なる台として使用している下側のウーハーを出来るだけ手前に移動し、さらにポチ型ボックスをサブウーハーから前方にオーバーハングして載せています。また、低音時振動を抑えるために、ポチの上には2.5Kgのウェイトを載せています。オーディオテクニカの比較的低周波を吸収するタイプのインシュレータをウーハーの脚とポチの下に3個ずつ(片Ch2段で計6個)使用していますが、それでもバスドラ等で振動が手に伝わって気になります。音にも影響していそうな気がします。なのでデスクから完全に独立したスタンドを検討中です。
671.jpg

距離40cmでの測定結果です。
672.jpg
黒がL、赤がRです。70cmでの測定結果に比べると、特に100Hz以下で特性が大幅に改善されています。以前の記事と比較してみてください。スピーカーは近いに超した事はない。というやつです。

今さらお見せする必要もないですが、一応今回の録音条件という事で。。。
673.jpg
30Hzフルフラットの馬鹿ブーストの測定結果です。もちろん下側のウーハーはOFFです。30Hzから20Hzにかけて急峻なローカットフィルタを適用しています。

さて、バイノーラル録音の方ですが、SANYO製のPCMレコーダICR-PS004M(製品ページ)とバイノーラルマイク(製品ページ)を使用しました。どちらも音楽録音用としてはチョット不安ですが、合計で11K円程度だったので、まあこの値段ならばモノは試しと考えて思い切って購入してみました。

今回はバイノーラルマイクを耳に装着した状態で、机の前端に頬杖をつく姿勢をとって録音しています。WAVファイルに記録し、必要箇所を切り出してレベルをノーマライズしてから、MP3ファイルに変換しています。エンコーダにはLameを使用し、ビットレートは192kbpsに設定しました。このブログではファイルサイズが500Kバイト以下に制限されるため、WAVファイルを直接添付する事はできません。

サンプル楽曲には、マイルスの Freedom Jazz Dance (Miles Smiles)から約20秒、ブロムシュテット指揮ベトベン交響曲No.5 第一楽章から約12秒を選びました。

では以下にサンプルを添付しますので、ご試聴ください。

バイノーラル録音は原理的にヘッドフォンまたはイヤフォンで聴く事を前提としています(参考記事)。
極低音まで再生可能なそこそこの性能のカナル型イヤフォンでのご試聴をお薦めします。小さなスピーカーでは肝心の低音がよく聞こえません。PCにオーディオ用DACを接続していない方は、ファイルをMP3プレーヤーにコピーしてご試聴になる事をお薦めします。PCのサウンドボードは一般的に音質がかなり劣ります。

1) Freedom Jazz Dance /Miles Davis
ソース: Freedom Jazz_SOURCE
イコライジングなし: Freedom Jazz_NO EQ
イコライジングあり(30Hzまでフラット): Freedom Jazz_EQ30
イコライジングあり(50Hzまでフラット): Freedom Jazz_EQ50

2) ベートーベン交響No.5、第1楽章/ブロムシュテット指揮
ソース: Beethoven SOURCE
イコライジングなし: Beethoven NO EQ
イコライジングあり(30Hzまでフラット): Beethoven EQ30
イコライジングあり(30Hzまでフラット、マイクをSP前方20cmに設置): Beethoven EQ30 20cm

如何ですか?
バイノーラルで録音しても、僕には別に音が前から聞こえるようには感じません。もっとリアルな感じを期待していたのですが。ちょっと期待外れかな?

以下、気付いた点を上げてみます。
● Freedom Jazz Danceの場合、ソースをイヤフォンで聴くとベースのロンさんが完全に左端に寄ってしまうのに対し、バイノーラル録音では実際に耳できくのと同じクロストークが発生するので少し中央よりに定位します。

● マイクの性能のせいか、低音は実際に耳で聴くよりも少しコモリ気味に聞こえます。

● ジャズの場合50Hzフラットで十分という感じです。

● No.5でも、バイノーラル録音の方が全体的に中央寄りに定位します。低音がこもり気味に聞こえるので、左右のマイクを手持ちでSP前方20cmに置いて録音してみました。こちらの方が実際の聞こえ方に近いような気がします。別にバイノーラルでなくてもエーンチャウという気もしますね。

これからイロイロと遊んでみようかな?
Alpari6 M 対 P の時に、このような録音サンプルを添付できれば良かったかな?
そのうちM対Pも録音してみたいと思います。

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2010年11月15日 (月) | Edit |
最後に吸音材の有り無しと、測定距離/バッフル効果について測定してみました。最後に「まとめ」も書きました。

1) まず吸音材の有無比較。
A6P
631.jpg

A6M
630.jpg
黒が吸音材タップリ、赤が吸音材ナシです。800Hzのピークが箱の前後方向の定在波です(参考記事1)。

各種8cmドライバーを同一箱で比較した過去の経験から、コーンの材質によって内部の定在波の前面への透過性が異なるのではないかと予測していました。今回はそれを確かめる良い機会なので測定してみたのですが、予測していた程の差は見られませんでした。上の2つの図を比べると僅かにPの方が影響が大きいように見えますが、大した差とは言えません。A5とFE87も同一箱で比べたのですが、やはり同程度でした(データを保存し忘れたので図はありません)。

「紙コーンの「紙臭さ」は定在波の透過に起因するのではないか?」というハチマル仮説は覆されてしまいました。

箱内部の3面に吸音材を1層ずつ貼る事によって定在波をほぼ完全に除去できる事は、以前の記事で確認しました(参考記事2)。ただし、箱のサイズが大きくなると、定在波の周波数も下がるため、吸音材の吸音率も低下する点には注意が必要です(波長が長くなると吸音効果は激減する)。大きい箱ではそれなりに吸音材の厚みを増やす必要があるかもしれませんので、ご注意ください。

ストリングやボーカルでは定在波が多少あった方が響き感が加わったように聞こえるので、そのような音を好まれる方には吸音材が毛嫌いされる傾向にあるようです。しかし僕の場合、ベートベンのピアノソナタをよく聴くのですが、吸音材を入れないとピアノの音が不自然に聞こえてとても耐えられません。

2) さて、吸音材の効果については、定在波以外にもうひとつ注目すべき点があります。
上の図では、吸音材を無くすと300Hz~50Hzのレスポンスが増加する事がわかります。これは密閉箱に特有の機械的共振による低音増強効果です。A6Pの方がこの効果が大きく出るようです。A6Mではあまり大きく変化しません(ということは、吸音材をあまり入れなくてもダンピングの効いた低音が聴けるかもしれません)。ちなみに、箱容積をある程度まで増やすとこの効果はもっと顕著に表れ、しかも低域側へシフトします。従って低域限界を延ばす事ができますが、大容積の密閉型では吸音材を適度に入れないと往々にしてダンピングの不足した低音になりがちです。

密閉箱では内部の空気はバネとして働くため、ドライバとこのバネの組み合わせによって機械的な共振現象が発生します(ドライバ単体でも共振は発生する)。これはインピーダンスのピークとして表れます(参考記事3)。この領域では、小さな信号入力でも振動板が大きく振動します。特にダンピングファクタ(DF)の低い小型真空管アンプではこの影響が大きく現れ、締まりの無い低音になる傾向があります。
540.jpg

以前に掲載したA5での測定結果(吸音材なし、約5cmの距離)。赤がiCon AMP、黒がTU-870。

僕はジャズのピチカートベースの聞こえ方を重視するため、ダンピングの効いた低音を好みます。仕事しながらでも、無意識にベースラインを追いかけながら聴くのが僕の習性です(これは中学生の頃にジャズを聴き始めた頃からずーっと続いている癖)。そのようにして長時間聴いていると、半導体アンプの場合でも時々ベース音が微妙にズッコケ気味に聞こえる事があり、その都度吸音材を少しずつ増量しているうちに、とうとう現在のような満杯状態に至りました。新システム用の13cmウーハーやケロでも、最初は吸音材控えめで始めたのですが、結局今は満杯状態で落ち着いています。

通常の場合、密閉箱でこのように吸音材を増やすと低音の出力レベルが下がってしまいますが、僕の場合はデジタルイコライザでブーストするので全く問題ありません。吸音材をたっぶりとぶち込んで共振現象を抑え込む事によって、制動の効いたタイトな低音再生を得る事ができます(すなわち、信号通りの正確な低音が得られる = ベースラインが聴きやすくなるトイウコト)。このように、デジタルイコライジングを活用する事によって、バスレフ型のみならず通常の密閉型ですら抱える低音増強にまつわる問題を回避する事ができます。

3)ついでに、測定条件にまつわる影響を簡単に調べてみました。

このブログの過去のデータを見ると、同じA5のグラフでも微妙に特性が異なっている事に気付かれるかもしれません。通常、何かを比較するために測定を行うため、その記事内で比較するもの同士の条件は徹底的に揃えるのですが、異なる記事間では毎回スピーカーの置き場所やマイクの位置が微妙に異なります。このため、同じスピーカーでも記事によってF特グラフが微妙に異なる場合があります。ホントはいつも同じに揃えれば良いのですが、ついつい手持ちで測定したり、ディスプレイの横に置いたまま測定したりするので、記事が異なると厳密な比較はできませんのでご注意ください。

下図はマイクの距離を変えた場合の影響です。
632.jpg

黒が5cm、赤が10cm、緑が20cmです。いずれも中心軸上で測定しています。波長の長い低音は、バッフルの後方へ回り込むため、バッフル サイズと同等以内の距離で測定すると、ある程度以上離れた場合に比べて低音が高めに測定されます。

次に、20cmの距離で、バッフルの左右と上にA4サイズのハードカバーの本を置いて、擬似的にバッフル面積を増やしてみました。
633 copy

緑は通常の状態(デスク前端に置いて測定)、ピンクがバッフル面積を増やした場合の結果です。約500Hz以下で明らかにレスポンスが増加する事が分かります。この効果もさらに離れれば低下すると思われます。僕の場合、実用状態では幅約60cmのディスプレイの左右にピッタリとくっつけてスピーカーを配置し、約70cmの距離で聴いているため、ディスプレイが結構バッフルとして作用しているかも知れません。

さらに言えば、スピーカー後方の壁との距離も低音特性に影響します。そしてもちろん、お部屋の定在波や反射の影響も被ります。このような諸条件により、無響室内で規定標準箱で測定されたメーカー公表データと自宅での測定データは大幅に異なりますのでご注意ください。当然ですが、最終的には普段のリスニング位置でどのような周波数特性になるかが重要です。

4)まとめ
以上でAlpair6 M(メタル)とP(紙)の比較を一応終えます。
昨日、左右ともMに換装しました。片方は慣らしが付いていないため、完全ブースト状態ではありませんが、なかなか好印象です。音がしっとりと落ち着いたという感じかな。暫くこの状態で使用して慣らしが付いたら、今度は両チャンネルをPに換装してみますね。

最終結論はそれからかな?結局、年内一杯はかかりそうかも。

とりあえず現在の僕の印象を以下に要約します。
PやA5と直接比較すると低音よりに聞こえるM (f0も低く低音よりの特性です。素の状態だとA5愛用者には高音が物足りなく感じられるかも。)
●A5に近い高音特性を持つP (A5愛用者でも満足できる高音。A5に比べれば低音も随分出てます。素のF特バランスがGOOD)
●デジイコ愛用者にはブースト耐性の高いM (デジタルイコライジングすればバッチシよ。ホンマに。素材しとしてGOOD。デジタル時代のSPはこうあるべき。。という感じ。Mも出してくれてありがとう。マークさん!)
●音調がニュートラルなM (ナチュラルです。例えばお店でPと比較試聴する場合には、試聴アンプにトーンコントロールが付いていたらMだけTREBLE(10kHz)をちょっと上げて聴いてみてね。随分印象が変わるはず。Mだけ単独で聴くと高域不足には感じないんだけど、Pと直接比較すると印象がそちらに引きずられるみたい。)
●適度に鳴りの良いP (Mに比べてほんのりブリリアント。イコライザ無しでMと直接比較試聴したらPの方を好む人が多いはず。デジイコなしで素のまま聴くならハチマルだってPを選びますよ!)
●はじめて自作するので自分の好みが分からない方にはP (F特が好バランスで音が綺麗なので、どんな箱に付けても満足できそう。Pと直接比較すると、イコライザなしのMだとちょっと地味に聞こえるかもね。普段使っているスピーカにもよると思いますが)

てとこですかね。あくまでもシャープなAlpair5を聴き慣れた者としての印象ですのでご注意。耳がちょっと「高域より」にバイアスしているかもしれませんので。。A5の高音がキツメに感じられる方にはM6の方が好みに合うかもしれません。

A6 MかPかでお悩みの方。。ご参考になりましたでしょうか?

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2009年04月30日 (木) | Edit |
前の記事では25Hzで+30dBというとんでもないブーストが可能だとお話しましたが、なぜそのような事が可能なのかを考察してみたいと思います。

基本的な前提条件は以前の記事「極端なイコライジングを行う場合の注意点」を参照してください。

前の記事を書いた時点では、ここまで極端なブーストが可能だとは思いもよりませんでした。+30dBということは信号レベルを約31倍にする事を意味します。「いくらなんでも。。」と普通は思いますよね。

そこで楽曲データの低域信号レベルをFrieve Audioを使用して検証してみました。簡単にいうとバンドパスフィルタを使用して極端なブーストをかけた時にどの程度オーバーフローが発生するか (AVCがどの程度作動するか) を調べたわけです。方法を詳しく書くとややこしくなるので結果だけをお見せします。

今回は50Hz以下、50から100Hz、100Hzから1kHzの3つの帯域のピーク信号レベルをいくつかの曲で調べてみました。下図がその結果です。縦軸はリニアスケールの信号レベル(%)です。100%でダイナミックレンジを完全に使い切った状態に相当します。青が50Hz以下、赤が50-100Hz、黄が100-1kHzです。
228b.jpg

横軸の楽曲は50Hz以下のレベル順に並べています。
左から
-ベートーベン チェロソナタ第3番 第1楽章、チェロはヨーヨーマ
-ベートーベン 交響曲第8番 第1楽章、ブロムシュテット指揮、ティンパニがクール
-ポールチェンバース Yesterday (Jazz)、ベースはアルコ(弓弾き)です
-ベートーベン 交響曲第5番 第4楽章、チェリビダッケ指揮、ライブ、冒頭の一発がピーク
-マイルスデイビス So What (JAZZ)、チェンバースのイントロのベースが大好き
-ウエザーリポート Volceno for Hire (JAZZ, エレキ)、冒頭のドラムがピーク
-マドンナ Erotica (Pop) ズンドコですが他の曲の方がもっと強烈みたいです
-ストラビンスキー 春の祭典 パート1、シャイー指揮、ティンパニーが爆発です
-参考としてピンクフロイドのアルバム「狂気」冒頭の心臓音、ある年代には有名ですよね

こうやってみるとクラシックの交響曲やアコースティック ジャズって意外と50Hz以下の信号レベルが弱いことが分かります。だから馬鹿ブーストしてもスピーカーが限界振幅まで飛び出さないわけです。交響曲もジャズもピークはほとんどドラム(ティンパニ)で決まります。ただしチェンバースのYesterdaysだけはアルコ ベースがピークとなっている模様です。

今回の結果を見る限りエレキ系の方が50Hz以下のレベルが高いようです。基本的にエレキ系はブースト控えめで聴いた方が良いかもしれません。フルブーストするとズンドコし過ぎに聞こえる場合が多いです。特にマドンナの場合はEroticaはまだ大丈夫としても曲によっては明らかに破綻するものもあります。まあ何もマドンナをフルワイドレンジで聴く必要もないですし、どっちにしろほとんど聴かないし。。

しかし「春の祭典」は完全にお手上げですね。ティンパニが半端ではなく、振動版がビロローンと制御不能な感じで暴れてしまいます。スピーカーが壊れそうで二度とやりたくありません。これだけはサブウーハーが欲しくなります。
226.jpg
春の祭典
シャイー指揮
クリーブランド

というわけでアコースティック系であればフルにブーストしてもあまり問題は無さそうです(春の祭典は除く)。ただしむやみに25Hzまでフラットで頑張る必要もなく、40Hz(コントラバスの最低音)くらいまでフラットで、あとはなだらかに減衰するくらいで十分かもしれません(最大+18dB程度)。聴感上もフルブーストとほとんど変わりませんし、スピーカー保護の観点からもその方が安心です。

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2009年04月30日 (木) | Edit |
英語のブログの方に先に掲載したAlpair5の最終セッティングをご紹介。

結局サブウーハーは使わなくなってしまいました。

あんなにサブウーハーの有効性を強調していた割にはあっさりと寝返りです。たは。。

225.jpg
現在の状態です、サブウーハーはもはやありません
F80AMGは単なるスピーカー台となってしまいました(線つながってない)
というのはサブウーハーなしで25Hzまでフラットにブーストしても、ごく一部の曲を除いて問題無く聴ける事が分かったからです。今までそんな極端なブーストはやった事がなかったのですが、やってみると意外や意外スピーカーの振幅限界以下で再生できてしまいました。ベートーベンの交響曲もNo.1から9まで聴いてみましたが特に問題は感じません。低域の歪みはある程度大きくなってはいるのでしょうが、サブウーハーに比べて劣るどころかより自然でタイトに聞こえます。しかも低域の量感は変わりません。
222.jpg
25Hzまでフラットにする時のイコライザ係数です
ベースラインを-4.5dBしてプロットしているので、
実際には最大で+30dB のブーストを行っています
こんな事してもヨイノデショウカ?

Alpair5はブーストした100Hz以下の低域でも中高域と同様に非常に明確な輪郭のはっきりとした音を出してくれます。F80AMGだとサブとの繋がりに不自然さはそれほど感じないのですが、Alpair5の場合だと中高域の明確さが際だつために、どうしてもサブの鈍い低音に違和感を感じてしまうようです。サブウーハーの低音よりもAlpair5の無理矢理ブーストした低音の方が断然自然でタイトに聞こえるとは恐るべしAlpair5です(サブが安物過ぎるとも言えるか?)。やはりたった1つのしかも極めて小径で反転ポートも何も持たないスピーカー振動板だけから全域の音が出るというのは何物にも代え難いという気がします(特に近接距離で聴く場合にはね)。

上で「ごく一部の曲を除いて」と書きましたが、それは強烈なティンパニーを含む比較的新しいオーケストラ曲です。特にストラビンスキーの「春の祭典」は凄いですね。強烈なティンパニが入ると振動版がボコボコ飛び出して完全に音が歪みます。この場合さすがにブーストは50Hzまでで諦めざるを得ませんが、かといって今持っている安物のサブウーハーじゃAlpair5に全く釣り合わないため、もっと高品位のサブを作る必要がありそうです。やっぱりAlpair10ウーハーが必要かな?でもクラシックはほとんどベトベンしか聴かないし。。。結局不用かも。。うーん。。

次回は、このようなブーストが可能な理由について書いてみたいと思います。

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2009年04月19日 (日) | Edit |
前の記事でAlair5を50Hzまでフラットに音場補正をしました。その結果たった8cmのフルレンジスピーカーと2.5Lの小さな箱で30Hz/-10dBという特性が得られました。これはFOSTEXのG2000 (20cmウーハーx2)のカタログ値に匹敵する低域特性です。
205.jpg
FOSTEX G2000のカタログデータ

しかしこのような極端なイコライジングは、あくまでもニアフィールドで聴いている(すなわち小音量で聴いている)からこそ可能になるテクニックです。
普段からスピーカーの限界近くの大音量で聴いている場合には適用できませんので、ご注意ください。

今回は、このような極端なイコライジングを行う場合に必要な条件について考えてみたいと思います。

1) 基本的に小音量であること
低域をブーストするという事は、低域だけボリュームを上げるという事です。
僕はスピーカーから約80cmの距離でアンプのボリュームは1/4以下で聴いていますが、この場合+20dBくらいまでブーストしても顕著な破綻は見られません。+20dBは信号(電圧)レベルで10倍に相当します。スピーカーへの入力パワーは100倍となります。つまり、スピーカーの振動板振幅や耐入力に十分な余裕が無いと大きなブーストは行えないという事です。既にスピーカーを限界近くの音量(振幅、入力)で鳴らしている場合に極端なブーストを行うとスピーカーを壊してしまうかもしれません。

つまり、小音量のニアフィールドリスニングだからこそこのようなブーストが可能だということです。

2) アンプにも余裕が必要
上で書いたように+20dBのブーストを行うと、その周波数に対しては100倍のパワー(10倍の電圧と10倍の電流)をスピーカーへ供給する必要があります。従って瞬間的な大入力に対してスピーカーを十分に駆動できる余裕が必要となります。KENWOOD KA-S10 (12W/8Ω)を使用していた頃はブースト量は+12dBくらいに自粛していました。それ以上ブーストしても測定上はフラットになるのですが聴感ではあまり効果が感じられず、逆に音が苦しげに感じられたためです。特にインピーダンス4ΩのAlpair5では低域の音が不安定になる傾向が見られました(KA-S10は6Ωまでしか動作保証していない)。
そこで60W/4Ωの定格を持つONKYO A-905FXを購入したわけですが、おかげで4ΩのAlpair5を+20dBまでブースとしても十分に楽しめるようになりました。デジタルアンプの利点を活かした設計思想も有利に働いているのかもしれません(以下ONKYOの製品説明より)。
A-905FXは、デジタルアンプの特長である「電力効率の高さ」を、「スピーカードライブ能力の向上」のために最大限に引き出すという目標のもとに開発しました。電力効率が約70%程度である従来のアナログアンプに対して、「0」と「1」のみで信号伝送されるデジタルアンプは約90%という高効率化が可能。オンキヨーでは、この電力効率の向上を、アナログアンプに対しての最大のアドバンテージである「スピード感やエネルギー感の再現能力の高さ」の追求、例えば「全くの静寂から瞬時に立ち上がる躍動感」や「空間の広がりを表現するレンジ幅の広い力強さ」に内在する「スピード感」や「エネルギー感」を求めることに結び付けました。デジタルアンプの潜在的なポテンシャルを、これまで培ったさまざまな回路/実装技術で引き出し、圧倒的なスピード感とエネルギーでスピーカーをエモーショナルにドライブする。これがオンキヨーの考える「デジタルアンプ」のコンセプトです。

3) DACの入力が24bit以上に対応していること
Frieve Audioのデジタル イコライザで極端なブーストを行って信号飽和が発生すると、自動ボリューム制御(AVC)によってゲインが自動的に下げられます。CDのデータは16ビットですが、単純にこのようなゲインダウンを行うと下位のビット(微小レベルの情報)が切り捨てられてしまいます。例えば-18dB (1/8)のゲイン調整を行った場合、下位の3ビットが切り捨てられます。
Frieve Audioは64bitの分解能で内部演算を行うので微小レベルの情報は内部的には失われませんが、DACの入力が16ビットに制限される場合は結局それらの3bit分の情報は失われてしまう事になります。
ONKYO HDC-1Lは24bit入力のDACを搭載しているので、理論的には-48dBのゲインダウンを行わない限り元の16ビットデータの最下位ビットの情報は失われません。
しかし結局は出力アナログ信号のレベルが全体的に低下するので、DAC以降のS/N比の低下はある程度免れません。音が消え入る瞬間の再現性を重視される方にはもしかしたら問題が感じられるかもしれません。

補足
実際のCDでは全周波数でフルにダイナミックレンジを使用している訳ではないので、例えば50Hzで+18dBのブーストを行っても、AVCによるゲインダウンは-12dB(1/4)を超える事はまずありません。

4) 密閉型スピーカーであること
バスレフタイプの場合、ポートの共鳴周波数以下ではポートからの音とスピーカー前面からの音が逆位相となるため出力が急激に減衰します。また、スピーカー振動板の振幅も急激に増加します。このような事から、イコライザによるブーストには密閉型スピーカーの方が適しているといえます。


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2009年03月10日 (火) | Edit |
PCで音楽を再生する事には抵抗があるけど音場補正はやってみたいという方には外付けのデジタル イコライザが便利だと思います。
161.jpg
BEHRINGER DEQ2496 Ultracurve Pro
実売価格で4万円以下
■S/N比:113dB
■レンジ:±15dB
■インプットレベル:+12dBu、または+22dBu
■AES/EBUデジタル入出力:XLR×1
■測定マイク用XLR入力端子、ファンタム+15V
■ワードクロックBNC端子
■MIDI IN、OUT、THRU端子
■24-bit/96 kHz
■EQ/RTA
■マスタリングプロセッサー

購入はコチラで可能
メーカーサイトはコチラ
製品マニュアル(日本語)はコチラ

BEHRINGERの製品はオーディオ用というよりは音楽クリエータ用ですが、音質劣化が少ないため愛用されているオーディオファンも結構いらっしゃるようです。
.
このDEQ2496は光学デジタル入出力を備えているので、CDプレーヤーのデジタル出力を接続すればデジタルのままイコライジングが可能です。そしてオプションのマイクロフォンを追加購入すればFrieve Audioと同じように自動音場補正も行えます。音場補正でフラットにした上に手動のイコライザ調整を重ねるといった使い方もできるようですから、ほぼFrieve Audioと同じ事ができると考えて良いと思います。

グラフィック イコライザは31バンドしかありませんから、タップ数が最大で65,535まで設定できるFrieve Audioのように細かい補正はできませんが、音場補正の目的であれば十分かもしれません。

価格もお手頃ですので、リスニングルームにPCを持ち込む事に抵抗のある方は一度試されてみてはいかがでしょうか。ただしコネクタ類がオーディオ用に一般に使用されているものとは異なるので注意が必要かもしれません。操作系はかなり独特なので慣れが必要なようです。上に製品マニュアルへのリンクを貼ったので購入を検討される方はよく読んでみてください。

アナログ出力も備えているようですが、デジタルで出力して別体の高性能DACを使用した方が当然音質的に有利だと思うので、DACをお持ちでない方はDACへの出費も考慮に入れておく必要があります。

このDEQ2496をオーディオ用に愛用されている方のブログとしてはlikeさんのAudio Likeが参考になると思います。是非ご一読をお薦めします。
ブログAudio Likeはコチラ

このような装置を信号経路に挿入する事を嫌われる方は多いと思いますが、部屋の音響特性をもろに被った音を「高音質?」で聴くのと、「音質」に微小な劣化はあってもそれらを補正して自然な音響特性で聴くのと、どっちが「自分にとって」「音楽を楽しむ」上で重要かを冷静に判断する必要があります。オーディオに限らず何でもそうですが、技術的に何かを改善すれば何かが悪化します。要は「トータル」で見て何が「自分にとってベスト」なのかを常に考える事が大切です。

技術とはすべからく妥協の産物です。様々に絡み合う要素を限られた周辺条件の中でバランス良く妥協しながら総合的にベストな結果が得られる一番シンプルなソリューションを見つける事が大切です。一部の要素だけに頑なに理想を追求しようとすると決して良いシステムはできません。全ての要素に理想を追求するといつまでたってもシステムが完成しないか、化け物のような非現実的なシステムになってしまいます。

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