FC2ブログ
2011年04月19日 (火) | Edit |
前の記事の続きです。

ソフトウェアのデジタル信号ジェネレータで各種周波数の正弦波と鋸波を生成してみました。

信号は全てCDと同じ16bit/44.1kHzで生成しています。グラフ中の赤の波形は400Hzで生成したものです。サンプル点数は1周期あたり100点以上ですから、非常にスムースな波形となっています。

734.jpg
上は一般的に人間の可聴帯域の上限とされる20kHzの波形です。サンプリング点は1周期あたり約2点しかありません。一般的なDACでは、このようなサンプリング点からフィルタ処理によって20kHzの「正弦波」を再現する事ができます(あくまでも「正弦波」は)。しかし、この方式では22kHz以上の信号は生成できず、パルス状(正弦波以外の波形)等の再生で劣るようです(スペクトルは22kHzでストンと落ちる、22kHz以下のゲインはフラット)。

これを改善すべく「フルーエンシ型」と呼ばれるDA方式が一部のDACで採用されたりしています。この方式では、サンプリング点を結んだ波形(図の青線)に近い波形がそのまま出力されますが、補間によって22kHz以上の信号成分を生成できるという利点を持つそうです(スペクトルは22kHz以上でもなだらかに減衰する、しかし22kHz以下のゲインはフラットにならず高域側で若干落ちる)。この方式では周波数の高い正弦波はヘンテコリンになるけどパルス等の波形再生に優れるらしい。どちらも一長一短といったトコロかな。

詳しくはコチラを参照されたし。下図はそこからの抜粋。
20kHzの正弦波(左がフルーエンシ型、右が普通の)
image221.jpgimage251.jpg

2kHzの矩形波(左がフルーエンシ型、右が普通の)
image121.jpgimage151.jpg
ドッチの方が音が良いのかなぁ。。。?

733.jpg
上は9.1188kHzの波形です。20kHzの波形を96kHzで生成(サンプリング)した波形に相当します。サンプリング点は1周期あたり約5点。可聴帯域の上限でこれくらいサンプリングしてくれると安心だね。フルーエンシ型で再生しても心理的にOK?。。。

732.jpg
上は6.666kHzの波形です。20kHzの波形を132.3kHz(44.1kHzの3倍)で生成(サンプリング)した波形に相当します。

731.jpg
上は4kHzの波形です。20kHzの波形を220.5kHz(44.1kHzの5倍)で生成(サンプリング)した波形に相当します。可聴帯域上限でここまでは要らないでしょう。

人間の可聴帯域の上限が一般に20kHzだから、その約2倍の44.1kHz(理論的限界周波数22kHz)でサンプリングすれば十分だろうというのは、かなり際どい判断であるように感じます。普通の技術屋的センスからすると、これはあまりにもギリギリ過ぎる。通常少なくとも1.5倍の60Hzできれば2倍の80Hzは確保したいとマズは考えるはずです。CDの規格を定める際にサイズ、再生時間(ベト9を基準にしたとか)、コスト、技術的問題等の制約の中で本当にギリギリの選択だったと言えるのではないでしょうか。普通に音楽を聴くには十分だとしても、諸条件が許すならもう少し余裕を持たせたかったというのが本音ではないかな。もし2倍の88kHzなり96kHzなりでリリースされていたら、音質面やDA方式で議論が持ち上がる事もそれほど無かったのではないでしょうか。

とは言えこれだけ世の中に受け入れられ普及したという事は、総合的判断として間違いなく正しかったと言わざるを得ません。技術とはそういうものです。重要なのは「音質」だけではないという事です。当時の技術レベルにおけるコスト、サイズ、音質のトレードオフを鑑みた総合的な判断として妥当であったと言えるのではないでしょうか。そのCDの時代も終焉を迎えつつあるようですが、今後主流の規格はどのようになるのでしょうかね。

お役に立てたらクリックしてください。ランキングに参加してますにほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト
テーマ:オーディオ
ジャンル:趣味・実用