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2013年06月29日 (土) | Edit |
今回はポート音だけを分離して波形を観測しました。

実験君セットアップです。
_1000332_20130629082108.jpg
TONO君をZAP君の隣に置き、ZAP君にはTONO君とは逆相の信号を入力します。すると2つの振動板からは互いに逆相の音が発生し、両者から等距離のマイクロフォン位置では2つの音が互いに打ち消し合あうため、ポートからの音だけをマイクでピックアップできるはずです。これはヘッドフォン等のノイズキャンセレーション機能と同じ原理です。

そんなにウマイ事行くんでしょうか?
それがウマイ事行くんですよ。
F特ポート copy
緑はこの方法で計測したポート音のF特です。黒はポート直前に置いたマイクで計測した特性です。よく一致していますね。

下はそのようにして計測した60Hz(概ねヘルムホルツ共振周波数)の波形です。
説明1
ピンクはTONOポート塞ぎ(振動板音のみ) + ZAP密閉(逆相の振動板音)の合成音波形です。TONOのポートは塞いだ状態ですから、振動板の音どうしが見事に打ち消し合って合成音の振幅は非常に微小です。作戦大成功!ってヤツですね。

はTONOバスレフ状態(振動板音+ポート音) + ZAP密閉(逆相振動板)の合成音波形です。振動板からの音は打ち消し合うので、マイクはほぼポートの音だけを拾っているはずです。

はTONOポート塞ぎ(密閉)、はTONOバスレフの音です。これらは逆相ZAPを使わずに計測した通常のTONO密閉型とTONOバスレフ型の波形です。

赤(バスレフ)の音は、青(振動板)緑(ポート)の音が合成された音である事が分かります。

信号波形(白)に対してポート音(緑)の位相が進んでいるように見えます。しかし、入力に対して出力の事象が時間的に進む事は有り得ません。実は、このポート波形の山(+)は、信号の1つ前の谷(-)に対する反転かつ遅延した応答です。
説明2
振動板音(青)の山は信号の山(白)から約45°遅れており、ポート音(緑)の山は1つ前の信号の谷(反転した山を紫で表示)から約135°遅れています。波形の位相は進んでいるかのように見えますが、入力の事象に対する出力の応答事象は遅れて発生します。アーヤヤコシイ。。

これは、正弦波信号が突然始まる際の過渡挙動を見るとよく分かります。
1発目の正弦波の山に対する応答波形だけを抜き出してみました。
1発
信号に「山」が突然発生すると、先に振動板(青)から音波の「山」が発生し、かなり遅れてポート(緑)から音波の「谷」が発生しています。バスレフ型では、我々はその合成音を聞かされているという事です。

このようにバスレフ型システムは遅れ(位相)も極性も異なる2つの音の合成音を発生するため、過渡挙動は非常に複雑となります。定常正弦波信号はとても綺麗に再生できても、過渡信号の再生波形は大きく崩れます。時間ドメイン的にはかなり出鱈目だという事です。そして、再三申しているように、音楽信号は一時たりとも留まらぬ激しい過渡現象の嵐です。

次回は、他の周波数での挙動を調べてみます。

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