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2013年09月10日 (火) | Edit |
今日は久々のZAPでの実験君結果です。

仕事中にゴニョゴニョやりながら色々聴いてみた結果、ソコハカトナク良さそうな設定が見つかったので、計測してみました。

まずはツイータ正面で計測した周波数特性です。DAYTONのOmniMic V2計測システムを使いました。このマイクにはメーカーからダウンロードした校正ファイルを適用しています。
jikujo.jpg
軸上約20cmの距離で計測しました。ピンクは2.2μFのコンデンサを直列に接続した特性。青はFrieveAudioで約8kHzの急峻なデジタルHPFを適用した特性です。10kHz以上で特性が右下がりですね(10kから20kで5dB強低下)。

下はFOSTEX FT17Hのカタログデータです。
ftoku_20130910095918e8c.jpg
こちらでもやはり10kから20kにかけて同程度低下しています。計測結果は正しいみたいですね。

次はFrieveAudioで再生した場合のリスニング位置での計測結果です。

条件は以下の通りです。
○ツイータ
- ZAP君の上に上向きに設置(前記事参照)
- 直列コンデンサには2.2μFを使用
- アンプのボリュームはサブウーハで決まるので、ツイータのレベルは聴感を頼りにDACソフトウェアで-9.5dBに調整

○FrieveAudio
- サブウーハにSWチャンネル、ツイータにCチャンネルを使用したフルデジタルの帯域分割
- Alpair 6M(L/R)にはLPFを適用しない(従ってツイータはアドオン)
- L/RのF特補正は8kHzまで適用(いつもの標準設定)
- ツイータのHPFには8kHz以下を最大減衰率で急峻にカットする絶壁フィルタを適用

リスニング位置での結果です。
Frieve 1
グレーがツイータなし(F特補正は8kHzまで)、青がツイータON(上向き設置)、赤がツイータON(正面に向けて設置、レベル設定は青と同じ-9.5dB)です。8kHz以上でツイータがAlpair6Mの高域を補っています。色々試した結果、この設定(青)でソコハカトナク良い感じに聞こえました。

最後にツイータ上方の棚板による反射効果を確認しました。

ツイータの上方約40cmの位置にタマタマ棚板があり、この反射を利用しています。
tana.jpg
棚板の反射効果を確認するため、写真のように吸音材を1枚取り付けてみました。

下がリスニング位置でのF特です。
Frieve 2
グレーがツイータOFF、青がツイータON(上向き設置)、緑がツイータON+吸音材です。棚板君が頑張って働いている事は一目瞭然ですね。このように普通の板でも結構効率良く音を反射してくれます。

という結果でした。この設定で暫く聴いてみたいと思います。

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2011年04月23日 (土) | Edit |
前の記事からの続きです。

今回は小型密閉型スピーカーに密閉型サブウーハーをアドオンする場合の調整方法について書いてみます。

739.jpg
13cmウーハー(3L密閉箱)にチャンデバ(Behringer SuperXーPro)の各種ローパスフィルタを適用した時の特性です。ウーハーに近接して測定しました。フィルタをかけない素の特性では100Hz以上がフラット、100Hz以下が約-12dB/Octでロールオフしています(密閉型の典型的特性)。図には3種類のフィルタ設定で測定した特性を重ねています。チャンデバの目盛りに従うカットオフ周波数は、下からそれぞれ44Hz(下限)、60Hz、120Hzです。このチャンデバは-24dB/Octのフィルタ特性を持つため、最終的な音響出力の減衰特性はロールオフ領域(100Hz以下)で約-12dB/Oct、フラット領域(100Hz以上)で-24dB/Octとなります。図中のピンクの直線は-12dB/Octと-24dB/Octの傾きを示しています。一般的に、アドオン方式(メイン側にハイパスをかけずにサブウーハーを追加するだけの方式)では、サブウーハーの分担帯域は100Hz以下となります。従って特性がフラットな領域はほとんど使用されません。

チャンデバのカットオフを60Hzに設定してAlpair5を重ねると下図のようになります。
741.jpg
Alpair5も密閉型(1L)なので、これも約-12dB/Octでロールオフしています(ピンクの直線)。太い黒の水平線は全帯域の平均レベルです。このレベルから-6dBでクロスさせると、全体的にほぼフラットな特性が得られます。これにより30Hzで-6dB以上という十分な低域特性を得る事ができます。ここで注意が必要なのは、フィルタの公称カットオフ周波数と実際のクロスオーバー周波数は一致しないという事です。この例では、フィルタのカットオフ=60Hzに対して実際のクロス周波数は約100Hzとなっています。これは元々の特性がフラットではなく右上がりである事に起因します。

このクロス点はメインスピーカーのロールオフ特性(-6dB点)によって決まります。従ってメインスピーカーの径を大きくすると、クロス点は徐々に低周波側へ移動します。その場合、チャンデバのカットオフ設定を少し下げる必要があります。結果として、システム全体の特性も少し低域側に伸びます。

では、Alpair5を使用してチャンデバのカットオフをもっと下げれば、低域をもっと延ばす事ができるか?というと、そうは問屋が卸しません。下図はカットオフをこのチャンデバの下限である44Hzに設定した場合を示しています。
743.jpg
-6dB点でクロスさせようとすると、低音が出すぎてしまいます。そこでサブウーハーのレベルを下げると、クロス領域で谷ができてしまいます。逆にカットオフを上げた場合は低音レベルが下がってしまうか、低音レベルを合わせると、クロス領域が盛り上がります。

すなわち、厳密に言えば、ベストなカットオフ周波数は、メイン側スピーカーの-6dB点の周波数によって完全に決まり、選択の余地はないという事です。サブウーハーの調整を行う際は、2つのパラメータメータ(カットオフ周波数と出力レベル)を調整しながら、このベスト状態を見つけ出す必要があります。3"(8cm)から4"(10cm)の密閉型スピーカーに24dB/Octのフィルタを備えた密閉型サブウーハーをアドオンする場合、フィルタのカットオフ周波数は50~60Hzで概ね良好な結果が得られると思います。

下図が実際に使用している状態の特性です。カットオフは60Hzです。
742.jpg
離れて測定しているので部屋やデスクトップの影響が出ています。ピンクのラインは基準となる12dB/Octの傾きを示しています。

基本的にアドオン方式は、特に大型バスレフ型スピーカーのように低域が100Hz以下までフラットに伸びたスピーカーには適さないと思われます。そのようなスピーカーでは、メイン側にハイパス(ローカット)を適用する必要があるかもしれません。

以上、ハチマルのサブウーハー設定方法と理論をご紹介しました。これからサブウーハーの導入をお考えの方はご参考にしてください。

追記
しかし、100Hz以下の低音は部屋の影響をモロに受けます。ハチマルはニアフィールドで使用しているので、ほぼ上記の理論通りに設定できますが、離れて聞く場合には部屋の影響を激しく受けます。この場合何よりも重要なのは、まずサブウーハーのベストな設置位置を見つける事です。細かい調整を始める前に、リスニング位置で測定しながらベストな設置位置を見つける必要があります。基本的には、リスナーから3つのSPまでの距離が等距離になる位置、できれば左右SPの間にサブウーハーを設置するのが良いとされています。また、100Hz以下の低音は定位感に影響しないため、位置的にはかなり自由度があるとも言われます。

別のアプローチとして、メインSPとサブをとりあえず近付けて設置して、近接音を測定しながら上記のように精密に調整し、その後でサブの設置位置を決めて微調整する事も可能かもしれません。ハチマルのようにバイアンプ駆動のパワードウーハーを左右に設置する場合は、この方法が良いかもしれません。

追記2
前記事のFOSTEX GX100(密閉改造) + CW200Aの組み合わせの場合、サブを2台買って、左右のSPスタンドの上に重ねて設置すれば、バイアンプ駆動のステレオシステムと同じ事になります。低音を2台で分担するので振幅も下がり、音質的にも有利でしょう。サブの入力にはアンプからのSP出力をパラで接続すれば簡単です。この場合、近接測定で左右それぞれを完璧にフラットに調整してしまえば、普通のステレオSPの設置と同じ事になります。最終的にリスニング位置で測定して、サブのレベルをRとL別々に微調整すれば、部屋の影響もある程度修正できます。

追記3
13cmウーハー(3L密閉)の-6dB点は約60Hzまで下がる。従って13cm径のドライバをメインスピーカーに使用する場合、フィルタのカットオフも相応に下げねばならず(概ね40Hz)、装置の調整可能範囲でうまく設定できるかどうかが問題になってくる。このため、20cm程度の小型サブに組み合わせるには8cm~10cmクラスがベストであろう。そもそも、サブを使うと決めた時点で、メイン側の特性を100Hz以下に延ばす必要性はなくなる。余程の大音量が必要でない限り、メイン側には10cmを超えるドライバは不要と思われる。また、同様の理由により、メイン側のボックスには小容積の密閉型が適する。低域を延ばすための機構(バスレフポート、大容積)は邪魔にしかならない。

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